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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
おはようございます。
原油と金価格がすごいですね。原油の指標価格と言われていますNY原油先物市場WTI(ウエストテキサス・インターミディエイト:下記注参照ください。)が終値ベースで1バーレル当たり100.01ドルとなりました。また金価格の1オンス当たり929ドルとなっています。一般に原油と金が高騰しますと、インフレ懸念のドル安と債券売りの金利高を想定してしまいます。そしたらやはり長期の債券を中心に売りが出ているようで、金利が10年債で3.90%まで上昇です。債券ディーラーはスティープニング(利回り曲線が立つことを意味します。2月6日の特別レポートを参照ください。)で、大儲けしているようです。今月は債券ディーラーの月のようです。株は大きく動いてなく、債券から株式への古典的な動きではないと確認できます。今日のNY時間帯に発表予定の米1月のCPI(消費者物価指数)と1月の住宅着工件数に焦点が当てられます。この反応は興味があります。同時に日本時間午後10時30分発表で、CPIが予想より上昇し、住宅着工件数が予想より悪いとドルの下落に拍車の、金、原油高騰のシナリオとなります。これについては、イーブニングレポートで予想ともども確認しましょう。
原油の高騰理由は、1.OPEC(石油輸出国機構)の原油生産量の据え置き観測 2.テキサス製油所の火災 3.ベネズエラでのエクソンとチャベス大統領の対立 などが原因のようです。金高騰は過去に先物で売っていた金生産者の損切りの買戻しが大きいと言われています。
それでは為替市場を検証して見ましょう。と言っても、昨日夕方オフィスを出て、もっとドルが売られるかなと思って、「ドルベアトレンド?」と見出しを付けたのですが、「行って来い」の展開で、朝起きたら、昨日の夕方のレベルです。ドル/円では、シカゴ筋が少しずつ利食いのドル買い戻しを入れていると予想がつきます。ストカスティック分析をしますと、ドル/円とファーストとスローとも80%近辺で交錯しており、ドル売りサインです。ユーロ/ドルはもう少しユーロ買い余力があるかなという感じです。ポンド/ドルは中立、オージー(オーストラリアドル)/ドルは買われすぎの嫌いもありますが、もう少し買い上がっても良さそうなチャートです。(ストカスティックについては、注記の解説を参照ください。)
東京の日中のドル/円とユーロ/円は再び輸出企業のサラリーマン財務担当者が上司の顔色を伺いながら、先物でのドルとユーロの売り予約が出てくる展開だと思います。輸出企業の1~3月期の想定レートはドル/円で105円、ユーロ/円で155円です。オージー(オーストラリアドル)/円は0.9200近辺の動きですが、0.9100がサポート(支持線)となり、0.9600へのトレンドライン(相場の流れ)を形成しているようです。シカゴ筋は利食いを入れつつ、オーストラリア準備銀行の利上げ姿勢を背景にポジションを積み上げています。
解説:WTI(ウエストテキサスインターミディエイトWest Texas Intermediate)の略でNYマーカンタイル取引所(NYMEX)で取引され、原油全体の相場が形成されます。日本などはドバイなどの原油に頼っていますが、WTIの価格がほぼ反映される形での石油取引となります。
解説:ストカスティック(stochastic)は90以上であれば買われすぎ(オーバーボウト(overbought))、10以下であれば売られすぎ(オーバーソールド(oversold))のサインと言われています。二つのラインが交差すると転換点と読めます。数字自体はパーセント表示です。簡単な説明ですが、相場を読む上で参考になります。
余談:シンガポールの美味しい朝飯:シンガポールでは、サラリーマンの外食はほとんどが外食です。ディーラーの朝は早いのですが、唯一私も好んで食べていた朝飯があります。それは朝粥です。当地では中華圏の本場ですから、種類は本当に多く、私はホタテと干しえびの入った粥を食べ続けました。銀行への通り道の横丁にあり、そこに立ち寄って、それからいざ出勤です。米粒はほとんどなく、薄塩味で、本当にこれは病みつきとなりました。そして、何よりもお腹持ち良いのです。その他、しいたけ入り、葱入り、チキン入り、魚入りなどなどが用意されていました。長期に滞在していると次第に衛生観念が薄れてきて、次第に地元のホッカーセンターと呼ばれる屋台街に平気で行くことになりました。しかし、私がどうしても馴染めなかったのが、あの東南アジアの「どんより」とした匂いです。これさえ馴染めれば、それこそどんなところに行っても食事には困らないと思いました。地元の人たちは、ビニール袋にジュースやお茶を入れて、ケーキ、パン、果物などをオフィスまで持ち込み、机で朝飯です。変な匂いが部屋に篭ってもがまんがまんの朝でした。
