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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
おはようございます。
金価格がNY市場で1オンス880.30ドルと1980年1月21日につけた873ドルを28年ぶりに更新して最高値をつけました。金価格が最高値をつけるということは、インフレ懸念、ドル安、逃避資金の避難先の3つの意味合いを持ちます。為替に理由付けするとドル安が根底にあり、米国経済にインフレ懸念があるということです。ということで、ビッグピクチャーが更に確認できたことが読者の方にもご理解できたのではと思います。ドルベアー(ドル弱気)が海外投資家、投機家、ファンド筋に浸透してきています。金価格には引き続き注目しましょう。あとで、少し金についての話をしますのでお楽しみに。
海外市場を振り返ってみましょう。結論を先に言いますと、米経済の悲観論に対してドル売りに反応しやすくなってきています。少しドル売りエネルギーのガスが少しばかり抜けてきているようです。サブプライム問題がまた話題の中心となりそうな雰囲気です。昨日のNYダウは大幅下落ですが、理由が二つありました。ひとつは米大手企業の業績が悪化するとの懸念と、もうひとつが米国最大の住宅ローン会社カントリー・ワイド・フィナンシャルの倒産の噂でした。サブプライム問題の深刻さを伺えます。株式資金が債券市場に流れ、10年債の金利が3.78%まで下落しました。(年末12月27日には4.20%でした。)
金融当局からもヒントが出ました。プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁が、「米国の経済成長が予想よりも確実に弱体化しているようであれば(substantially weaker)、更なる利下げが必要になる。」と発言されています。ただインフレ懸念にもコメントされています。1月30日のFOMC(連邦公開市場委員会)での利下げは確実ですが、それではどれだけ、0.25%、それとも0.50%のどちらかであるかが焦点となっています。これについてはイーブニングレポートで少し詳しく述べてみますのでお楽しみに。
本日の東京市場も典型的な癖で動きそうです。実需のドル買い、すなわち輸入のドル買い手当てがまだまだ入りそうです。輸出のドル売りは昨年末に113円近辺でかなり手当てを終えているようです。夕方まではドル/円で109.31(移動平均線21時間)近辺までは行きそうな雰囲気です。その後の欧州市場、米国市場ではビッグピクチャーを念頭に入れておきましょう。
今昔物語:もう20年程前になりますが、フォレックス(外国為替)セミナー参加と出張でスイスのチューリッヒに3週間程滞在しました。フォレックスセミナーには世界中の銀行為替担当者、投資家、そして各国中央銀行担当者が参加しました。2週間のセミナーの1日は金についての研修です。その日は遠足気分でした。チューリッヒからバスで2時間かけてフランス語圏にあるノイシャッテルという銀行の金精錬所見学が企画されていました。建物に入るときは同じ銀行員であっても持ち物チェックの、写真撮影は厳禁でした。
金の精錬工程を見学しました。南アフリカやオーストラリアから持ち込まれた金の塊は、最初の段階で正露丸程度の小玉にされます。そして次の工程で金のパウダーに精錬されます。金の砂は本当にきれいです。そして最後に型に流し込み、銀行印(スイス銀行の3つの鍵の刻印(three keys)が押されます。現在でも世界最高のステイタスの刻印です。最後に一番奥にある金庫に案内されました。そこには大量の金の延べ板というか塊(インゴットと言います。)が置かれていました。まるでインディージョーンズかナショナルトレジャリーの世界です。担当者からひとつ持ち上げてはと勧められ、持ち上げてみました。本当に重いです。ずっしりとした重さで持ち上げるのが困難な程でした。ここが有名な世界最高品質の金塊の生産地かと感慨深く思ったものです。最高品質の金塊はフォーナイン(four nine)と呼ばれる99.99%の純度を誇るものです。
午後早くこの日の精錬所見学が終わり、スイスの農家の納屋に準備されたワイン、チーズ、サラミを肴に宴会がありました。世界中からの参加者がお互いに良く知り合う機会となり、私もその時にドイツ連邦銀行(ドイツブンデスバンク)の方とも知り合いました。またNY,
London, San Francisco, Toronto, Parisなどからの銀行ディーラーとも知り合いとなりなかなかの演出でした。チーリッヒまでのバスの中は、ワインを持ち込んでのお祭り騒ぎで、あっという間に着いてしまい、その後、また再びチューリッヒの夜の街にみんなで繰り出した楽しい思い出があります。
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
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国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。