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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。
 
 
先週の金融市場を振り返ってみます。米国では、金融システム不安を払拭するために、米金融当局と欧州金融当局が迅速な対策を打ち出しました。公定歩合水準での融資、証券会社に対する不動産担保証券を担保に米国債を貸し出す制度の1月末までの延長、各国中央銀行間の流動性供給額(為替スワップ)の拡充などの対策です。金融市場に安心感が出たようで、その後の重要な米経済指標に対しても、心理的にドルは売れないと反応したようです。米第2四半期GDP(国内総生産)が1.9%(前期比年率)なり、第1四半期が1.0%成長と年前半でのマイナス成長は避けられました。また7月の失業率では、非農業部門雇用者数が予想よりも良い-5.1万人に留まり、市場に安心感を与えたようです。しかし、マイナスの雇用者数と、失業率が5.7%と更に悪化しており、また、自動車メーカーGMが第2四半期だけで1兆7千億円の巨額損失を計上するなど、米経済は依然不安要素を抱えています。第3四半期以降の景気減速懸念は残ります。
 
 
しかし、ここのところ米国以外の地域で景気後退を示す兆候が目白押しです。ユーロ圏ではドイツのIFO景況感指数が100を割る97.5、ユーロ圏消費者信頼感が-20になるなど、ユーロ売りの発想を呼び起こしています。また、日本では鉱工業生産が二期連続のマイナスの数字、貿易収支で大幅に黒字が減少しているなど、円売り要因が出ています。
 
 
今週は中央銀行の金融政策委員会が目白押しの週で注目です。米国ではFOMC(米連邦準備理事会)が開催され、政策金利変更なしとの予想ですが、声明文にどの程度、インフレ懸念が表現されているかに注目されます。ベージュブックでは、景気後退とインフレ懸念が各地区で共存しているようです。欧州では、ECB(欧州中央銀行)とBOE(イングランド銀行)が定例理事会と金融政策委員会を共に開催します。ECBは、ユーロ圏消費者物価指数が4.1%を超へ、物価の安定を最重要課題とするECBとしては政策金利を変更することはないでしょう。しかし、欧州各国で景気後退を示す兆候が出ており、理事会後のトリシェ総裁の会見に注目が集ります。これまでのタカ派的発言を繰り返すのか、景気にも配慮した発言をされるのが注意しましょう。BOEについても同様も注意が必要です。英国の景気減速感が強まりつつあります。
 
 
オセアニア通貨が下落の傾向を強めています。ニュージーランドの政策金利引下げを発端に、オーストラリア経済にも景気減速感が強まっています。火曜日のRBA(豪準備銀行)の金融政策委員会に注目です。政策金利の据え置きが予想されますが、先週金曜日豪主要紙で、今回の金融政策委員会で真剣に利下げが検討され、次回(9月2日)の委員会で0.5%の利下げが行われるとの観測記事を掲載しています。シカゴ先物市場でも、利食いの豪ドル、NZドルの利食い売りが加速しています。
 
 
米国経済の悪化は明らかですが、その他の経済圏にも悪化の兆しが顕著です。市場参加者をこれまで米国経済を読んでドルを売る傾向にありましたが、これからはその他経済圏が悪いことにも注目して取引を進めるように思います。ドルが全通貨に対して強くなる傾向が強まると予想します。ドル/円では106.00~111.00の中間点108.50が当面の目標となります。ユーロ/ドルは1.5400、ポンド/ドルで1.9700が重要な節目となります。
 
 
シカゴ筋(CME)情報:7月29日時点
円 ネットショート 6,280枚(前週比 ロングからショートに転換 実質16,804枚増)、ユーロ ネットショート 16,218枚(ロングからショートに転換 実質20,289枚増)、ポンド ネットロング 1,460枚 (-1,862枚)、スイスフラン ネットショート 4,655枚(-2,989枚)、オージー(豪ドル)ネットロング 28,919枚(-24,665枚)、キューウィー(NZD)1,584枚(-3,400枚)
 
円とユーロがネットショートに転換していることに注目です。米国以外の経済圏景況感悪化を投機家は読んでいるようです。オージー、キューウィーは利食い売りが加速しています。現時点ではもっとロングが減っているようです。
 
 
それでは今日も為替相場と仲良く対話しましょう。
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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。
 
昨晩の材料を検証しましょう。

1.7月のユーロ圏消費者物価指数速報値が4.1%の上昇となりました。予想が4.2%でしたから概ね予想通りとなりました。来週木曜日のECB(欧州中央銀行)定例理事会では、政策金利の変更はなさそうです。トリシェ総裁のコメントに注目しましょう。景況感が欧州全体に出ていますから、インフレ懸念と景気重視の両面に神経を使うこととなります。ユーロは大きな動きなしです。
 