それでは今日も相場と仲良く楽しみましょう。
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
お疲れ様です。
午後2時半位からドルが売られる展開となっています。ドル/円が108.00を割ってきています。中東筋とか米系証券の売りとの話がありましたが、真偽の程は定かではありません。ポンド/円での売りも出ていたとの話ですが、その後ポンド/ドルで1.9500を回復してきていますので、ポンド/円での売りではないようです。スタンダード・チャータード銀行傘下のインベストメント・ビークル(SIV)がディフォルトに陥る可能性があるとの報道があったようですが、一部欧州勢がポンド売りを仕掛けたのではと勘ぐるのですが、よく考えると全ての通貨に対して今ではドルが売られている格好です。ということでドルを売る材料を探したのですが、見当たりません。誰かの仕掛けでしょうが、現在はドル/円は107.80近辺で落着いており、またユーロ/ドルで1.4700を回復と、小さな小波です。といことは、これは損切りではありません。損切りはもっと速いスピードで下落又は上昇します。ということはポジション(ドルが下がるという方向に)を作ったということです。ドル/円では、輸出企業の財務担当者が上司の顔を思い浮かべて、「しまった!」と思っているかもしれません。このような参加者は108.00まで戻らないかと祈っていると思います。といことで、108.00でのドル売りが出て、重石となりそうですね。しかし、大きな節目の106.00までは遥かかなたです。ということでドル/円は106.00と108.50のレンジの動きです。108.00近辺での本邦輸出企業からのドル売りがあることだけは頭に入れておいてください。
ユーロとポンドについては、インフレ懸念が最重要課題のECB(欧州中央銀行)とBOE(イングランド銀行)の姿勢からして、それぞれの来月6日の政策決定委員会では利下げはなく、現状維持の政策金利(ECB:4.0%、BOE:5.25%)とすると私は考えます。シカゴ筋はユーロは気迷いの自由自在に動けるポジションの軽さですが、どちらかと言えば、まだユーロ・ロング(買い持ち)方向を読んでいるのかなというところです。ポンドは既にショート(売り持ち)に転換しているのですが、ポジション自体は軽いと言えます。こちらも自由自在です。コスト的にも現在くらいのコストです。どちらでも振れます。私は昨日若干の軌道修正をしましたので、ユーロもポンドも買いバイアスだと睨んでいます。ということは全通貨に対してドル売りと偶然なってしまいます。
昨日モノライン(米金融保証会社)の大手アムバックの会社分割の噂が出ていました。地方債を中心とした優良資産と、サブプライム関連の劣後資産を分けるとのアイディアです。しかし、株主を中心として、納得の出来る説明がないと実現性はどうでしょうか。懐疑的に進捗状況を見守りましょう。噂が本当であれば、今日のウォール街は上昇に、ドル買いとなるはずですが。こちらは夜のお楽しみです。
今日も主役オージー(オーストラリアドル)についてですが、オーストラリア準備銀行が公開した直近の議事録を読むと(本日の特別レポート参照)、インフレ懸念が非常に強く、来月4日での利上げ、そして4月以降(4月1日にあり)の利上げの可能性が高まってきています。そんな流れで、オージー買いが膨らんでいるようです。0.9200をつけているようで、0.9100は固いサポート(支持線)となっています。方向は0.9600方向のようです。オージー/円はドル/円でのドル売りで、一瞬オージー売りのように見えますので要注意です。オージー/ドルでの相場展開を見ておいてください。
今晩の経済指標としては、米国時間帯に2月のNAHB住宅市場指数(The National Association of Home Builders/Wells Fargo Index of home builder)が発表されます。12月の市場最低水準の18から1ポイント上の19が市場予想です。何でも材料にしてしまう金融市場ですから、小さな指標の発表ですが、注意しましょう。ということはドル売りに反応か? 昨今の悪い数字に反応しなくなくなった市場環境のリトマス紙となります。
それでは Have a nice evening!
