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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
アジア時間帯の主役はオージーのようですね。素直にトレンドで動いています。オーストラリアの主要データをまとめてみました。オーストラリア統計局のデータによりますと、2007年第三四半期のGDP(国内総生産)前期比+0.9%、前年比+4.0%(季節調整済それぞれ1.0%、4.3%)、失業率1月4.1%、CPI(消費者物価指数)3.0%(12月)となっています。政策金利(キャッシュレート)は2月5日に0.25%引き上げられ現在7.0%です。投資環境を調べてみました。他の先進国と比べると、2年債の利回り6.94%、10年債で6.38%と単体で投資するには非常に良い投資環境を維持しています。しかし、債券ディーラー的に読むと、逆イールドカーブ(Inverted Yield Curve)ですから、独自に資金調達して長期で運用するには良い環境とは言えません。2月11日に発表された政策ステートメントを読んでみました。最後の部分がポイントでした。「Absent a further shift in economic risk to the downside, monetary policy is likely to need to be tighter in period ahead.」
と出ています。重要部分を強調しました。景気の下振れリスクはなく、今後も金融引き締めの必要性がありそうだ、と締めくくられています。景気が良くて、更に利上げをすることでインフレ抑制をしないということです。今後の予定を調べてみました。明日19日に2008年の経済政治オーバービュー(Economic and Political Overview 2008)なる会議が行われ、オーストラリア準備銀行の経済担当副総裁マルコム・エディー(Dr. Malcom Edey)博士の講演会が行われます。2008年通年の経済・政治の見通しが明らかになりますから、その内容が注目されます。そして、3月4日に定例の金融政策決定委員会が行われます。ここで現状の7.0%の金利引き上げがあるかどうかが、投機家、投資家、ファンド筋の間で議論が盛り上がります。あと2週間あります。それでは、ポジションはどうでしょうか?シカゴCMEのポジションは、2月12現在ネットロング35,868枚と前週と比べて4,971枚増えています。それではどのあたりからロングが増えているかについて調べてみました。1月22日の時点でネットロング5,607枚です。そしてその日のオージー/ドルが0.8700近辺です。その後急にロングが増えて現在に至っています。ということは0.8700~0.8900近辺がシカゴ筋のロングのコストと想像できます。今現在で0.9130近辺ですから十分に利食いできる圏内となっています。それではチャート的にはどうでしょうか。ガンチャートですと、0.9100は重要な節目です。下の0.8600と上の0.9600の中間点です。0.9100がしっかりとしたサポート(支持線)となると0.9600方向が明確です。ストカスティックではファースト・スローとも60%前後とまだオージーの買い余力はもう少しありそうです。結論として、シカゴ筋は利食いを入れても良い水準ですが、利食いを入れつつ、下がったところでは買いを入れそうです。Buy on dips(下がったら買い)のスタンスが有効のようです。オージー/円はドル/円の要素が絡みますので複雑になるのですが、ガンチャートで言うと96.00と101.00の中間に位置します。ドル/円でのドル買い戻しが強ければ101.00方向の確率が高いと思います。こちらもBuy on dips のスタンスが有効のようです。
先週土曜日の日本経済新聞に主要日本企業の1~3月期の為替想定レートが出ていました。トヨタは1円の変動でドル/円で350億円、ユーロ/円で60億円の損益の変動があるそうです。この記事には、意地悪にも輸入会社例えば石油会社などの想定レートは出されていません。ガソリン税の問題とも絡まり、余り出したくないのでしょう。相当の利益が出てくると思います。余談はさておき、フォワードポイントを調べてみました。(所謂スワップポイントです。)ドル/円 1M(month) -0.24, 2M -0.43, 3M -0.60, 6M -1.08 です。ユーロ/円では 1M -0.54, 2M -0.95, 3M -1.36, 6M -2.60となっています。マイナスですから、ベース通貨の金利が高いので全てディスカウント(先に行くほどレートが低くなる。)となります。現在ドル/円の直物は108.00近辺ですから、仮に108.00で直物を市場で押さえられれば、今年の8月の先物レートでも106.92(108.00-1.08)となります。3月末のレートでも107.70(108.00-0.30)近辺で入れられます。これは十分に財務担当者としては108.00超えではドル売りをしたいところです。ドル/円が大幅下落したら、サラリーマン財務担当者としては、上司からの叱責が飛んできます。ユーロ/円ではどうでしょうか?トヨタで155円ですから、1ヶ月先の3月21日であれ直物が仮に158.30で押さえられれば157.76(158.30-0.54)で押さえられます。十分に社内レートにお釣りのくる先物予約となります。(某外為ブローカーさんご協力ありがとうございました。)輸出企業財務担当者としては、相場予想に関係なくドル又はユーロの先物予約を入れたいところです。
今日はこのまま終わり、欧州時間帯に入りますが、材料なしです。そして米国は休場となります。ドル/円では108.50~106.00のレンジで若干ドルの買戻しが欧州時間帯に入るのかなというところですが、大きくは動かないと思います。ユーロ/ドルも同じく動きづらい展開で、1.4500と1.4800のレンジ内の動きです。
久しぶりにのんびりと過ごせそう晩となりそうです。それでは Have a nice evening!
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
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国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。