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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
お疲れ様です。
昨日の金融・為替市場を振り返ってみましょう。
ECB(欧州中銀銀行)が予想通り政策金利を0.25%引き上げて4.25%にしました。トリシェ総裁の記者会見に注目が集まり、追加利上げの可能性については、「先行きの金融政策についてのバイアスはない。」として、当面の利上げはないのとニュアンスです。「新たなメッセージがあれば伝える。」としています。また、今までと異なる表現で「強いドルは米国の利益に叶う。」と米国支持の姿勢を初めてダイレクトに示されました。これは、ポールソン財務長官との間で何らかの密約があったのではと推測します。0.25%の利上げは物価安定の維持が最重要課題のECBとしては、消費者物価指数が4%を超える状況のもと、譲ることのできないことです。声明文を読んでみると、賃金上昇、エネルギー価格上昇と更に数か月の物価上昇圧力が強まることを明記されています。しかし、記者会見では、追加利上げ観測を否定する形での、ドル高/ユーロ安を演出したと言えます。ポールソン財務長官への「配慮」と私を考えます。市場参加者は、ユーロロング(買い持ち)で発表を待っていました。一斉にユーロ売りの利食い取引を開始しました。それは、徐々に水準を切り下げてゆく動きの中に見て取れます。
一方、米雇用統計の内容を見てみましょう。前日のADP調査の雇用統計(-7.9万人)が悪かったことで、労働省発表の非農業部門雇用者数が市場予想(-6万人)よりも悪くなるのではと考えた市場参加者が多かったようです。-6.2万人は予想通りでした。この時点でECBの利上げは決定発表がされていましたが、トリシェ総裁の記者会見は行われていませんでした。市場参加者は、トリシェ総裁の記者会見で、追加利上げがないとわかると一斉に利食いのユーロ売りを開始し、思ったほど悪くはない非農業部門雇用者数もユーロ売り/ドル買いの材料にした動きをとりました。一瞬重要な節目の1.5700を割り込みました。この水準が仕切り直しと読みます。
ドル/円は、ユーロ売り/ドル買いの動きに追随しましたが、107.00の節目は重いようです。米経済は、信用収縮問題とファンダメンタルズの悪化と、先行きが読めない状況です。ドルは買えないとの市場心理が働いています。今後しばらくはドル/円は、106.00の水準を中心に小康状態を続けると予想します。FRB(米連邦準備理事会)の利上げが来年まで持ちされるとの観測から、ドル安の可能性の方が高いように思えます。
豪ドル/ドルは、昨日の嵐の中でも堅調に推移しました。資源国、高いGDP(国内総生産)、そして高金利(政策金利ベースで7.25%)と、シカゴ筋は、現在突出したロングポジションを保持しています。やはり、一番解りやすい通貨でポジションを持つことを勧めます。しかも、同時間帯ですから。0.9600は重要な節目ですので、利食いは出るでしょう。参考までに次の重要な節目は1.0100です。
ポールソン財務長官の欧州地ならし訪問で「強いドル支持」取りつけ、ほっと一安心のブッシュ大統領は「洞爺湖サミット」に向かいます。後は、原油価格、穀物価格上昇の温床となっている先物市場の投機筋の監視体制強化が課題として、今後その検討の着手に入る予定です。原油高騰に歯止めをかけないことには、根本的なドル高方向は難しいように思えます。
今日は、米国が独立記念日に休場となり、閑散とした為替市場となるでしょう。
それでは、 Relax and TGIF
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
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国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。