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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

今週はドルが強いようです。

 

先週金曜日と土曜日に日米欧の主要8カ国財務相会合が開催され「強いドル」容認姿勢を採択して閉幕しました。投機資金が原油高を演出しているのと欧州の見解に対して、中国・インドの実需の増加が主たる原因とする米国の見解に違いはあるものの、原油高からドル安になっているところでは一致しているようです。中央銀行総裁が出席されていない状況で為替問題を共同声明に組み込めない状況で、米ポールソン財務長官は各国財務相と精力的にドル高支援を訴えたようです。日米ではいち早く為替安定で協調を取り付け、独・仏の財務相からは、「ドル高/ユーロ安」支持を説得したようです。原油高からインフレ懸念を引き起こし、それがドル安に至っているとの認識を共有し確認したことは大きいと思います。

 

 

今週はドル高が基本と思います。但し、米国ファンダメンタルズを再度確認したいとの市場参加者の雰囲気があります。信用収縮問題は依然くすぶっています。今週のリーマン・ブラザースを始めとする米金融機関の決算発表は注目です。首脳陣が辞任し、新たな損失を計上するようですとドルの売られる局面が見られます。また、米第二四半期GDP(国内総生産)がマイナス成長と予想される中で、5月の住宅着工件数の発表、各地区連銀6月の景況感指数の発表に注目しましょう。

 

 

欧州ではアイルランドが欧州連合(EU)の新基本条約「リスボン条約」の批准が否決されたことも、心理的にユーロ売りにつながります。欧州圏の弱点をさらけ出した形となりました。月曜日にはユーロ圏5月の消費者物価指数が発表されます。予想は3.6%(前年比)と高水準です。これでは目標インフレ率の2%に程遠く、73日開催予定のECB(欧州中央銀行)の定例理事会で現行4.00%の政策金利を0.25%引き上げることが予想されている。ただ、一回限りの利上げと予想されていますから、ユーロ買いは限定されると思います。反対に米国ではシカゴ先物市場では年末までに0.25%の利上げが3回実施する確立を織り込んでいます。年末の政策金利は、ユーロで4.25%(現在4.00%, ドルで2.75%(現在2.00%)と縮小傾向が鮮明となります。ユーロ/ドルは消費者物価指数の数字が高い数字が出ても、ユーロ買いは新たなユーロ売りの注文で頭が抑えられます。逆に落ち着いた数字であれはユーロ売りが加速します。

 

 

日本では金曜日の日本銀行の金融政策決定会合で政策金利0.50%と、景気刺激を行ないつつ、インフレ懸念という課題と取り組まなければならない難局を迎えています。日本の第二四半期GDPがマイナス成長との観測があります。金利は当面0.25%と低金利のままです。ドル/円では乱高下があるものの、引き続きドル高トレンドを予想します。

 

 

豪ドルは経済指標がまだら模様の中、金融引き締め型の金融政策を継続するようで、豪ドルの下値は拾って良いのではと思います。ドルの買い戻しが強い中、豪ドル/ドルよりもむしろ豪ドル/円での方がお勧めのようです。

 

 

シカゴ(CME)筋情報:

円 ネットロング 7,716(前週比-15,649)、ユーロ ネットショート 7,540枚(-6,914枚)、ポンド ネットショート 21,051枚(-7,977枚)、スイスフラン ネット

ショート 3,732枚(-3,539枚)、オージー(豪ドル)ネットロング 47,497枚(-5,810枚)、キューウィー(ニュージーランドドル)ネットロング 3,200枚(-3,128枚)

 

シカゴのヘッジファンド筋は全てのポジションを縮小しています。6月末の決算がきになるのか。ドル/円でのロングの縮小が著しい。107円台にドル高トレンドの中、利食いを入れているようです。107109円台でのコストを年初以来保持していましたから、流石に利食いをいれる。ユーロは先週大きく振れました。トリシェECB総裁の利上げ発言でユーロ高にふれたものの、ポールソン米財務長官が「為替介入」の話しを持ち出し、ブッシュ大統領は、バーナンキ議長と共同歩調をとっていることで、現在はもっとユーロショートが増えていると推測される。オージーのポジション縮小が鮮明です。ドル売りの流れの中、新規雇用者数がマーナスと悪材料が出ています。スティーブンスRBA総裁が金融引き締めスタンス継続を表明していますが、ドル高テーマが市場を支配しそうで、利食いが続きそうだ。

 

それでは、今週も市場と仲良く対話しましょう。

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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

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プロフィール
HN:
水谷 文雄
年齢:
71
性別:
男性
誕生日:
1953/03/09
職業:
スペイン研究家
趣味:
旅行、陶芸、料理
自己紹介:
スイス銀行(現UBS)などで、為替、金利ディーラーとして20年以上のキャリアを歩む。
国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。
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