[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
アフター ザ フェスティバル(After the festival)の東京市場でした。今朝の為替水準となんら変わりません。主たる投資家が東京市場にはいない悲しさでした。
欧米の主要金融機関のユーロ/ドルの見方が出ていましたが、ほとんどがユーロ安のドル高を予想しています。そして顧客にもユーロ売りを勧めているようです。年末で1.30 とか1.35あたり予想しているようです。FT(英ファイナンシャル・タイムズ紙)は、「ECB chief opens door to rate cuts(ECB総裁利下げ(複数形)のドアを開ける。」と派手な見出しです。欧州の中央銀行が利下げをするのに対して、米国は年後半には景気回復一歩手前の状況になるのではとの見方のようです。昨今流行の「リカップリング(再連動)」論と、ジム・オニール氏の金融市場の見方からして、新興国の高成長は長続きせず、金・原油も高値維持はむずかしい。そして「景気減速が米国以外にも広がるにつれて、独歩安が続くドル相場にも再評価の機運が出てくるだろう。(日経記事より)」との見方です。対欧州通貨に対してドルは底を打ち、欧州経済がウィルスに感染しているうちに、米国は薬を大量投与され、元気になるとのシナリオです。ここはトレンドに乗った順張りのポジショニングを続けましょう。ユーロ/ドルに関しては損切りがほぼ出尽くして、新たなユーロショートのポジショニングをここ2~3日で開始した投機筋、ファンド筋は多いと思います。とにかく流れに乗ることを心がけましょう。
ECB(欧州中央銀行)とBOE(イングランド銀行)の今後の政策決定会合のスケジュールをホームページに入って調べてみました。ECBは通常月2回の定例理事会を開催しており、そのうち最初の理事会で総裁の記者会見が行われます。2月21日は記者会見なし、そして3月6日は記者会見あり、そして4月10日も記者会見ありのスケジュールです。インフレ率が目標の2%を上回っている状況ですから、3月6日にはおそらく2月29日発表の1月のユーロ圏消費者物価指数(CPI)で仮に2%前後になったとしても、もう1ヶ月様子を見たいとの理事会の大勢になるのではないのでしょうか。だからパスとなります。そうなると、3月下旬発表の2月のCPIをみて、4月10日に利下げを発表するとのシナリオが一番妥当な線だと思います。BOEのHPでは単に「next due: 6 Mar.08」とだけしか出ていませんでしたが、3月6日前には、ポンド金利の利下げの思惑が米国の金融情勢と絡めて出てくるように思います。そうなると頭を整理すると、重要日は、3月6日BOE, 3月18日FOMC(米連邦公開市場委員会)、4月10日ECBとなります。このスケジュールを頭に叩き込んでおきましょう。
それでは直近どうなるのでしょうか。まずはこれからの欧米市場ですが、大きな経済指標はありません。短期売買目的の投資家は利食いのユーロ買戻し、ポンド買戻しの利益確定も出てくると思います。そして吹き上がったところでの、ユーロ/ドル及びポンド/ドルでのセル オン ラリー(Sell on rally 戻り売り)の展開になるのではと思います。ユーロ/ドルでの1,4800, 1.4500と下の1.4200を注意。ポンド/ドルは1.9700と1.9000が重要な節目です。現在丁度このレンジの真ん中あたりを動いています。
ドル/円はユーロ/ドルとのデカップリング(非連動)と私はこれまで主張してきましたが、ちょっと不安になってきました。全面的なドル買い戻しに巻き込まれる可能性も否定できません。107.50を上回ってきていますから、ポジションを落したほうが賢明かもしれません。ファンド筋はまだまだ利が乗っていますが(コスト109~111)、彼らがユーロ同様にドル買い戻しに入ったら大きな力となります。108.50まで我慢できる人は大丈夫ですが、ここは慎重に行きましょう。明日の東京でのG7(財務相・中央銀行総裁会議)で、通貨も主要議題となるようです。例のユンケル氏が、経済と通貨がG7の主要議題と明言されています。
余談:ジム・オニール氏:毎年2回定期的にロンドンから東京詣のオニール氏を良く見ました。その当時はまだ日本は注目されていました。長身で鷲鼻の典型的なアイリッシュ系イギリス人でした。服装のセンスはあまりないようでしたが、その経済の見方は鋭いものでした。「BRICs」の名づけ親とは知りませんでした。スイス系金融機関を足場にして、現在はNY駐在でサブプライム問題でも利益を出した金融機関で頑張っておられるのを見て本当に尊敬します。今日の記事は私の為替相場観を組み立てていく上で非常に参考になりました。デカップリング論からリカップリング論に修正された見方にも共鳴です。再度、皆さん今日の日本経済新聞のジムの記事をもう一度じっくりとお読みになることをお勧めします。
もしも金融市場に大きな影響を与えるようなG7声明でしたら、月曜日も休日返上でレポートするかもしれませんのでよろしくお願いします。
それでは TGIF Have a nice long weekend!
