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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

お疲れ様です。


外も雨で家でゆったりしています。時間がありましたので、昨日公開されましたBOE(イングランド銀行)政策決定委員会の議事録を読んでみました。ちょっと予想外に最近の世界的な金融市場の信用収縮を深刻に受けとめている内容と私は理解しました。

ざっと印象的な項目を列記してみました。

国際的な資金債券市場がこのひと月で弱体化してきてきる。そしてカウンターパーティー・リスク(取引相手に対する信用リスクのことです。)が高まってきている。銀行間取引のターム物(3ヶ月とか2年といった期間)のスプレッド(銀行が取引相手に乗せるプレミアム)が高くなってきている。

信用収縮が続いており、資金市場と債券市場の状況は悪化している。

第4四半期のGDP(国内総生産)はプラス0.6%。CPI(消費者物価指数)は1月2.2%であるが、2月については上昇リスクは確認されない。Citigroup/YouGov調査によると3.3%から3.1%に下がっている。エネルギーコストが上昇していることもあり、インフレについては上方にも下方にもリスクがある。ただし中期のインフレターゲットに向っているようだ。


ヘッジファンドやレバレッジを効かした投資会社による資産売却によって不動産価格下落の恐怖が増幅されている。

銀行間レートの緩やかな低下が予想されている。

引き続き経済市場を監視し続けるとのことで今回は政策金利を5.25%に据え置き決定。

為替に関して面白い記述がありました。為替オプション価格について市場関係者の間でポンドの動きとドルとの密な相互関連があると信じており、共に下方へのリスクを有するということです。

反対した委員は John Gieve氏(副総裁)とDavid Blanchflower氏です。Gieve氏は1月18日にインフレは今後目標値を上回るとしてタカ派(利上げ)であったのですが、心変わりされたようです。

ということで、議事録の中に ease とか deteriorate といった金利低下を示唆する文言がかなり入っていました。ということで、BOEの中には2人利下げ派(ハト派)が出てきているということは尊重しないといけません。これは、2月のインフレ報告書とは際立って異なります。私も少し考えを変えないといけないと思います。利下げが今後ありうるということです。また、為替オプションの話は注目です。ドル同様にポンドも下落リスクがあると明言されていることです。従って、私は現在ポンド/ドルの見方を中立とします。(これまではポンド高) 1.9700が割れるかどうかが注目です。

これからの注目経済指標を列記します。


欧州市場では3月のユーロ圏製造業PMI(予想51.9)、3月ユーロ圏サービス部門PMI(予想52)です。前月サービス部門のPMIの数字でユーロが乱高下しました。
米国市場では、2月の景気先行指数(予想-0.3%)、3月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数(予想-18.3)です。


為替市場はヘッジファンドの資金調達懸念からドルの買い戻し(利食い)が進んでいます。また明日からイースター休暇で多くの欧米の市場参加者が来週月曜日まで休暇に入ります。米国市場は公式には開いていますが、実際には多くの市場関係者が休んでおり閑散な取引となります。ただ閑散だから逆にボラタイルな市場になるかもしれません。


ドル/円の101.00~96.00、ユーロ/ドルの1.5700~1.5400 上の1.6000は本来のトレントの場合、そしてポンド/ドルの1.9700は注目です。ドル/円はファンド筋のドル買い戻しでどこまで上がるかが焦点です。100円台もあるうると私は読みます。そこからまた本来にスタートか?クロス円はもう少し下がりそうな気がします。


それでは 今日はこのあたりで。

Have a nice evening!



