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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
お疲れ様です。
FRB(米連邦準備理事会)はFOMC(米連邦公開市場委員会)を火曜日に控えて、米国時間日曜日午後に緊急ミーティングを行い、公定歩合を0.25%引き下げ、3.25%としました。ベアー・スターンズ資金繰り悪化が相当深刻であったことがうかがえます。公定歩合による借入れは、プライマリー・ディーラー(米政府証券公認ディーラー)が幅広い投資適格証券を担保として各地区連邦銀行から借入れすることができます。より低利で流動性が確保されることを意味します。しかし、東京市場は、FRBが今回の金融危機を相当深刻であると受け取ってしまったようです。またベアー・スターンズはJPモルガンが買収することで合意したとのことです。買収額が2億4000万ドル(約230億円)と、叩き売りのような低い価格でびっくりしました。母屋が傾く時の典型的な流れです。
米国市場が開いている場合であったら、この報道は別に方向で解釈されたかもしれません。FRBは危機を察知してカードを切ったということで、ダウ・ジョーンズはひょっとして上昇したかもしれませんね。東京市場では悲観的に解釈してしまったようで、兜町が開く前からドル売りが対円で顕著でした。FRBは兜町の面倒は見てくれそうにありません。日本の金融当局の無策が目立ちます。それは政策金利を0.5%とゼロ金利同然の日本銀行が何も策を打てないほどに低金利に放置しておいた結果です。
為替市場をレビューするとこれは「円キャリートレード」の巻き戻しの結果です。つまり損切りの結果です。単にドルのファンダメンタルズが更に悪くなるとしてドルが売られたのではなく、ポジション具合消化によるテクニカル的な動きと言えます。まだまだ円ショートの他通貨のロングが溜まっていたようでした。ドル/円でのドルの下落スピードが著しいのはその表れです。これまでのところドルの最安値は95.75あたりです。ポンド/ドルでドル買い、オージー(豪ドル)/ドルでのドル買いが強いことも、損切りが相当出ていたことを物語っています。スイスフランも低金利での資金調達の通貨として「スイスフラン・キャリートレード」の巻き戻しの買いと逃避先通貨として買われています。
キャリートレードの損切りが為替市場を支配していることは明らかです。しかし、シカゴの投機筋・投資家は反対にドルショートで待ち構えており、利食いのタイミングを計っている状況ではないのでしょうか。損切りがまだ出るのか、それとも利食い(ドル買い)のファンド筋が出てくるかのにらみ合いです。チャート的にはドル/円の96円が一瞬割りましたが、再度破るかが焦点です。利食いが出れば96.00~101.00のレンジ。もしも損切りがまだあれば91.00~96.00のレンジに移ります。ユーロ/ドルの1.5700はいとも簡単に破られ1.6000目指す勢いです。欧米の金利差は更に拡大する勢いですから、ユーロ高は自然な流れです。欧米での協調介入の警戒感が更に高まっているような気がします。私はこれからどちらかに大きくポジションを傾けることはお勧めしません。いつでも逃げられるポジションに留めるべきです。
これからの経済指標としては2月の米鉱工業生産高(予想-0.1%前月比)が発表しますが、市場はそれよりも米国金融市場がマザーマーッケトとしてFRBの緊急公定歩合をどのように評価するのかに注目があつまります。
皆さん現在は暴風雨の金融・為替市場ですから、ポジションを自身で管理できる範囲内でのディーリングに留められますように。
それでは Have a nice evening!
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
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国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。