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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
お疲れ様です。
為替市場を長らく離れて見ていました。入院中は時々為替レートを眺めながら、全く情報がない中、私なりに予想を立て、予想との乖離を見て、それを1日1回読める日本経済新聞で確かめておりました。
米国の経済状況は随分変わりました。信用不安は、利下げよりも市場オペレーションが効果があることをFRB(米連邦準備理事会)が強く認識したようです。TSLF(Treasury Security Lending Facility)が有効にワークしているようです。もう利下げは行なわれないとの市場認識があるようです。そして反対にインフレ懸念が台頭しています。フィッシー・ダラス連銀を中心にタカ派が勢いを増しています。5月の耐久財受注がマイナス0.5%(前月比)と市場予想よりも良い数字を市場は探し始めています。原油、金価格は調整局面を迎えにいますが、インフレ懸念を煽るには十分です。ここでは、安全志向と逆の動きが出ています。米10年債と2年債のスプレッドが139bpsになっていることがその表れです。(3月・4月には180~160bps)リスク志向へ変化が見られます。
欧州ではどうでしょうか?ECB(欧州中央銀行)のスタンスは変化が見られますか?トリシェECB総裁の「中央銀行の物価安定の維持が必要。」とのタカ派的発言は変わりなしです。昨日のドイツ5月CPI(消費者物価指数)3.0%は欧州圏主要国の数字として高い数字と言えます。ECBは目標インフレ率として2%としています。ただ、IMF(国際通貨基金)が2009年度には欧州圏は1.9%を予想していることからして、いずれ下落に転ずると予想します。金融政策の現状維持が続きます。BOE(イングランド銀行)の同様の政策スタンスが見込まれる。
本日は兜町が好調でリスク志向に資金が向ったようです。金価格も900ドル(1オンス)を現在割ってきています。為替もこのような流れに乗っていると言えます。シカゴのポジションはどうでしょう。ドル/円が依然円ロング(買い持ち)、ユーロ/ドルがほぼフラット(ゼロポジション)、ポンド/ドルがポンド・ショート(売り持ち)、そしてオージー(豪ドル)/ドルが最も多いオージー・ロング(買い持ち)となっています。ドル/円は101.00~106.00のレンジで、シカゴを中心としたファンド筋は、まだまだ利が乗っています。小さなレンジの103.50~106.00内の動きで106.00の動きではないかと思います。ただ、利が乗っていることからして、その動きはゆっくりとしたものと思われます。ストカスティック分析でもブルトレンド(ドル強気)が見られます。ファースト・スローとも40~60%で上昇しています。ユーロ/ドルはポジションがない訳でどちらにも動ける状況で、ECBの政策スタンスを見極めたいとのファンド筋です。ストカスティック分析では、ファースト・スローとも70~80%で下向きです。1.5700~1.5400のレンジで、昨日1.5700を割ってきてきることからして、ポジション的にはショート(売り持ち)にファンド筋は傾けたかもしれない。ポンド/ドルは、ショートポジションのまま、ストカスティック分析で、ファースト・ショート両方とも90%とこれは下がるしかない状況です。オージー(豪ドル)/ドルは、0.9600を付け、達成感があります。ストカスティック分析では90%をオーバー・ボウト(買われすぎ)の域で、利食い先行です。更に買われるにはもう少しポジション調整が必要です。
クロス円は、ドル/円がブルトレンドになっているために、一見ブルトレンドのように見えますから、注意が必要です。ポンドもユーロもドルから見ればベアトレンドのようです。クロス円のインターバンク市場は存在しないことを肝に銘ずるべきです。グローバルな観点から見れば、ドル中心の外国為替市場といえます。
今後の注意すべき経済指標とイベントとしては、バーナンキFRB議長の講演と米第一四半期のGDP(国内総生産)です。予想は+0.9%, デフレーターが+2.6%です。インフレの想像させる数字にはドルブルと反応しそうだ。
それでは、Have a nice afternoon!
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
ご心配をおかけしました。
ぼちぼちゆっくりと再開して行きます。
引き続きよろしくお願いします。
水谷
>久々のレポート熟読させていただきました。さすが内容で冴えてますね。トレンドが読めて感謝の思いでいっぱいです。ありがとうございます。しかし、あまり無理をせず、お体を大切にしてください。
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国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。