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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
おはようございます。
昨晩は欧州金融当局者からいろいろとメッセージが市場に投げかけられ、私は非常に解りやすい為替市場となってきたと理解しています。為替相場の視界が良好になってきました。
まずはトリシェECB(欧州中央銀行)総裁の欧州議会での議会証言です。内容を列記すると、「インフレ率は3%を上回る比較的高い水準で推移しており、目標の2%を大幅に上回る見通し。インフレは中期的に上向きのリスクが広がっている。要因としてはエネルーギーと食品価格の上昇。インフレ局面は予想以上に長期化する見通し。為替の過度の変動は経済成長に悪影響の恐れがある。為替レートの過度の変動と無秩序な動きは経済成長にとって望ましくない。」といったところです。非常に明解です。金利は下げる余地なし。為替レートの変動は好ましくない。ということはFRB(米連邦準備理事会)に協力してドルとユーロの金利差を縮小との措置(利下げ)は暗に行わないと私は解釈します。物価安定が第一優先順位のECBとしての立場を踏襲すると言うことです。それでは為替はどうかというと、過度の変動は好ましくないと証言されています。ということは、金利調整では協力できないが、為替の過度の変動は欧州の経済の阻害要因となるから、場合によっては、スムージングオペレーション(為替相場の流れを緩やかにする)目的の為替介入をすることも選択肢のひとつと解釈してよいのではと私は読みます。金利についてはフランスの月刊誌にも「現在の金利水準は正しい」と現住されています。為替については後ほど分析。
英国ではキングBOE(イングランド銀行)総裁がインフレ率は3%前後に加速する見通しと述べられた。ポンドが一旦買われたようですが、次のような発言がありました。「ポンドの下落は2006年の水準からの戻しであると。」(unwinding of appreciation in 2006)が原文なのですがちょっと理解不明です。2006年当時の水準をみるとポンド/ドルはポンドの底で1.70~1.75近辺でした。配信元のミスなの分かりません。in ではなく from であれば理解できますが。現在のポンド高からの水準訂正であれば理解できるのですが。いずれにしてもポンドは高すぎるとのニュアンスのようです。そしてビーンBOE委員からは英国の経常収支赤字からみてポンド価値が更に下落する圧力がかかる可能性を示唆されました。これは私が丹念に読んだ議事録の内容と一致します。ポンドはやはり売り方向の圧力が今後かかると読んで良さそうだ。解らない通貨と昨日申しましたが、だんだんこちらも視界が良好になってきました。
それでは経済指標に移ります。3月のIFO景況指数が予想より良い104.8と素直にユーロ買いに反応しました。米国市場では2月の耐久財受注がマイナス1.7%と予想外に悪い数字でドル売りに反応。2月の新築住宅販売件数は590,000件とこちらは予想より良い数字で市場は無視しました。
それでは金融市場と為替市場について話します。NYで私が注目したのは2年債の入札が好調であったことです。2年債と10年債のスプレッド(金利差)が2日前の174bps(basis point)から183pbsに拡大しました。スティープニング取引の再開です。(2月6日特別レポート イールドカーブのステープニングを参照ください。)ということは安全志向に資金が向かい、市場は利下げを促しているということです。金価格は現在953ドル(1オンス)と新雪が積もり始めました。セオリー通りですと、ドル売り、金買い、債券(短期 例えば1年2年)買いとなります。これまでが皆さん注意してほしい前提条件ですので。
為替市場が解りやすい。ユーロ/ドルは1.6000方向で、1.6000を越えればECBによるスムージングオペレーションによる為替介入の可能性が高まります。金利調整では米国に協力できないということです。ポンド/ドルも当局者からのヒントでポンド下落リスクありと、2.0400タッチは無理で、1.9700~2.0400のレンジ内。ドルベアの要素をどのように織り込むかがポイントです。ポンド売り方向ながらドル要因にも注意です。ドル/円はドル要因に素直に反応と、101.00~96.00のレンジながらドルベア(弱気)の96.00方向を読みます。セル オン ラリー(Sell on rally)! オージー(豪ドル)/ドルは最も解りやすい。オージーブル(強気)の0.9600方向と読みます。1月のコンファレンスボード景気先行指数が発表され-0.3と悪い数字で、若干売られていますが、底を拾う投資家は多そうだ。
思い出:外銀リーグ:外国系の銀行ですと個人が強くてまとまりがないと思われがちです。しかし、私が在籍していた当時、野球の外銀リーグがあり、よく多摩川の河川敷グランドに土曜日か日曜日に出掛けたものです。欧州系、米系、カナダ系と大体10チームくらいあったかと思います。銀行内の野球好きが部門関係なく集まり、立派にユニフォームまで揃えました。私の在籍した銀行は非常に弱く、負けの場合が多かったと思います。たまに勝つと盛り上がりました。多摩川沿いにある銭湯で一風呂浴びた後のビールが美味かったこと。ある時元巨人軍の練習場であったグランドが解放され、ここで王、長嶋も練習したのかと思いながら草野球をしてその後、土手の上にある有名なおでん屋さんで、おでんとビールで乾杯です。巨人軍の選手の写真とかサインが一杯掲げてあったような記憶があるのですが、現在も営業されているのでしょうか。どなたかご存知ですか? チームのメンバーが足りないと、ブローカーさんに電話します。野球好きな外国人助っ人が馳せ参じました。でも大きな体ですが意外とアメリカ人でも野球下手な人もいますね。アメリカ人と見れば野球が上手いとの概念は吹っ飛びました。意外とまとまりがあり、また部門を離れても交流があり、非常に楽しい週末を過ごせたものです。現在はメンバーばらばらですが、年に何回か会って昔の話題に花を咲かせます。
今日はちょっと長いのですが、重要なヒントを提供していただいた昨晩でしたのでお許しください。
それでは今日も為替相場と仲良く対話しましょう。
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
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国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。