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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

今朝起きて欧米の主要紙の見出しを調べました。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ):Bernanke signals more rate cuts. NY Times: Fed Chief leaves for more rate cuts. ファイナンシャル・タイムズ(FT): Bernanke open to further rate cuts. と各紙すべて、rate cuts(利下げ(複数形で))と利下げ余地について確信した見出しです。バーナンキFRB(米連邦準備理事会)議長は議会証言され、景気の下振れリスクに言及され、追加利下げを暗に示唆されました。しかし、金融市場はどのように反応したのでしょうか。ウォール街は私が個人的には思ったほど下がらなかったなとの印象です。一番今稼いでいるのが米債券ディーラーです。利回り曲線(イールドカーブ)がスティープニング(立ってきている)してきています。(26日の特別レポート「イールドカーブのスティープニング!」を参照ください。)短期の金利が下がり傾向で、長期の金利は高止まりします。また、利下げ期待で株式市場に資金が移動すれば、債券からの資金が動きます。そして長期債を中心に売られます。この流れですと、恐らく海外での為替リスクをとりたくないファンドの一部はドルに資金をすでに戻しつつあり、利回り曲線のスティープニングに資金を投入している可能性があると思います。これもドルが下がらない要因のひとつと私は読んでいます。話が飛びましたが、利下げ期待がかなり金融市場に浸透してきて、為替市場がドル売りに反応しなくなりつつあります。

 

 

そこで為替市場に移ります。ドル/円はかろうじて注目の108.50を上回りましたが、直ぐに戻りました。しかし、利下げ期待といっても、一気に106.00まで行きません。ヘッジファンド筋はドルショート(ドル売り)で109111のコストで利食いを待ち構えていますから、108.50106.00のレンジでは高見の見物と決め込んでいます。シカゴ先物市場では既に68%の確立で318日に0.50%の利下げを織り込んでいます。ユーロ/ドルはどうでしょうか?ウェーバー・ドイツ連銀(ブンデスバンクと言います)総裁が2008年のユーロ圏のインフレ率が2.0%を越えるとしてタカ派むき出しの発言です。ユーロの金利は現状維持との発想がどうしてもでてきます。こちらは、1.46台前半ですが、1.4800まで行く勢いはありません。シカゴ筋のポジションは軽いと思われますので、1.45001.4800の節目に注意で柔軟に構えましょう。ポンドについては、昨日のイーブニングレポートで述べましたとおり、キングBOE(イングランド銀行)総裁が、インフレ報告書の中で非常に強いトーンでインフレ抑制がBOEの一番の命題であると語られています。3月中の利下げはないなとの発想で、私の注目節目のポンド/ドルでの1.9700を上回ってきました。現在はこの近辺での動きですが。1.9700がサポート(支持線)になるかレジスタンス(抵抗線)になるかにかかっています。ポンド/円のプレーヤーはこちらを注視です。特に短期売買プレーヤーは。

 

 

昨日から日本銀行で金融政策決定会合がおこなわれています。午後結果発表ですが、現状の0.50%の無担保コールレートの現状維持が決定されると思います。任期が来月までの福井総裁の記者会見がありますが、ゼロ金利、量的緩和を継続しすぎて、0.50%にまでしか、金利を上げることができなかった無念を表明してほしいものです。最低1.50%くらいまで上げておかないと、日銀の調整機能を果たせなかったことを、昨今のサブプライムローン問題で痛感されていると思います。

 

 

今日の日中はドル/円では108円台では輸出業者のドル売り予約と本邦機関投資家のレパトリの円転玉が出てくると思われます。それだけ注意してください。上の108.50を注意。

 

 

思い出:シンガポールの夜:シンガポールには金融機関、金融ブローカーさんがシンガポール川河口付近のラッフルズプレイス(Raffles Place)とマリーナ地区(Marina)に集中しています。従って、ディーラー、トレーダー、ブローカー、投資家がランチ、ディナー、パブ、飲み屋で頻繁に情報交換及び親睦を深めます。ニック・リーソンも川沿いのボートキー(Boat Quay)のパブでビール片手に情報交換でした。そこですごいなと思ったのは、外為ブローカーさん、例えばHarlow Sasson だとかAP(アストリー・アンド・ピアス)のオフィスを訪れるとビリヤードのプールや、カウンターバーがあって社交の場を提供していました。ある某ブローカーさんは、金曜日の晩には、わざわざ寿司職人さんを呼んで、臨時のすし店開店です。欧米人がほとんどですが、人種孤立の無所属の私はいつも、同僚のイギリス人マイケルのグループです。(ニック・リーソンもその仲間でした。)イギリス人は美味しい食べ物で育っていないせいか、お寿司には目がありません。どんどん食べる食べる。遠慮しないで。私は遠慮がちにぱくぱくとビールか冷酒とでイギリス人グループの立派な一員で大きな顔をして親睦を深めました。と言っても相場の話はほどほどによもやま話ばかりですが。名誉白人待遇です。面白いのはイギリス人とアメリカ人はあまり一緒にはいません。イギリス人グループには旧大英帝国のメンバーのオーストラリア人とカナダ人が取り巻いていました。人種って面白いなと不思議でなりませんでした。さて、ここで腹ごしらえすると、例のボートキーに場所を移して飲み会が続きます。イギリス人はつまみなしに延々とビールばかり飲み続けますから、私はそこそこで退散して、ホテルでバタ~ンQ~でした。昼夜を問わず体力勝負のディーラー稼業です。To be continued.

 

 

それでは最後のエネルギーを振り絞ってがんばりましょう。

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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

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プロフィール
HN:
水谷 文雄
年齢:
71
性別:
男性
誕生日:
1953/03/09
職業:
スペイン研究家
趣味:
旅行、陶芸、料理
自己紹介:
スイス銀行(現UBS)などで、為替、金利ディーラーとして20年以上のキャリアを歩む。
国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。
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