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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

ドルが買い戻された昨晩の海外市場のようでした。ポンドの予想通りの下落と、ドル/円はちょっとひやりとしましたがデイレバレッジ効果で予定通り102円台ミドルと、そして予想外に早くオージー(豪ドル)/ドルの0.93台といったところです。(こちらはドル売りのオージー買い)

 

 

昨晩を振り返ってみましょう。夕方英国の3月の住宅価格指数が発表され-2.5%(前月比)と予想よりもかなり悪い数字が出ました。木曜日のBOE(イングランド銀行)での利下げ観測が強まっています。私は0.25%の利下げかなとおもっていますが、市場では0.50%まで見込まれているようだ。(現行5.25%)私が注目していたポンド/ドルの1.9700を割ってきました。シカゴもポンドショートに転換していますから、もう少しポンド売りの仕掛けがあってもよさそうです。次の節目は1.9000ですが、そこまではもう少し時間がかかりそうです。中間の1.9350あたりが当面の目標となりそうだ。

 

 

FOMC(米連邦公開市場委員会)の議事録の話をする前にIMFの数字とヘッジファンドの話をしましょう。

 

 

IMF(国際通貨基金)が8日発表した報告によるとサブプライム関連での世界の金融機関が損失は9450億ドル(約97兆円)となるとのことです。これは昨年11月の報告の約4倍です。サブプライムローン関連だけではなく、商業不動産担保融資に拡大したためとのことです。サブプライムだけでなくオルトAやプライムローンそして商業不動産担保ローン証券(CMBS Commercial Mortgage Backed Security)そしてRMBS 住宅ローン担保証券Residential Mortgage Backed Security)を束ねたMBS(資産担保証券Mortgage Backed Security)までに損失が及んでいるということです。取引所があってポジションをカバーできる金融商品ではないので、理論上の価格で日々値荒いをすることとなり、住宅価格、不動産価格下落とともに損失計上することとなるのです。そして金融機関の中身をみると、保険会社、年金基金、そしてヘッジファンドの損失も指摘されています。ヘッジファンドは1,1002,000億ドル(112200億円~204000億円)の損失が出るとの報告です。ディレバレッジが効いてきそうですね。

 

 

FRB(米連邦準備理事会)ECB(欧州中央銀行)が昨日と一昨日の資金供給の内容を明らかにしました。FRBFRBNYNY連邦銀行)で7日実施のTAFTreasury Auction Facility)で期間28日の500億ドル資金供給です。応札倍率が1.83%で最低応札倍率が2.82%と意外と資金の逼迫観はないようですね。またECBも昨日期間28日で150億ドルの資金を供給しています。中央銀行が綿密に資金供給していることが、金融市場に安心感を与えているようです。このあたりを理解できる為替ディーラーは少ない。皆さん資金供給の動きは重要ですから注意しましょう。

 

 

それではFOMC議事録(先月18日分)について話しましょう。ざっとメディアの話を総合すると、今年前半のマイナス成長の予想と景気減速を深刻に受け取っているとの内容です。二人の理事が大幅利下げには反対したとのことで、サブプライム問題とファンダメンタルズの悪化について認識が一致ということです。9ページに渡っていますので、これからじっくり読んで何か今後のヒントがないか探してみます。

 

 

それでは金融市場について話しましょう。金は現在917ドル(1オンス)の取引と若干下げ、米債券は小動きですが、10年と2年のスプレッドが168ポイントに広がり、リスク回避志向か手前の短い債券が買われ(利回り低下)、その他金融商品から戻っていているようです。それがドル買いを若干促した要素もあったと思います。

 

 

為替市場は昨日と変わりません。ドル/円はディレバレッジ効果でドルが買い戻され102円台ミドルで103.50方向と読みます。ポンドは私が以前から指摘していたように、前回の議事録内容、キング総裁、ビーン委員の発言を読んでいたところで、実際に住宅価格の悪い数字にやっぱりかと市場参加者の乗ってしまった形です。ポンド/ドルで1.9700を割ってきています。ポンド/円ではドル/円での戻して一見ブルトレンド(強気)に見えますが、ポンド要因を重視すると逆にポンド下落リスクが高いのでポンド売りがベッターと思います。ユーロ/ドルは依然1.5700を挟んでこう着状態です。オージー(豪ドル)/ドルは最初に指摘しました通り、意外と早く0.93台に乗ってしまったなという印象です。利食いも一考と昨日述べましたが、それも良いでしょう。またポジション残して0.9600までを目指しても良さそうです。一番安心できる通貨です。オージー/円もロング継続です。

 

 

余談:ブローカーさんからの贈り物:昔はお中元とお歳暮を頂きました。銀行のディーラーとの良好な関係を続けるためにとのことでした。紀州の梅干を年二回もらって重宝しました。薄味の美味しい梅干を樽一杯も。ブローカーさんとディーラーの癒着が当時問題となりました。そしてダイレクトディール(銀行間での直接取引)が進むとブローカーさんの収益の悪化が急速に進みました。そんな時に盆と暮れの贈り物は時代にそぐわないし、業界の浄化のためにもとある年からは廃止されました。そのほうが、後腐れなく、いつも中立の立場でブローカーさんと取引ができます。ディーラーも人間、同じレートであれば、ボタンがひとつ違う、T社に行くかU社に行くかは、ディーラーの判断です。どうしても情が入ってしまうと、ついU社のボタンを押したりして。人間というのは弱いものですね。でも、ある時から月次の収益と各ブローカーさんのブローカレッジが表になって出されると、何と収益に対してブローカレッジの占める割合が高いのかを実感しました。(例えばある月の収益1000万円、ブローカレッジ500万円 ネット収益500万円)それからは、とにかく中立、なるべくブローカーさんは使わないで DD(Direct Deal)ということになりました。これでブローカーさんは干上がってしまったとも聞いています。

そういえば、Mブローカーさんから何かの記念日に配られたドイツ製の鼻毛切り、まだ使っています。本当に重宝しています。

 

 

それでは今日も仲良く為替市場と対話しましょう。

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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

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プロフィール
HN:
水谷 文雄
年齢:
71
性別:
男性
誕生日:
1953/03/09
職業:
スペイン研究家
趣味:
旅行、陶芸、料理
自己紹介:
スイス銀行(現UBS)などで、為替、金利ディーラーとして20年以上のキャリアを歩む。
国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。
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