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
オーストラリア準備銀行(Reserve Bank of Australia)が今朝2月5日に開催された金融政策委員会の議事録を公開しました。じっくりと読んでみました。重要部分、つまり、インフレ率、成長率(GDP)、金融政策の項目について要約します。
1.インフレ率:3%に留まっていたCPI(消費者物価指数)が、2007年末までに3.6%となる見込みである。金融引き締め(利上げ)をしないと、世界経済及びオーストラリアの景気鈍化に呼応して落ちる前に、2008年の早い時期に,インフレ率は3.75%となるであろう。そして2010年中ごろまで3%を上回る。2008年末のCPIインフレ率は第一四半期の数字より急速に上昇し、4%くらいになるであろう。
2.GDP(国内総生産):2007年通しで4.3%成長見込み。経済指標から、高い経済成長、高水準の雇用、そして高い設備稼働率が期待できる。住宅市場については、昨年11月までは高水準で推移したが、12月は大きく落ち込んでいる。現在はその結果の判断を下すには時期尚早である。企業業績は活発であり、特に鉱山関係への投資水準は高い。資金需要も旺盛で、24%の伸びは過去20年間で最高の伸びである。雇用市場はタイトであり、雇用率は2.5%の上昇で、失業率は過去30年で最低水準である。2008年末には、非農業部門のGDPを2.75%、そして2009年は3.0%を見込む。
3.金融政策:インフレ率を抑制するためには早急に金融政策で対応しないと(利上げ)いけないと結論付ける。最大のリスクは、需要が強いために、一定の期間内にインフレを抑えることが出来ないことである。今回の政策金利の変更(キャッシュレート)の論議では、0.25%と0.50%にすべきかに焦点が当てられた。委員会はインフレ懸念を抑制しているとのシグナルを送る必要がある。ある試算によると、現在に実質キャッシュレートは現在の経済環境を考慮すると著しく低いレベルにある。従って、更に今後大幅にキャッシュレートを引き上げる必要がある。(a significant further rise in the cash rate could be necessary.)今回の0.25%の利上げは、企業経営者にとっては9ヶ月間で1%の借り入れコストの上昇であり、住宅ローン借り入れ者については0.90%のコスト上昇である。そのようなコスト上昇は当該期間では著しい上昇であり、その効果が今後散見されることとなる。追加的な利上げが、3月の金融政策理事会(3月4日)、そして/又は必要とされるその後の金融政策委員会において実施されることとなろう。(Additional tightening could be implemented at the March and/or subsequent meetings as judged necessary.)今回の委員会では0.25%の利下げが決定されたが、インフレ率を2~3%の目標圏内に戻すために十分に限定低的な政策にすべきか引き続きレビューすることを継続する。
といった内容です。次回3月4日の金融政策委員会での利上げはありそうな内容です。取り敢えず0.25%の利上げになるのではないのでしょうか。引き続き金利上昇が見込まれ、オージー(オーストラリアドル)・ブル(強気)に行って良さそうですね。
日本の経済についてのレビューがありましたが、個人消費減退と中小企業の業況が悪い指摘しています。良いところ突いていますね。
それでは今後のオージー相場の参考にしてください。拙い要約失礼しました。
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今日もオージーの主役が続きます。昨日詳しくレポートしましが、2月11日発表の政策ステートメントを読んでみると、景気後退はなく、引き続き引き締め政策が必要であると明記されています。そして今日は、2008年の経済政治オーバービュー(Economic and Political Overview 2008)なる会議が行われ、オーストラリア準備銀行の経済担当副総裁マルコム・エディー(Dr. Malcom Edey)博士の講演会が行われます。また、2月5日開催された金融政策委員会の議事録の内容が発表されます。おそらく、政策ステートメントと同じ内容と思います。次回委員会が行われる3月4日での利上げ思惑で動く展開です。チャート的に見てもトレンドに乗っています。(昨日のイーブニングレポート参照ください。)オージー/ドルで0.9100が固いサポート(支持線)になりつつあります。次の重要な節目は0.9600です。シカゴ筋はロングで待ち構えていますから、利食いのオージー売りも出てきますから、気をつけましょう。Buy on dips(押し目買い)が有効です。オージー/円でも確認しておきますと、96.00と101.00のレンジにあり、バイアスは101.00方向です。オージーを日中注意深く追いかけましょう。
