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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
昨日のECB(欧州中央銀行)での定例理事会後トルシェ総裁が記者会見されました。ホームページに内容が詳しく掲載されていましたので、じっくりと読んでみました。ECBとしてはユーロ圏のファンダメンタルズ(基礎的経済要因)は健全であり、また原油などの商品価格の上昇で中期的なインフレ圧力が高まっており、各分野に波及する恐れがあるとの見解です。当分利下げはありませんし、利上げの雰囲気さえ臭います。また同時にECBスタッフによるマクロ経済分析によるユーロ圏経済分析が発表されていました。数字だけ拾い上げると次の通りです。
GDP(域内総生産)2008年 1.3~2.1%
2009年 1.3~2.3%
金利:3ヶ月のEURIBORレート(ほぼ政策金利に近いと思ってよい。)
2008年 4.2%
2009年 3.5%
(2月14日時点でのデータに基づく)
10年債券金利 2008年 4.3%
2009年 4.5%
為替レート ユーロ/ドル(マクロ分析による。ただし2月14日時点でのデータに基づく)
2008年 1.47
2009年 1.46
インフレ率 2008年 2.6~3.2%
2009年 1.5~2.7%
(原油のデータベース 2008年 96.6ドル(1バーレル)
2009年 89.1ドル
(原油価格が落着くと予想しています。)
注:EURIBOR:銀行間で取引されるレートのことです。短期金利の指標となります。ECBの政策金利は公開市場操作金利(Open Market Operation)と呼ばれる手法で金利調整をします。一般的には短期(1週間以内)の買戻し規約付きもしくは担保付の資金操作を行います。(Repurchasing Agreement or collateralized loan)
来年の金利が3.5%となっていますから、ある時期から利下げ段階に入ってゆきます。インフレ率も3%以内に収まってくる見通しです。それにともなって、米国との金利差が縮小してきますから、当然ユーロ安のドル高となるようです。この数字を見ても、これからのある時点でユーロ高からユーロ安への分水嶺を迎えることとなるのです。その見極めが難しい。でも確かにその時が間違いなく来ます。
来年は短期金利が下がって長期金利が上がるとの見通しは債券ディーラーにとっては美味しい情報です。イールドカーブのスティープニング(2月6日の特別レポート参照ください。)で稼げます。
少し難しい話をしましたが、今後のユーロ高の分水嶺を越えた後の相場を占う意味でも非常に重要ですから、概略を説明しました。出来たらこの数字はどこかにメモ書きされておくと良いかと思います。いつか、きっと非常に役に立つこととなります。
ご参考ください。
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
3月10日(月)日 1月機械受注
(前月-3.2%)
英 2月生産者物価指数
(前月+0.8%)
英 1月鉱工業生産
(前月-0.1%)
英 1月製造業生産
(前月-0.2%)
3月11日(火)日 2月工作機械受注
独☆3月ZEW景況期待指数
(前月-39.5)
米☆1月貿易収支
(前月588億ドル赤字)
3月12日(水)日☆第四四半期GDP(国内総生産)
日 1月国際収支
(経常収支、貿易収支)
英 1月貿易収支
(前月-75.74億ポンド)
EC外(前月-40.85億ポンド)
ユーロ 1月ユーロ圏鉱工業生産
(前月-0.2%)
3月13日(木) ニュージーランド
1月小売売上高
(前月+0.1%)
豪☆2月失業率
(前月4.1%)
日 1月鉱工業生産
日 1月設備稼働率
米☆2月小売売上高
(前月+0.3%)
米 1月企業在庫
(前月+0.6%)
3月14日(金)独☆2月CPI(消費者物価指数)
(前月-0.4%前月比、+2.8%前年比)
ユーロ☆2月ユーロ圏CPI(消費者物価指数)
(前月-0.4%前月比、+3.2%前年比)
米☆2月CPI(消費者物価指数)
(前月+0.4%前月比、+4.3%前年比)
米 2月CPI(除食品+エネルギー)
(前月+0.3%前月比、+2.5%前年比)
米☆ミシガン大学消費者信頼感指数
(3月速報値、2月確定値)
注目事項には☆をつけました。
