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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

 

まずは一番新しい情報からです。ニュージーランド準備銀行(RBNZ)は政策金利(OCR(Official Cash Rate))を現状の8.25%に据え置きました。内容を読むと、国内経済は世界経済の減速感から弱まりつつある。GDP(国内総生産)は今後3年間は2%の水準を予想している。インフレは高止まりで、インフレ目標の13%の範囲にするためには現在の政策金利を維持する必要性がある、としています。金利に素直に為替は反応しています。キューウィー(ニュージーランドドル)/ドルで、発表前の0.7970から0.8030に上昇しています。引き続き高金利維持ですので、海外からの投資が続きそうです。ブルトレンド(強気)継続です。

 

 

それでは昨晩を振り返って見ましょう。ポンドが一番大きく動いていたようです。2月の英消費者信頼感指数が78と悪い数字が出て、ポンド/ドルで1.9800をあっさり割り、1.9725近辺まで急落です。そして英2月の非製造業PMI54とこちらは良い数字で直ぐに1.9800近辺まで回復です。朝起きたらドル要因もあり.1.9920です。今日のBOE(イングランド銀行)の政策委員会での思惑があるでしょうが、非常にプロでも追っかけるのが至難の通貨です。FX初心者の方は手を出さないほうが良いと思います。昨日の動きですと、ヘッジファンドのポジションは非常に軽いと私は読んでいました。ロング(ポンド買い)です。コストは1.98半ばかと言ったところです。消費者信頼感指数で損切り、そしてPMIの数字で再度ロングに振り、そして米国市場で更に積み上げてしまったようです。ポンドは英国系金融機関の友達がいるとか、出来ればロンドン駐在の日本人、イギリス人を知っているとか、また綿密に英国のファンダメンタルズ(経済指標の時系列的情報分析)がないと収益をあげるのは難しいです。金融機関のディーリングルームでもポンドディーラーが一番難しいポジションです。昨今では、東京の外資系銀行でもポンドのポジションは持たなくすべて海外支店、アジア時間帯であればシンガポール支店に丸投げしているとも聞きます。余程研究しないと金融機関のディーラーでも収益をあげることが難しい通貨であると皆さん認識してください。ましてや対円でポジションを持つと本当に難しいです。むしろユーロ/ドルとかドル/スイスフランのほうが分りやすいと思います。

 

 

米国時間帯でもいろいろとありました。モノライン(米金融保証会社)アムバック救済計画が出て15億ドル(1545億円)の資本増強をするとのことです。少なすぎないかとの評価があります。ただ、その資本増強額に対しては全額申し込み(普通株)があったとのことです。これはドルに対して緩和要因か。そして注目の2月の1SM非製造業景況指数が49.3と市場予想よりもかなり良い。ということでドルが買い戻されたようですが、若干です。ポールソン財務長官の米景気の減速懸念発言と、ベージュブックの中身で「本年初めより経済減速。不動産分野が悪い。雇用ベースも減速」とドル悲観論で、ドル売りとなったようでした。

 

 

ということで金融市場と為替を展望してみましょう。私はいつも金相場を最近一番に見ています。今日は上昇の現在987ドル(1オンス)で取引と、ドルからある種の通貨である金、そして、OPEC(石油輸出国機構)の日量生産の現状維持で原油に資金が流れています。ということは、為替ではユーロに流れて史上最高値をつけました。ストカスティックによる分析ですとドルが買い戻されても良さそうですが、市場参加者は非常に強気にドル売りに動いているようですが、意外と明日の雇用統計待ちのところで、薄い市場でプライスが跳ねている気がします。良くあることです。ポジションが少ないところでのユーロ、ポンド、そしてオージー(オーストラリアドル)そして若干円に流れてきているのでは読みます。テクニカル的に節目を見ながらのディーリングです。ドル/円は東京では上値104.00として、明日の発表待ち。下値で103.50近辺くらいの狭いレンジを今日(アジア時間)は予想します。ユーロ/ドルは下の重要な節目の1.5100が昨日割ることなく市場最高値となり、1.5400方向です。ユーロロング(買い持ち)継続で大丈夫です。ポンドは先ほどの説明どおり。オージーは昨日分析しましたが、下の0.9100を割らなかったことで一安心です。0.9600方向と読みます。高金利維持で利下げはないなと言ったところで、ロング(買い持ち)継続です。

 

 

