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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

 

昨晩は欧州金融当局者からいろいろとメッセージが市場に投げかけられ、私は非常に解りやすい為替市場となってきたと理解しています。為替相場の視界が良好になってきました。

 

 

まずはトリシェECB(欧州中央銀行)総裁の欧州議会での議会証言です。内容を列記すると、「インフレ率は3%を上回る比較的高い水準で推移しており、目標の2%を大幅に上回る見通し。インフレは中期的に上向きのリスクが広がっている。要因としてはエネルーギーと食品価格の上昇。インフレ局面は予想以上に長期化する見通し。為替の過度の変動は経済成長に悪影響の恐れがある。為替レートの過度の変動と無秩序な動きは経済成長にとって望ましくない。」といったところです。非常に明解です。金利は下げる余地なし。為替レートの変動は好ましくない。ということはFRB(米連邦準備理事会)に協力してドルとユーロの金利差を縮小との措置(利下げ)は暗に行わないと私は解釈します。物価安定が第一優先順位のECBとしての立場を踏襲すると言うことです。それでは為替はどうかというと、過度の変動は好ましくないと証言されています。ということは、金利調整では協力できないが、為替の過度の変動は欧州の経済の阻害要因となるから、場合によっては、スムージングオペレーション(為替相場の流れを緩やかにする)目的の為替介入をすることも選択肢のひとつと解釈してよいのではと私は読みます。金利についてはフランスの月刊誌にも「現在の金利水準は正しい」と現住されています。為替については後ほど分析。

 

 

英国ではキングBOE(イングランド銀行)総裁がインフレ率は3%前後に加速する見通しと述べられた。ポンドが一旦買われたようですが、次のような発言がありました。「ポンドの下落は2006年の水準からの戻しであると。」(unwinding of appreciation in 2006)が原文なのですがちょっと理解不明です。2006年当時の水準をみるとポンド/ドルはポンドの底で1.701.75近辺でした。配信元のミスなの分かりません。in ではなく from であれば理解できますが。現在のポンド高からの水準訂正であれば理解できるのですが。いずれにしてもポンドは高すぎるとのニュアンスのようです。そしてビーンBOE委員からは英国の経常収支赤字からみてポンド価値が更に下落する圧力がかかる可能性を示唆されました。これは私が丹念に読んだ議事録の内容と一致します。ポンドはやはり売り方向の圧力が今後かかると読んで良さそうだ。解らない通貨と昨日申しましたが、だんだんこちらも視界が良好になってきました。

 

 

それでは経済指標に移ります。3月のIFO景況指数が予想より良い104.8と素直にユーロ買いに反応しました。米国市場では2月の耐久財受注がマイナス1.7%と予想外に悪い数字でドル売りに反応。2月の新築住宅販売件数は590,000件とこちらは予想より良い数字で市場は無視しました。

 

 

それでは金融市場と為替市場について話します。NYで私が注目したのは2年債の入札が好調であったことです。2年債と10年債のスプレッド(金利差)が2日前の174bps(basis point)から183pbsに拡大しました。スティープニング取引の再開です。(26日特別レポート イールドカーブのステープニングを参照ください。)ということは安全志向に資金が向かい、市場は利下げを促しているということです。金価格は現在953ドル(1オンス)と新雪が積もり始めました。セオリー通りですと、ドル売り、金買い、債券(短期 例えば1年2年)買いとなります。これまでが皆さん注意してほしい前提条件ですので。

 

 

為替市場が解りやすい。ユーロ/ドルは1.6000方向で、1.6000を越えればECBによるスムージングオペレーションによる為替介入の可能性が高まります。金利調整では米国に協力できないということです。ポンド/ドルも当局者からのヒントでポンド下落リスクありと、2.0400タッチは無理で、1.97002.000のレンジ内。ドルベアの要素をどのように織り込むかがポイントです。ポンド売り方向ながらドル要因にも注意です。ドル/円はドル要因に素直に反応と、101.0096.00のレンジながらドルベア(弱気)の96.00方向を読みます。セル オン ラリー(Sell on rally)! オージー(豪ドル)/ドルは最も解りやすい。オージーブル(強気)の0.9600方向と読みます。1月のコンファレンスボード景気先行指数が発表され-0.3と悪い数字で、若干売られていますが、底を拾う投資家は多そうだ。