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
おはようございます。
欧州通貨がドル売りを牽引しています。そしてそのおこぼれでドル/円でドル売りとなっています。ユーロ/ドルもドル/スイスフランもそれぞれユーロ、スイスフラン史上最高値圏でアジア時間帯に戻ってきています。金は利食いで現在978ドル(1オンス)と昨日よりも10ドル近く下げていますが、原油は依然投機資金が入ってきています。(金相場を見るときは円対価での金相場は参考になりませんので注意してください。)ドル売り加速でいよいよ今晩メインイベント(米雇用統計)を迎えます。日中はのんびりと相場を眺めていましょう。
それでは昨晩を振り返ってみます。アジア時間夕方に米投資会社カーライルが投資ファンドで追証を求められてそれがディフォルト(債務不履行)となっているとのニュースが飛び込んできました。一斉にドル売りに反応しました。そしてBOE(イングランド銀行)の金融政策委員会での政策金利発表。私の予想通り政策金利変更なしです。(5.25%)そして次にECB(欧州中央銀行)の定例理事会での政策金利の発表。こちらも変更なしです。(4.0%)トリシュ総裁の記者会見が注目されました。注目点は、「インフレ抑制が最優先課題である。 短期的なインフレに強い上昇圧力がある。先週のブッシュ大統領の強いドルは米国の国益に叶うとの言葉に特別の注目を置いている。」の3点です。スペインはインフレ率4.4%です。当分ECBによる利下げはないとの発想です。逆に利上げもあるのかなとの印象さえ受けます。金利に素直に反応する為替相場です。米ドルとユーロとの金利差拡大定着と欧州サイドからの積極的なユーロ高牽制(実弾介入)はないとの発想で、ユーロ買いに動いたようです。米国市場に移ってからは、米住宅ローン会社ソーンバーグ・モーゲージの破綻の話とアジア時間帯のカーライルの債務不履行の話で、ドル売り、株売り、原油高となったようです。
本日は日本銀行で政策決定会合最終日ですが、政策金利が0.5%と景気対策としても実質ゼロ金利状態の全く武器なしの状態です。最後の記者会見となる福井総裁がかわいそうだ。どうも民主党幹部を中心として日本株売り、日本不信がどこから発信されているのか理解されていないようです。財務相出身の武藤副総裁は日銀に移られてから頑張っておられる。そして国際的にも顔が利く。米国でもグリーンスパン前議長は、政府機関(確か予算局長)にも籍を置かれていました。早く決定して、日本の金融政策の顔を前面に出さないと、ますます外国人投資家が日本株への投資を控えることとなります。株安→円高→株安→円高といびつなサイクルとなってしまっています。
それでは為替相場に戻ります。一番相場が若いのがポンド/ドルのようです。2日前の乱高下でポジションが切られ、新たなポンド買いが入ってきたために、一番ドル売りのポンド買いとなっています。2.0400が当面の目標です。ゴールドマンサックスが2.0600を最初の目標として顧客にポンド買いを勧めているようです。ただし、日本の投資家はポンドは一番勉強していないと大怪我をする通貨であることを認識しておいてください。綿密に相場を追う必要があります。対円ではドル/円での下落リスクが高いのでもっと難しい。もし現在の状況で相場に入るのであればポンド/ドルで入らないといけません。ユーロ/ドルとドル/スイスフランがもっとも素直な反応です。金利が分れば相場が分るとの教訓が活きます。スイスフランは逃避資金先としても金と同様に買いが入っているようです。ストカスティックはドル買い戻しサインなのですが、トレンドライン(相場の流れ)を素直に上昇しています。(スイスフランではドルの下落)ユーロ/ドルの1.5400が当面の節目ですがこれは弱い節目です。強い節目は1.5700です。今晩の数字次第でこのあたりまでユーロ高になる可能性はあると読みます。ドル/円は欧州通貨のおこぼれで動いています。従ってドル売りの流れに巻き込まれた状態と考えます。上値の103.50がレジスタンス(抵抗線)となり、現在は101.00という本来の目標節目へと動いています。ドルベア(ドル弱気)方向は明確です。今晩のことはイーブニングレポートで考えて見ましょう。
思い出:シンガポールで迎える米雇用統計:米雇用統計は毎月最初の週の金曜日です。
