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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
おはようございます。
ドルが買い戻されているようです。
昨晩の海外市場を振り返ってみます。ユーロ圏の景気後退が鮮明になるのではとの観測からユーロ、ポンドが売られ、ドルが買い戻され、その勢いでドル/円が110.00を突破したということです。ユーロ/円は、ドル/円のドルの買戻しの勢い(短期売買目的の海外投機筋の利食いと思います。)の方が早かったために、161円台をキープしています。これはラッキーと言えます。
ドイツ11月鉱工業生産指数が発表され-0.9%(前月比)と予想の+0.5%の反対の数字が出たためにユーロ/ドルでのユーロ売りが出たようでした。ただし落ちたといっても昨日の東京市場よりも0.01以上下げたわけではありません。本日開催のECB(欧州中央銀行)の理事会での政策決定会合での政策金利の変更(現在4.0%)はなさそうとの観測が強いからです。ユーロ圏はインフレ率が3.1%と利下げしたくても利下げできない状況だからです。逆に利下げ観測から更に売られたのがポンドでした。英国も深刻な住宅関連問題が深刻化しているようです。こちらもBOE(イングランド銀行)が政策決定会合が開かれます。現状の政策金利5.5%から0.25%利下げされる確率が50%以上あると金融市場は予想しています。従って、ポンド売りが加速したということです。
米国市場が開いてからは株が堅調ということでドル買いが更に加速したということのようです。FOMCでは今年は投票権はないプール・セントルイス連銀総裁が口先介入しています。“the dollar won’t go way south.”と言っています。ドルは下落しないだろうという意味です。これはディーラー間で使われる言葉ですが、南(south)が下落、そして北(north)が上昇という意味です。地球儀を思い描いていただければ分かるかと思います。ドルが上がると思えば、”the dollar will go way north.”と言います。余談でした。ということでドル安はインフレ懸念を誘発する、即ちスタグフレーションの危険性は避けたいということが行間内に意味しています。そしてFRB(連邦準備理事会)としては景気後退とインフレリスクの両方を監視していると述べられています。プール氏が投票権を持っていたら、0.25%の利下げに投票することになるのでしょう。他の地区連銀総裁の心理状態が理解できないでもないですね。1月30日のFOMCの政策決定を冷静に推測しましょう。
本日の東京市場は実需 特にゴトー日とよばれる5日、10日に該当する日ですので、外貨買いの実需が更に出てくる可能性があるのではと思います。10時の仲値後更にドル/円が買われる可能性はあると思います。110.50近辺までドルが買われる可能性があると予想します。ポンド/円のロングだけは絶対避けたほうが良いと思います。ドル売りのガス抜けが進んでいるようで、再度仕切り直しの局面が近ずいていると思います。
今昔物語:先日イギリス人の元外為ブローカーさんと久しぶりに会食しました。そこで興味深かったのは、欧米人、オーストラリア人などの外国人ディーラーが東京外国為替市場でここ10年で激減しているということでした。東京の為替市場の国際化が大きく後退しています。日本にある外資系金融機関では、円のポジションをとっても、アザカレ(other currencyの略で他通貨を意味します。)は同じ時間帯のシンガポール、シドニーの拠点でディーリングをしているとの傾向が強いとのことです。東京で仕事をしていた外国人ディーラーはこぞってシンガポール、シドニーに転勤しています。日本の個人の投資家が外貨投資に目を向け始めている現状で、時代に全く逆行している気がしてならないです。ユーロ、ポンドに投資するならば欧米人のディーラーと、オージーに投資するならばオーストラリア人ディーラーと、キューイーに投資するならばニュージーランド人ディーラーと直接情報交換するのが、生の経済、政治状況が聞けて、本当の外貨投資となると思うのですが。
もっと外国人ディーラーを再度日本に呼び戻す努力をしないと、ある時日本の個人投資家は足元を必ず救われると思います。私は、外国為替市場は残念ながら海外で相場が形成されますから、外国人ディーラー、投資家、ヘッジファンド担当者といった外国人とのネットワーク作りに今後とも努力しようと考えています。
昔、六本木にMOTOWNというパブがありました。そこでは外国人ビジネスマンが6時位から集まり、時々ブルーンバーグの画面を見ながら、情報交換をしていました。ドイツ系の金融機関はある晩貸切でパーティーをしていました。ある外国人ディーラーと一緒に行くと、そこで別の外国人ディーラーを紹介され、ネットワークが格段に広がり、生の海外情報を得ることができました。先日ふらりとMOTWONに立ち寄ったら様変わりです。外国人はひとりもいなく、日本人対象のごくありふれたパブとなってしまいました。本当に残念で、外国人ディーラーが戻ってくる魅力ある東京金融市場になってほしいものです。
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
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国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。