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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。


日本は春分の日の休日ですが、金融市場に変化が見られますのでレポートします。


ヘッジファンド筋及び投資会社が昨今の信用不安の影響を受けているとの話がありますが、どうしても資金の調達蛇口を金融機関から絞られると、現在の投資ポジションを解消する動いをせざるを得ない状況と話が出てきています。イースター休暇という事情もありますが、一斉に為替市場では利食いのドル買戻しに入っているようです。また特にその動きは金相場で非常に顕著です。現在アジア市場では943ドル(1オンス)で取引されています。実に昨日のこの時間よりも40ドルも低い水準での取引です。利食いの金売りは明らかです。


それでは昨晩を振り返ってみます。英国からのニュースで市場に影響を与えました。3月6日にBOE(イングランド銀行)は政策決定委員会で政策金利(5.25%)の維持を決定しましたが、その委員会の議事録が公開されました。それによると9委員のうち2委員が利下げの票を投じたということです。これで次回の委員会で利下げが行なわれるのではとの観測が浮上しました。またBOEが昨日英国の銀行でどことも協議をしているところはないと異例の表明をしました。逆にこの表明がどこかの銀行が資金繰りに問題を抱えているのではとの憶測を呼びました。ポンドが売られることとなりした。


米国市場に入ってからは、米連邦住宅公社監督局(OFHED)がファニーメイ(連邦住宅抵当公庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当金庫)の自己資本最低基準を30%から20%に引き下げることを発表しました。これにより住宅金融市場に最大2000億ドル(約19兆8000億円)を資金投入することができます。これも信用不安の解消の緩衝材として評価されたようです。しかし、NY金融市場の反応は,ウォール街が一転さげ、為替市場では利食いのドル買戻しが進んだようです。


為替市場はヘッジファンドを中心とした利食いのドル買戻しが進んだようです。相場観とは別の資金元の蛇口を閉められはじめれば、良いポジションも解消しないといけないようだ。一番顕著なのがオージー(豪ドル)のようです。これは私も外れました。現在は重要な節目0.9100の手前の取引となっています。シカゴ筋のコストは0.88~0.89近辺のコストですから、利食いができます。ポンドも上述のニュースでポジション解消の動きとなったようです。こちらは1.98~1.99近辺のコストですから、トントンか損切りと思われます。ポンド/ドルでの1.9700が重要な節目となります。ユーロ/ドルも利食いが出ているようです。こちらは1.50~1.52あたりがコストですから、利食いができます。私が注目していた1.5700を割ってきました。要注意です。下の注目節目は1.5400です。さてドル/円ですが、一番ヘッジファンド筋の利食いの影響を受けていなく、ドル買戻しが進んでいません。彼らは109円台からドルを売っていますから、まだまだ相当な利が乗っています。おそらくここ2日間でかなりの利食いをしたと思います。100円台乗せがそうした行動を想像させます。今日も私は100円台乗せかその手前までのドルの買戻しがあると予想します。


日本は休日ですが、反対に海外勢は明日からのイースター休暇を控えてポジション調整の利食いのドル買い戻しを続けそうです。ただし、ビッグピクチャーでのドルベア(弱気)トレンドは変わらないと思います。

今晩の経済指標については、夕方レポートします。


スペイン通信:今日は午前8時(日本時間)にバレンシアの火祭りのクライマックスを迎えました。一斉に人形に火が付けられました。公式ホームページ 
http://www.fallas.com でその情景をお楽しみください。


それではのんびりしつつも為替市場にときどき目を向けましょう。



上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

お疲れ様です。

 

 

「やっぱり」このようになるのだなという今日のアジア時間帯の為替相場でしたね。

 

 