日本ですと、午後10時半、夏時間ですと午後9時半です。所変わってシンガポールですと、日本との時差1時間ですから、午後9時半、夏時間ですと午後8時半です。ちょっと早いなとの感覚があります。日本では私は東京近郊に住んでいますから、夜が遅くなると、最終の電車が気になります。しかし、シンガポールではそんなの全く関係ありません。私はオフィス近くのホテルかサービスアパートメントに滞在していましたから、ホテルの場合は歩いて5分、そしてサービスアパートに滞在していた時はタクシーで10分と本当に職住一体といった感覚です。(タクシー料金は本当に安く足代わりです。)相場が荒れていても発表後2時間いても11時半です。予想通りで相場が凪の場合は、直ぐにイギリス人連中とパブに出掛けて一杯です。このようなことを考えると欧米人にとっては東京よりもシンガポールの方が仕事明らかにしやすいですね。東京が国際金融市場から取り残される訳が理解できます。
それではリラックスして東京時間帯を過ごしましょう。
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
お疲れ様でした。
まず最初に訂正のお知らせですが、モーニングレポート中のモノライン(米金融保証会社)アムバックへの資本増資額は15億ドルであり、10億ドルではありませんでしたので訂正しておきました。15億ドル内10億ドルが普通株で、5億ドルが普通株に転換できる「エクイティ・ユニット」と呼ばれる証券でそれぞれ調達するとの計画です。そして普通株の10億ドルに対してすでに全額申し込みがあったということです。正確性が不十分でお詫びします。
さて今晩の一番の見所は、欧州通貨当局により政策決定会合です。
1.BOE(イングランド銀行):日本時間午後9時位に発表。2月13日発表のインフレ報告書を読み返しますと、1月時点でインフレ率2.2%です。ポンドが6%下落で輸入物価が押し上げられたとの指摘がありましたが、現在の為替レートでみると約5%(最高値から)ですからほぼ影響なしです。またことのほかキング総裁は報告書の中でインフレ懸念を強く意識した文言であったことが印象的でした。インフレ報告書公表以降の経済指標をざっと見てみましたが、小売は好調、生産者物価指数は良い、製造業・鉱工業の数字がマイナスでした。第4四半期のGDP(国内総生産)が前年比+2.9%と好調です。懸念材料のひとつ地方銀行のノーザンロック銀行は国有化の方向で解決です。民間銀行が巨額のサブプライム関連の評価損計上をしました。住宅関連産業が落ち込んでいるとは聞いています。しかしインフレ目標値が2.0%ということですから、今回の政策決定委員会では、現行の5.25%の政策金利は据え置きになると私は読みます。
2.ECB(欧州中央銀行):日本時間午後9時45分位に定例理事会が終わり、政策金利の結果発表とその後のトリシュ総裁の記者会見が行われます。ECBのホームページでECBの一番の役割は何かが明確に書いてあります。物価の安定です。そしてインフレ目標値は2.0%です。ECBは中期的に2%以下か、2.0%に近い水準にインフレ率を維持することが目標です。現在のユーロ圏のインフレ率はCPI(消費者物価指数)で見ると2月の速報値で3.2%です。スペインのCPIは4.4%もあります。理事会を執り仕切るトリシュ総裁はインフレ懸念派(タカ派)、そしてその次の実力者ウェーバー・ドイツ連銀総裁もインフレ懸念派です。どう見ても現状の政策金利4.0%は据え置きだと私は読みます。問題はその後のトリシュ総裁の記者会見ではないかと思います。前回もこの記者会見でのインフレ懸念発言つまり現状維持のユーロ圏と米国との金利差拡大の発想からユーロ高に向かってしまいました。今回どのような発言をされるか注目です。月曜日には「米国が強いドルを望んでいることは重要だ。」との発言がありました。同様の言葉が出てくる可能性があります。口先介入はあって当然と思って記者会見の内容を読みましょう。
ということで今晩を展望しましょう。まずは金相場のチェックです。現在987ドル(1オンス)の取引と引き続き買いが強いようです。1000ドルに向かった動きと想定します。流れは変わっていません。ドルから他の通貨、金、原油への資金移動が基本と思いましょう。ということはドル売り継続のヘッジファンド筋と読みましょう。欧州通貨当局が今晩政策金利を維持しますと、欧州通貨との金利差は拡大が維持されます。あとは、テクニカル分析で攻めればよいのですが、ちょっとそれが難しい。
テクニカル分析ストカスティック:
ドル/円:20%以下で交錯のドル買いサイン
ユーロ/ドル:90%以上でファースト・スローが交錯でユーロ売りサイン
