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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
おはようございます。
先週木曜日の2大ビッグイベントを終え、当局の金融政策が次第に見えてきました。
欧州ではECB(欧州中央銀行)が政策金利を現行の4.00%から0.25%引き上げて4.25%としました。しかし、トリシェECB総裁は記者会見で、「先行きの金融政策に関してバイアスはない。」と発言され、追加利上げの観測を打ち消しました。また、「強いドルが米国の利益に叶う。」として、米国への理解を示しました。ポールソン米財務長官の訪欧の成果か、米欧の強調は出来上がっているかの印象を受けます。高い消費者物価指数を示しているユーロ圏では、引き続きインフレ抑制重視の姿勢は中央銀行としてとらざるを得ないところではあるのですが、多分に政治的な意図があるようです。米国にECBとしては、貸しを作ったと言えます。
米国では6月の雇用統計が発表されました。結果的に5.5%の失業率、マイナスの非農業部門雇用者数と非常に悪い数字です。信用収縮が進んでおり、サブプライムローン問題関連で米金融機関は決算期毎に損失計上をせざるを得ない状況にある上、人員削減を更に推し進めないといけないようです。信用収縮から、米国の他の主要産業の景気後退が進んでいるようです。米国の新車販売台数が6月に18%減少と落ち込みが激しいです。更に原油と穀物高騰の影響で、エネルギー価格と生活必需品が上昇と、生活を圧迫しています。米国民の貯蓄率が上がっており、戻し減税の効果も生活防衛に回しているようで、消費マインドは低下しています。このような経済環境では、FRB(米連邦準備理事会)バーナンキ議長としては、景気後退よりもインフレ抑制重視の金融政策に転換すると明言したものの、おいそれと利上げには踏み切ることはできません。利上げ観測が遠のいています。利上げがあっても来年にずれ込むとの観測が市場の大勢となっています。米ファンダメンタルズは依然は悪いと考えるのが順当のようです。
ひとまず、ユーロ高は、ポールソン米財務長官の根回しが功を奏して回避をすることができました。これで、原油高騰を阻止するための対策に取り組めます。「洞爺湖サミット」では、ブッシュ米大統領が「強いドル」の確認をするとともに、原油高騰の温床となっている先物市場での投機資金の監視を強めるために情報開示を強化することが議題に上りそうです。
今週は、引き続き米ファンダメンタルズの悪さから、ドル/円は上値の重い展開を予想します。シカゴ筋のポジションも出来ていないようです。107.00のレジスタンス(抵抗線)は重いようです。ユーロ/ドルは、ユーロロング(買い持ち)でECBの発表待ちの追加利上げはないと分かると利食いを仕掛けました。1.5700は重要な節目です。もう一度仕切り直しの状況です。強いドルの望むブッシュ大統領が「洞爺湖サミット」で明文化されれば、ドルが買われる可能性もあるでしょう。今週はポールソン財務長官とバーナンキFRB議長の議会証言に注目です。
豪ドルは引き続き、資源国、高いGDP,高金利通貨として、豪ドルブルトレンドが続くと予想します。シカゴ(CME)筋のポジションも一番大きなものとなっているようです。一番分かりやすい通貨ペアでポジショニングをすることをお勧めします。
それでは、今週も頑張りましょう。
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
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国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。