[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
おはようございます。
先週のFOMC(米連邦公開市場委員会)で金利の据え置きを決定しましたが、利上げの時期を巡って相場観が交錯しました。利上げは次回のFOMCにはなく年後半、もしくは来年にずれ込むとの観測が支配しました。そんな中、金融機関の損失懸念が高まり、NY株式市場の急落、そして再び原油高、金価格急騰となりました。市場のテーマが信用収縮に再び戻ってしまった感があります。
このような市場環境の中で、今週は非常に重要な週になりそうなイベントが数多くあります。
日本では、火曜日に日本銀行企業短期経済観測調査(短観)の発表があります。先週発表の法人景気予測調査で悪い数字が出ていますから、短観での悪い数字が予想されています。日本銀行の金融政策スタンスは引き続き低金利政策を維持することが予想されます。為替相場を予測する上で、円は低金利が続くという相場観は重要です。
欧州では木曜日にECB(欧州中央銀行)の定例理事会があります。トリシェECB総裁は事前に小幅利上げを示唆する発言を繰り返しされており、0.25%の利上げが予想されています。物価安定を一番の優先課題として取る組む中央銀行の姿勢を強く示されています。次回の理事会以降も利上げがあるかどうかの判断をする上でトリシェECB総裁の記者会見が注目されます。ユーロ高には、我関せずとの姿勢と読み取れます。それは、米国当局者が強いドルは米国の利益にかなうとの発言に注目しており、この問題について言うことが出来る全てであるとのコメントに象徴されています。欧州と米国の強調体制が揃っていないように思えてなりません。また、ECBと欧州各国財務相との間でも協調がとれていないような気もします。
同じく木曜日に米国で6月の雇用統計が発表されます。前回失業率が5.5%となり金融市場が大きく反応しました。非農業部門雇用者数も引き続き前月比でマイナスの雇用環境が続き悪そうです。FOMCでは雇用統計の数字が重視されると言うことですので、注目しましょう。
為替市場ではユーロ/ドルが相場の牽引車的な役割を果たしますので著目しましょう。米国市場では信用収縮問題が蔓延し、株式市場が更に下落し、資金が原油、穀物、金といった市場に流れるようですと、ユーロ/ドルで更なるユーロ高/ドル安が見られそうです。ECBが利上げに踏み切るようですから、米欧の金利差が政策金利ベースで2.25%にまで拡大することが予想されます。1.6000の重要な節目を狙う動きになるか注目しましょう。
ユーロ/ドルでのドル安は、ドル/円でもドル安に反応しそうです。シカゴ先物市場では、円のポジションが先週円ショート(売り持ち)に転換しました。しかし、週後半には、損切り取引をしたようで、ドル/円でのドル急落へと反応しました。利上げ観測が後退し、米国のファンダメンタルズに目が向う傾向でドル安が進行する傾向です。そろそろ米金融当局者からの「口先介入」が出てきそうです。注意しましょう。
シカゴ(CME)情報:6月24日現在
円 ネットショート 12,747枚(ネットショートに転換 ショート18,604枚増)、ユーロ ネットロング 1,432枚(ロングの転換 ロング10,722枚増)、ポンド ネットロング 12,843枚(-18,405枚)、スイスフラン ネットショート 2,401枚(-6,513枚)、オージー(豪ドル)ネットロング 49,382枚(+12,392枚)、キューウィー(NZD)ネットロング 2,650枚(+1,054枚)
実に興味深いポジション状態です。円がネットショートに今年初めて転換しました。ヘッジファンドは、ドル高をFOMC終了時点では予測していたようです。しかし、市場環境がその後急変し、ポジションを反対にしたようです。従って、ドル/円が損切りのドル売りに欧米市場で変りました。納得の展開です。ユーロのロングに転換しました。しかし、ほとんどゼロのポジションでした。恐らくロングが増えていると読めます。ポンドのショートが減っています。金融引き締め姿勢のイングランド銀行の姿勢が見えてきます。その他では、オージーのポジションが引き続きロングポジションで増えています。一番分かりやすい通貨ポジションと言えます。ヘッジファンドの収益源はオージーロングポジションと言えます。
それでは、今週も頑張りましょう。
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
03 | 2025/04 | 05 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||
6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 |
27 | 28 | 29 | 30 |
国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。