スペイン通信:今週日曜日(9日)にスペインの総選挙があります。4年前には1週間前にマドリッドで同時多発テロがアルカイダによって引き起こされました。当時の国民党アスナール首相がテロはエタ(バスクの分離独立を願う過激派)の仕業と決め付け、事件の概要が明らかになるにつれ、エタではないことが判明しました。この対応のまずさから、結果的に当時の野党社会党が政権をとることとなりました。当然国民党が政権を引き継ぐと思われましたが、テロで政権が交代したユニークなケースです。今回はサパテロ首相率いる現社会党が優勢のようです。サパテロ首相は政権奪取後、いち早くイラクから派遣部隊を撤退させるなど、前政権とはかなりの温度差の政権運営をしました。なんと4年間で一度もブッシュ米大統領と首脳会談を行っていません。日本の首相がいち早くワシントン詣をするのとは対照的です。ところで、ホワイトハウスはスペイン語ではカサ・ブランカ(Casa Blanca)と言います。文字通り白い家を意味します。

 

解説:PMIPurchasing Managers Index)企業の購買担当者への聞き取り調査の集計結果によって、業況の判断材料とされる指標です。50を上回っていると業況が良いとの判断、50を下回っていると悪いとの判断がされる指標です。

 

 

今晩のBOE(イングランド銀行)とECB(欧州中央銀行)の政策決定会合分析はイーブニングレポートでします。

 

 

それでは今日も頑張りましょう。

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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

お疲れ様です。

 

 

開店休業状態のアジア時間帯の為替市場のようですね。イベントは米国時間帯にありますから、まずはオーストラリア情勢について考えて見ました。昨年第4四半期のGDP(国内総生産)が発表され+0.6%(前期比)、+3.9%(前年比)と予想通りでまずは順調な経済成長を遂げているようです。そこで、注目なのが今後のオーストラリア中央銀行(RBA)の金融スタンスです。マルコム・エディ(Malcom EdeyRBA総裁補佐経済担当(Assistant Governor(Economic))の今日の講演内容のテキストを読んでみました。

 

 

見事に論点を突いていました。「経済成長は明らかに緩やかな伸びになる。しかしインフレ率は依然目標レンジの23%を上回る。インフレ率を23%の目標に戻すと、著しく国内支出が弱まる。ポジティブな点は国内需要が旺盛なことそして輸出は好調ですが、半面ネガティブな点として高金利と国内経済が引き締め気味となっていることと、世界的な景気後退の影響を受けることのようです。結果としてオーストラリア経済は今年及び来年は予想よりも下の水準となり、緩やかなものになるとしています。これによってインフレ圧力が緩和されるとしています。今後このあたりを見極めないといけないとしています。」印象としては、今後経済がスローダウン気味になると、必然的にインフレ圧力が緩和されるとエディ総裁補佐は論じているようです。ということは、無理に政策金利を引き上げなくても良いのではとの発想が出てきます。RBAとしては引き続きインフレ率と景気動向を見極める姿勢としています。ヘッジファンドがどのように解釈するかで相場の動きが出てきそうです。現在の水準から大幅に利上げはないとの印象を私は受けます。むしろ現状維持なのかなという気持ちも。18日公表の議事録で確認しましょう。一度利食いのオージー(オーストラリアドル)/ドルでの0.9100前後への下げはあるのではとの印象を持ちます。しかし引き続き他の先進国と比べれば遥かに高金利に変わりません。投資冥利はありそうです。少し慎重に行きましょう。

 

 

日経新聞の一面に公的年金がマイナス運用で10-12月期に損失15000億円と出ています。呆れてしまいますね。年金不足だと言われていて、その元本までが大きく目減りしています。プロのファンドマネジャーが公的運用機関にいなくて、相場の下げ展開で所謂ヘッジ取引をしていなかったからのようですね。買っぱなしの運用では、相場が良い時はそこそこの運用利回りが出るが、相場の反対方向に流れてしまったら、ただ指を銜えて損失が膨らむのを見ているだけの体制のようですね。昔の日本の生命保険会社の海外運用と全く同じのようですね。早く政府系ファンドを立ち上げてプロのファンドマネジャーを高額な成功報酬ベースで採用して、高い期待利回りを追及したほうが国民の老後保護のためにも良いのでないのでしょうか。米国カルフォリニア州の職員年金組合で通称カルパーズは、全世界の株、債券、商品、不動産そして海外物を扱うわけですから当然外国為替といった物に投資して高い運用利回りを求めています。