2.米第2四半期GDP(国内総生産)が発表され、1.9%前期比年率となりました。予想が2.0~2.3%でしたから、予想からは大きくは逸れていません。住宅投資が依然足を引っ張っています。輸入が減り、輸出が好調のようです。ドル安の恩恵があるのではと思います。また、昨年第4四半期の数字がマイナス0.2%となりました。これで、四半期ベースのGDPの動きは、マイナス0.2%, プラス1.0, プラス1.9%となります。意外と堅調ですね。しかし、米国経済を読むとこれからが大変なようです。まだまだ低空飛行が続きそうな米国経済と読んで良さそうです。デフレーターが1.1%と予想の2.4%から下がっています。インフレ懸念は落ち着いているような数字です。
 
3.シカゴ購買部協会7月景況指数は50.8と景気の判断の分かれ目となり50をうわまわりました。意外と景気良いのかな。
 
4.失業保険の申請件数が44.8万件と予想より悪かったようです。ADPの雇用者数が9,000人増と良く分かりません。今夜が本番です。予想はマイナス75,000人といったところです。
 
為替市場は上下の変動はあったものの、概ね昨日夕方のレベルへ戻ってきています。オセアニア通貨だけが、軟調なようです。シカゴ先物市場はヘッジファンドなど投機筋が利食いの豪ドル、NZDを売っているようで、まだまだ慎重に対応したいものです。
 
 
今日は日中静かな展開でしょう。ドル/円は、108円台では、本邦輸出企業のドル先物売りで頭が押さえられ、午後遅く欧州勢の出方待ちの展開を予想します。
 
 
余談:今日の朝の経済ニュースの中で、ロンドンのパブがどんどん少なくなっていると言っていました。禁煙の規制が厳しくなったからだと言います。ロンドンでは昔出張で度々出没したのですが、つまみなしで延々と飲み続けるのは、日本人には堪えます。でも会話を楽しむと言えば、ゆっくりと飲んでいるのも良いのでは。シティ近辺では、お互い違い会社のディーラーが情報交換をすることが多いです。どこが買った、売った、俺は買ったとか、XXXという噂がある。俺は上昇すると思う。時には、ばかばかしい話しもします。良い潤滑油となっているパブの閉鎖が続くことは寂しい思いがします。
 
 
それでは、今日も為替相場と仲良く対話しましょう。

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。
 
 
各国中央銀行が流動性供給策を更に拡大する旨の発表をし、金融システム安定を更に強固なものとしました。金融市場では、昨日のメリルリンチの住宅ローン関連で保有する債務担保証券(CDO)306億ドル相当の全額当初価格の1/5で売却するとの発表と共に、安心感が出たようです。
 
内容:FRB(米連邦準備理事会)は米大手証券会社との間の公定歩合の水準での融資を来年1月末まで延長する。住宅ローン担保証券(RMBS)を担保に国債を貸し出す制度も来年1月末まで延長する。これはTSLF(Treasury Security Lending Facility)と呼ばれる制度です。84日物ターム資金入札を導入して28日物ターム入札を補完する。ECB(欧州中央銀行)とSNB(スイス国立銀行)との間でスワップ枠を拡大する。
 
その他材料として、住宅公社支援法が法案として成立しました。また、ADP雇用者数がプラス9,000人と、当初予想されたマイナス6万人を大きく上回りました。心理的に金曜日発表の労働省の非農業部門雇用者数に対して、良い数字が出るのではとの安心感が出ています。しかし、油断大敵です。
 
 
欧州では、景気減速を裏付ける数字が出ています。7月のユーロ圏消費者信頼感指数がマイナス20と悪い数字が出ています。ソブレス・スペイン財務相が、スペイン経済は第4四半期にはゼロ%前後になる可能性を示唆されています。欧州全体の景気後退感が強まり、ユーロ、ポンドの売りが続いているようです。
 
 
今朝10:30からオーストラリアの経済指標が発表されます。6月の小売売上高は予想で前月比で変わらずです。前月が0.7%ですから悪化する見通しです。6月の貿易収支は1億AUDの赤字と前月の9.65億AUDの赤字から大幅に貿易収支が改善する予想です。豪ドル売り基調の流れが変るかどうか注目です。引続き、豪ドル、ニュージーランドドルの取引には慎重に対応したいものです。
 
 
いよいよ今週の本番の経済指標を迎えます。米国が政府金融当局が金融システム安定化に迅速に対策を打ち出していることで金融市場が評価しているのに対して、ユーロ圏、日本、そしてオセアニアの地域で景気後退局面の兆候が出ていることが気になります。
 