 

 

思い出:外銀リーグ:外国系の銀行ですと個人が強くてまとまりがないと思われがちです。しかし、私が在籍していた当時、野球の外銀リーグがあり、よく多摩川の河川敷グランドに土曜日か日曜日に出掛けたものです。欧州系、米系、カナダ系と大体10チームくらいあったかと思います。銀行内の野球好きが部門関係なく集まり、立派にユニフォームまで揃えました。私の在籍した銀行は非常に弱く、負けの場合が多かったと思います。たまに勝つと盛り上がりました。多摩川沿いにある銭湯で一風呂浴びた後のビールが美味かったこと。ある時元巨人軍の練習場であったグランドが解放され、ここで王、長嶋も練習したのかと思いながら草野球をしてその後、土手の上にある有名なおでん屋さんで、おでんとビールで乾杯です。巨人軍の選手の写真とかサインが一杯掲げてあったような記憶があるのですが、現在も営業されているのでしょうか。どなたかご存知ですか? チームのメンバーが足りないと、ブローカーさんに電話します。野球好きな外国人助っ人が馳せ参じました。でも大きな体ですが意外とアメリカ人でも野球下手な人もいますね。アメリカ人と見れば野球が上手いとの概念は吹っ飛びました。意外とまとまりがあり、また部門を離れても交流があり、非常に楽しい週末を過ごせたものです。現在はメンバーばらばらですが、年に何回か会って昔の話題に花を咲かせます。

 

 

今日はちょっと長いのですが、重要なヒントを提供していただいた昨晩でしたのでお許しください。

 

それでは今日も為替相場と仲良く対話しましょう。

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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

お疲れ様です。

 

 

日本の2月の貿易統計(速報 通関ベース)が発表されました。最終的には9,700億円の黒字(前年同月比+0.9%)となりました。予想よりも若干黒字幅が少なかったようです。昨今の為替市場は貿易統計では動かなくなってしまいました。しかしこの数字は為替の基本です。

 

 

今晩も重要な経済指標とイベントがあります。欧州時間帯では、まずトリシェECB(欧州中央銀行)総裁の欧州議会での証言です。ECBの金融政策の基本が明言されると思います。現在ユーロ圏の直近のインフレ率は3.3%であり、目標インフレ率は2.0%前後です。スペインは依然4.4%です。はと派(景気刺激重視の利下げ派)的な発言をすればスペイン選出の議員が猛反対します。ということで、物価安定を最優先する中央銀行の立場からして、インフレ抑制を第一優先順位の課題として位置づけるとの発言をされるものと私は思います。問題はユーロ高をどのように解釈されるかといったところです。米国を助けるのであれば金利を下げて米欧の金利差縮小で為替が調整されるのですが、金利はいじりたくないのがトリシェ総裁の腹づもりです。インフレ抑制重視の姿勢が鮮明となるとユーロ買いに勢いをつけることとなります。そしてユーロ圏最大の経済圏である3月のドイツのIFO景況指数が発表されます。市場予想は103.4と前月の104.1より悪い数字です。したがってこの数字よりも良い数字が出ればユーロ買い、反対であればユーロ売りとなります。

 

米国市場に移ると2月の耐久財受注(予想+0.7%前月比)と2月の新築住宅販売件数(予想575,000件)が発表されます。昨日同様住宅関連の指標は注目されます。素直に良い数字であればドル買い戻し、悪ければドル売りとなります。

 

 

テクニカル分析の一つで私が大いに参考にしているストカスティックの分析結果を現在の時点で検証します。先週から大きく変化してきています。解りやすい通貨ペアから並べました。

 

オージー(豪ドル)/ドル:ファースト・スローが20%以下で交錯して上昇に転じている。これは強いオージーの買いサインです。

 

ユーロ/ドル:ファースト・スローが30%で交錯して上昇に転換。これはユーロ買いサインと言えます。

 

ポンド/ドル:ファースト・スローが20%以下で交錯して上昇に転換。これはポンド買いサインと言えます。

 