 

 

今晩の注目点は米国時間帯発表のISM非製造業景況指数とベージュブックです。2月のISM非製造業景況指数は予想が47と分水嶺の50を下回った数字です。昨今悪い数字にドル売りで反応しませんので、逆に50を上回るような数字が出るとドルの買い戻しに出てくると予想します。そして、米地区連銀経済報告書(ベージュブック)です。2週間後のFOMC(米連邦公開市場委員会)での政策金利決定のたたき台となりますので、注意深く読む必要があります。市場が予想するような0.50%以上の利下げ材料が明確に記載されているか注意しましょう。

 

 

ドル/円の上値は東京時間帯は103.50と予想ぴったりでしたが、少しドルが現在買われていますね。米国時間帯では数字次第ですが、場合によってはもう少し買戻しが入るかなと言ったところです。ストカスティックはドル買いサインですから、金曜日までに利食いのドル買い戻しを消化してもう少しポジションが軽くなっていてほしいものです。もう少し上の104.00前後までの戻しがあるかもしれませんね。ユーロ/ドルの1.5100は硬いサポート(支持線)ですが、このあたりまでの落ちがあった方が、更なるユーロ高を狙えるようです。朝コメントしましたように、調整があった方が、更なるドル安が期待できる為替市場と言えます。

 

 

解説:米地区連銀経済報告(ベージュブック(Beige Book))

ベージュ色(灰色)の表紙の報告書ですから、通称このように呼ばれています。全米12の各地区連邦準備銀行(Federal Reserve Bank)からそれぞれ現状の景気動向についての報告が詳細になされ分析された報告書です。通常FOMC(連邦公開市場委員会)が開催される2週間程前にこのベージブックが公開されます。そしてこのベージブックはFOMCでの金融政策決定会合の討議資料となります。従って、FOMC2週間程前にして、市場の思惑が飛び交う報告書内容ですから、金融市場関係者の注目の的となる報告書となるわけです。

 

 

それでは体に気をつけて米国市場の動きを見守りましょう。

 

Have a nice evening!

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

 

昨晩は久しぶりに静かな展開ではなかったのではないのでしょうか。ドル/円もNY安値102.65をつけたものの戻ってきています。ドルショートで利食いたい市場参加者にドルを買い戻してもらって、金曜日(米雇用統計発表日)までにテクニカル的にもドル売りサインを出してほしいものです。恐らくまだ円キャリートレードで円売り反対買いのしこったポジションをまだ抱えている投資家がいるようで、ドル売りが突如出て、そして利食いの餌食になっている状況と察します。

 

 

金が下げています。こちらも足の速い資金ですから、下げも早いが戻りも早いと思います。金が下げているところで、為替も調整気味の方向かと思います。でもビッグピクチャー(ドル売り)は変わりません。金と為替の動きは連動して見ておいてください。大いに参考になります。(現在968ドルあたり(1オンス)で取引中です。少し買い戻しが入っているのでは。)

 

 

カナダ銀行(中央銀行)が利下げをしました。利下げ幅が0.50%と市場予想の0.25%の倍でした。政策金利が3.5%となり、隣国の米国の利下げ幅が大幅になるのではとの発想があるようです。金利に為替は素直に反応します。対米ドルでカナダ売りとなったようです。ウォール街では、モノライン(米金融保証会社)大手のアムバック救済計画が進展しているとのケーブルテレビ(CNBC)の報道がありましたが、こちらも、ドル買い戻しの理由付けとなったようです。バーナンキFRB(米連邦準備理事会)議長の講演がありましたが、引き続き住宅関連分野の減速感があるとの指摘で、市場参加者は米ファンダメンタルズの悪化を焦点として市場と対話しています。ドル売りの材料にここ2日間敏感にドル売りに反応しなくなりました。ということは、ドルショート(ドル売り)ポジションが相当積上がっているようで、しっかり利食えるところでは、利食い参加者が多いと見てよさそうです。なにぶんにもテクニカルがドル買い戻しサインで、攻め切れません。金曜日までに少し調整が必要と思います。そして、金曜日のビッグイベントを待つ。

 

 