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
来週は経済指標目白押しです。
要注意事項には☆をつけました。
2月11日(月)日本休場
英 1月生産者物価指数
英 12月貿易収支
2月12日(火)ユーロ☆2月ZEW景況指数
(前月マイナス41.7)
英 1月消費者物価指数(CPI)
(前月+0.6%前月比、+2.1%前年比)
英 1月小売売上高
(前月+0.6%前月比、+3.1%前年比)
2月13日(水)日 12月貿易収支
日 12月経常収支
ユーロ 12月ユーロ圏鉱工業生産
(前月マイナス0.5%)
米☆12月小売売上高
(前月マイナス0.4%)
米 12月企業在庫
(前月+0.4%)
2月14日(木)日 日本銀行政策決定会合(~15日まで)
日 第4四半期GDP(国内総生産)
(+0.4%前期比)
日 第4四半期GDPデフレーター
(マイナス0.4%前期比)
豪 1月失業率
ユーロ☆第4四半期ユーロ圏GDP
(+0.7%前期比)
米☆12月貿易収支
(前月 631億ドル赤字)
2月15日(金)日☆日本銀行政策決定会合
福井総裁記者会見
ユーロ 12月ユーロ圏貿易収支
米☆1月鉱工業生産高
(前月 フラット)
米☆2月ミシガン大学消費者信頼感指数
(前月 80.5)
米☆1月設備稼働率
(前月 81.4)
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
おはようございます。
波乱の海外市場でした。BOE(イングランド銀行)もECB(欧州中央銀行)も成長リスクに対して厳しい見方をしており、今後利下げ局面に入っていくることに確信へと変わってきています。欧州通貨でのドル安のピークを当面打ったようです。それでは個別に見てゆきましょう。
BOEは政策金利を0.25%引き下げ5.25%としました。これは予想された利下げ幅でした。私は利食いが入るかと思っていましたが、ポジションが少なかったせいなのか、更なるポンド売りを投機筋、ファンド筋を仕掛けたようです。来月以降のBOEによる追加利下げの話が来月も出てくると予想されますから、投資家はトレンドに乗らないといけないようです。ストカスティックはまだポンド売りの余地を残す数字です。ガンチャートで見ると重要な節目の1.9700まで戻らず、次の重要な節目の1.9000まで空白です。レンジで1.9700~1.9000ですが、利食いの戻りを消化しながら1.9000方向ではないのでしょうか。対円ではドル/円との関連性があるので、上下動しますが、中期的にはポンドのベアートレンド(弱気トレンド)と思います。
ECBは現行の政策金利を4.0%に据え置きました。しかし、トリシュ総裁は、ユーロ圏のほとんどの経済指標が成長リスクに対して下向きであると言及し(unusually high level of uncertainty)として、これまで繰り返されたインフレリスクの文言(act preemptively to fend off inflation (インフレ予防を未然に防ぐ対応をする。))がなくなりました。そしてまた、今回の決定は全会一致で決定とのコメントも重要な気がします。これまで利上げ派と利下げ派に真っ二つの理事会メンバーが成長路線に対してリスクがあるというが共通の認識となってきたことです。これで、次回理事会以降の利下げの可能性が高まってきました。ユーロ高のピークを打ったことをファンド筋、投機筋は強く認識しました。政界からもユンケル・ユーロ圏財務相会合議長を中心にユーロ高是正を求める意見が出始めました。明日の東京でのG7(財務相・中央銀行総裁会議)での協議が注目されます。投機筋、ファンド筋のポジションも大きくユーロ売りに傾き始めています。ユーロ/ドルは戻りもあまりなく、重要な節目1.4500を割り、次の節目1.4200, 1.3900方向に向かうものと思われます。1.4200はそんなに強い節目ではありません。1.3900が非常に強い節目と思われます。1.4500を上回る局面は米国要因だと思います。こちらも注意です。
NY市場ではフィッシャー・ダラス連銀総裁の、「追加利下げを支持する時期ではない。インフレを押し上げないようにする必要がある。」との発言から追加利下げの観測に冷水を浴びせたようです。これに反応したのがドル/円でした。また1月のISM非製造業指数(41.9)が上方修正されるのではとの噂が飛び、これもドル/円を押し上げたようでした。ただ、欧州通貨では利下げ方向に走ってしまったために、無反応です。従って、一見クロスでのポンド/円とユーロ/円で戻ったように見えるのですが、事の本質を読むと危険です。