日本銀行総裁がまだ決まらなく空席が確定しました。今日の日本経済新聞の記事を見て愕然ときました。福田首相は幻の案として奥田前経団連会長を考えていたという。本末転倒の議論がされているようで信じられません。奥田氏が到底国際金融の実務においても詳しくなく、また日本銀行の金融調整を理解されているとは思えません。奥田氏は車の専門家です。バーナンキFRB(米連邦準備理事会)議長、トリシェECB(欧州中央銀行)総裁、キングBOE(イングランド銀行)総裁、ウェーバー・ドイツ連邦銀行総裁と電話で金融情勢を直接奥田さんが議論できますか?奥田さんには失礼ですが、100%無理です。何を自民党も考えているのかも分かりません。民主党の小沢党首も自身が日本売りの戦犯となっていることを自覚してほしい。むやみに国政を混乱させて世界中の笑い物となり、日本売りとなっていることを理解されているのか、私は理解に苦しみます。これでは株安→円高→株安→円高のシナリオは全く変わりません。昔で言えば私はティートーマイヤードイツ連邦銀行総裁の手腕を買っていました。氏にしてもドイツ連邦政府の財務次官歴任です。尊敬するグリーンスパン前FRB議長にしても、またバーナンキ議長も政府機関である大統領経済諮問委員会の委員長を歴任されています。トリシェECB(欧州中央銀行)総裁もフランスのジスカールデスタン大統領の補佐官を歴任されています。日本の財務省事務次官の経歴があるから不同意との野党の主張はグローバル基準からはまったくかけ離れています。マクロ・ミクロ経済に明るく、国際金融、国内の金融調整に熟知した最適任の人物を選ぶのが筋ではないのでしょうか。本当に私は失望しています。この国の政治を。海外からの視点で見ればドル/円で円高になってもまったくおかしくありません。

 

 

米債券市場でも利食い相場であったようです。調べて見ました。10年債と2年債の金利差が、昨日は187bps(basis points)つまり1.87%となり、前日の195bpsから大幅に縮小しました。これは、イールドカーブのステープニング(26日特別レポート参照)で長短金利差拡大を狙った債券ディーラーのポジショニングの利食いの反対取引に走った結果です。将に バイ オン ルーマー セル オン ファクト(Buy on rumor, Sell on fact. 噂で買って、実際のニュースが出たら売る。)の典型例です。米債も昨日は利食いの市場でした。

 

 

ロイター通信による400社への調査によると、46月期の為替予約を全くしていないとの回答が66%もあるとのことです。そして2008年の社内レート平均は108円、ユーロ/円は158円とのことです。400社全てが輸出企業ではないと思います。中には石油会社もあるでしょう。でもかなりの輸出業者が手つかずのようです。現在心理的なドル/円の100円に近いレベルにありますから、輸出企業からのコンスタントはドルの先物売り予約が100円近辺には出てくると予想されます。逆手に取れば、100円台ではドル売りスタンスで良いのではと思うのですが。

 

 

これからの海外市場の予定で重要なものは欧州関連のみです。英国の11月から1月の失業率が発表されます。予想は5.2%です。労働市場の緩慢で相場が動く可能性があります。もうひとつ、ユーロ圏の1月の貿易収支が発表されます。予想は50億ユーロの赤字です。ユーロ高で、輸出が低迷しているかどうかが注目されます。米国ではやはりウォール街がどうなるかです。大きく上げた後での反応が心配です。そろそろイースター休暇が近づいており、市場関係者の中には既に自発的に休暇に入ってしまった方もいると思います。休暇中はのんびりしたいのが人間の心理です。ポジション調整の市場になる可能性もあります。

 

 

それでは為替市場について論じましょう。「やっぱり」こんな相場になるのだなといった印象のドル/円でした。100円台では輸出の売りが相当出てきそうです。そして私が重視する節目は101.00です。ということで現在は101.0096.00のレンジ取引です。欧州・米国市場でどの程度の利食いのドルの買戻しが更に出てくるのかは推測の域ですが、昨日私はシカゴ筋を中心にして利食いが出たと思います。また今日も出てくるでしょう。イースターが近いことも要因です。ということで、もう一度100円台はあるのではと思います。ドルショートのポジションが利食いでかなり消化されたと思います。中には下で突っ込んだ損切りもあると思います。そして米国の状況は、FRBの追加利下げの姿勢に変わりなしの、第1四半期及び第2四半期のマイナス成長憶測でのドルベア(弱気)トレンドに変わりはないようです。信用不安という現在にメインテーマをこなしつつ、これが次のテーマとなると思います。100円台では輸出のドル売りもありそうですから、やっぱりドル売り方向と読みます。101.00の節目を注意です。ユーロ/ドルは、私が注目している1.5700を挟んだ展開でもみ合っています。これもポジション調整のドル買い戻しの動きのようにも見えるのですが。こちらもポジションが消化された方が、相場が読みやすい。大きな方向としては、政策金利ベースで、ユーロ4%のドル2.25%ですから、1.75%の金利差拡大と、ユーロ高が自然な流れのようです。1.54001.57001.6000が注目の節目です。FRBは既に現在のカードを切ってしまいました。ユーロ/ドルがFRBの利下げ発表前の水準を上回り、ユーロ最高値を追いかける展開になると、実弾介入を警戒しないといけないと思います。欧州としては金利調整での米国援助はしたくないと思っていると私は読みます。オージー(豪ドル)/ドルは現在安全圏の0.93台と0.9600方向と読みます。ユーロ/円については、ユーロ/ドルの数字の151154157160と一致した節目となっています。ドル/円の下落リスクに乗ったポジショニングが良いのではと思います。