今日の話をしましょう。まずオージー(オーストラリアドル)ですが、昨日の利上げ後のステートメントで、ある市場関係者は昨日の利上げが最後ではとのコメントを出しています。しかし、私はその判断は早いと思います。インフレ懸念が強い中、エディRBA(オーストラリア準備銀行)総裁補佐の講演が今日ありますし、18日の議事録を読んでから判断したほうが良いと思います。私は、まだ先月と今月と状況が大きく変わったわけではないので、タカ派(インフレ抑制)サイドにつきます。オージー/ドルの0.9100のサポート(支持線)は崩れないと思います。0.9600方向と思います。ドル/円は103.50を注意。まだ円キャリートレードの巻き戻し(損切り)のドル売りが103.50近辺で出ると予想します。103.50102.80あたりの日中のイメージで良いのでは。ユーロ/ドルは、円キャリーのユーロ売りが出やすい雰囲気です。ただし大きな流れはユーロ高です。下の1.5100が強いサポート(支持線)となります。

 

 

思い出:駆け出しディーラー:テレックス、国内外電話取引での修行が終わると外為ブローカーさんとの取引に入ってゆきます。私が育った環境が悪かったのか、ディーラーはブロカーさんを見下して取引をしてしまったようでした。これは大変な間違いであることに後ほど気づくこととなりました。ブローカーさんは大変です。一日中買いと売りのプライスを言い続けます。例えば 買いが10、売りが13であるとすると10/13と言い続けます。まるで築地の魚河岸のセリのようです。13が仮にヒットされる(売りがヒットされ買われることをテイクン(taken)と言います。)、次の売りが145本(5百万ドル)あると13テイクン、14オファー5本、買いがないとノー・ビッド(No bid)と言います。そして11の買いが5本出てくると、ブローカーさんはすかさず11/14 5本づつと言います。体力を要し、一瞬も気を抜けない仕事です。よくテレビで丸いテーブルを囲んチケットの投げ合いをしている風景をご覧になった方がいるかと思いますが、それがブローカーさんの仕事です。ディーラーは打つ側ですから、買ったとか売ったと言えば良いのです。しかし、ある時から、買ったとか売ったでは、~た~としかブローカーさんに聞こえてしまうために、買う場合は「マイン(mine)」、売る場合には「ユアーズ(yours)」と言うように統一されました。後は、どこが相手を確認することになります。銀行はそれぞれ各金融機関に対して与信枠(クレジットライン)を設定していますから、取引が出来る銀行と出来ない銀行、そして今日すべて与信枠を使ってしまった銀行はどこかを知っていなければなりません。駆け出しディーラーはこのあたりのフォローをしないといけないので大変です。

 

注:買い(ビッド)がヒットされ市場参加者が売る場合にはギブン(given)と言います。テイクンの反対です。

 

 

それでは為替市場と仲良く対話しましょう。

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

お疲れ様です。

 

 

今日のアジア時間帯の主役オージー(オーストラリアドル)について話します。オーストラリア準備銀行(RBA)が政策金利(キャッシュレート)を0.25%引き上げ7.25%としました。同時に発表されたステートメントを読みました。「現在のインフレ率(CPI)は3.5%と目標インフレ範囲の23%よりも高い。需要の減退の兆しはあるようだ。しかし需要の伸びが著しく緩やかになることはインフレを押さえるためには必要である。2007年中頃からの全般的な金融状況の引き締めは重要である。理事会は引き続き新たな(経済)情報を見ながら経済活動及びインフレの見通しを検証する。」といった何だか「ぼかされた」表現です。経済状況を見守りながら、インフレ抑制の姿勢は続けるものの、国内外にも景気減退のリスクがあるとのことが明記されています。全般的な引き締め(overall tightening)の政策には変わりはないのですが、ステートメント最後の文言が検証とか評価(evaluate)に留まっているので、積極的な追加利上げの連想とはならないようです。為替市場は一旦利食い(ファンド筋)か高値つかみの参加者がオージー(オーストラリアドル)/ドルでのオージー売りとなりました。一旦出直しですね。チャート的には0.9300を割ってきていますが、大きな節目の0.9100はまだまだ下です。ストカスティックはファースト・スローとも90%前後で下向き気味と売りサインとなっています。0.9100前後で買っている方はそのままでも良いと思います。大きな流れが変わったとは読めません。バイ オン ディップス(Buy on dips)のスタンス継続です。明日マルコム・エディ(Malcom Edey)経済担当総裁補佐の講演があり、何らかの今後のヒントがあるかもしれません。そして今月18日に議事録が公開されますから、もう少し詳細を報告しましょう。

