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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
おはようございます。
各通貨ばらばらな動きをしています。それぞれの国のファンダメンタルズと各国金融当局の金利調整スタンスの違いが如実に為替レートに反映されています。解りやすいと言えば解りやすいのですが、各通貨ペアで組み合わせると本当に複雑です。かなりの深いところまで研究しないといけない為替市場です。
まずは私が個人的に思った注目記事。トヨタ自動車の今期営業利益が2割減になるとの報道です。円高と米景気減速の影響が出てきているようです。そしてその横で日野自動車の米工場閉鎖の報道とこれまで日本経済を引っ張ってきた基幹産業に陰りが出ています。裾野の広い産業ですから、これからじわりじわりと景気の足を引っ張ってきそうな予感がします。円売り材料か。
さて、昨晩は経済指標発表のクライマックスということで金融市場が大きく変動しました。まずは3月のユーロ圏CPI(消費者物価指数)の発表です。予想を少し上回る前年比3.6%と前月よりも0.1%の上昇です。コア(除く食品+エネルギー)では2.0%(前年比)です。ユーロが大きく買われ最高値をつけました。米国市場では米国の3月のCPIの発表です。前年比4.0%、前月比0.3%です。コアでは前年比2.4%、前月比0.2%とこちらはほぼ予想通りです。そしてその他指標では、3月の住宅着工件数が予想を下回り94.7万件と引き続き悪い数字、反対に3月の鉱工業生産は+0.3%(前月比)とこちらは良い数字です。そしてベージュ・ブック(Beige Book:FOMC(米連邦公開市場委員会)のたたき台資料)の発表と米金融機関の決算発表と続きました。
ベージュ・ブックは予想通り悪い内容の地区連銀報告となりました。米経済は2月以降悪化が進む。住宅市場の落ち込み、雇用の横ばいもしくは悪化、ただ賃金上昇圧力あり。またドル安が貢献しているのか輸出は堅調です。インフレ圧力との兼ね合いのようで、4月29/30日開催のFOMCでの利下げは確実視されますが、利下げ幅が焦点となります。イエレン・サンフランシスコ連銀総裁が、「政策金利を必要以上に長期に過剰に低い水準に維持しないように注意が必要。」とのコメントには注意。投票権はないものの、そうした考えの委員がいるということです。ますます利下げ幅に注目です。企業決算ではJPモルガンがサプブライム関連での投資を2007年から控えていたせいか減益ながら予想よりも良い数字、そして西海岸の大手金融機関ウェルズファーゴーがまずまずの決算発表となりました。結果的に金融市場では株式市場が大幅上昇の、長期債の売りが進みました。ドルでの反応はまちまちでした。
それでは為替市場に移ります。ユーロ圏CPIの数字を受けてECB(欧州中央銀行)は現状の政策金利(4%)を当面維持することとなります。米国が月末に利下げをする方向ですから金利差拡大に素直に反応です。ユーロ/ドルで最高値1.5977をつけました。上の重要な節目1.6000が見えてきました。口先介入はあるものの、実弾介入があるかどうかのレンジに入ってきます。1.6000の上の重要な節目は1.6300です。これはガンスクエアでは1.6000以上に重要な節目です。一度市場は当局の動きを試す動きになるかもしれません。
ポンドもトリッキーな動きです。通貨全体のドル売りに最初はついてゆくのですが、やはりBOE(イングランド銀行)のポンド下落リスクと金利引き下げ継続の動きを察してかポンド売へと最終的には向ったようです。ポンド/ドルでの重要な節目1.9700前後にもどってきました。(私の読みどおり。)ここからまた綱引きです。シカゴ筋はポンドショート(売り持ち)で進めるように思うのですが。1.9700を注視です。
ドル/円は101.00を海外でタッチしましたが、ドル買い戻しに動きました。何度も101.00を割っていますが、戻ってくるところをみるとヘッジファンドもドル/円でのドル売り余力がないのではと思ってしまいます。ユーロとオージー(豪ドル)に集中しているのでしょうか。ディレバレッジの利食いのポジション落としのドル買い戻しが若干強いのかと思います。101.00~103.50のレンジの動きを予想します。
オージー(豪ドル)/ドルは一番安心している通貨で0.9300を大きく上回ってきています。そのままポジション維持か少し利食いたいかたは利食いでよいでしょう。
思い出:チューリッヒの昼飯:外国為替セミナーが2週間チューリッヒの銀行内の会議室で行われました。世界中から50名ほど集められました。中にはドイツ連邦銀行からのスタッフも。そして昼飯です。銀行の建物から歩いて5分ほどの距離のところに銀行専用の社員食堂の大きな建物があります。毎日こちらに出向いて昼食を頂きます。カフェテリア形式なのですが、びっくりです。チューリッヒはドイツ語圏ということでドイツ式の昼食です。即ち、一日3食の中で一番しっかりと食べるのが昼食です。(夜はあっさりサンドイッチくらいのところがドイツ語圏では多い。)メニューがあるのですが、どれもボリューム満点です。大きなお皿にお肉がどっさりです。魚にしても一匹どっさりと皿からはみ出しそうです。イタ飯のパスタも私には超大盛りです。そして付け合せのポテトと。サラダまで付きます。しかし正直これは食べたいなというメニューは私にはありません。これでは2週間で相当体重が増えることは間違いありません。周りを見渡すとどなたもすごいボリュームの昼食を食べています。これではパワーが違うと遠く極東の地から来た私には実感です。食事もゆったりとしたもので、ゆうに1時間はしっかりと取ります。(スペインではもっと長い。)アルコールは流石にありませんでしたが、役員クラスの食堂では絶対に置いてあるはずです。日本人はとかく昼食は仕事の合間に早く食べる習慣が身についていますが、欧州では、生活の重要な一部です。ましてや、最も3食の中で一番大切な食事です。郷に入れば郷に従えとは言いますが、私にはついて行けませんでした。そばが食べたい!
それでは今日も為替相場と仲良く対話しましょう。
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
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国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。