 
今日も相場と仲良く対話しましょう。
 

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。
 
ドルが上昇しています。材料は次のようです。
 
1.              メリルリンチが債務担保証券(CDO)305億ドルを当初価格の5分の1の価格で売却すると発表しました。そして85億ドルの公募増資と57億ドルの評価損の計上です。証券化商品を売却して損失を確定する方針を決定したことが評価したようです。でも、どこが買うのでしょうか。知りたいところです。投資銀行がこのような動きに出たことで金融株が上昇して、株価全体を押し上げたようです。ドル高要因。
 
2.              OPEC(石油輸出国機構)議長が、「現在の原油価格は異常であり、長期的な価格は7080ドルの可能性がある。ファンド筋、年金基金に対する規制を強化する動きと相まって下落傾向が続いています。ドル高要因。
 
3.              7月米消費者信頼感指数が51.9と予想以上の伸びとなりました。ただ、5月のS&P/ケース・シラー住宅価格がマイナス15.8と悪いものの、予想と大して変りません。5月の数字ということの気になります。景気は意外と悪くはないとの発想につながったようです。ドル高要因。
 
4.              CBI(英産業連盟)流通業動向調査(7月)小売売上高指数がマイナス36と予想のマイナス15から大幅に悪化。ポンド売りを誘ったようです。これは、景気減速が明確になるとのキングBOE総裁の発言と一致しています。ポンド安方向が明確になりつつあります。ポンド/ドルで1.9700が見えてきました。
 
 
ユーロ/ドルが1.5700を大きく割ってきました。ユーロ圏の景気減速感の兆しも芽生え始めています。1.54001.5700のレンジ入りです。ドル/円は108円台入りとこちらもドル高。108.50が節目で注目です。ドル高傾向を意識して、重要経済指標を迎えることになりそうです。
 
 
豪ドル関連では6月の住宅許可件数が発表されます。予想はマイナス1.7%前月比、0.6%前年比です。先月の2.8%前月比、1.1%前年比から大きく下落する予想です。10:30頃発表です。豪ドルは慎重に行きましょう。
 
 
それでは今日も相場と仲良く対話しましょう。

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。
 
 
暇な金融市場、悪材料探しの市場環境です。
 
1.IMF(国際通貨基金)が、「世界の金融市場はもろい状況が続き、システミックリスク(連鎖破綻リスク)の兆しが強いままだ。」「銀行のバランスシートは新たな緊張を伴っている。」
 
2.メリルリンチが、リーマンブラザーズが第3四半期決算の赤字となり、住宅ローン関連で25億ドルの追加損失を計上する可能性があるとレポート。
 
3.ポールソン財務長官が住宅市場活性化策として、カバードポンド(担保付債券)の発行を提案する。大手有力金融機関が参加すると見られる。
 
4.米大統領経済諮問委員会(CEA)が、米国経済指標を下方修正した。
経済見通し:08年 1.6%(2月時点 2.7%) 09 2.2%3.0%
平均失業率:08年 5.3%4.9% 09年 5.6% (4.9%)
消費者物価指数(CPI08年: 3.8%2.7%09 2.3% (2.1%)
財政赤字見通し:08年 3,890億ドル 09年 4,820億ドル
 
 
NY株式市場が大幅下落となりました。3を除いて金融不安を煽る材料ですが、市場は過剰反応していると思います。為替市場は意外と落ち着いています。メリルリンチの市場レポートなどは、同業他社の決算予想をするとは、倫理的になぜか納得できないです。
 
 
ニュージーランドの6月の住宅建設許可の数字が発表されました。-20.1%(前月比)と悪いようです。前月は-40.8%です。前月がもともと悪く、6月も引続き悪そうです。為替市場は反応していませんが、ニュージーランド経済は良くないようです。NZDは買えません。
 
 
今日はこれから日本の失業率など重要な経済指標の発表があります。特に6月の小売売上高は、景気後退感からか消費マインドが冷え込んでいることを証明することになるかもしれません。円安要因となりそうです。予想を並べましょう。
6月失業率:予想 4.0%(前月4.0%)
6月全世帯家計調査:予想-2.8%前月比(前月-3.2%
6月小売業販売額・速報:予想-0.2%前年比(前月0.2%
6月大型小売店販売額・速報:予想-1.9%前年比(前月-2.1%
日本の為替市場の反応は薄いと思いますが、良く読めばドル買い/円売り要因となります。
 
 
それでは今日も為替相場と仲良く対話しましょう。

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プロフィール
HN:
水谷 文雄
年齢:
71
性別:
男性
誕生日:
1953/03/09
職業:
スペイン研究家
趣味:
旅行、陶芸、料理
自己紹介:
スイス銀行(現UBS)などで、為替、金利ディーラーとして20年以上のキャリアを歩む。
国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。
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