 

 

昨日あたりから為替介入の話が出てきています。各国高官のコメントを拾い出してみましょう。トリシュECB(欧州中央銀行)総裁:米国が強いドルを望んでいることは重要だ。ポールソン米財務長官:強いドルは米国の国益に叶う。額賀財務相:為替相場の動向を注意深く見守ってゆきたい。ユンケル・ユーロ圏財務相会議議長:ユーロ高に警戒。ボス・オランダ財務相:ユーロ高は懸念せず。米国の口先介入が一番強いようですね。ドル安はインフレ懸念を助長します。反対にユーロ高は輸入物価を抑え、ユーロ圏のインフレ率3.2%を抑える働きをします。トリシュECB総裁は建前では米国に気を使っていますが、本音ではどうでしょう。しかしユーロ高は輸出競争力を弱める働きもします。ユーロ/ドルではもう少し上のところ(重要な節目の1.5700あたりか?)での実弾介入かといったところだと思います。「断固たる手段を取り。」などの文言が出てきたら要注意です。額賀大臣のコメントを聞く限りにおいてはまだまだ穏やかですので、ドル/円ではやはり100円を割ってこないと実弾介入はないのではと連想させます。

 

 

今日はもうひとつカナダ銀行(中央銀行)の金融政策決定会合があります。例によってHPで調べてみました。インフレ率は1月現在2.2%(コア1.4%)です。中央銀行の目標インフレ率は2.0%で目標レンジが13%ということです。昨年710日に+0.25%の利上げをして政策金利(オーバーナイト金利(日本語では翌日物金利))4.5%、そしてその後124日と122日にそれそれ0.25%利下げをして現在4.0%です。オンタリオ湖、ミシガン湖を渡って米国発の不景気風を一番受ける国ですから、本日政策金利を0.25%下げて3.75%となる市場予想です。

 

 

欧州時間帯からの為替市場はどうでしょうか。金は相変わらず980ドル台(1オンス当たり)での取引で流れは変わっていません。1000ドルいつ付けるのでしょうか?今日の注目点はバーナンキFRB(米連邦準備理事会)議長の講演です。インフレ懸念よりも景気刺激の方が重要だとして、利下げが織り込み済みです。シカゴ先物市場では0.75%の利下げが75%の確率との市場取引です。バーナンキ議長としては、18FOMC(米連邦公開市場委員会))までは、市場関係者を刺激しないで、ウォール街がそこそこのレベルで保ちたいと願っているはずです。さもないとまた緊急利下げとなります。強い悲観論を出してウォール街の急落、そしてドル売りを誘発したくはないと考えられていると思います。テクニカル的にもストカスティックを読むとドル/円がファースト・スローとも20%以下となり、ドル買いサイン、ユーロ/ドルがファースト・スローとも90%と以上とユーロ売りサイン、ポンド/ドルも共に90%とポンド売りサインです。それぞれ利食いの戻しが出る可能性があります。ドル/円で103.50, ユーロ/ドルの1.5100, ポンド/ドルはずいぶん下ですが1.9700を注意です。円、ユーロ、ポンドのロング(買い持ち)が溜まっている状況で少し利食い売りが出てガス抜きをしないと再びドル売り方向に行かないのではという気がテクニカル分析から伺えます。状況注視です。

 

 

解説:ストカスティック(stochastic)は90以上であれば買われすぎ(オーバーボウト(overbought))、10以下であれば売られすぎ(オーバーソールド(oversold))のサインと言われています。二つのラインが交差すると転換点と読めます。数字自体はパーセンと表示です。簡単な説明ですが、相場を読む上で参考になります。

 

 

それでは今晩も油断なく。そして Have a nice evening!