それでは今日はどうかというと、嵐の後の静けさで金融市場では、アフター・ザ・フェスティバル(After the festival)と呼ばれる相場展開で、嵐の時の形成されたトレンドの若干の戻しがあります。そんな東京市場と私は思います。ドル/円は107.50警戒です。日本と米国の大きなファンダメンタルズは変わっていませんので、ビッグピクチャー(ドル安対円)と思うのですが、全通貨でのドル買い戻しに巻き込まれなければよいと一抹の不安を持ちます。注意して見守りましょう。
余談:ジム・オニール氏:今日の日本経済新聞に彼の記事が出ています。元私が在籍していた銀行の調査部長でした。もう少し書きたいのですが、市場が動いていますので、イーブニングレポートで。核心を捉えた素晴らしいエコノミストですから、是非お読みください。この記事だけで今日の日本経済新聞を読む価値があります。為替も深く読めます。
それでは今日もがんばりましょう。
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
予想通り静かな東京市場でした。兜町がプラスで終わったので少し嬉しい気分です。
今晩はBOE(イングランド銀行)の金融政策委員会(政策金利発表予定時間午後9時(日本時間)とECB(欧州中央銀行)の金融政策決定理事会(政策金利発表と記者会見午後9時45分(日本時間))が注目です。それぞれについて、見てゆきましょう。
英国は米国発のウィルスに一番感染しているようです。住宅不況が広がっているようです。現在の政策金利5.5%から0.25%引き下げて5.25%になることが予想されています。それでは為替市場はどのように動くのでしょうか。私は、今回の利下げ0.25%は既に織り込まれていると思います。それはここ1週間の動きを見れば判読出来ます。ボンド/ドルで1.99レベルから既に売られています。ストカスティックから見ても、ファーストとスローとも現在は50前後で推移しています。つまりかなり織り込まれていますが、もう少し売られても良い数字でもあります。利食いが入って1.97台に戻す可能性はあると思います。ただそこからはじりじり下がる展開(ポンド売り)と思います。これは損切り相場ではないからです。チャート的には1.9700は非常に重要で、2.04に上がるか、1.90に下がるかの分岐点です。ファンダメンタルズを考えるとどうしても下の方向を見てしまうのですが。もしも利下げ幅が0.5%ですと意外感でポンド売りが加速すると思います。シカゴ筋のポジションは軽いと思われますから(1月29日時点ネットロング5,358枚 レート1.9850ですから、おそらく現在はショートのポジションに反転していると思われます。)、自由自在に動けると思います。対円でも同様の動きとなりますから注意してください。
ECBについては、インフレ率(最近2ヶ月3.1%、3.2%)を考えると据え置きが妥当な線だと思います。ましてやトルシェ総裁はインフレ懸念派の利上げ派の筆頭であった方です。ECB内は利上げ派と利下げ派に真っ二つの状態ですから、どちらかに傾いた政策決定はできないと思います。ポイントは政策決定後の総裁の記者会見です。トルシェ総裁が、どこまで自身のインフレ懸念派から変心されるかです。場合によっては米国に追随して利下げの可能性のヒントでも出されると市場はなるほどなと思って行動します。昨今シカゴ筋のポジション具合を見ても、流れが変わってきています。「損切りから確信」へと変わるかがポイントです。具体的にはモーニングレポートを参照ください。また朝紹介したユンケル・ユーロ圏財務相会合議長の記事を読むと、「ユーロ高について、これまでよりも危険な状態にあると考えており、国際不均衡の是正を日米に協力を求めたい。」(日経記事)と語られています。ユーロ圏景気後退局面であれば、ユーロ高は輸出競争力を弱まらせますから是正してほしいと考えるのが自然です。土曜日の東京でのG7でも議論されるかもしれません。チャート的にはユーロ/ドルで下が1.4500, 1.4200が重要な節目です。上は1.4800です。こちらもファーストとスローのストカスティックが50前後ともう少し下押ししてもよさそうな数字です。
