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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
おはようございます。
ポールソン財務長官が日曜日に記者会見して、米政府系2大住宅金融公社のファニーメイとフレディマックに必要に応じて資本注入し、FRB(米連邦準備理事会)が資金繰りを全面的に支援すると発表しました。市場に安心感を出そうとの意図と思います。金融市場 とりわけ株式市場の下落を防ぐために異例の日曜日の発表です。為替市場も、ここからの大きな下落はないと思われます。欧州勢が出てきてからのドルの買い戻しが進むと思います。しかし、ドル/円で107.00位までの戻りが精一杯ではないでしょうか。
米政府系2大住宅金融公社のファニーメイとフレディマックの経営危機を端に発した金融システム不安と米金融機関の四半期決算の発表が今週の焦点です。米政府系2大住宅金融公社は、債券発行残高が2社合計で1兆6千億ドル(約170兆円)強と米国債の発行規模の4兆7千億ドル(約498兆円)の3割強と巨額です。そして両社が保有・発行する住宅関連の証券化商品は約5兆ドル(約530兆円)にのぼります。米国全体での住宅ローンの70%が何らかの形で関与しているとのことです。バーナンキFRB(米連邦準備理事会)議長は、両社を監督する立場の米政府支援機関(GSE)に対して連邦銀行が直接貸し出し(窓口貸出)の可能性を示唆し、対策に取り組み始めました。国有化との話しも出ています。大きな新たな金融界の火種となっています。
米金融市場では、政府の財政状況が悪化するのではとの懸念から、債券、株式そしてドルが売られてトリプル安の状況で、今週はこの流れに乗った動きを予想します。通常信用収縮が市場の中心テーマと時は、株式を売って債券に資金を移す動きをするのですが、今回は米国債の悪化懸念から債券が売られ金利上昇となっています。米国自体が買えない状況と言えます。急いだ対策を打たないと益々米金融市場自体が悪化の一途を辿ることになります。その意味では、今週火曜日と水曜日に行なわれるバーナンキFRB議長の議会証言は非常に重要で注目を集めます。議長としては、市場に安心感を与える証言が期待されています。
欧州では、トリシェECB(欧州中央銀行)総裁が定例理事会から1週間が過ぎ、再びECBの立場を強調されています。物価の安定が最重要課題だとして、インフレスパイラルのリスクを抑える決意を示唆されています。ひょっとして追加利上げの可能性はないとは言えない状況になっています。ユーロ圏消費者物価指数4%(前年比ベース)が今後どのように推移してゆくかをECBは注目しています。水曜日の6月の消費者物価指数の動向に注目です。数字が4%を上回るようですと、追加利上げ観測が浮上してきます。
イランがミサイル試射をしたり、イスラエルがイランの核施設攻撃の軍事演習をするなど、地政学リスクが高まっています。原油相場と金相場が急騰しています。過剰流動性からくるマネーが、米国債・米国株を売り、即ちドルを売り、その投資先として、ユーロ、原油、金の向かう流れは変らないようです。金が再び1000ドル(1オンス)を付けに行く勢いです。現在960ドル近辺です。
オージー(豪ドル)が勢いに乗っていますね。ドル売りトレンドに乗っているようです。今週火曜日にオーストラリア準備銀行の議事録が発表されます。7月1日開催分です。利上げは当面ないとの声明文でしたので、議事録の同じ内容であれば、一旦豪ドル利食い売りとなります。しかし、下値は拾う展開でしょう。豪ドル/ドルで、0.9600がサポート(支持線)となることが出来るか注目しましょう。
シカゴ筋(CME)情報:7月8日時点
円 ネットロング 5,326枚(前週比-10,680枚)、ユーロ ネットロング 24,007枚(-3,676枚)、ポンド ネットショート 8,298枚(+5,667枚)、スイスフラン ネットショート 4,697枚(ネットロングからネットショートに転換 ネットショートが+11,304枚)、オージー(豪ドル)ネットロング 49,306枚(-2,103枚)、キューウィー(NZD)ネットロング 2,141枚(-2,103枚)
気迷い相場のなか、利食いをしていたと思われます。ユーロは意外と大きなポジションで一部損切りの出たようですが、恐らく現在は前週以上のロングポジションになっていると思われます。スイスフランがネットショートに転換していますが、地政学リスクから現在は再度ネットロングに転換していると想像します。オージーは利食いしつつの巨大ロングポジション継続です。
それでは、今週も市場と仲良く対話しましょう。
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
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国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。