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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
お疲れ様です。
朝方ユーロ/ドルが買われて何かあったのかなと思い巡らす一日でした。最終的には落着くところにきていますが、これから欧州勢のアーリーバード(Early birdと言って早出のディーラーを指します。)が入ってきますからどんな反応を示すのか興味深いですね。
白川副総裁が国会で所信聴取をされています。まだ総裁として信任されたのかは定かではありません。日銀政策決定会合が開催されていると言うのにどういうことですかね。中央銀行の権威を政治家はないがしろにしていて、この国はこんな政治家に我々の将来を託してよいのか本当に疑問を持ちます。さて、白川総裁候補の所信聴取はまるで新任総裁の記者会見のようです。「世界の金融市場が動揺している中、予断を持つことなく上下両方向のリスク要因を注意深く点検し、必要かつ政策を機動的に実施することだ。」と述べられている。日銀出身だけあられて、福井前総裁がたびたび使われた文言を踏襲されています。福井路線であれば、現在の金利水準を通常の水準に戻すのが基本です。でも、今回の聴取では上下のリスクと上手くかわされている。金融市場が利下げを観測する中で日銀マンの面目躍如といったところです。明日は会合後記者会見されるのですね?また渡辺元財務官の副総裁任命については民主党が不信任のようです。どうなってるのと言いたいですね。
今日はグリーンスパン前FRB(連邦準備理事会)議長の発言がいろいろと漏れてきました。ブルーンバーグとドイツ銀行の共同コンファレンスが東京で開催されているようで、衛星回線でのスピーチであったようです。「信用危機は過去50年で最も厳しく、それ以上の可能性がある。サブプライム問題の影響の程度は今後数ヶ月は分らない。インフレについては現在の景気後退局面では抑制されているが、景気回復とともにインフレ懸念が出てくる。」との主旨です。(10万ドルの出演料か?)グリーンスパン関連のニュースを探していたら、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の中に辛らつな記事を見つけました。現在の住宅ローン関連での金融危機の種をまいたのはグリーンスパン氏であって、低金利と放任主義的な規制がそれを助長したとのことです。グリーンスパン氏は稀代の名議長です。それを批判するとは。数字を丹念に読み取り、そして景気を常に柔軟に操作して、株式・債券市場が大暴落したときでも冷静に対応されました。結果論からして、低金利政策、放任主義がサブプライム問題の原因と言われればそうなってしまうが。完璧な大統領、金融当局者などは存在しません。氏は「一度たりとも決断で後悔をしたことはない。」とも自信のコメントです。私は素晴らしいFRB議長であったと評価します。白川新総裁にも、氏の最後の言葉を胸に刻み、立派にその職責を果たしてほしいものです。
ユンケル・ユーロ圏財務相会合議長が欧州議会報告の中で、ユーロ圏経済の減速感と2008年の1.8%成長の下方修正の可能性を示唆されました。またインフレについては当初の見込み以上の物価上昇懸念があるとして、トリシェECB(欧州中央銀行)総裁と同一の意見を述べられました。また為替については、ユーロ高懸念とドル安の米国による是正を述べられた。明確な口先介入です。9日にブッシュ大統領と会って話をするとのことでどんな内容か今から楽しみです。11日のG7(先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議)でも物言うとのことで、声明の中での為替の表現に注意です。金曜日ですから、NY取引時間帯で全ての声明が出て市場が反応すればよいのですが、ひょっとして夕方以降だされれば、来週月曜日のアジア時間帯に為替の変動が出てくることになります。注意のこと。
今晩の注目点は先月18日に行われたFOMC(米連邦公開市場委員会)の議事録の内容です。30ページくらいあるのですが、議決までのプロセスが読める。そして今月末のFOMCでの会議の内容を察することができます。要点はメディアが流すので頼りますが、日中じっくりと読んでみようと思います。思わぬヒントが隠されているかもしれません。
為替市場を見てみましょう。朝方ユーロ/ドルが1.5800近くまで上昇したので、一瞬何があったのかと思いました。プログラム売買系のユーロ買いとか、グリーンスパン発言でのユーロ買いとか言われましたが、また1.57台前半まで落ちてきました。1.5700は重要です。G7でのユンケル氏とトリシェ氏の発言によっては下落リスクがあると意識したほうが良さそうだ。確かに今後の米欧の金利差を考えれば必然的にユーロ高との発想だが、市場はそんなに単純ではなさそうだ。ドル/円はやはり102~103の間のレンジに終始しました。私はディレバレッジ効果で103.50までのリスクを見たほうが良いと思います。下は当然101.00を注視。ポンドについては10日のBOE(イングランド銀行)の利下げ観測とポンド下落リスクの明言で下方リスクを読みます。ポンド/ドルで1.9700~2.0400のレンジ内の動きで、1.9700方向を読みます。円クロスもポンドショート(売り持ち)の方と読みます。オージー(豪ドル)/ドルは予想通りブルトレンド(強気)継続です。0.9300では利食いの一考です。クロス円もこちらはオージーロングがワークしそうだ。
ひとこと英語での格言を紹介します。
When in doubt, get out. (疑問に思った、抜け出すこと。)
相場と対していて何かおかしいなと思ったら、とにかくポジションを切ることです。ちっちゃな疑問が大きな損失につながることを私はよく経験しました。これで失敗した一番の男はニック・リーソンです。阪神大震災後、日本は経済復興をするものだと一途に思って全く疑問を感ずることなく日本株式先物を買い続けました。結果的にベアリングブラザーズ倒産です。私が昔インドネシアのバタム島で彼とゴルフをした話は2月5日のイーブニングレポートをご覧ください。小柄でやさしそうな男でしたが。
宣伝:「為替ケ・セラ・セラ」更新しましたのでごらんください。スペインの祭りと花見の写真を載せています.
http://fx-blog.jp/mizutani/
それでは Have a nice afternoon!
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
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国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。