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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

 

ドルが相対的に売られているようです。IMF(国際通貨基金)が発表した2008年の世界経済見通しで米国は0.5%成長との報告が出されました。今年前半はマイナス成長予測が固まってきているので、まずは予想通りかとは思うのですが、金融市場・為替市場は理由付けをほしがっています。分りきったことですが、何か数字が出るとそれで動くのが金融市場です。往々にしてポジション調整の場面が多いとこれは私の経験です。IMF報告書で私がぎょっとした数字はドイツの2009年の成長率です。ミスプリントかと思いましたが、確かに1.0%ですね。今年予想の1.4%から大幅下落です。フランスも1.2%とこちらも若干減速気味。日本の2009年は1.5%と2008年の1.4%から上昇です。低金利政策が効果を発揮するということでしょうか。経済と政治は分離して考えたほうがよいのでしょうか。ということで、ユーロ圏最大の経済国であるドイツの景気後退の可能性があるということです。これはIMFの分析内容を調べてみる価値はあると思います。今年後半にECB(欧州中央銀行)が金融スタンスをタカ派からハト派に変ってくるかもしれませんので注意しましょう。現状ではユーロ圏のインフレ率3.5%に対して、目標インフレ率が2.0%ですから、到底利下げなどはありえません。

 

 

昨晩何があったか振り返りましょう。まずは英国。2月の鉱工業生産(+0.3%前月比)、2月の製造業生産(+0.4%前月比)と市場予想よりも高かったことからポンドも買戻しが進んだようです。しかしこれは交通事故みたいなもので、大きな流れのポンド安方向は変っていません。今日のBOE(イングランド銀行)の政策決定委員会に注目です。0.25%の利上げが予想されます。(現行5.25%) ユーロ圏の第4四半期GDP(域内総生産)確定値は+0.4%(前期比)と前回の改定値と同じで反応なしの過去の数字ですから市場は無視。米国では2月の卸売在庫が発表されましたが、+1.1%(前月比)とこれはIMF報告書や昨日発表のFOMC(米連邦公開市場委員会)の内容をしっかり読んだ市場参加者からのドル売りで、無視された形です。バーナンキFRB(米連邦準備理事会)議長の講演があるはずですが、まだ内容が出ていませんので気になるところですが。

 

 

金融市場をみると金が現在933ドル(1オンス)で取引と一見ドル安の安全志向・逃避先とのイメージが出るところですが、これは米国内の原油在庫が大幅減少というとこで原油価格が史上最高値(WTI:112.21ドル(1バーレル))をつけたことによります。債券市場をみると短期債が買われています。これも一時的な資金の逃避とも見えます。したがって10年債と2年債のスプレッドが私の計算では171bps(basis points)と拡大しつつあります。これはイールドカーブのステーブニングの兆候と言えます。米ファンダメンタルズを嫌気した資金の安全志向が出ていると思われます。(26日付け特別レポート:イールドカーブのスティプニング参照ください。)

 

 

ユーロ/ドルでは両通貨の金利差拡大をむりやり理由付けしたような為替相場でした。重要な節目の1.5700を上回ってきていますので敬意をひょうしないといけないようです。今日のECB(欧州中央銀行)の定例理事会ではタカ派が強く、インフレ懸念抑制が最重要課題として金利据え置き(現行4.0%)の予想です。いつものことながら理事会後の記者会見の内容は注視しましょう。1.57001.6000のレンジの動きではと思います。ドル/円はユーロ/ドルのユーロ買いトレンドからの影響からか若干ドル売りが進んでいるようですが、私の重視する101.00までは至っていません。101.00103.50のレンジでポジション調整の範囲内で大きな仕掛けはないと思います。ポンド/ドルは一見昨日の良い経済指標でポンド買いが進んで重要な節目1.9700を上回ってきていますが、大きく突き進む勢いはありません。今日のBOEの政策金利発表そしてポンド下落リスクの話からして1.9700を再び割ってきて1.9350方向と読みます。オージー(豪ドル)の見方は全く変っていません。

 

 

