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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
おはようございます。
波乱の海外市場でした。BOE(イングランド銀行)もECB(欧州中央銀行)も成長リスクに対して厳しい見方をしており、今後利下げ局面に入っていくることに確信へと変わってきています。欧州通貨でのドル安のピークを当面打ったようです。それでは個別に見てゆきましょう。
BOEは政策金利を0.25%引き下げ5.25%としました。これは予想された利下げ幅でした。私は利食いが入るかと思っていましたが、ポジションが少なかったせいなのか、更なるポンド売りを投機筋、ファンド筋を仕掛けたようです。来月以降のBOEによる追加利下げの話が来月も出てくると予想されますから、投資家はトレンドに乗らないといけないようです。ストカスティックはまだポンド売りの余地を残す数字です。ガンチャートで見ると重要な節目の1.9700まで戻らず、次の重要な節目の1.9000まで空白です。レンジで1.9700~1.9000ですが、利食いの戻りを消化しながら1.9000方向ではないのでしょうか。対円ではドル/円との関連性があるので、上下動しますが、中期的にはポンドのベアートレンド(弱気トレンド)と思います。
ECBは現行の政策金利を4.0%に据え置きました。しかし、トリシュ総裁は、ユーロ圏のほとんどの経済指標が成長リスクに対して下向きであると言及し(unusually high level of uncertainty)として、これまで繰り返されたインフレリスクの文言(act preemptively to fend off inflation (インフレ予防を未然に防ぐ対応をする。))がなくなりました。そしてまた、今回の決定は全会一致で決定とのコメントも重要な気がします。これまで利上げ派と利下げ派に真っ二つの理事会メンバーが成長路線に対してリスクがあるというが共通の認識となってきたことです。これで、次回理事会以降の利下げの可能性が高まってきました。ユーロ高のピークを打ったことをファンド筋、投機筋は強く認識しました。政界からもユンケル・ユーロ圏財務相会合議長を中心にユーロ高是正を求める意見が出始めました。明日の東京でのG7(財務相・中央銀行総裁会議)での協議が注目されます。投機筋、ファンド筋のポジションも大きくユーロ売りに傾き始めています。ユーロ/ドルは戻りもあまりなく、重要な節目1.4500を割り、次の節目1.4200, 1.3900方向に向かうものと思われます。1.4200はそんなに強い節目ではありません。1.3900が非常に強い節目と思われます。1.4500を上回る局面は米国要因だと思います。こちらも注意です。
NY市場ではフィッシャー・ダラス連銀総裁の、「追加利下げを支持する時期ではない。インフレを押し上げないようにする必要がある。」との発言から追加利下げの観測に冷水を浴びせたようです。これに反応したのがドル/円でした。また1月のISM非製造業指数(41.9)が上方修正されるのではとの噂が飛び、これもドル/円を押し上げたようでした。ただ、欧州通貨では利下げ方向に走ってしまったために、無反応です。従って、一見クロスでのポンド/円とユーロ/円で戻ったように見えるのですが、事の本質を読むと危険です。
それでは今日はどうかというと、嵐の後の静けさで金融市場では、アフター・ザ・フェスティバル(After the festival)と呼ばれる相場展開で、嵐の時の形成されたトレンドの若干の戻しがあります。そんな東京市場と私は思います。ドル/円は107.50警戒です。日本と米国の大きなファンダメンタルズは変わっていませんので、ビッグピクチャー(ドル安対円)と思うのですが、全通貨でのドル買い戻しに巻き込まれなければよいと一抹の不安を持ちます。注意して見守りましょう。
余談:ジム・オニール氏:今日の日本経済新聞に彼の記事が出ています。元私が在籍していた銀行の調査部長でした。もう少し書きたいのですが、市場が動いていますので、イーブニングレポートで。核心を捉えた素晴らしいエコノミストですから、是非お読みください。この記事だけで今日の日本経済新聞を読む価値があります。為替も深く読めます。
それでは今日もがんばりましょう。
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
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国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。