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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
お疲れ様でした。
まず最初に訂正のお知らせですが、モーニングレポート中のモノライン(米金融保証会社)アムバックへの資本増資額は15億ドルであり、10億ドルではありませんでしたので訂正しておきました。15億ドル内10億ドルが普通株で、5億ドルが普通株に転換できる「エクイティ・ユニット」と呼ばれる証券でそれぞれ調達するとの計画です。そして普通株の10億ドルに対してすでに全額申し込みがあったということです。正確性が不十分でお詫びします。
さて今晩の一番の見所は、欧州通貨当局により政策決定会合です。
1.BOE(イングランド銀行):日本時間午後9時位に発表。2月13日発表のインフレ報告書を読み返しますと、1月時点でインフレ率2.2%です。ポンドが6%下落で輸入物価が押し上げられたとの指摘がありましたが、現在の為替レートでみると約5%(最高値から)ですからほぼ影響なしです。またことのほかキング総裁は報告書の中でインフレ懸念を強く意識した文言であったことが印象的でした。インフレ報告書公表以降の経済指標をざっと見てみましたが、小売は好調、生産者物価指数は良い、製造業・鉱工業の数字がマイナスでした。第4四半期のGDP(国内総生産)が前年比+2.9%と好調です。懸念材料のひとつ地方銀行のノーザンロック銀行は国有化の方向で解決です。民間銀行が巨額のサブプライム関連の評価損計上をしました。住宅関連産業が落ち込んでいるとは聞いています。しかしインフレ目標値が2.0%ということですから、今回の政策決定委員会では、現行の5.25%の政策金利は据え置きになると私は読みます。
2.ECB(欧州中央銀行):日本時間午後9時45分位に定例理事会が終わり、政策金利の結果発表とその後のトリシュ総裁の記者会見が行われます。ECBのホームページでECBの一番の役割は何かが明確に書いてあります。物価の安定です。そしてインフレ目標値は2.0%です。ECBは中期的に2%以下か、2.0%に近い水準にインフレ率を維持することが目標です。現在のユーロ圏のインフレ率はCPI(消費者物価指数)で見ると2月の速報値で3.2%です。スペインのCPIは4.4%もあります。理事会を執り仕切るトリシュ総裁はインフレ懸念派(タカ派)、そしてその次の実力者ウェーバー・ドイツ連銀総裁もインフレ懸念派です。どう見ても現状の政策金利4.0%は据え置きだと私は読みます。問題はその後のトリシュ総裁の記者会見ではないかと思います。前回もこの記者会見でのインフレ懸念発言つまり現状維持のユーロ圏と米国との金利差拡大の発想からユーロ高に向かってしまいました。今回どのような発言をされるか注目です。月曜日には「米国が強いドルを望んでいることは重要だ。」との発言がありました。同様の言葉が出てくる可能性があります。口先介入はあって当然と思って記者会見の内容を読みましょう。
ということで今晩を展望しましょう。まずは金相場のチェックです。現在987ドル(1オンス)の取引と引き続き買いが強いようです。1000ドルに向かった動きと想定します。流れは変わっていません。ドルから他の通貨、金、原油への資金移動が基本と思いましょう。ということはドル売り継続のヘッジファンド筋と読みましょう。欧州通貨当局が今晩政策金利を維持しますと、欧州通貨との金利差は拡大が維持されます。あとは、テクニカル分析で攻めればよいのですが、ちょっとそれが難しい。
テクニカル分析ストカスティック:
ドル/円:20%以下で交錯のドル買いサイン
ユーロ/ドル:90%以上でファースト・スローが交錯でユーロ売りサイン
ポンド/ドル:80%で交錯継続。昨日の上下変動でガス抜きが進んだようです。若干ポンドを買っても良いのか。交錯継続の後は、大きく売りになることがありますから警戒を要する。
オージー(オーストラリアドル)/ドル:60%までファースト・スローが下がってきている。昨日のガス抜けでオージー買い余力あり。目標は0.9600です。
今日はドル要因の経済指標では週間で発表される米新規失業保険申請件数です。予想は36万件です。これからどちらに振れるか、明日のメインイベントを控えて興味があります。テクニカル分析でドルの買い戻しが強いところを読むと、ドル/円での104.00以上の水準もあるのかなと言うところです。ドル悪材料が出た場合は、101.00が目標となります。ユーロ/ドルで昨日1.5100は死守されたものの、トリシュ総裁に敬意を表して1.5200前後までの下落リスクは想定しておいた方が良いのでは。上は1.5400が当面の目標です。ポンド/ドルが、政策金利維持が発表されれば一番素直に反応すると思います。上の節目2.0400が目標です。
解説:ストカスティック(stochastic)は90以上であれば買われすぎ(オーバーボウト(overbought))、10以下であれば売られすぎ(オーバーソールド(oversold))のサインと言われています。二つのラインが交差すると転換点と読めます。数字自体はパーセンと表示です。簡単な説明ですが、相場を読む上で参考になります。
それでは日本時間午後9時前後くらいから為替相場が動くと思いますので、待ち構えましょう。それでは、Have a nice evening!
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
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国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。