 

 

欧米人にとってイースター休暇は大事な行事です。私は外資系金融機関に勤めていましたが、この時期欧米人がごっそり休暇でいなくなってしまいました。したがって意外と相場が静まります。また私たちにとっても金曜日を休めば4連休となります。相場はいつでもあります。「休むも相場」という格言があります。

 

 

今日はバレンシアの火祭り(ファジャ Fallas)の最終日でいよいよ人形に火がつけられます。公式HP http://www.fallas.com でお楽しみください。

 

 

明日も相場が荒れていればレポート書きます。

 

それでは Have a nice evening!

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

FRB(米連邦準備理事会)が定例のFOMC(米連邦公開市場委員会)を開催して、利下げを決定しました。政策金利であるフェッド・ファンド・レート(FF Rate)を0.75%引き下げ2.25%に、そして同時に公定歩合も0.75%引き下げ2.50%としました。私の予想の1%の引き下げではなかったものの、金融市場はFRBの行動を評価しました。ドルが買われ、ウォール街も大幅高となりました。為替市場はファンド筋を中心に利食いのドル買い戻しをしたと私は読みます。次のターゲットは米国の不景気感の確認に移ります。つまり、第1四半期のマイナス成長確認です。それまでは、市場参加者はFRBに敬意を表した行動をとるのではと思います。

 

 

同時に発表された声明が短いものでしたから、ざっと読んでみました。それによりますと、経済活動は更に弱含みが続く、消費は減退し労働市場は弱い。金融市場にストレスがかかっている。信用不安からの金融機関の引き締めと住宅関連の落ち込みにより、今後数四半期(over the next few quarters)経済活動が落ち込む可能性を指摘しています。インフレについてはリスクが上昇しており、引き続き注意深く見守る必要があるとしています。そして経済成長の下落リスクがあるとして、委員会は持続的な経済成長と物価の安定のために適時行動を取るとしています。(Committee will act in a timely manner as needed to promote sustainable economic growth and price stability.)ということで、更なる追加利下げが行われそうです。米国の第一・第二四半期のGDP(国内総生産)はマイナス成長が予想されます。私は最終的には政策金利(FF Rate)は1%まで下がると読みます。(昨日のイーブニングレポート参照)あと2回か3回バーナンキ議長はカードを持っています。

 

 

それでは金融・為替市場の話をしましょう。NY株式市場は,大手投資銀行(ゴールドマン・リーマン)の決算が減益ながら予想よりも良い決算で上昇しました。1%の利下げを期待した向き(私含む)が失望売りをしたとのことでしたが、よく考えればFRBは現在取りうる最善の策を尽くしていると評価しました。為替市場は、シカゴ筋はドルショート(売り持ち)で待っていましたので、利食いのドル買い戻しに行動したと推測します。全ての通貨でドルが買われていることがそれを、物語っています。(膨大な利益を上げたと想像します。)経済指標では2月の住宅着工件数が106.5万件と市場予想よりも良い数字で、これも金融市場を後押ししました。

 

 