ドル/円:ファースト・スローが4060%のレンジで両方とも上向き。もう少しドルの買い上がり余力があるようにも見えます。ということで101.00までのリスクは考えておいたほうが良いと思います。

 

 

それでは上記を念頭において為替市場を見て見ましょう。ドル/円が一番難しい。上記分析からリスクは101.00まで最大見ておいた方が良さそうだ。逆に実需(本邦輸出筋)のドル売りも100.00101.00のレンジでは出てきそうで、上昇はキャップされると思います。101.0096.00のレンジでドルベア(弱気)トレンドを読みます。ユーロとポンドはモーニングレポートの通りで、特にユーロ/ドルにユーロ・ブル(強気)トレンドと読みます。トリシェ総裁の発言に注意です。ポンドは朝にも書きましたが、何が起こるか読めない通貨です。中立とします。オージー(豪ドル)/ドルが一番解りやすい。オージー・ブルを読みます。明日1月のコンファレンスボードの景気先行指数の数字に注意です。前月の数字は+0.2%です。金は現在939ドル(1オンス)で取引されており、堅調です。セオリー的には金買いのドル売りの動きとなります。

 

 

解説:IFO景況指数:ドイツ・ミュンヘンに拠点を置く経済研究所 Institut fur Wirtschaftsforschungの略です。ドイツ国内約7000社の役員を対象に景況感を調査。生産、在庫、受注、価格、雇用の各項目からなる。1991年を100として指数を計算する。ユーロ圏最大の経済圏のドイツの景況感を占う重要な指標です。

 

 

解説:ストカスティック(stochastic)は90以上であれば買われすぎ(オーバーボウト(overbought))、10以下であれば売られすぎ(オーバーソールド(oversold))のサインと言われています。二つのラインが交差すると転換点と読めます。数字自体はパーセンと表示です。簡単な説明ですが、相場を読む上で参考になります。

 

 

今晩もいろいろと数字、発言があります。健康には注意しましょう。

 

それでは Have a nice afternoon!

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

 

今日一番目についたニュースはゴールドマンサックスの調査レポートです。負債比率の高い米金融機関は今後4,600億ドル(約46兆円)の信用損失を受けることになるとの見通しです。そして劣化した証券に絡む損失が現時点でまだ半分以下しか損失計上されていないということのようです。これが本当であれば、まだまだ欧米主要金融機関、保険会社、ヘッジファンドからの損失計上の噂に市場は事欠かないようだ。信用不安はまだまだ収まらない気配です。どこまでゴールドマンを信ずるかですが。ジム・オニール氏の分析は鋭いことで定評があります。(彼のレポートとは確認できませんが。)

 

 

米国のファンダメンタルズの悪化のニュースも出ました。3月の消費者信頼感指数が市場予想の73を大きく下回り64.5と発表されました。これは仰天の数字です。というのは73でも2003年以来の悪い数字なのにそれを約10ポイント近く下回っています。そして、時々注目されるS&Pケース・シラー住宅価格指数(全米主要10都市部の住宅価格調査)の1月の数字が発表され前年同月比でマイナス11.4%と、下げ幅は1987年調査以来最大とのことです。ファンダメンタルズも悪い。ということで今週出てくる米国経済指標にますます注目が集まります。

 

 

金融市場はどのように反応したのでしょうか?昨日からの動きを振り返ってみましょう。米国の信用不安とファンダメンタルズ悪化が相乗効果となりドル売りとなりました。ウォール街は小反応で、債券相場が安全志向(ゴールドマンレポートの影響か?)で買いが先行(債券では買われると債券価格が上昇して、利回り(イールド(yield))が下がります。)、金価格も上昇で現在938ドル(1オンス)と昨日とくらべると大幅高の、ポジション調整消化後の新たな新雪の積み上げではとも思えてしまいます。

 

 