ポンド/ドル:80%で交錯継続。昨日の上下変動でガス抜きが進んだようです。若干ポンドを買っても良いのか。交錯継続の後は、大きく売りになることがありますから警戒を要する。
オージー(オーストラリアドル)/ドル:60%までファースト・スローが下がってきている。昨日のガス抜けでオージー買い余力あり。目標は0.9600です。
今日はドル要因の経済指標では週間で発表される米新規失業保険申請件数です。予想は36万件です。これからどちらに振れるか、明日のメインイベントを控えて興味があります。テクニカル分析でドルの買い戻しが強いところを読むと、ドル/円での104.00以上の水準もあるのかなと言うところです。ドル悪材料が出た場合は、101.00が目標となります。ユーロ/ドルで昨日1.5100は死守されたものの、トリシュ総裁に敬意を表して1.5200前後までの下落リスクは想定しておいた方が良いのでは。上は1.5400が当面の目標です。ポンド/ドルが、政策金利維持が発表されれば一番素直に反応すると思います。上の節目2.0400が目標です。
解説:ストカスティック(stochastic)は90以上であれば買われすぎ(オーバーボウト(overbought))、10以下であれば売られすぎ(オーバーソールド(oversold))のサインと言われています。二つのラインが交差すると転換点と読めます。数字自体はパーセンと表示です。簡単な説明ですが、相場を読む上で参考になります。
それでは日本時間午後9時前後くらいから為替相場が動くと思いますので、待ち構えましょう。それでは、Have a nice evening!
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
昨日公表されましたベージュブック(地区連銀経済報告)をざっと読んで要約しました。
今月18日開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)での政策金利決定の資料(たたき台)とされます。
12地区の内8地区で景気減速が見られる。
3分の2の銀行でローン(貸出し)与信基準が厳しくなっている。
ローン(貸出し)需要が落ちてきている地区もある。また、地方銀行ではローンの質自体が落ちてきている。
住宅需要は弱い(weak), そして住宅販売は低調(low)である。
小売部門は総体的に落ち込み傾向にあり、特に自動車販売は停滞しており、脆弱性が散見される。
製造業はまだら模様だが、全体的に軟調である。
企業の不満としては、エネルギー及び素材(原料)の高騰と運送コストの上昇である。コストを価格に転嫁する企業能力も修正を迫られている。
企業状態は、限定的ながら賃金上昇圧力を受けている。そして雇用状況は軟調さが散見される。12地区の内8地区で雇用のペースが落ちてきている。しかしレイオフ(解雇)が増えているとの報告は少ない。
以上ですが、経済活動が相当悪いとの兆候が各地区で著しく見受けられるようです。そしてエネルギー価格を中心にインフレ懸念圧力も相当ありそうです。FOMC(米連邦公開市場委員会)で大幅利下げが検討されるには十分に根拠となる地区連銀報告書でした。18日の結果はある程度推測されます。少なくとも0.50%の利下げが行われることが。
解説:米地区連銀経済報告(ベージュブック(Beige Book))
ベージュ色(灰色)の表紙の報告書ですから、通称このように呼ばれています。全米12の各地区連邦準備銀行(Federal Reserve Bank)からそれぞれ現状の景気動向についての報告が詳細になされ分析された報告書です。通常FOMC(連邦公開市場委員会)が開催される2週間程前にこのベージブックが公開されます。そしてこのベージブックはFOMCでの金融政策決定会合の討議資料となります。従って、FOMCを2週間程前にして、市場の思惑が飛び交う報告書内容ですから、金融市場関係者の注目の的となる報告書となるわけです。
それでは、参考にしてください。
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
03 | 2025/04 | 05 |
S | M | T | W | T | F | S |
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国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。