海外市場では、ポンドが若干売られたようでした。これはサブプライム問題で傷んだ英国地方銀行のノーザンロックの国有化決定を受けた反応です。しかし、BOE(イングランド銀行)の姿勢はインフレ抑制です。確かに今後年2回の利下げが見込まれていますが、インフレ報告書を読むと、1月現在のインフレ率(CPI)が2.2%で、今後エネルギー価格の上昇とポンド安の影響でCPIが更に押し上げられるのではとの懸念が強く、キングBOE総裁もこの点について念を押されています。チャート的にはポンド/ドルで1.9000と1.9700のレンジ内の動きです。インフレ懸念(タカ派)か景気刺激(ハト派)のBOE内部での対立も見られないようで、3月6日の金融政策委員会での決定はないと私は考えています。
今日のアジア時間帯は、述べましたようで、オージーが主役の動きをしそうです。ドル/円は、105円程度の社内レートが気になる輸出企業財務担当者は、現在に直物での108円台では、十分に3月中での先物予約で107円台で押さえることが出来ます。1ヶ月の先物レートは、例えば3月21日先物レートは、直物108.10-0.24=107.86で押さえることができます。3ヶ月先の5月21日先物レートは、直物108.10-0.60=107.50となります。十分に財務担当者の上司を納得させることのできる先物予約のドル売りが今はできます。仲値の10時発表を待ってドル売り予約するのが通常です。またリパトリ玉のドル売りも出てくると思います。ユーロは材料不足で日中動意薄と読みます。
思い出:駆け出しディーラー:先週は海外との銀行との電話取引について面白話をしましたが、今週もその続きをします。欧州系銀行に勤務しますと、思いもよらぬ投資家からの電話取引をします。日本時間の午後為替相場はまったく動かず誰もが手持ち無沙汰の状態とします。そこに突然一本の電話が掛かってきます。何気なく駆け出しディーラーが電話を取ります。あ~、あの凄い投資家からの電話で、緊張が走ります。チューリッヒの子鬼の背後に控える投機家です。どすの利いた低音で、プライスの要求です。ディーリングルームに緊張が走ります。レートを提示、ヒットされると一瞬大騒ぎとなります。駆け出しディーラーが、例えば「at 10、sell you 20 dollar please.」と投資家から打たれ、108.10で2千万ドル売られたとします。すると、この場合は上質投資家ですから、総額は切れません。また、初めから2千万ドルプライスをお願いしますと要求される場合もあります。大口ですと、5千万ドル、1億ドルも場合もあります。静かな市場ですが、一斉に銀行を電話、ロイター・ディーリングシステム、テレックスで呼びます。(90年代になるとテレックスはなくなり、ロイター・ディーリングシステムが普及してきます。)ディーリングルームはある意味チームワークが重要です。下手にブローカーさんを呼んで、どこかが動いているということを悟られるのは避けなければなりません。全てのディーラーが集中していますから、10で買い持ちになっていることが分ります。従って、10以上の買い(ビッド)が出たら、例えば11が出たら本能的に打ちます。静かな状態ですと、5百万ドルが仁義的金額です。4~5銀行を打って終了です。ほんの1分間くらいで全て終了です。何もなかったかのような静けさが戻り皆ほっとします。2千万ドル以上つまり追加ポジションを少し加えてカバーします。しばらくするとじわじわと市場に反応が出てきます。ひょっとしてこの動き例の投資家玉で動いているなと眺めています。駆け出しディーラーとしては、ミスしなくて良かったとほっとします。(例では分りやすくドル/円での例を取り上げましたが、ほとんどの場合欧州通貨での指定が多いようでした。)これも今は昔の話です。更に余談ですが、この欧州の投資家さんは、車で高速道路を運転しながら取引をします。ときどきヨーロッパ アルプスのトンネルに入ることがあるようで、その場合は注意します。トンネル内は電波届きませんから、どのレートでどれだけ売り買いを指示されるわけですから、本当にディーラー泣かせですが、静かな相場を動かしてくれますから面白くもありました。
それでは今日もがんばりましょう。
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
アジア時間帯の主役はオージーのようですね。素直にトレンドで動いています。オーストラリアの主要データをまとめてみました。オーストラリア統計局のデータによりますと、2007年第三四半期のGDP(国内総生産)前期比+0.9%、前年比+4.0%(季節調整済それぞれ1.0%、4.3%)、失業率1月4.1%、CPI(消費者物価指数)3.0%(12月)となっています。政策金利(キャッシュレート)は2月5日に0.25%引き上げられ現在7.0%です。投資環境を調べてみました。他の先進国と比べると、2年債の利回り6.94%、10年債で6.38%と単体で投資するには非常に良い投資環境を維持しています。しかし、債券ディーラー的に読むと、逆イールドカーブ(Inverted Yield Curve)ですから、独自に資金調達して長期で運用するには良い環境とは言えません。2月11日に発表された政策ステートメントを読んでみました。最後の部分がポイントでした。「Absent a further shift in economic risk to the downside, monetary policy is likely to need to be tighter in period ahead.」
