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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

金曜日の海外市場では、欧州のファンダメンタルズ(基礎的経済要因)と米国のサブプライム問題関連のニュースで乱高下しました。


欧州時間帯では、2月のユーロ圏の製造業とサービス部門のPMI(2月22日のイーブニングレポートを参照ください。)が発表され、製造業は予想通りでしたが、サービス部門のPMIが52.3と予想の50.7よりの良かったことで、ユーロが買われました。ECB(欧州中央銀行)の利下げ期待感がどんどん遠のいていきます。米国時間帯に入ると、モノライン(米金融保証会社)大手のアムバック救済計画が報道され、今日又は明日にでも発表されるとのことです。ウォール街が上昇し、ドルが買い戻されました。格付け最上位のトリプルAが維持できる見通しとのことです。


為替市場では、米ファンダメンタルズ鈍化でドルが売られていましたが、アムバック救済報道で買い戻されました。しかし、一番反応したのがドル/円です。欧州通貨は、政策金利の維持が続きそうで、特にユーロは売られそうにありません。ユーロ/ドルの1.4800が次第に強固なサポート(支持線)となりつつあります。


今週はどうかと予想すると、金曜日の欧州と米国の経済指標に注目が集まります。ドル/円は米国のファンダメンタルズ重視の相場ですから、ドル売りのバイアスがかかりそうです。106.00~108.50のレンジ内ですが、どちらかと言えば下向きといったところです。ユーロ/ドルは、1.4800の攻防ですが、サポートが確認されれば、1.5100の方向ではと読みます。ポンド/ドルは、1.9700の重要な節目がサポートになるか、レジスタンス(抵抗線)になるかの攻防です。オージー(オーストラリアドル)/ドルは, 0.9100がサポートになったようで、0.9600方向であると読みます。


自民党が日本版政府系ファンド設立の検討チームを立ち上げるようです。世界第二位の外貨準備を持つ日本も公的な有効活用を探る必要があるとのことですが。儲けて赤字国債を減らしてほしいものですが。しかし上手く運用できないと、国会で非難合戦となります。中東、中国、ロシア、シンガポールなどは、ほとんど統制国家ですから、運用の秘密は公開しなくても国民は納得します。しかし、日本ではどうでしょうか。でも、私は個人的には、政府系ファンド賛成です。国民が自身の財産を納得して増殖しないといけない時代ですし、なによりも金融界に携わる人間を増やさないといけないと思います。英国が金融ビッグバンをきっかけにして金融が経済の中心的立場に君臨することなってしまったことには、本当に羨ましく思います。


シカゴ(CME)筋情報:2月19日時点:
円 ネットロング 50,444枚 (前週比+6,973枚)、ユーロ ネットロング 14,730枚 (+4,435枚)、ポンド ネットショート 12,157枚 (ネットショートが1,776枚減)、スイスフラン ネットロング 987枚 (-2,193枚)、オージー ネットロング 40,420枚 (+4,552枚)、キューウィー(ニュージーランドドル) ネットロング 15,127枚 (-852枚)

円はロングが単純に増えているだけで、ファンド筋がポジションを増やしています。もう一段の円高/ドル安を読んでいるようです。ただし平均コストがかなり上のレベルですから、ファンド筋は高みの見物といったところです。ユーロはECBの利下げ観測が遠のきつつありロングが増えています。 ポンドもBOE(イングランド銀行)の利下げ期待がしぼみつつあり、ロングを維持しつつ、ショートを減らしている動きです。オージーが一番分かりやすくロングがどんどん増えてきています。


それでは今週も宜しくお願いします。

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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

 

昨晩やっぱり為替が大きく動きました。全面的なドル売りです。以前はインフレ懸念の質への逃避、そして金買いという流れでしたが、今回は米ファンダメンタルズ(基礎的経済要因)が悪くドル売りの質への逃避、そして通貨としての仮面を持つ金へ資金が流れているようです。金価格の動向に目が離せません。

 

 

昨晩の流れを順に追ってゆきましょう。英国の1月の小売売上高が発表され予想の+0.2%(前月比)とは反対に良い数字の+0.8%と出ました。キング総裁が一番気にしているインフレ懸念を想像させる数字です。これで、来月6日のBOE(イングランド銀行)の政策決定委員会での利下げの議論が剥げ落ちそうです。ポンドの買戻しが進みました。また後ほど説明の米経済指標の悪化で更にポンド買いが進みました。欧州時間帯では欧州委員会がユーロ圏の2008年のインフレ見通しを発表し2.1%から2.6%に引き上げました。またGDP(域内総生産)見通しは2.2%から1.8%に引き下げられました。ユーロ圏域内の目標インフレ率は2.0%ですから、かなり高く、これはECB(欧州中央銀行)のタカ派(利上げ派)の勢いをつける形となります。トルシェECB総裁、ウェーバー独連銀総裁を中心としたタカ派はほくそ笑んでいると思います。金利市場でもEURIBOR(Euro area interbank offered rate金利先物市場でプロの金利ディーラーが相場を張る市場のレートです。)221日の6月限レートが4.03%であったのが、4.11%まで昨日上昇しています。ひょっとしてECBによる利下げは当分ないのではとの思惑まで出てきています。ユーロ/ドルは、注目の1.4800を上回ってきています。(ドル要因もありますが。)