為替市場では一番素直に反応していたのがオージー(豪ドル)/ドルですね。読みどおり0.9100がテイクン(Taken)されたら素直に買われました。オーストラリアのファンダメンタルズは視界良好そして金融政策は引き締め基調継続と分りやすい。そして信用不安とファンダメンタルズ悪化の米国とは必然的に為替レートに反応します。ドル/円は、99円台ミドルまで下げましたが、現在100円を挟んだ展開のようです。シカゴ筋を中心にファンド筋の利食いと資金繰りに窮して買い戻さざるを得ない投資家が出ているような気がします。しかし100円台では日本の輸出担当者が目を光らせています。3ヶ月のファーワード(スワップ)がディスカウントの45銭、6ヶ月で80銭ですから、単純にスポット100.456月物、100.809月物を押さえれば100円で出来上がりレートとなります。この水準(100.40100.80)を注意しましょう。ドル売りが出るはずです。でもそこまで戻るのかなという気持ちも強いですね。ということでドル/円はファンダメンタルズ及び信用不安を抱える米国の状態を考えるとドルのセル オン ラリー(Sell on rally 上に跳ねれば売りを入れる)スタンス継続と読みます。米国の今週の数字次第で99.00割れも想定しておいたほうが良さそうだ。ユーロ/ドルは1.5400がサポート(支持線)となり1.5700を目指す方向と読みます。今日のトリシェECB(欧州中央銀行)総裁の欧州議会での議会証言が注目です。インフレ最優先を強調されるのか、米国まかせのドル安/ユーロ高に言及されるかが。インフレ抑制が市場で強調されてしまうと1.6000が見えてきます。ポンドはどうももやもやしながら上昇しています。ユーロ/ドルとユーロ/円が桁は違いますが同じような数字で動いています。非常に分りやすい。ユーロ/ドルが強ければ157.00方向ですが、ある時ドル/円で大幅ドルが下落して梯子を外されるとユーロ/円は大幅下落となります。ロングのクロス円はお気をつけください。むしろショート方が面白そうです。

 

 

余談:フォレックス・クラブ:現在でもフォレックス・クラブの例会が年2回か3回あると聞きます。私が銀行に在籍していた時はほぼ毎回参加していました。通常東京丸の内にある東京會舘の大きなホールを使って行われます。最初に来賓の挨拶があり、日本銀行、大蔵省 現在は財務省の国際局長の挨拶、そして懇談と入ります。私が印象に残っているのはやはり榊原さんの挨拶でした。ミスター円と呼ばれそしてまた当時は日本にも有力なザ・セイホと呼ばれるグローバル・プレーヤーがいました。榊原さんの発言で皆さん外に走ってディーリングルームに電話した会員も多くいました。まだその当時は携帯なるものは存在していませんでした。会場の入り口には会員になれないブルーンバーグやロイターの記者が待機しており、知った記者からは、「榊原さん何か言った?」との質問です。本当にその当時東京外国為替市場は活気がありました。

会場では真ん中のテーブルに東京會舘名物ローストビーフが切り分けてあり、まずはこちらから賞味します。そしてその他美味しいつまみを食べているとだれかから声がかかります。グラス片手によもやま話が続きます。飲み終わるとすかさずきれいなコンパニオンのお姉さんがお代わりを持ってきてくれました。壁に耳ありですから、重要な話はしません。そして邦銀さんディーラーとの名刺交換です。外資系に勤めているとどうしても邦銀さんとの情報網がほしい。それほど、実需筋の玉が邦銀さんに集中してあり、相場は大きく変動しました。最後にそばを食して会場を後にすることとなりました。

 

 

それでは今日も仲良く為替相場と対話しましょう。

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

お疲れ様です。

 

米政府・金融当局が出来る限りの策をしているようでなりません。今日の日経新聞の記事の中に、バーナンキ氏の論理の一端が書いてあり、参考になりました。「2004年、同氏が論じたのは通常の金融政策が取れないときを見越した代替策だ。一つが、いわば売られすぎた資産の購入で市場に相場観を伝える手。中央銀行が買えば価格や利回りは動く。」(日経新聞一目均衡より)最近発表された住宅ローン担保証券(MBS)を借り上げて国債を貸し出す策や、ベアー・スターンズ救済策で一部NY連邦準備銀行がJPモルガンととともに、買い取り資金を貸し出す策など、どうもこのバーナンキ流の政策が見え隠れしてなりません。米連邦銀行がお墨付きを出せば、金融機関は安心して貸し出しに踏み切るだろうとの論理ですが、自由市場経済原理の中、MBSの理論値が格付けとは離れて下落するようでは、最終的に損失を計上するのは信じて貸し出した金融機関ということになるのですが。どうでしょうバーナンキ流市場安定化策は。デフレの時はヘリコプターで金ばらまけと論じた学者さんですから。また既に公的資金投入の一歩手前まで踏み込んでいるのではとも私には思えてなりません。これを市場がポジティブと受け止めればドル買いなのですが。しかし、外国為替市場は素直ではなさそうです。