BOEECBの各重要会合についてはイーブニングレポートでも取り上げます。

 

 

余談:本当に美味しい食べ物がないロンドン(英国)のエビソード:ロンドンに2週間程出張しました。セミナー参加が目的ですが、最初の日のランチはロンドンの知り合いのディーラーのご馳走です。どこに連れてゆかれるのかなと思ったらセント・ポール大聖堂近くのインドレストランです。流石大英帝国の旧植民地でインドレストランが多くありました。美味しく頂きました。夜誘われました。パブにです。つまみがありません。延々とワンバインのジョッキでどんどんと飲みます。私も日本では強いほうだと思っていましたが、こちらでは土俵が違いました。私は3杯でもうふらふら。先に帰ると言ってロンドン名物の箱型タクシーを捕まえて帰りました。翌日からは別のディーラーがお誘い。どこに昨日行ったのかと聞かれてパブでビール飲んだと答えました。そこで美味しい店に連れてゆくといわれて行った所が今度は中華料理店です。こちらは日本で慣れ親しんだ味でちょっとほっとしました。その翌日は誘いを断って寿司屋で美味しくもない寿司で日本の味を賞味する。ある日ロンドン駐在で以前親しかった債券ディーラーの日本人女性に誘われて老舗デパートのハロッズ近くのイタリアレストランにご招待です。ここのイタリア料理が2週間の滞在で一番上手い夕食でした。パスタと魚料理そして美味しいワインに最後はデザートとやはり日本人女性の味覚は素晴らしいと感激して帰りました。2週間目に入りそろそろセミナーも終了モードとなりました。全員(世界中から30名程集められました。)で夕食会です。美味しい英国料理が食べられかなと思ったらタイ料理と中国料理が交じったわけの分らない料理です。美味いと思って食べるしかない。その後は例によってパブで飲み直しです。残すところ2日。最も親しい地元ディーラーに私は告げました。「2週間ロンドンにいますが、美味しい英国料理を全く食べていません。」と告白する。すると彼は分ったと言って私をタクシーに乗せ、とあるレストランに連れてゆかれました。ロンドンブリッジを渡ったテムズ川のほとりの眺めが最高のレストランです。何が名物かと尋ねたら「キドニーパイ(kidney pie)」え~!私臓物料理好きではありません。断ってステーキにしました。でもそのステーキはまずまずでした。このディーラーが日本に出張した際に「木曽路」のしゃぶしゃぶに連れてゆきましたら、これほど上手い牛肉は俺の人生で食べたことがないと言われ5皿も追加注文してしまいました。日本の牛肉は世界最高です。結論としてロンドンには美味しい食べ物がありません。だれかこれはお薦めがありましたら教えてください!ローストビーフは東京會舘が最高です。ポンドが注目ですのでつい愚痴が出ました。

 

 

それでは今日も為替相場と仲良く対話しましょう。

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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

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無題
ロンドンの物価高はびっくりしますね。おいしいもの以前にそもそそ食事が出来ないくらい高いですね(笑)
Fukuzumi 2008/04/10(Thu)13:05:56 編集
Re:無題
Senor Fukuzumi

地下鉄4ポンドの初乗り運賃は異常ですね。最初にロンドン行った時、木製のエスカレーターとエレベーターに乗ってプラットホームに降りました。びっくりですね。まだ木製のエスカレーターあるのですか?ロンドン出張の折には、ハロッズの建物を先に進んで袋小路になる道を右折してください。正面右側の通りの1階です。名前忘れましたが本当に美味いイタリアンです。是非どうぞ。
水谷

>ロンドンの物価高はびっくりしますね。おいしいもの以前にそもそそ食事が出来ないくらい高いですね(笑)
【2008/04/10 17:41】
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HN:
水谷 文雄
年齢:
71
性別:
男性
誕生日:
1953/03/09
職業:
スペイン研究家
趣味:
旅行、陶芸、料理
自己紹介:
スイス銀行(現UBS)などで、為替、金利ディーラーとして20年以上のキャリアを歩む。
国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。
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