それでは今後の為替市場を考えて見ましょう。今日はおそらく兜町は大幅に上昇すると思います。金は現在985ドル(1オンス)とNY終値(1004.30)から大幅に下落と、こちらも利食いが出ているようです。ドル/円も100円台をつけたりしています。実需の輸出筋は年後半のドル先物売り予約を入れたいと思わざるを得ないドル/円のトレンドです。100円乗せでの実需のドル売りは念頭に入れておきましょう。大きなレンジの101.0096.00での動きですが、大きなドルベア(弱気)の流れは、FRBの今後の利下げ継続を考えると変わらないと思います。100円台でのドル売り、タイト(きつめの)損切りレベルでのトレーディングが有効と思います。これはあくまでも短期売買目的です。オーソドックスに行くのであれば、しばらく様子見の101.00がサポート(支持線)になるのかレジスタンス(抵抗線)になるのかの確認が必要か。現状でドルを売っても96.00近くでの利食いをしないといけません。ユーロ/ドルについては、1.5700を割れてきていますので、慎重に行きましょう。ECB(欧州中央銀行)は今回FRBとの協調行動は何も取りませんでした。(噂された協調利下げ。)引き続き金利現状維持と思われ、私は金利差拡大が見込まれることからユーロ高が継続すると読みます。(欧州は現在イースターでリラックスムードです。)下の1.5400 と上の1.6000のレンジを見た推移です。1.5700が確保されれば1.6000と読みます。注意してみましょう。オージー(豪ドル)/ドルは0.9100が確保されていますから、0.9600方向と読みます。これはオーストラリア準備銀行の金融引き締めスタンス堅持から伺えます。

 

 

 

スペイン通信:今日はバレンシアの火祭り最終日です。午前0時(日本時間20日午前8時)に全ての人形に火がつけられます。火が放たれたバレンシア市街は、炎と煙が渦巻き最高潮に盛り上がります。http://www.fallas.com にても映像が流れますのでお楽しみください。FXで稼いで来年この時期はバレンシア滞在してください。但しユーロ高は滞在費高となり、私は個人的に嫌いです。ユーロはもっと対円で下がってほしいものです。

 

 

それでは今日もがんばりましょう。

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

お疲れ様です。

 

オーストラリア準備銀行が本日公表した議事録の内容をまず要約しました。参照ください。

 

オーストラリア準備銀行(RBA)が34日に理事会を開き政策金利(キャッシュ・レート)を0.25%上げ7.25%としましたが、その理事会の議事録が公表されました。それによると、金利は年後半にかけて更に引き締め気味になるとのことです。GDP(国内総生産)3.5%予想。長短金利差の拡大、商品価格の上昇がインフレ懸念を増幅させる、好況な労働市場、高い設備稼働率との経済状況からして、インフレ率は年末にかけて現在よりも更に高い水準になるとしています。CPI(消費者物価指数 インフレ率の指標となります。)は4%を僅かに上回り、2010年には3%を下回る水準と予想。世界の経済情勢の悪化、不確実性の増大、信用リスクの増大、住宅ローン需要の緩和気味の傾向と上向きだけではなく下向きのリスクもあるとの認識とのことです。前回の議事録よりも若干世界の不確実性が高まり、引き締め気味の金融政策には変更がなさそうですが、世界情勢が気になるRBA理事の心内です。今後も利上げは継続されそうです。理事会では世界情勢も分析しており、ECB(欧州中央銀行)、英国及びカナダの利下げ予想を記述しています。日本については一時的に良い数字が出ているが、景況感が後退、小売も弱含みで、建築部門が大きく落ち込んでいる(建築基準法の厳格化により)と指摘しています。いいとこ突いていますね。

 

議事録からして、外部要因で不安感があるのですが、依然金融引き締め基調は継続です。ということは、オージー(豪ドル)対ドルでは、米国の大幅利下げが確実で、オージー金利は高止まりです。政策金利ベースですと、ドルが今日のFOMC(米連邦公開市場委員会)前で政策金利3%であり、オージーの政策金利(キャッシュレート)が7.25%です。4.25%の金利差は魅力的です。ひょっとして明日からは5.25%となるかもしれません。オージー/ドルのオージーロング(買い持ち)は、魅力あるポジションと思います。上の節目の0.9600狙いです。下はサポート(支持線)0.9100です。

