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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
おはようございます。
金曜日の晩はいかがお過ごしでしたでしょうか? 気迷いの経済指標で、大変混乱したようでした。
振り返ってみましょう。1月の非農業部門雇用者数はマイナス17,000人でしたが、12月の数字が18,000人から82,000人に上方修正されました。ということは、一見1月の数字はマイナスと市場にインパクトを与えましたが、前月の修正分を考慮すると65,000人の増加と考えられなくもありません。ということは、予想の範囲内とも言えます。また、1月のISM製造業景況指数が50.7と予想よりもかなり良い数字のようでした。また、ニュースとしては、マイクロソフトがヤフーを買収するとの話(446億ドル)と、モノライン大手のアムバック・フィナンシャル救済のため、8行の金融機関が企業連合(コンソーシアム)を結成するとの話が出ました。結果的にはウォール街は経済指標、これらのニュースを好感して反応しました。株は上昇、そして債券は変わらず、金は下落となりました。
為替市場を見てみましょう。非農業部門雇用者数がマイナスということに反応してしまって一斉にドル売りに走りましたが、よ~く考えてみるとそんなに悪くない、そしてその後のヤフー買収の話、ノモライン(米金融保証会社)救済の話と、どうもよく考えてみると、米金融市場の底力の一端を垣間見るニュースで、慌ててドル買戻しに走ったようでした。またECB(欧州中央銀行)がFRB(米連邦準備委員会)との協調融資を見送ったとの報道があって、ユーロが売られたとも聞いています。でもこの話は、期末対策ではないので、3月中に3月末対策で協調融資(為替スワップと思われますが。)をするかどうかで私は判断します。ということで、為替市場は振り出しに戻りました。
これからの動きを考えて見ましょう。米金融当局は現在出来うるカードは切ってしまったようです。モノライン救済の話の動向にウォール街は左右されそうです。私は意外と政界、財界、国際金融界が全力で救済を進めているような印象を受けます。モノラインの格下げが実行され、サブプライローン関連以外の債券までの格下げされれば、その影響は計り知れないことを、特に救済に入った大手金融機関(シティー、UBS)あたりは重々承知しているようです。ということで、米金融市場は短期的にはニュートラル(中立)的な判断をしても良いのではと考えます。ということでドル金利は現状推移のドル要因も極端にドル売りに走れない事情が明白ではと思います。それでは、それに対するペア通貨はどうでしょうか。円については、ドル追従で、兜町の判断もウォール街に同調すると思われます。ということで、短期的にはドル買戻し(利食い)が入るのではないのでしょうか。ただまだまだビッグピクチャー(ドル安)は変えておりません。欧州はどうでしょうか。今週木曜日にBOE(イングランド銀行)とECB(欧州中央銀行)とも政策決定会合、理事会を開催します。BOEには利下げ観測があります。金利を現在の5.5%から0.25%引き下げ5.25%になりそうです。ECBは引き続き、金利については、利上げ派と利下げ派に分かれており、またユーロ圏消費者物価指数の1月が3.2%と引き続き目標値の3%を上回っています。ということで利上げ派が強いようで、現状維持に金利に留まると思われます。
具体的に数字で行きますと、ドル/円では106.00がまたしてもレジスタンス(抵抗線)ではなく、サポート(支持線)となってしまいました。あとで触れるシカゴのポジションを見てもかなり円ロングが積もっています。利食いのタイミングを見ている投機家が多いようです。従って、108.50と106.00の範囲での動きに当面なりそうです。ユーロ/ドルについては、現在重要な節目の1.4800近辺をうろうろしており、読みづらいですが、欧州もそのうち利下げに追い込まれるのではとの思いが強いので、引き続きユーロ買いのドル売り方向ではとビッグピクチャーを描いています。下の1.4600, 上の1.5100に注意です。どちらかと言うと1.5100方向のバイアスがかかるのではと思っています。ポンド/ドルは先週指摘しましたファースト・スローのストカスティックが交錯してポンド売りサインが出ていましたが、その通りに反応しました。今週木曜日の思惑に向かっての動きです。
シカゴ(CME)筋情報:1月29日時点
円 ネットロング +52,928枚(前週比+11,086枚)、ユーロ ネットロング +22,456枚 (-1,289枚)、ポンド ネットロング +5,358枚(ショートからロングに転換で実質6087枚ロングが増える。)、スイスフラン ネットロング 9,233枚(-6,143枚)、オージー ネットロング +16,309枚(+10,702枚), キューウィー ネットロング 10,722枚(-733枚)
シカゴのファンド筋、投機筋の円ロングとオージーのロングが増えています。円は利食いを考えている向きが相当いると考えてよいと思います。だからドル/円での106.00割れを見ても直ぐ反転することが理解できます。ユーロとスイスフランは気迷いの、ポンドは恐らく利下げ観測がありますから、現在は再びショート方向に動いていると思われます。意外と堅実にオージーが買われているのをしばらく注視します。
今週は木曜日の晩と土曜日の東京でのG7に特に注意です。
それでは今週も頑張りましょう。
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
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国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。