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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
おはようございます。
非常に為替に市場はボラタイルな展開ですが、個人的には金利・債券市場を細かく追っかけてゆけば見えてくるなとの印象です。しかし細かいところまで追っかけないといけません。
米債券市場からヒントが見えてきます。私は毎日米10年債と2年債のスプレッド(金利差)を見ています。そして昨日のNY市場では162bps(basis point プロが使う用語です。)の差があります。私のメモによると3月27日時点では183bpsありました。随分とスティープニング(2月6日特別レポート参照ください。)が解消してきています。これを逆にフラットニング(Flattening)と言います。短期の金利が上昇してきて長期との金利差が縮まります。(債券ディーラーの金利読みの腕の見せ所です。債券ディーラーは為替ディーラーよりも金融機関では何倍も稼ぎます。その分給料も良い。)そして2年債の金利が昨日おかしな動きをしました。前日の1.99%から2.10%に急上昇です。もう少し理由を調べてみました。金利ディーラーの間では短期金利がこれ以上下がらないとの思惑が働いています。短期金利の3ヶ月物にそのヒント。16日には2.73%、そして昨日は2.81%と上昇しています。短期金利が上昇してきているので、金利上昇リスクをヘッジするために2年債を売っているのです。(債券では売ると価格が下がり、利回りは上昇します。)これが昨日のNY金利・債券市場の動きです。これから分るのは今月29/30日のFOMC(米連邦公開市場委員会)では大幅利下げはないと思われます。0.25%くらいかと言ったところが米金利・債券ディーラーのコンセンサスです。ひょっとして利下げはないと読んでいる金利・債券ディーラーもいるかもしれません。実質的にマイナス金利ですから。この金利・債券市場の動きはドル買い要因となります。為替ディーラーの見方とはちょっと違います。理由:多くのプロの為替ディーラーは金利のことが深く理解できない。ということで、皆さん金利を勉強しましょう。プロの為替ディーラーの上を行くことができます。
いろいろと金融当局者から発言がでました。まずは、ユーロ圏当局の話。例のユンケル・ユーロ圏財務相会合議長が、G7のメッセージを正しく理解していないと為替市場を牽制しました。ユーロ/ドルの最高値を更新する動きは望まない。過度の為替レートのボラティリティは世界的成長に好ましくないと。ユーロの頭が押さえられたようです。そしてウェーバー・ドイツ連邦銀行総裁が金利下げの一部観測を否定するコメント。ECB(欧州中央銀行)はインフレリスクに断固として予防的に対応する必要がある。またG7声明で当局の意向は自明としています。金利・為替両面で釘を刺しています。
米国市場に移っての発言。前回のFOMCで反対票を投じたフィッシャー・ダラス連銀総裁が利下げに否定的な発言をされたようです。もともとインフレ懸念派ですから、次回の投票でもひところ述べられ反対票に回られると思われます。(前述の債券市場との関連でヒントとなります。)
欧州に戻るのですが、BOE(イングランド銀行)が来週初めにモーゲージ市場のひっぱく感を解消する対策が出るとのことです。見るとモーゲージ担保証券(MBS)と国債を一時的に交換する対策とのことで、何のことはない米国のTSLF(Treasury Security Lending Facility)と同じ策です。米国では28日間国債をMBSを担保にして貸し出すものです。従ってBOEの策も困った金融機関は国債をBOEから借りて、それを担保に資金を借りる方法です。これは、為替市場ではポンド高に反応しているのですが、明らかに逆の方向の反応ではないかと思います。ポンド売り要因と私は個人的に思います。ポンドは利下げとポンド下落リスクが基本です。
今日はいろいろと金利のことばかり話しているのですが、金融市場では、米国株式市場は債券市場が分れば下げる理由はありません。メリルリンチの話は織り込み済みのグーグル決算を重視とだんだん雰囲気が変ってきています。金も943ドル(1オンス)と小動きです。
為替市場はドル/円はディレバレッジの領域で103.50方向と読みます。これは米債券市場の要因も考えています。ユーロ/ドルは一旦1.6000をトライしましたが、当局の口先介入で押し戻された形です。ECBは金利据え置きですから、当局と為替市場参加者のにらみ合いです。1.5700~1.6300のレンジの動きです。まだドリフト状態です。ポンド/ドルは1.99台となっていますが、私には理由なき上昇です。1.9700方向に戻るのではと読みます。オージー(豪ドル)は引き続き左団扇状態ですのでコメントなしです。
それでは今日も為替相場と仲良く対話しましょう。
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
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国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。