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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

 

ドル/円が1995年以来の100円割れでした。私には101.00112円台からのドルの下落の目途としていましたので、一応の達成感があります。ここからは、またフレッシュに相場を見てゆきたいと思います。

 

 

昨日の夕方100円割れを見ました。99.80近辺タッチ後の動きが少し変でしたので、「お化け」でも出たのかなと思ったのですが、何もその手の報道はありませんでした。隠密裏にお化けが出ることもありますから。冷静に読むとかなりの「円キャリートレード」の巻き戻しがでていたような気がします。それはオージー(オーストラリアドル)/ドルの動きを見ていたら理解が出来ました。昨日の豪失業率の発表で良い数字が出たのですが、一旦0.9400近辺につけましたが、午後ドル/円が100円台に下落すると、同様にオージー/ドルも下落とこれは明らかにオージーロングの円ショートの巻き戻しのようでした。従って、朝オージー/ドルを見るとしっかりと本来の方向に向いていて、現在0.94台ミドルをつけています。

 

 

昨晩の口先介入としては、ポールソン財務長官の「強いドルは米国の国益に叶う」との歴代財務長官が繰り返し述べられていた文言を踏襲されました。欧州からはユンケル・ユーロ圏財務相会議議長の、「過剰な為替変動は望ましくない。」との発言でした。金融当局も過剰な為替変動は望まないものの、米ファンダメンタルズが傷み、サブプライム問題の解決の出口が見えない中、ドルを買えるはずもありません。そして、為替取引が急拡大しているなかでの、中央銀行の為替介入にもその効果に疑問符が出ています。1995年には1日あたりの為替取引額が約12千億ドルであったところが、2007年には32千億ドルと約2.7倍となっています。単純に言えば、現在では当時の3倍くらいの額で介入しないと当時と同じ効果が出ないということです。ドル/円での介入は、外貨準備額が巨額に積みあがっていることからも、財務省内部でも問題にされるであろうでしょうから、慎重にならざるをえないようです。ユーロについては、どうでしょうか。インフレ抑制が最優先のECB(欧州中央銀行)としては、金利を下げる余地は現在ありません。米国は利下げと資金供給拡大という注射を打ってとにかく金融混乱と景気低迷を避ける政策を継続して打たざるを得ないところで、介入はどうでしょうか。相場の流れからして、止められそうもありません。相場の転換を目的とした介入ではなく、所謂スムージングオペレーションと称する介入はあるかもしれませんね。米国は納得の策ですが、欧州当局がそれを受けるかは疑問です。

 

 

ファンダメンタルズはドルベア(弱気)が継続です。それではテクニカル的にはどうでしょうか。ストカスティックを見ると、オージー/ドル以外はドル買いのサインです。流れからして参考にできませんね。トレンドライン重視のテクニカル分析が有効と思います。移動平均線では、ドル/円で21日線が104.83,  9日線が102.90と両方とも下向きのドルベアトレンド(ドル弱気)です。ガンスクエアですと、101.00が重要でレジスタンス(抵抗線)になるのかサポート(支持線)になるかがポイントです。レジスタンスとなると、下が96.00となります。ユーロ/ドルでは1.5700を越して更にユーロ高に行くかがポイントです。口先介入だけで止められるか見ましょう。オージー/ドルだけがストカスティックでオージー買いが明確です。上の目標0.9600です。

 

 

昨日の今日ですから、昨日利食い、損切りが相当出てしまっているので、意外に静かな展開かもしれません。金が昨晩最高値1001ドルをつけました。現在995ドル台での取引です。引き続き、安全志向、逃避資金、インフレに強い商品といったところが、資金の流入先のようです。

 

 

それでは今日も相場と仲良く対話しましょう。

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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

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無題
2月のCPIが発表されますが、物価上昇が顕著になった場合、18日のFOMC政策金利に影響を与えそうですか? もし、利下げ幅が0.75%の場合、ドルは一時的に上昇するのでしょうか?
うなぎ犬 2008/03/14(Fri)12:01:35 編集
Re:無題
うなぎ犬様

はじめまして。
CPIの数字には影響されないと思います。理由:FRBにとって最優先課題は現在の信用不安を弱めることです。利下げと資金供給拡大(ある種の量的緩和)の二つの政策で乗り切ろうとしています。インフレ対策は米経済回復兆しが見えてからだと思います。ドルは昨日利食いがかなりで出ましたが、まだドルショートで待っている市場参加者が多いと思います。0.75%は予想の範囲内ですから、ドルの戻しは一時的にはあると思います。FOMC後の議長記者会見での発言注意です。更なるドル売り継続かどうかは、信用不安の深さと米マイナス成長の確認しだいです。
それでは。
水谷

>2月のCPIが発表されますが、物価上昇が顕著になった場合、18日のFOMC政策金利に影響を与えそうですか? もし、利下げ幅が0.75%の場合、ドルは一時的に上昇するのでしょうか?
【2008/03/14 12:49】
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プロフィール
HN:
水谷 文雄
年齢:
71
性別:
男性
誕生日:
1953/03/09
職業:
スペイン研究家
趣味:
旅行、陶芸、料理
自己紹介:
スイス銀行(現UBS)などで、為替、金利ディーラーとして20年以上のキャリアを歩む。
国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。
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