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

今日のアジア時間帯の注目はオーストラリアです。オーストラリア準備銀行(RBA)が政策決定会合(Board Meeting)を開き、現地時間午後230分(日本時間午前1230分)にその結果を発表します。現在政策金利(キャッシュレート)を0.25%引き上げて7.25%となることが予想されます。前回の議事録にヒントがあります。219日の当ブログ(特別レポート オーストラリア準備銀行議事録)を参照ください。前回の政策決定会合で0.50%の利上げも検討されており、また暗に今日の利上げも示唆しています。そしてインフレ率が今年末までに4.0%となるとの予測の下、更なる引き締め政策を継続する強い決意が語られています。従って今回の利上げは織り込み済みですが、更なる利上げ期待と、数少ない先進国での良好な経済成長を遂げている国として、ヘッジファンドからも投資対象となっています。226日時点のシカゴ(CME)のポジションを見てもネットロングの36,844枚と円やユーロを上回るポジション状況です。利食いも出ますが、引き続きバイ オン ディップス(Buy on dips 下がったところでの買い戻し)の戦略で良いと思います。今朝も既に買いが入っているようですね。オージー(オーストラリアドル)/ドルでの0.9600が当面の目標です。下の0.9100は固くサポート(支持線)されています。対円ですと、どうしてもドル/円での下落リスクに阻まれますので、対米ドルでのポジショニングの方がベターです。(ヘッジファンドと全く同じポジショニング) 政策決定会合前の日本時間午前930分には1月の小売売上高が発表されますから、ちょっと注意です。予想は+0.5%(前月比)です。

 

 

昨晩を振り返ってみましょう。欧州時間帯では、ユーロ圏の2月のCPI(消費者物価指数)が発表され、3.2%(前年比)と予想通りです。参考までにスペインは4.4%となっています。ますますECB(欧州中央銀行)の今週6日(木曜日)の定例理事会での政策金利の据え置きが裏付けられます。ユーロブル(強気)トレンド継続です。米国時間帯に入り、二つの経済指標が発表されました。2月のISM製造業景況指数は48.3と分水嶺の50を下回ったものの予想の範囲内でした。また1月の建設支出が発表され、-1.7%(前月比)と予想よりもかなり悪い数字です。昨晩はどうも悪い数字にドル売りに敏感に反応しなくなっており、かなり投資家、投機家のポジションが相当積みあがっているようで、しばらく様子を見るか、少し買い戻しの利食いでもといった雰囲気です。この雰囲気ちょっと要注意です。今週金曜日の雇用統計発表までは少し高みの見物をファンド筋は決め込んだのかも知れません。

 

 

今日はオージーを追っかけたいのですが、ドル/円、ユーロ/ドルに少しコメントします。金相場を見ながらの為替を見てください。現在アジア時間帯では1オンス985ドルレベルで取引されています。金が買いあがればセオリー通り、ドル売りです。ドル/円は短期売買目的投資家が買戻しもしているようです。目安は、106.00101.00の中間点の103.50ではなかろうか。103.50が支えきれないと利食いのドル買い戻しが加速化といったところです。下はかねてからの目標の101.00です。ユーロ/ドルは昨日のCPIの発表でユーロ高方向で1.5400がさしあたっての目標です。

 

 

思い出:アスレティックジムのあるディーリングルーム:私が在籍していた銀行のシンガポール支店のディーリングルーム(為替、金利、債券、商品、株式なんでも取引するディーリングルームです。)は巨大な体育館のようです。2階まで吹き抜けの太陽が燦燦と降り注ぎます。ディーリングルームの親分はアグレッシブで典型的なアメリカ人です。頭文字はBJ. BJからプライスのクオートを求められるとちょっとびびります。何せ半端な金額ではありません。通貨オプションのヘッジ玉ですから。BJから声がかかったらいつも緊張の連続でした。)業界の人であれば察する方もいるかと思います。このディーリングルーム設計にあたり、端っこの奥をガラス張りの部屋にしてアスレティックジムの器具を人揃え購入し設置してジムにしてしまいました。ディーラーは、暇な時、気分転換をしたい時、昼食時間に、自由にこのジムを使うことができます。ちゃんと着替えまで用意しているディーラーがいて、ときどき汗を流している姿を見かけました。ディーラーには集中力と気分転換が必要と考えてジム設置となったのでしょう。ところでこのBJ、身長1.95mの巨体ですが、ゴルフはプロの腕前。ちょっと見たら、有名なアメリカ人プレーヤー フィル・ミケルソン風の人物です。ただし、右利き。夕方になると毎日スカッシュに出掛けるスポーツマン。やり手アメリカ人にはスポーツマンが多い。私はせいぜいテニスくらいで、完全に負けています。

 

 

それでは今日も仲良く為替相場と対話しましょう。

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プロフィール
HN:
水谷 文雄
年齢:
72
性別:
男性
誕生日:
1953/03/09
職業:
スペイン研究家
趣味:
旅行、陶芸、料理
自己紹介:
スイス銀行(現UBS)などで、為替、金利ディーラーとして20年以上のキャリアを歩む。
国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。
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