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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

今日の東京市場はドル/円は実需(輸出のドル売り)が114円台にあるようで、114.00まで一旦下げましたが、ポジション調整のドル買いで再び114.10近辺をうろうろです。これから24時間市場はありませんから、この近辺から明日の東京市場はスタートとなります。

 

 

クリスマスということで閑散とした市場ですので、少し大局的に市場を読んでみたいと思います。米国の現状をいろいろと考えてみました。

 

 

1)FRB(連邦準備理事会)主導の市場救済措置:欧米の金融機関の年度末信用不安による資金調達不安を解消するために主導的に動いたのはFRBでした。自国金融機関救済のため200億ドルの資金注入を行いました。また同時にECB(欧州中央銀行)及びSNB(スイス国立銀行)向けに総額240億ドルの為替スワップを組むことで資金注入を行いました。FRBが危機感を強めているからこそ、FRBの対応は早いようです。グリーンスパン前議長が指摘するように、公的資金を使ってでも、いざと鎌倉へとの局面では機動的に動かないといけないという手法はバーナンキ現議長に踏襲されているようです。

 

 

2)米国財政政策での景気刺激:米財務省が抜本的な税制改正に動いており、米国企業の内外での競争力、そして景気減速の手を打っているようです。法人税を現行の実効税率35%28%まで引き下げるとのことのようです。そして「事業活動税(企業の実質受け取り分のみの課税をして企業の売り上げ増進の意欲を刺激する政策のようです。)」を導入することでGDP(国内総生産)2~3%押し上げようと画策しています。米国企業が相対的に好業績となり、足元までの景気が支えられることとなります。(余談:日本の法人税は40%です。景気を良くするには海外並みに大胆に引き下げるべきではないのでしょうか。政府にとっては法人税収が減ることになるのですが、給与面への還元で消費に火がつくので結果的に税収が増えると思うのですが。足元が気になる日銀としては是非政府に法人税の大幅引き下げを直訴されてはいかがでしょうか?そうしないと日本の競争力はいつまでたっても上がりません。日本売りが続くことになります。)

 

 

3)相対的に米国経済が一番好調か?:OECDIMF そして各金融機関の2008年の成長率予想をみると意外と米国が高く、欧州圏が2%を切り、日本は1.5%以下の予想が多いようです。日本は蚊帳の外のようです。そして中国のひとり勝ちと。

 

 

4)米大統領選挙:大統領選挙の年は共和、民主両大統領候補とも来年11月の大統領選挙に向けて、国民に経済の好調さを印象づけ、生活保障をするような政策を訴えることで、票の獲得を目指すこととなります。FRBは独立の立場からは耳は貸さないものの、景気上昇政策は至上命令です。来年11月の時点で米経済に悲観論が蔓延しているようでは、大統領選挙は戦えないとヒラリー、ジュリアーニ、オバマ、ハッカビーの各候補者は考えていると思います。

 

 

相場観のひとつ:サブプライムローンで金融機関の信用不安、景気後退と米経済に悲観論が強まっています。しかし、主要経済圏の状況を分析すると手を打つのが早いのは米国であり米国頼みが鮮明です。従って、サブプライム問題が一段落すると一番早く景気回復するのが米国ではないのでしょうか。確かにFFレート(政策金利)の更なる引き下げ(0.50%位か)が予想されますが、その後は逆に利上げ観測が台頭してくるのではないのでしょうか。年前半、いや第一四半期位までは確かにドル安観が市場の底辺にあるのでしょうが、他の主要経済圏と比較するとやはりアメリカは強いということになり、年後半はドル高の可能性が強いのではと思い巡らします。気をつけないといけないことは、イスラム圏石油産出国、ロシア、中国など外貨獲得額上位の国々が米国と政治的に対立して、外貨準備高を米ドルからユーロに意図的にまた継続的にシフトする動きには注意が必要ではないかと思います。

 

 

円は主要経済圏では期待もされていなく蚊帳の外ですから、低金利政策は維持されることとなります。そして現在は主要経済圏は「負け負け負け」組みの状況ですから、むしろ、来年も主要テーマとなる資源高に注目した高金利通貨と政治経済とも安定し高金利が期待される通貨への投資が継続するように思います。(円キャリートレード) ただ入る所を間違えてはいけません。

 

 

こんなことをクリスマスの閑散とした市場の中、思い巡らせました。参考までに。

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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

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HN:
水谷 文雄
年齢:
71
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男性
誕生日:
1953/03/09
職業:
スペイン研究家
趣味:
旅行、陶芸、料理
自己紹介:
スイス銀行(現UBS)などで、為替、金利ディーラーとして20年以上のキャリアを歩む。
国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。
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