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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
昨今ユーロ/円での損切が出ていると聞きます。ユーロロング(買い持ち)のポジションを取りに行く投資家の戦略が理解できません。チャート的にもショートポジションが正解のように思えます。それはドル/円でのドルの下落スピードがユーロ/ドルでのドルの下落よりも遥かに早いからです。つまり、スピードでは現在ドル/円がエースなのです。
ユーロ圏経済は不景気風とインフレ懸念が同居しています。私はインフレ懸念が出てくる方向とは思いますが、サブプライム問題が欧州にも波及していますから、ECB(欧州中央銀行)は利下げすべきか、それとも利上げすべきか気迷い気味です。ドル金利の方向性がはっきりとしているのだから、もしもユーロのポジションを取るのであれば、ユーロ/ドルでのポジションにすべきではないのでしょうか。金融機関がユーロ/円のポジションを抱えたらユーロ/ドルとドル/円に分解してカバーしていることをご理解していただきたいと思います。
今一番金利の動きが読めるのは、円とドルです。円はほぼゼロ金利政策同然で、日本の景気も株安、円高(ドル/円のみでの)と金利を上げる状況には当面ありません。米国もサブプライム問題から企業業績悪化、消費マインドの低下とこちらもFRB(米連邦準備理事会)は利下げをせざるを得ない状況で、政策金利のフェッドファンドレート(FF rate)を現行の4.25%から最終的には3%を切る状態にまで持ってゆくことになる可能性が強まっています。従って、現在一番ポジションを取りやすいのはドル/円なのです。わかりやすい通貨ペアのポジションを取るべきであり、ユーロ/円のポジションをとるなど、私は個人的には論外だと思っています。日本の銀行のディーリングルームでも円中心の取引が中心で、ユーロ玉、ポンド玉、その他通貨玉は海外支店、本店にそのままボールを投げている状況です。敢えて金利状況が読めない通貨のポジションを個人投資家は手を出すべきではないと思います。
今晩の注目イベントはバーナンキ議長の米上院での議会証言です。それと12月の住宅着工件数です。予想は114万戸です。12月の発表時には悪い数字が出てドルの下落につながりました。引き続き、ビッグピクチャー(ドル安)には変わりないと考えています。ユーロ/ドルの1.4650は要注意です。
バーナンキFRB議長の記事が主要欧米紙に出ています。今晩上院での議会証言が予定されていますが、その地均し的意味での意図的掲載記事のように思えます。それもシュマー(Schumer)NY選出の民主党上院議員を通しての観測記事です。内容をNY Timesで読んでみましたが、バーナンキ議長は短期的な減税策又は景気刺激のための歳出であれば、仮に財政赤字を増やすものになっても、景気刺激策に即効性があり一時的なものであれば、支持するとのことです。ブッシュ大統領が提唱する恒久的な減税策に反対のようですが。一時的に消費者の紐を緩め、また企業など法人が投資に目を向ける策が必要と説いているようです。背景には米経済は依然として強大であるとの認識があるようで、一時的な風邪に対して、大量の薬を飲めば再び前の元気を取り戻せるとの発想のようです。
グリーンスパン前議長は経済指標を丹念に読み取りそして市場の動向を伺いながら、小刻みに継続的に金利を上げたり下げたりされました。これに対して、バーナンキ議長は、上記記事を読んでいると、即効性だとか一時的といった文言を使っているところを読むと、意外に大胆な政策をとられるのではとの思いがしてきます。偉大なグリーンスパン前議長(現在日本経済新聞の「私の履歴書」で掲載中ですので是非お読みください。)とどうしても対比されてしまうのが可哀相ですが。大胆に即効性のある一時的な利下げを断行して、急激な景気回復を狙うことは、サブプライム問題の根が深いところでは躊躇してしまうのですが。1月30日までバーナンキ議長の悩みは続きそうです。
それではNice Evening!
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
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国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。