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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
今日もオージーの主役が続きます。昨日詳しくレポートしましが、2月11日発表の政策ステートメントを読んでみると、景気後退はなく、引き続き引き締め政策が必要であると明記されています。そして今日は、2008年の経済政治オーバービュー(Economic and Political Overview 2008)なる会議が行われ、オーストラリア準備銀行の経済担当副総裁マルコム・エディー(Dr. Malcom Edey)博士の講演会が行われます。また、2月5日開催された金融政策委員会の議事録の内容が発表されます。おそらく、政策ステートメントと同じ内容と思います。次回委員会が行われる3月4日での利上げ思惑で動く展開です。チャート的に見てもトレンドに乗っています。(昨日のイーブニングレポート参照ください。)オージー/ドルで0.9100が固いサポート(支持線)になりつつあります。次の重要な節目は0.9600です。シカゴ筋はロングで待ち構えていますから、利食いのオージー売りも出てきますから、気をつけましょう。Buy on dips(押し目買い)が有効です。オージー/円でも確認しておきますと、96.00と101.00のレンジにあり、バイアスは101.00方向です。オージーを日中注意深く追いかけましょう。
海外市場では、ポンドが若干売られたようでした。これはサブプライム問題で傷んだ英国地方銀行のノーザンロックの国有化決定を受けた反応です。しかし、BOE(イングランド銀行)の姿勢はインフレ抑制です。確かに今後年2回の利下げが見込まれていますが、インフレ報告書を読むと、1月現在のインフレ率(CPI)が2.2%で、今後エネルギー価格の上昇とポンド安の影響でCPIが更に押し上げられるのではとの懸念が強く、キングBOE総裁もこの点について念を押されています。チャート的にはポンド/ドルで1.9000と1.9700のレンジ内の動きです。インフレ懸念(タカ派)か景気刺激(ハト派)のBOE内部での対立も見られないようで、3月6日の金融政策委員会での決定はないと私は考えています。
今日のアジア時間帯は、述べましたようで、オージーが主役の動きをしそうです。ドル/円は、105円程度の社内レートが気になる輸出企業財務担当者は、現在に直物での108円台では、十分に3月中での先物予約で107円台で押さえることが出来ます。1ヶ月の先物レートは、例えば3月21日先物レートは、直物108.10-0.24=107.86で押さえることができます。3ヶ月先の5月21日先物レートは、直物108.10-0.60=107.50となります。十分に財務担当者の上司を納得させることのできる先物予約のドル売りが今はできます。仲値の10時発表を待ってドル売り予約するのが通常です。またリパトリ玉のドル売りも出てくると思います。ユーロは材料不足で日中動意薄と読みます。
思い出:駆け出しディーラー:先週は海外との銀行との電話取引について面白話をしましたが、今週もその続きをします。欧州系銀行に勤務しますと、思いもよらぬ投資家からの電話取引をします。日本時間の午後為替相場はまったく動かず誰もが手持ち無沙汰の状態とします。そこに突然一本の電話が掛かってきます。何気なく駆け出しディーラーが電話を取ります。あ~、あの凄い投資家からの電話で、緊張が走ります。チューリッヒの子鬼の背後に控える投機家です。どすの利いた低音で、プライスの要求です。ディーリングルームに緊張が走ります。レートを提示、ヒットされると一瞬大騒ぎとなります。駆け出しディーラーが、例えば「at 10、sell you 20 dollar please.」と投資家から打たれ、108.10で2千万ドル売られたとします。すると、この場合は上質投資家ですから、総額は切れません。また、初めから2千万ドルプライスをお願いしますと要求される場合もあります。大口ですと、5千万ドル、1億ドルも場合もあります。静かな市場ですが、一斉に銀行を電話、ロイター・ディーリングシステム、テレックスで呼びます。(90年代になるとテレックスはなくなり、ロイター・ディーリングシステムが普及してきます。)ディーリングルームはある意味チームワークが重要です。下手にブローカーさんを呼んで、どこかが動いているということを悟られるのは避けなければなりません。全てのディーラーが集中していますから、10で買い持ちになっていることが分ります。従って、10以上の買い(ビッド)が出たら、例えば11が出たら本能的に打ちます。静かな状態ですと、5百万ドルが仁義的金額です。4~5銀行を打って終了です。ほんの1分間くらいで全て終了です。何もなかったかのような静けさが戻り皆ほっとします。2千万ドル以上つまり追加ポジションを少し加えてカバーします。しばらくするとじわじわと市場に反応が出てきます。ひょっとしてこの動き例の投資家玉で動いているなと眺めています。駆け出しディーラーとしては、ミスしなくて良かったとほっとします。(例では分りやすくドル/円での例を取り上げましたが、ほとんどの場合欧州通貨での指定が多いようでした。)これも今は昔の話です。更に余談ですが、この欧州の投資家さんは、車で高速道路を運転しながら取引をします。ときどきヨーロッパ アルプスのトンネルに入ることがあるようで、その場合は注意します。トンネル内は電波届きませんから、どのレートでどれだけ売り買いを指示されるわけですから、本当にディーラー泣かせですが、静かな相場を動かしてくれますから面白くもありました。
それでは今日もがんばりましょう。
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
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国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。