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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
お疲れ様です。
「やっぱり」このようになるのだなという今日のアジア時間帯の為替相場でしたね。
日本銀行総裁がまだ決まらなく空席が確定しました。今日の日本経済新聞の記事を見て愕然ときました。福田首相は幻の案として奥田前経団連会長を考えていたという。本末転倒の議論がされているようで信じられません。奥田氏が到底国際金融の実務においても詳しくなく、また日本銀行の金融調整を理解されているとは思えません。奥田氏は車の専門家です。バーナンキFRB(米連邦準備理事会)議長、トリシェECB(欧州中央銀行)総裁、キングBOE(イングランド銀行)総裁、ウェーバー・ドイツ連邦銀行総裁と電話で金融情勢を直接奥田さんが議論できますか?奥田さんには失礼ですが、100%無理です。何を自民党も考えているのかも分かりません。民主党の小沢党首も自身が日本売りの戦犯となっていることを自覚してほしい。むやみに国政を混乱させて世界中の笑い物となり、日本売りとなっていることを理解されているのか、私は理解に苦しみます。これでは株安→円高→株安→円高のシナリオは全く変わりません。昔で言えば私はティートーマイヤードイツ連邦銀行総裁の手腕を買っていました。氏にしてもドイツ連邦政府の財務次官歴任です。尊敬するグリーンスパン前FRB議長にしても、またバーナンキ議長も政府機関である大統領経済諮問委員会の委員長を歴任されています。トリシェECB(欧州中央銀行)総裁もフランスのジスカールデスタン大統領の補佐官を歴任されています。日本の財務省事務次官の経歴があるから不同意との野党の主張はグローバル基準からはまったくかけ離れています。マクロ・ミクロ経済に明るく、国際金融、国内の金融調整に熟知した最適任の人物を選ぶのが筋ではないのでしょうか。本当に私は失望しています。この国の政治を。海外からの視点で見ればドル/円で円高になってもまったくおかしくありません。
米債券市場でも利食い相場であったようです。調べて見ました。10年債と2年債の金利差が、昨日は187bps(basis points)つまり1.87%となり、前日の195bpsから大幅に縮小しました。これは、イールドカーブのステープニング(2月6日特別レポート参照)で長短金利差拡大を狙った債券ディーラーのポジショニングの利食いの反対取引に走った結果です。将に バイ オン ルーマー セル オン ファクト(Buy on rumor, Sell on fact. 噂で買って、実際のニュースが出たら売る。)の典型例です。米債も昨日は利食いの市場でした。
ロイター通信による400社への調査によると、4~6月期の為替予約を全くしていないとの回答が66%もあるとのことです。そして2008年の社内レート平均は108円、ユーロ/円は158円とのことです。400社全てが輸出企業ではないと思います。中には石油会社もあるでしょう。でもかなりの輸出業者が手つかずのようです。現在心理的なドル/円の100円に近いレベルにありますから、輸出企業からのコンスタントはドルの先物売り予約が100円近辺には出てくると予想されます。逆手に取れば、100円台ではドル売りスタンスで良いのではと思うのですが。
これからの海外市場の予定で重要なものは欧州関連のみです。英国の11月から1月の失業率が発表されます。予想は5.2%です。労働市場の緩慢で相場が動く可能性があります。もうひとつ、ユーロ圏の1月の貿易収支が発表されます。予想は50億ユーロの赤字です。ユーロ高で、輸出が低迷しているかどうかが注目されます。米国ではやはりウォール街がどうなるかです。大きく上げた後での反応が心配です。そろそろイースター休暇が近づいており、市場関係者の中には既に自発的に休暇に入ってしまった方もいると思います。休暇中はのんびりしたいのが人間の心理です。ポジション調整の市場になる可能性もあります。
それでは為替市場について論じましょう。「やっぱり」こんな相場になるのだなといった印象のドル/円でした。100円台では輸出の売りが相当出てきそうです。そして私が重視する節目は101.00です。ということで現在は101.00~96.00のレンジ取引です。欧州・米国市場でどの程度の利食いのドルの買戻しが更に出てくるのかは推測の域ですが、昨日私はシカゴ筋を中心にして利食いが出たと思います。また今日も出てくるでしょう。イースターが近いことも要因です。ということで、もう一度100円台はあるのではと思います。ドルショートのポジションが利食いでかなり消化されたと思います。中には下で突っ込んだ損切りもあると思います。そして米国の状況は、FRBの追加利下げの姿勢に変わりなしの、第1四半期及び第2四半期のマイナス成長憶測でのドルベア(弱気)トレンドに変わりはないようです。信用不安という現在にメインテーマをこなしつつ、これが次のテーマとなると思います。100円台では輸出のドル売りもありそうですから、やっぱりドル売り方向と読みます。101.00の節目を注意です。ユーロ/ドルは、私が注目している1.5700を挟んだ展開でもみ合っています。これもポジション調整のドル買い戻しの動きのようにも見えるのですが。こちらもポジションが消化された方が、相場が読みやすい。大きな方向としては、政策金利ベースで、ユーロ4%のドル2.25%ですから、1.75%の金利差拡大と、ユーロ高が自然な流れのようです。1.5400~1.5700~1.6000が注目の節目です。FRBは既に現在のカードを切ってしまいました。ユーロ/ドルがFRBの利下げ発表前の水準を上回り、ユーロ最高値を追いかける展開になると、実弾介入を警戒しないといけないと思います。欧州としては金利調整での米国援助はしたくないと思っていると私は読みます。オージー(豪ドル)/ドルは現在安全圏の0.93台と0.9600方向と読みます。ユーロ/円については、ユーロ/ドルの数字の151~154~157~160と一致した節目となっています。ドル/円の下落リスクに乗ったポジショニングが良いのではと思います。
欧米人にとってイースター休暇は大事な行事です。私は外資系金融機関に勤めていましたが、この時期欧米人がごっそり休暇でいなくなってしまいました。したがって意外と相場が静まります。また私たちにとっても金曜日を休めば4連休となります。相場はいつでもあります。「休むも相場」という格言があります。
今日はバレンシアの火祭り(ファジャ Fallas)の最終日でいよいよ人形に火がつけられます。公式HP http://www.fallas.com でお楽しみください。
明日も相場が荒れていればレポート書きます。
それでは Have a nice evening!
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
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国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。