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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
お疲れ様です。
今日のメインイベントを控えて比較的静かな動きですね。
オーストラリア準備銀行(RBA)スティーブンス(Glenn Stevens)総裁の下院での公聴会の内容を見てみました。オープニング・ステートメント(Opening Statement)の内容をざっと読んでみました。「インフレ率(CPI)は2007年末で3%、そして以降の数字から判断して今年は4%程度を想定する。需要の伸びとインフレ抑制のため今年初めまで利上げすることにより引き締め政策をとってきた。世界経済の動向をRBAは注視している。世界経済減速の影響で流動性の問題がオーストラリアの金融機関に及んできた場合は迅速に対応する。オーストラリアは2008年非常に強い経済活動を維持するが、その活動程度はなだらかなものとなり、景況感の後退懸念がある。金融政策については、インフレ率が不快な程に明らかに高く、その状態がしばらく続く。金融引き締め政策によりインフレ率を引き下げる効果が浸透してきている。しかし短期金利はこれまでに経験したインフレ期間の中のレンジの高い位置にある。信用収縮から需要の落ち込みが見られる。これらの状況が続けば、金利(価格)をなだらかにする方向に向かう策をとることになる。「That, if it continues, should in due course act to slow prices.」」とかなり意訳をしましたが、大筋は理解できると思います。内容からして今後の利上げは当分ありません。ただし、利下げもまだまだなさそうです。ということで、当面はまだまだ高金利通貨として投資冥利は変わらないと思います。市場はオージー(豪ドル)/ドルが0.9100近くまで売られましたが、利食いが出ているのではと思うのですが、この近辺ではすかさず買いが入るのも事実のようです。引き続きロング(買い持ち)で良さそうです。そして、このステートメントの中に興味深い内容がありました。「ヘッジファンドや複雑な金融の器(投資会社)の間でディレバレッジが進んでいる。なぜならば資金の出し手(金融機関)によるリスク回避によるポジションの巻き戻しを強いられてきいているから。原文では「A process of deleverage is continuing among hedge funds and other complex financial vehicles, as the retreat from risk by the lenders forces a winding in of positions.」金融当局が明確にディレバレッジが進んでいると述べています。信用収縮が進み、特に米国ではFRB(米連邦準備理事会)の監督強化の話も出ており、ヘッジファンドがだんだんと当局から監視され自由度を失うのではとの懸念があります。この内容は今後の為替相場を読む場合に非常に参考になると思います。最近の為替特にドル/円のドルの買戻しはまさにディレバレッジそのものです。
注:ディレバレッジ(レバレッジの反対です。リスク許容度を資金調達の多様化で高めることをレバレッジと言います。その反対の動きつまりリスクをもう取らなくそして、ポジションを解消することとなります。)
今日の日中の為替市場ではドル/円については、ファンド筋の中にはドル買い持ちに既に動いているところもあるようで、更にドルを買い上げる動きがあったとも聞きました。ほんとかな。ディレバレッジの動きではと私は思うのですが。でもファンドには千差万別ありますから。そしてやはり本邦輸出企業が相当先物でのドル売り予約を入れていたようです。
それでは今晩のメインイベントの話をします。まず米国3月の雇用統計は日本時間午後9時半に発表されます。市場の予想は3月の非農業部門の雇用者数(これをノンファーム・ペイロール Nonfirm Payrollsと呼びます。)が前月比で50,000人減です。また同時に2月の63,000人減からの修正の数字が発表されます。そして3月の失業率自体は前月より悪化の5.0%です。非農業部門の雇用者数ほど予想が当たらない経済指標はありません。当たってまぐれと思ったほうが良さそうです。でも予想からどれだけ外れたかによって金融市場は動きます。私の大雑把な感覚で述べます。予想通りであれば、来週のG7を睨んでドルの買戻しがなだらかに進むのかと思います。103.00あたりで止まりか。良い数字が出たら103.50突破を想定しておいたほうが良さそうです。シカゴ筋のコストは107円以上だからまだまだ利食えます。(ディレバレッジ) 逆に悪い数字が出た場合には大幅に下落はしないのではと思います。信用不安の面で資本増強が進んでおり、大幅な利下げは今後ないのではとの思惑が飛んでいるからです。なだらかなドル売りを予想します。下がって101.00割れではないのでしょうか。こればっかりは出たとこ勝負ですから。他の通貨はあえて予想しません。これまで述べてきましたBOE(イングランド銀行)、ECB(欧州中央銀行)の金融政策担当者のスタンスをドルとの対比で推測してください。リスク管理が出来る範囲のポジションに発表前までに押えておくことをお勧めします。それではGood Luck!
思い出:お花見:私はさいたまに住んでいますから、今週末はお花見最高です。
先週お話しましたが、意外と外資系金融機関に勤めていると別の銀行であっても親しくなってしまいます。不思議ですね。競合他社との考えは全くありません。むしろ同じ業界どのように生きてゆこうかお互いに連絡を取り合います。そしてお花見。
Cの頭文字のスイス系金融機関と昔仲良くさせていただきました。同じスイス系ということで利害が一致です。ディーリングルームの男連中(私含めて)、他部門の独身男性とC銀行女性陣(ディーリングルームとセトルメント(資金決済部門)の女性。ディーリングルームは女性が少ないことと、セトルメントにはやさしい女性が多い。)が7時に千鳥が淵の公園に集合です。コンピュータールームから余り紙をもらってゴザ代わり。我が男連中は仕事を今日は早めに終える。そして手分けして飲み物とつまみの調達です。そしていざ場所取り。6時半過ぎでは良いところは押えられていたのですが、ちょっと端の桜の大きな枝の下に場所確保。そしてC銀行女性陣が到着。お互い自己紹介して宴会が始まりました。お互いに同じ業界でだいたい気心が知れています。桜吹雪飛ぶ中、それぞれ会話が進みます。30分もすれば花より団子の世界です。楽しく過ごした後は近くでお茶して帰ることとなりました。何とこのお花見で1組のカップルが誕生して最終的に結婚され現在も夫婦円満と聞いています。お花見はいつもドラマが待ち構えています。皆さんも大切な機会ですから、為替は忘れて楽しく過ごしましょう。ひょっとして為替よりもスリリングですね。その心は:相手が読めない!
米雇用統計の発表前と何かと変な気持ちですが、週末はぐっすり休みましょう。私も今週は疲れました。 TGIF
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
おはようございます。中央銀行の声明文、議事録は為替相場を読む上でヒントの宝庫です。明日のFOMCの議事録は30ページ位と読みがいがありますが、それ以上にお宝発見したりして。
となりの市にはたびたび出没します。お祭りと美味しいうなぎ屋さんのため。そして美味い豆屋さん!病みつきになってます。
それでは。
水谷
>こんばんは。貴重な国費で英語を学んだにも拘らず、その部分の脳ミソをどこかに落としてきてしまい、未だに良くわかりません。ですので、こうしたプレスリリースを解説付きで訳していただけるのは有り難いです。また重要な発表があった際には御願い致します。>さいたま在住でおられるとのこと。私は西隣の市に住んでおりますので、花見等に秋ケ瀬公園には良く参ります。車に乗るので酒は飲みませんが、この時期の花見はイイですね。
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国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。