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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
おはようございます。
予定通りのBOE(イングランド銀行)とECB(欧州中央銀行)の金融政策発表でした。BOEが政策金利を0.25%引き下げて5.00%、そしてECBは現行の4.00%に据え置きです。
BOEは声明の中で今年のインフレ率は一段と上昇すると判断している。ただし信用収縮の悪化と金融機関の与信に問題が出てきているとしています。(要は貸し渋りです。専門的な用語ではクレジットラインをカットするということです。)またポンド安は輸出を支えるとしています。私は引き続き利下げの可能性が次回以降あると読みます。そしてポンド安を。
ECBは政策金利据え置きですが、トリシェ総裁がこれまでの主張を繰り返されていますが、ひとつ景気減速の話をされたのは注意しないといけません。従来どおりインフレ率の高止まりのタカ派的政策の継続は変らず、そして為替変動の懸念です。「Excessive volatility of exchange rate.」と。金利高止まりということでユーロが1.59台へ進む。
米国市場に入ると債券市場・短期金融市場に為替動向を読むヒントがありました。例のMBS(資産担保証券)を担保に国債を28日間貸し出す制度 これをTSLF(Treasury Security Lending Facility)と言います。プライマリー・ディーラー(米政府証券公認ディーラー)が借りた国債を担保に資金を最終的に調達できる制度です。10日実施のTSLFで500億ドル(約5兆1000億円)の入札に対してわずか339億5000千万ドル(約3兆4600億円と応札倍率が0.68倍です。と言うことは、主要金融機関は資金繰りに不安感を感じていないと言うことを意味します。また、大手投資銀行ゴールドマン・サックスのCEO(Chief Executive Officer)が信用市場の混乱は始まりというよりは終わりに近いとコメント、モルガン・スタンレーのECOも同様のコメントを発表し、こちらも資金繰り不安を緩和したようです。資金が債券から株式市場に向かったようです。金も現在928ドル(1オンス)と売りに転じています。週間の失業保険申請件数が予想(19,000件減)よりも大幅減少の53,000件とこれもウォール街を含めて活況だったようです。特に短期債の売りが膨らんだところが注目です。イールドスプレッドは変らずとスプレッドディーラーには余り妙味なしです。2月の貿易収支は前月比5.7%増でしたが為替市場はその時点での水準以上にはドル売りには反応しませんでした。信用不安緩和がドル買い戻しの要因です。そして今日のG7(先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議)待ちの動きでした。
G7では世界経済がサブプライム問題で混乱し、信用収縮の進行と流動性リスクからくる金融機関の資金繰り状態の当局の監視による金融市場の安定がメインの討議材料となりそうだ。すでに、新聞紙上には共同声明の原案がでており為替についての内容は含まれていません。ただユンケル・ユーロ圏財務相会合議長がユーロ高について議題にすると明言されていましたから、注意しないといけません。また個別の記者会見も要注意です。2月のトリシェ総裁の記者会見は本当に為替相場動向を読むヒントとなりました。
為替市場は上下に大きく変動しました。ドルが昨日夕方売られましたが、最終的にはG7を控えてポジション調整のドル買い戻しとなったようです。ドル/円は101.00がやはり重要な節目でした。101.00を割ればファンダメンタルズ重視のドル売り。101.00から買われればディレバレッジのドル買い戻しという動きが鮮明です。こうした場面を経験することが重要です。例えば101.00がギブン(given 買いのプライスがヒットされ売られることです。)されたら次のビッド例えば100.99をたたいてドル売りポジションを作り、100.50あたりで利食う。反対に101.00がテイクン(taken 売りのレートを買いたたくこと。)されたら次のオファー(offer)をたたいて、例えば101.01を買う。そして101.50で利食う、といったスタンスです。これは積極的なトレーディング方法です。現状101.00と103.50のレンジ取引です。ユーロ/ドルも最高値を目指しましたが、最終的には戻ってきて私が重視する1.5700近くまで戻しています。1.5700が監視レベルでこれもG7次第の動きかと思います。ポンド/ドルも最終的にこれも私が注目する1.9700近くまできて、昨日の私のレポート近くに来ており、安心しました。オージー(豪ドル)/ドルは安心レンジの0.9100~0.9600です。0.9600方向を読みます。
解説:ディレバレッジ:レバレッジの反対です。リスク許容度を資金調達の多様化で高めることをレバレッジと言います。その反対の動きつまりリスクをもう取らなくそして、ポジションを解消することとなります。
それでは今日も仲良く為替相場と対話しましょう。
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
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国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。