 

 

今日これからの重要な経済指標は米国3月の消費者信頼感指数です。市場予想が73前後とこの数字が予想通り出れば2003年以来の悪い数字とのことです。市場はもう動いているのかドルが全体的にどの通貨に対しても売り基調となっています。

 

 

為替市場を振り返ってみると、ドル/円は一瞬101.00をつけたようでした。私は円キャリー・プレイヤーのポジションかとは思いましたが、その後じりじりと下がりはじめ、今では100円割れもという状況です。おそらく長期的に見てドル安方向(対円)を見ている本邦輸出業者がすかさず101円近辺では先物予約を入れたのではと推測されます。3ヶ月のフォーワードレート(スワップ)がディスカウントの45銭、6ヶ月が80銭ですから、100円台後半でスポット(直物)を押さえられれば、6月期日、9月期日とも100円台で先物ドル売り予約ができることになります。輸出企業のサラリーマン財務担当者としては上司に十分に説明ができます。米ファンダメンタルズ改善が見えない中、当然の行動です。ということで、やはり注目していたドル/円の101.00は現状レジスタンス(抵抗線)となっています。実需も厚そうですね。ファンド筋はまだ円ロングのポジションを消化したとはいえ、まだ抱えているように思えます。そうなると資金繰りがどうかというところです。現状101.00が破られなければやはり101.0096.00のレンジを尊重することとなります。その意味では100円台はドル売りの水準と言えるのではないのでしょうか。つられてユーロ/ドルもポンド/ドルもドル売りに傾いているようです。ユーロについては、モーニングレポートの説明どおり、ユーロ高方向を私は読みます。1.5400がしっかりとしたサポート(支持線)となりました。ポンドについては、もやもやしています。議事録ではドルもポンドも下方リスクがあると明言しており、BOE(イングランド銀行)の利下げも視野に入れておかなくてはなりません。レンジであれば1.97002.0400の範囲に納まっているのですが。現在はドル売りについていってポンドが高くなっている状況です。ポンド要因ではないことは明らかです。今日の数字(米消費者信頼感指数)の思惑で動いているのではとさえ思います。オージー(豪ドル)/ドルは、0.9100が買われてから素直にオージーが買われています。一番分りやすい。

 

 

今後も振れやすい相場ですので、あらためて申します。

 

Don’t fight the trend – It is your friend. (相場の流れと戦ってはいけません。それはあなたの友達ですから。)

 

 

為替相場と仲良く対話しながら収益をあげましょう。

 

それでは、Have a nice afternoon!

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

欧州市場が休場でNY市場が開いていたという状況で薄商いの中、値が飛ぶ状況(ボラタイル(volatile market))であったようです。

 

NY株式市場が活況であったようです。ベアー・スターンズ買収額に関してJPモルガンが1株あたり2ドルから10ドルに引き上げたことと、2月の米中古住宅販売件数が503万戸と予想の485万戸よりも良いということで株買いの理由付けとなったようです。しかし、前年比ベースではマイナス8.2%と評価できる数字ではないようでした。

 

 

昨日触れるのを忘れてしまったのですが、昨日日本の法人企業景気予測調査が発表され13月期の景況判断指数がマイナス9.3, そして46月期がマイナス2.3の見通しとのことです。20071012月期がプラス0.5%でしたから、全く景況感が悪い方向に向かっているようです。為替はドル/円については、米国の要因で動いていますが、ドルが反転して買われる状況が出てくると日本の景況感の悪さで円売りになる局面もあろうかと思いますので、この点脳裏に焼きつけておきましょう。

 

 

