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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
お疲れ様です。
今日のアジア時間帯の主役オージー(オーストラリアドル)について話します。オーストラリア準備銀行(RBA)が政策金利(キャッシュレート)を0.25%引き上げ7.25%としました。同時に発表されたステートメントを読みました。「現在のインフレ率(CPI)は3.5%と目標インフレ範囲の2~3%よりも高い。需要の減退の兆しはあるようだ。しかし需要の伸びが著しく緩やかになることはインフレを押さえるためには必要である。2007年中頃からの全般的な金融状況の引き締めは重要である。理事会は引き続き新たな(経済)情報を見ながら経済活動及びインフレの見通しを検証する。」といった何だか「ぼかされた」表現です。経済状況を見守りながら、インフレ抑制の姿勢は続けるものの、国内外にも景気減退のリスクがあるとのことが明記されています。全般的な引き締め(overall tightening)の政策には変わりはないのですが、ステートメント最後の文言が検証とか評価(evaluate)に留まっているので、積極的な追加利上げの連想とはならないようです。為替市場は一旦利食い(ファンド筋)か高値つかみの参加者がオージー(オーストラリアドル)/ドルでのオージー売りとなりました。一旦出直しですね。チャート的には0.9300を割ってきていますが、大きな節目の0.9100はまだまだ下です。ストカスティックはファースト・スローとも90%前後で下向き気味と売りサインとなっています。0.9100前後で買っている方はそのままでも良いと思います。大きな流れが変わったとは読めません。バイ オン ディップス(Buy on dips)のスタンス継続です。明日マルコム・エディ(Malcom Edey)経済担当総裁補佐の講演があり、何らかの今後のヒントがあるかもしれません。そして今月18日に議事録が公開されますから、もう少し詳細を報告しましょう。
昨日あたりから為替介入の話が出てきています。各国高官のコメントを拾い出してみましょう。トリシュECB(欧州中央銀行)総裁:米国が強いドルを望んでいることは重要だ。ポールソン米財務長官:強いドルは米国の国益に叶う。額賀財務相:為替相場の動向を注意深く見守ってゆきたい。ユンケル・ユーロ圏財務相会議議長:ユーロ高に警戒。ボス・オランダ財務相:ユーロ高は懸念せず。米国の口先介入が一番強いようですね。ドル安はインフレ懸念を助長します。反対にユーロ高は輸入物価を抑え、ユーロ圏のインフレ率3.2%を抑える働きをします。トリシュECB総裁は建前では米国に気を使っていますが、本音ではどうでしょう。しかしユーロ高は輸出競争力を弱める働きもします。ユーロ/ドルではもう少し上のところ(重要な節目の1.5700あたりか?)での実弾介入かといったところだと思います。「断固たる手段を取り。」などの文言が出てきたら要注意です。額賀大臣のコメントを聞く限りにおいてはまだまだ穏やかですので、ドル/円ではやはり100円を割ってこないと実弾介入はないのではと連想させます。
今日はもうひとつカナダ銀行(中央銀行)の金融政策決定会合があります。例によってHPで調べてみました。インフレ率は1月現在2.2%(コア1.4%)です。中央銀行の目標インフレ率は2.0%で目標レンジが1~3%ということです。昨年7月10日に+0.25%の利上げをして政策金利(オーバーナイト金利(日本語では翌日物金利))4.5%、そしてその後12月4日と1月22日にそれそれ0.25%利下げをして現在4.0%です。オンタリオ湖、ミシガン湖を渡って米国発の不景気風を一番受ける国ですから、本日政策金利を0.25%下げて3.75%となる市場予想です。
欧州時間帯からの為替市場はどうでしょうか。金は相変わらず980ドル台(1オンス当たり)での取引で流れは変わっていません。1000ドルいつ付けるのでしょうか?今日の注目点はバーナンキFRB(米連邦準備理事会)議長の講演です。インフレ懸念よりも景気刺激の方が重要だとして、利下げが織り込み済みです。シカゴ先物市場では0.75%の利下げが75%の確率との市場取引です。バーナンキ議長としては、18日FOMC(米連邦公開市場委員会))までは、市場関係者を刺激しないで、ウォール街がそこそこのレベルで保ちたいと願っているはずです。さもないとまた緊急利下げとなります。強い悲観論を出してウォール街の急落、そしてドル売りを誘発したくはないと考えられていると思います。テクニカル的にもストカスティックを読むとドル/円がファースト・スローとも20%以下となり、ドル買いサイン、ユーロ/ドルがファースト・スローとも90%と以上とユーロ売りサイン、ポンド/ドルも共に90%とポンド売りサインです。それぞれ利食いの戻しが出る可能性があります。ドル/円で103.50, ユーロ/ドルの1.5100, ポンド/ドルはずいぶん下ですが1.9700を注意です。円、ユーロ、ポンドのロング(買い持ち)が溜まっている状況で少し利食い売りが出てガス抜きをしないと再びドル売り方向に行かないのではという気がテクニカル分析から伺えます。状況注視です。
解説:ストカスティック(stochastic)は90以上であれば買われすぎ(オーバーボウト(overbought))、10以下であれば売られすぎ(オーバーソールド(oversold))のサインと言われています。二つのラインが交差すると転換点と読めます。数字自体はパーセンと表示です。簡単な説明ですが、相場を読む上で参考になります。
それでは今晩も油断なく。そして Have a nice evening!
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
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国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。