と出ています。重要部分を強調しました。景気の下振れリスクはなく、今後も金融引き締めの必要性がありそうだ、と締めくくられています。景気が良くて、更に利上げをすることでインフレ抑制をしないということです。今後の予定を調べてみました。明日19日に2008年の経済政治オーバービュー(Economic and Political Overview 2008)なる会議が行われ、オーストラリア準備銀行の経済担当副総裁マルコム・エディー(Dr. Malcom Edey)博士の講演会が行われます。2008年通年の経済・政治の見通しが明らかになりますから、その内容が注目されます。そして、3月4日に定例の金融政策決定委員会が行われます。ここで現状の7.0%の金利引き上げがあるかどうかが、投機家、投資家、ファンド筋の間で議論が盛り上がります。あと2週間あります。それでは、ポジションはどうでしょうか?シカゴCMEのポジションは、2月12現在ネットロング35,868枚と前週と比べて4,971枚増えています。それではどのあたりからロングが増えているかについて調べてみました。1月22日の時点でネットロング5,607枚です。そしてその日のオージー/ドルが0.8700近辺です。その後急にロングが増えて現在に至っています。ということは0.8700~0.8900近辺がシカゴ筋のロングのコストと想像できます。今現在で0.9130近辺ですから十分に利食いできる圏内となっています。それではチャート的にはどうでしょうか。ガンチャートですと、0.9100は重要な節目です。下の0.8600と上の0.9600の中間点です。0.9100がしっかりとしたサポート(支持線)となると0.9600方向が明確です。ストカスティックではファースト・スローとも60%前後とまだオージーの買い余力はもう少しありそうです。結論として、シカゴ筋は利食いを入れても良い水準ですが、利食いを入れつつ、下がったところでは買いを入れそうです。Buy on dips(下がったら買い)のスタンスが有効のようです。オージー/円はドル/円の要素が絡みますので複雑になるのですが、ガンチャートで言うと96.00と101.00の中間に位置します。ドル/円でのドル買い戻しが強ければ101.00方向の確率が高いと思います。こちらもBuy on dips のスタンスが有効のようです。
先週土曜日の日本経済新聞に主要日本企業の1~3月期の為替想定レートが出ていました。トヨタは1円の変動でドル/円で350億円、ユーロ/円で60億円の損益の変動があるそうです。この記事には、意地悪にも輸入会社例えば石油会社などの想定レートは出されていません。ガソリン税の問題とも絡まり、余り出したくないのでしょう。相当の利益が出てくると思います。余談はさておき、フォワードポイントを調べてみました。(所謂スワップポイントです。)ドル/円 1M(month) -0.24, 2M -0.43, 3M -0.60, 6M -1.08 です。ユーロ/円では 1M -0.54, 2M -0.95, 3M -1.36, 6M -2.60となっています。マイナスですから、ベース通貨の金利が高いので全てディスカウント(先に行くほどレートが低くなる。)となります。現在ドル/円の直物は108.00近辺ですから、仮に108.00で直物を市場で押さえられれば、今年の8月の先物レートでも106.92(108.00-1.08)となります。3月末のレートでも107.70(108.00-0.30)近辺で入れられます。これは十分に財務担当者としては108.00超えではドル売りをしたいところです。ドル/円が大幅下落したら、サラリーマン財務担当者としては、上司からの叱責が飛んできます。ユーロ/円ではどうでしょうか?トヨタで155円ですから、1ヶ月先の3月21日であれ直物が仮に158.30で押さえられれば157.76(158.30-0.54)で押さえられます。十分に社内レートにお釣りのくる先物予約となります。(某外為ブローカーさんご協力ありがとうございました。)輸出企業財務担当者としては、相場予想に関係なくドル又はユーロの先物予約を入れたいところです。
今日はこのまま終わり、欧州時間帯に入りますが、材料なしです。そして米国は休場となります。ドル/円では108.50~106.00のレンジで若干ドルの買戻しが欧州時間帯に入るのかなというところですが、大きくは動かないと思います。ユーロ/ドルも同じく動きづらい展開で、1.4500と1.4800のレンジ内の動きです。
久しぶりにのんびりと過ごせそう晩となりそうです。それでは Have a nice evening!
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国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。