それでは金融市場・為替市場について読みましょう。まず金相場。昨日夕方908ドル(1オンス)と売り基調でしたが、NY市場では一転買い基調となり925ドル近辺までつけ、その後反落の現在918ドルの取引です。これをどのように解釈するかですが、基本は薄商いの中での取引を念頭に、利食い後の新たなポジションかとも解釈できます。そして為替市場ですが、夕方は私のシナリオ通りドルの買戻しで、対ドル円、ユーロ、ポンドは売られていました。しかしNY市場に入ると、「円キャリートレード」、「スイスキャリートレード」を好む投資家が入ってきて、私のシナリオを崩してしまいました。円キャリートレードでドル/円は予定通り101円手前まで来ましたが、ユーロ/ドルとポンド/ドルは誤算でした。本来ウォール街の活況は前面ドル買いとなり、資金繰りに窮しているヘッジファンド、レバレージを効かした投資家にとってはドルの買い戻し局面と読んでいたのですが。ただドルには常に金融不安とファンダメンタルズの悪化(マイナス成長観測)の悪材料があります。あるとき下駄を外されてドルベア(弱気方向)に行く可能性が高いと思います。円キャリーでのポジションをお持ちの方はこの恐怖と戦いつつ、取引を進めなければなりません。ご注意を。ここ半年ドル/円での下落が早く下駄を何度か外されています。考えは当たっているのですが、技術的にやられるわけです。

 

 

ドル/円の101.00は極めて重要です。私が一度達成感を感じていたレベルです。更にファンド筋のドル買戻しが入るか、円キャリープレーヤーが強力にキャリートレードを進めるかによります。おそらく付けに行く展開と思います。そこで次のシナリオが出来上がります。101106のレンジ入りか、ファンダメンタルを考えてやはり96101のレンジに戻るのかを考えることとなります。再度ドル売り仕掛けをするには、シカゴのファンド筋の円ロング(ドル売りポジション)を消化する必要があります。101106のレンジ入りの方が、ビッグピクチャーシナリオにはやりやすい。ユーロ/ドルは円キャリープレーヤーによって1.5400を回復させられてしまった。しかしユーロについてはECB(欧州中央銀行)がインフレ抑制最優先の姿勢を崩していないために私はまだユーロ高方向の見方をします。その意味では重要な節目1.5400維持できるかを見たいものです。またポンド/ドルについてはBOE(イングランド銀行)への私の見方がタカ派(インフレ抑制重視)から中立へと変更しましたので、もう少し様子をみます。オージー(豪ドル)/ドルはキャリートレードのポジション作りからか再度0.9100を狙っています。オーストラリア準備銀行の引き締め政策基調に変化はありませんから、0.9100がテイクン(Taken 買われる)されれば、オージー買いを継続してよいと読みます。その場合0.91000.9600のレンジです。

 

 

思い出:フランス人の英語:外資系金融機関に勤めていたときに一時期上司がフランス系スイス人になったことがありました。初老の素敵な典型的なフランス人です。ピンクのシャツが肌と合って、また素敵なファッションセンスの持ち主でした。ファッションはフランスに負けるなと私は実感しました。しかし、最初彼が上司になって言葉が時々分りません。フランス語なまりの英語です。まるでフランス語を聞いているような状態ですが、確かに英語です。彼が昼に出掛けるというので、日比谷公園近くのレストランに行くらしいのですが、Hibuya Park ではなく、Ibiya Park らしい。わざわざ恵比寿に行くわけでもないのですが。そしてはたと気がつきました。フランス語では H を発音しないことを。このことが分ければフランス人の英語にはほとんど対応できます。スペイン語でもHは発音しません。相手を分ろうとする努力をすると、その内に人間的な付き合いをすることができます。現在はレマン湖のほとりでのんびりと悠々自適の生活をされていると息子さんから聞きました。

 

 

それでは今日から通常のマーケットに戻りますから、気を抜かないで市場を見守りたいと思います。

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

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プロフィール
HN:
水谷 文雄
年齢:
72
性別:
男性
誕生日:
1953/03/09
職業:
スペイン研究家
趣味:
旅行、陶芸、料理
自己紹介:
スイス銀行(現UBS)などで、為替、金利ディーラーとして20年以上のキャリアを歩む。
国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。
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