ポールソン米財務長官が面白い議会証言をされています。「米国の法人税率は非効率であり、米国企業の競争上不利である。そして日本は米国より唯一高い法人税率を採用している。」として、日本を暗にグローバルで立ち遅れた日本のようにはなってはならないと苦言を呈されています。各国の法人税率を調べてみました。米国40%、ドイツ38.3%、英国30%、香港17.5%、韓国27.5%、シンガポール20%、そして日本40.5%ということです。これではアジアでも勝てませんし、世界的にも勝てません。このあたり、財務省、首相官邸も分っているのでしょうが、お役人はどうしても内向きになるようで、このあたりの構造改革、規制緩和をしてゆかないとどんどん日本は衰退の一途となります。ポールソン財務長官、お願いだから、福田首相にも直接苦言を呈してください。そうでないと、日本の次の世代がかわいそうです。
大富豪で大投資家のウォーレン・バフェット(Warren Buffet)が、「米国の政策(policies)が変わらなければ、ドルの価値は5~10年の間下がり続けるであろう。」との、これも母国に対する思いなのか、政府・金融当局に苦言を呈されています。政策の意味がいまいち理解できないのですが、慢性的な財政赤字と貿易赤字の改善に真剣に取り組まないことを指摘されているのではないのでしょうか。日本よりは革新的な米国ですが、巨大投資家の目には歯がゆい思いがあるのでしょう。それではどうすればドルの価値があがるのでしょうか?簡単です。健全な財政の下、景気を良くして米国自身が投資対象となるようにすればよいのですが、これが難しい。是非具体的な提言をバフェットさんにお願いしたいものです。
それでは BOEとECBの結果を待ちましょう。Have a nice evening!
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
おはようございます。
昨晩は穏やかな海外の為替市場のようでした。今日も日本時間帯は静かな為替市場と私は確信していますから、すこし、現在の通貨の現状を分析したいと思います。
まずは、昨晩の材料を拾い出して見ます。本日のBOE(イングランド銀行)とECB(欧州中央銀行)の政策決定会合での思惑が色々で出ています。BOEはおそらく0.25%の利下げに踏み切るでしょう。そして、問題はECBです。政策金利は据え置きでしょうが、その後のトリシュ総裁の記者会見が注目されます。インフレ懸念派、つまり利上げ派の筆頭でありますトリシュ総裁が、現状のユーロ圏の景気をどのように分析されているのか注目です。これにつては後ほど話しましょう。米国市場では、ラッカー・リッチモンド連銀総裁が、「更なる利下げが必要であり、景気後退は避けられる。そして年後半には米経済は再び成長路線に戻る。」との発言がありました。また、プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁は、「利下げは必要であり、適切であった。年後半の米経済の成長と来年の2.9%成長を予想する。ただ、利下げはインフレを加速させる可能性がある。」などの発言がありました。インフレ懸念の発言がありましたが、二人の連銀総裁とも年後半の成長路線への回帰を予想されています。ということで、一喜一憂ですが、ウォール街も若干下げただけで、債券市場もほとんどへ影響なしです。ただ、昨日の特別レポートで紹介しました「イールドカーブのスティープニング」のポジションを債券ディーラーが始めていますから、10年債など長期の金利は高止まりする傾向にありますから注意してください。
それでは為替市場を分析しましょう。ユーロについてロング(買い持ち)は手仕舞いをしてしばらく様子見をするか、すこしショート(売り持ち)に振った方が良さそうです。市場の雰囲気が大分変わってきました。サブプライム問題ウィルスが欧州にまで波及してきていると見るのが妥当だと思います。今日のECBでは、金利は据え置きでしょう。というのは、ユーロ圏のインフレ率はここ二ヶ月3.1%、3.2%と目標インフレ率の2%を上回っています。しかし、不景気風が欧州にも吹き始める兆候があります。従って、今日の政策決定発表後のトリシュ総裁の発言は、極めて重要です。利上げ派の筆頭がどのようなコメントに変化が出てくるかに焦点です。ユンケル・ユーロ圏財務相会合議長が、ユーロ圏の成長が1%台に落ち込むと今日の日経新聞で明言されています。2.6%から1.5~1.7%成長に落ち込めば、当然利下げという選択肢が出てきます。欧州の金利先物市場では、第三四半期での0.5%の利下げ予想を反映した取引が既に行われています。また、ヘッジファンド、投機筋が、これまでのロングポジションを反転(unwind)させ始めているようです。これは私が指摘するシカゴ筋のポジションを見ても明らかです。ユーロ/ドルでの1.4800、1.4700近辺コストでのロングを投げています。つまり損切りして、ポジションを反転し始めているということです。Unwindという言葉が使われますが、巻き戻しとの表現でも使われます。ここ2日間のユーロ/ドルの動きがそれを物語っています。チャート的にも、1.49台を三回付け、三尊像の形になってきています。これはユーロ高の天井をつけて、下りだすチャートと言えます。結論として、ユーロ高は終了の兆しがありますので注意してください。