 

 

それでは今日のFOMCはどんな決定をするのでしょうか。日曜日に公定歩合を0.25%と引き下げて3.25%としました。これは金融機関が保有する適格担保を更に低利で引き受け、金融機関の流動性を確保した策でした。実際問題昨日のNY市場はある程度の評価があったと思います。そして今日の定例FOMCです。現在政策金利のフェッド・ファンド・レート(FF Rate)は3%です。私はFRB(米連邦準備理事会)のHPに入ってデータを再び探しました。最近では20037月から20046月まで1%でFF Rate が保たれています。この時は米国がテロとの戦いをスタートさせ、またITバブルが弾けて景気が低迷した時期です。私は最終的には今回も政策金利が1%まで下げられると読みます。1%以下にすると現在の日本銀行の状態となってしまいます。現在の信用不安、第二のベアー・スターンズ探しの中、FRB1%のFF Rate 下げに踏み切り2%にすると読みます。それほど今回は前回以上にサブプライム問題の病巣が最終的に把握できていない中、取らざるを得ない策だと思います。今後も利下げが継続しそうですから、声明文にも注意が必要です。

 

 

FOMC以外にも今日は注目の経済指標があります。欧州時間帯には英国のCPI(消費者物価指数)が発表されます。予想は+0.8%(前月比)、+2.5%(前年比)です。BOE(イングランド銀行)の目標インフレ率は2.0%前後ですから、この乖離がある限り、利下げムードとはなりません。(米国との政策協調は別問題として。)そして米国時間帯では、2月の住宅着工件数に注目です。予想は99万件と100万件割れの予想です。また2月のPPI(卸売物価指数)は予想+0.4%(前月比)、コア(除く食品とエネルギー)+0.2%です。特に住宅着工件数は、米国ファンダメンタルズ悪化を占う指標となります。一気に米第1四半期のマイナス成長観測となるとドル売り材料となります。

 

 

それでは為替市場は今後どうなるのでしょうか。アジア時間帯はFOMC待ちの様子見で、若干本来のドル売りに対ユーロ、対ポンドが推移している気配が伺えます。FOMC1%(私の予想)もしくは0.75%の利下げであれば、市場は一旦評価するのではないのでしょうか。つまりドル買い戻しが出てくる可能性があると思います。次の米国GDPマイナス成長確認までのつなぎの時間が市場関係者としてもほしいところです。シカゴ筋はドルショート(売り持ち)で利食いのタイミングを待っていると思われます。また欧州との協調での利下げによるドル安防衛の噂が出ていることにも注意をしないといけません。当然協調介入の噂も飛び交います。ドル/円での96.00101.00のレンジを尊重したいと思います。バーナンキFRB議長は今週月曜日東京市場を端に発したドル安、株安の教訓を活かしてほしいものです。但し、96.00をあっさり割ると91.00が先に見えてきます。ユーロ/ドルは1.5700がサポート(支持線)となっており、次の節目は1.6000です。利食いが出て1.5700を割れば下は.15400です。ポンド/ドルは広いレンジの1.97002.0400です。テクニカル的分析ではトレンドライン(相場流れ)で攻める方が有効で、損切りレベルはタイトにしましょう。自己管理できる範囲でのポジションを心掛けください。特に為替市場暴風雨下では。

 

 

相場に疲れたらバレンシアの火祭りのホームページを見て、しばらく気分転換しましょう。

http://www.fallas.comです。よく見たら右上の英国国旗をクリックすると英語でもご覧いただけます。いろいろとベージに入ると多くの写真があり、人形、そして美しい民族衣装の女性が出てきます。

 

それでは Have a nice evening!

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プロフィール
HN:
水谷 文雄
年齢:
72
性別:
男性
誕生日:
1953/03/09
職業:
スペイン研究家
趣味:
旅行、陶芸、料理
自己紹介:
スイス銀行(現UBS)などで、為替、金利ディーラーとして20年以上のキャリアを歩む。
国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。
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