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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
欧米金融機関救済のため、中央銀行が公的資金で援助しつつ、中東諸国からの政府系ファンドも救済の手を差し出している。ドルとユーロが不安定だから、蚊帳の外で低金利安定感抜群の円で調達して、高金利通貨で運用しようとの発想です。
東京時間帯では、日本の輸出企業のドル売りが散見しているようでドル/円の112円台は保てないようだ。年末休暇状態の為替市場では、少ない取引量で大きく相場が振れることがよくあります。そんな状況が昨日から続いている。ドル/円は112円手前と今週同じような水準をうろうろ。明日の短観(午前8時50分頃発表)だが、予想は大企業製造業DIが前回調査より2ポイントの悪化です。昨今の円高、地方の景気悪化、消費低迷と経営者の景気判断は悪そうで、サプライズなしの発表になる可能性が高いと思います。
今日はちょっと長いのですが、為替スワップ解説をします。
やさしく書きましたのでお読みください。連載も考えています。
為替スワップ解説-1
為替取引には直物取引と先物(先渡)取引があります。直物取引はスポット取引と言い、先物取引はフォーワード取引と言います。直物取引と先物取引を交換する取引をスワップ取引と言います。スワップ取引は主に将来のある時点で為替レートを決め、為替変動によるリスク回避をするために行われます。輸出企業の先物でのドル売り手当て、輸入企業の先物でのドル買い手当てが典型例です。
銀行のディーリングルームでは、ドル/円のスワップ取引、例えば1ヶ月物では、直物(例えば12月17日(引渡し日)でドル/円を売って、1ヵ月後の1月17日(引渡し日)に反対に買い戻す取引が行われます。
スワップレートは通貨ペアーの金利差で決まります。例えばドルの1ヶ月の金利が5.1%, 円の1ヶ月の金利が0.9%とします。そうなると両通貨の1ヶ月の金利差は4.2%です。ラフに計算します。ドル/円がスポットで111.00円で1ヶ月の日数が31日ですと、1ヶ月のスワップレートは 111×0.042×31/365=0.3959となります。これはドルが円に対して1ドルあたり0.3959割引つまりディスカウントということを意味します。日数が31日ですが、1日に換算すると0.01277となります。何だかドル/円でのスワップポイントがいくらかとの数字に似ていますね。大まかなにはこんな手順で計算されます。ドルに対して金利が低い通貨例えば円に対してはディスカウント、反対に高い通貨にはプレミアムと言います。これについてはいつか解説したいと思います。
今回欧米の中央銀行が為替スワップで協調体制をとりました。欧州中央銀行(ECB)ですと次のような手順となります。仮に年末越えの1ヶ月の資金を調達するとします。そしてドイツ銀行の資金繰りを助けるとします。
ECBは米連邦準備理事会(FRB)との間で、直物12月17日(引渡し日(バリューデイトと言います。))でユーロ/ドルでユーロを買い、1ヵ月後の1月17日バリューデイトでユーロを売り戻すという為替スワップを組みます。そうするとECBは12月17日にユーロの資金調達ができ、ドイツ系などユーロ圏の金融機関の年末越えの資金調達の手助けとなります。レートではドルの金利がユーロの金利よりも高いために、プレミアムとなります。今日のスワップレートの1ヶ月はプレミアムの0.0004ですから、スポットレート(12月17日)が1.4700となり1ヵ月後の1月17日は1.4704となりスポットレートより高いレートとなります。FRBはユーロの対価で得たドルをNY市場に放出し、1ヶ月後にドルを吸い上げることとなります。割とシンプルな取引ということがお分かりかと思います。
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
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国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。