ドル/円は円がゼロ金利同様の状態になっていますから、ビッグピクチャー(ドル安)継続でよいと思います。ファンド筋のドルショートコストは109~111近辺ですから、高みの見物を決め込んでいます。何か材料が出れば、利食いも、更に攻め入るもありの状態です。106.00が重要な節目です。ユーロ/ドルとドル/円はまったく別物の動きをしていますから、注意をしてください。
思い出:駆け出しディーラー:初めて電話を取り始めたときは本当に緊張しました。それが、テレックスディーラー修行後の試練です。まずは、電話取りからです。緊張します。国内、国外から電話が入ります。特に海外からの電話は緊張です。シンガポールの米系銀行、香港の米系銀行から頻繁に電話が入ります。そしてディーラーの会話は本当に短いものです。短いもので10秒もかかりません。例えば、次のようです。私:S Bank , 相手:C Bank Singapore, dollar yen please? 私:10/15 相手:Mine 10 dollar please. 私:Ok done, sell you 10 dollar at 106.15 to C Bank, Singapore. Confirm later. Ciao. といった会話です。取引不成立の場合:私:S Bank. 相手:U Bank Hong Kong calling. Spot swissy please?(swissy とはスイスフランのことです。) 私:20/25 相手:Thank you very much but nothing there. Bye. といった会話です。1980年代は電話回線に雑音が多く非常に大変でした。特にシンガポールからの女性ディーラーの電話は本当に参ったものでした。猫のようなかん高い声で、それもシングリッシュ(Singlishと言って中国語が入った英語もどきの正しい英語です。)mine なのか、nothing なのか、buy なのかbut なのか、sell なのかthanksなのかさっぱり分りません。また、こんな混乱もあります。私がシンガポールの銀行を呼んだとします。私:S Bank Tokyo. Dollar yen please? 相手:82/85 これをeighty two five と言います。私:混乱してrepeat please.? 相手:eighty two, eighty five. 私:sell you five dollar at eighty two. 相手:Ok agreed. Bought five bucks at 106.82 from S Bank, Tokyo. 私:丁寧にThank you very much for the deal.この場合、私の訓練不足で,相手が1枚も2枚も上です。(アメリカ人は概してドルのことをbuckという表現を使います。) また銀行間取引では余程のことがない限り、対ドルでのレートのを提示します。また単位として1 dollarは百万ドルを意味します。従って10 dollar とは1千万ドルを意味します。今日はこのあたりで。もっと混乱した場合を来週話しましょう。
それでは、今日はのんびりと過ごし、夕方からの欧州の動きを待ちましょう。
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
03 | 2025/04 | 05 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||
6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 |
27 | 28 | 29 | 30 |
国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。