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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
おはようございます。
イースター(復活祭)休暇が始まりました。NY市場も実質的に月曜日も休み状態と思います。イースターはキリスト教徒にとってはクリスマスと並んで重要な行事です。そんなことで、東京市場だけが今日は開くことになるのですが、投機的なプレーヤーが東京市場には存在しませんから、基本的には実需のカバーに終始した静かな市場になると予想されます。そんなことで、今日はちょっとのんびりムードでこのレポートを書いています。
昨晩のニュースを振り返りましょう。資金供給に関して欧米で新たな動きがありました。欧州では、ECB(欧州中央銀行)がイースター休暇を挟んで資金が逼迫するのではとの思いなのか、150億ユーロ(約2兆3000億円)を市場に供給しました。信用収縮の思惑か、また格好のドル買い戻しの理由付けとなったようです。またBOE(イングランド銀行)も、今週月曜日に50億ポンド(約9800億円)のレポ取引(Repurchasing Agreementと言い買戻し条件付の資金供給方法です。)3日間による資金供給の期日が到来しましたから、これを新たに更新しました。(リニューアル(Renewal)と言います。)市場に信用不安払拭の安心感を出したかったと思われます。また米国ではFRB(米連邦準備理事会)が新たな資金貸出制度を発表しました。期日物証券貸出(TSLF)により3月27日初回入札方式で約750億ドル(約7兆4000億円)相当の米国国債を28日間貸し出す制度です。これで金融機関は、米国債をFRBから借りて、それを担保に市場から資金を調達することが出来ます。米国債は最も安全な債券ですから安心して資金を余剰資金のある金融機関は貸し出せるわけです。
ユーロ圏3月の製造業PMI(52.0), サービス業PMI(51.7)はほぼ予想通り。また米国の2月の景気先行指数は-0.3%(前月比)は予想とぴったり、そして3月のフィラデルフィア連銀税増業景況指数は予想より若干より-17.4とこちらはドル買い戻しの理由付けに使われました。
それでは為替市場に検証しましょう。ヘッジファンド筋、レバレージを効かした投資会社が資金調達不安を抱えているとの憶測が出ていることが市場の相場観を狂わせています。米国・欧州の金融当局があらゆる手段を用いて金融不安を取り除こうとしています。その結果、株式市場は活況を呈しています。また金相場はNY終値で920ドルと、投機筋は利食いに走りました。為替市場も同じことが言えます。イースター休暇ということもあり、とにかくポジションを解消して(為替ではドルショート(ドル売り)でしたから、ドル買い戻しでほぼ利食い状態となっています。)、利益確定に走りました。上述のニュースはドル買い戻しの理由付けとされました。ドル買い戻しに走ったために、クロス円が下がり、円キャリートレードでのポジションを持っていた投資家が、巻き戻し(損切り)に走り、ドル/円がドル売りとなったと読みます。第一弾のファンド筋のドル買い戻し、そして第二段としてファンド筋の買戻しで焦った円キャリープレーヤーの解消の動きと理解すれば、昨日の動きが理解できると思います。
これから来週月曜日までは欧米の市場はほぼ休場状態で、東京市場のみです。ということで、実需筋中心の静かな為替市場を予想します。ドル/円で100円に近づけばセオリー通り輸出筋の先物でのドル売りが出て、頭が押さえられます。でも上に行って100円までは難しいと思いながら、100.00~99.00位のレンジを想定します。ユーロ/ドルは重要な節目1.5400が見えてきました。でも欧米のプレーヤーは休暇ですから、1.5400~1.5500の狭いレンジで来週火曜日から再びドル買い戻しの流れになるのかと思います。オージー(豪ドル)/ドルは、ファンド筋の利食いで0.9100を大きく割り込み、0.8600~0.9100のレンジです。クロス円は、対ドルでのユーロ、ポンドの買戻しが相場観とは別のところで動いていますから、引き続き下落方向と読みます。ファンダメンタルズを考えればまだ米国経済は傷んでいる。そんな状況で、一旦利食い相場の後で、もう一度本来の流れに戻るのではと思いを巡らせています。ポンドは私も考えを少し変えましたので、昨日の「BOE議事録からのヒント!」をお読みください。ポンドの利下げ方向のポンド売りを相場観に入れておいたほうが良さそうです。
思い出:スイスのイースター:イースターの2週間程前にスイスに出張に出掛けたことがあります。チョコレートがスイスは有名ですが、チューリッヒの裏通りには多くのチョコレート専門のお店が軒を並べます。そして店に入るとウサギの形をしたチョコレートが目に飛び込みます。ドイツ、スイスなどドイツ語圏では、イースターにウサギの形のチョコレートを贈る風習と、卵を鮮やかな色にペイントして籠の中に入れて飾ります。遊びで卵はお互いに割りっこするのですが、割ることに失敗すると相手にキスをしないといけない罰が課されます。特に男性は女性との卵割りをするときに、何とか女性に失敗させる策をとり、キスをおねだりすることとなります。
それでは今日からしばらくのんびりと過ごすことになりそうですので、皆さんも為替相場の大局的な相場観を思い巡らしましょう。
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
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国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。