 

 

そして米国市場です。2月のフィラデルフィア連銀業況指数が-24と予想の-12を大幅に上回る悪い数字となりました。1月の景気先行指数は0.1%とこちらは予想通りです。ドルが全面的に売られる展開となりました。もっとも318日のFOMC(米連邦公開市場委員会)での0.50%の利下げは織り込み済みですが。ドル売りの金買いとなりました。

 

 

為替市場ではポンドがポンド金利の現状維持とドル売りで倍に反応をしました。ポンド/ドルでの1.9700が視野に入ってきました。私は金利重視の相場観で現在為替を見ています。ユーロ/ドルは重要な節目の1.4800を上回り、この節目がサポート(支持線)となれば、再度1.5100の挑戦もあるのかなという気になってきています。それは、ユーロ圏のインフレ率が目標の2.0%を遥かに上回るレベルだからです。ドル/円は、ドル要因だけ見ればよい状態ですから、利食いのドル買い戻しではなく、更なる攻めのドル売りが出ていたのではと思うのですが、私の重視する106.00まではまだまだです。といことでドル/円は106.00108.50を抜けきれません。一度ドルのセリングクライマックスを迎えて、ドルのV字型ドル高のシナリオを早く描きたいのですが、なかなか達成感が出てきません。

 

 

思い出:東京丸ビルでの朝飯:朝飯シリーズですが、1980年代、私は丸の内仲通りにありました金融機関に勤めていました。朝が早い仕事でしたが、丸ビルの仲通り沿いの一階にあった老夫婦経営の和食屋さんで朝飯を食べてから、オフィスに歩いて行ったものでした。ご飯に味噌汁、焼き魚、海苔、豆腐、卵焼きなどなどと、お袋の味を思い出させてくれる店でした。全く飾り気もなく、落着いた下町の定食屋さんといった雰囲気でした。電車の中で日本経済新聞を読み終え、為替相場今日どうなるのかなと考えて、そしてこちらの定食屋さんで一服です。先頃このあたりを訪れると、もう昔の古い丸ビルはなく、近代的な新丸ビルとなっていて、まったく昔の面影はありません。ひなびた老夫婦経営の店なんてあるはずないと思ってしまいます。カタカナ文字、英語文字の店ばかりで、日本古来の純粋で簡単な和食を提供する店など絶対にないようですね。あったら是非教えてください。最近丸の内仲通りを歩いても、どこか場違いな所に来てしまったなと思い始めている私です。

 

 

それでは金曜日最後のエネルギーを振り絞ってがんばりましょう。

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

昨晩は米国経済指標で一喜一憂の為替市場でした。でも、朝起きたら、微妙な金利観のずれで納得のレベルに各通貨は推移していると私は感じました。皆さんはいかがでしょうか?

 

 

昨晩を振り返ってみましょう。データは、1月のCPI(消費者物価指数)は予想が+0.3%のところで、+0.4%(前月比)、食品とエネルギーを除いたコアの部分が、予想が+0.2%のところが、+0.3%(前月比)と、大して変化がないな、そして前日に悪い数字(インフレ懸念を煽る高い数字)がでるとの噂で動いていましたので。そして同時に1月の住宅着工件数が101.2万戸と予想とどんぴしゃりで、依然住宅環境は悪いなと印象です。そして、先月29/30日に開催されたFOMC(米連邦公開市場委員会)の議事録が公開され、追加利下げ示唆の内容と、米経済成長率の下方修正(1.82.5%から1.32.0%)とインフレ警戒の数字(1.71.9%から2.02.2%へ上方修正)との内容です。米経済成長率は世界基準の常識レベル(IMF1.5%予想)をFRB(米連邦準備理事会)が認識したに過ぎないのではとの印象ですが。

 

 

それでは為替市場を見てみましょう。微妙な金利観のずれが見事に反映されています。今日の予想含めて書きたいと思います。

 

1.ドル/円:円の金利はほぼゼロ金利政策と変わりなく、日本銀行は動きのとれない状況に追い込まれています。従って、純粋に米国金利の相場観のみで動いています。そこで思い出さなければいけないのはシカゴ筋、つまりファンド筋のポジション状況です。既にドルショート(ドル売り)/円ロング(円買い)で高みの見物で利食いのタイミングを待っています。従って、昨日売ったものの、攻め切れなくて買い戻している状況ではと思います。ただし、根っ子には十分な円ロングポジションが依然あるようです。今日はまた108.00に戻ってきましたから、サラリーマン輸出財務担当者が上司の顔色を伺いながらドル売り予約を入れることでしょう。頭が重そうです。またリパトリ(三月末の決算用の海外外債利息などの円への転換(円転と言います。)のドル売りも出そうです。106.00108.50のレンジ変わらずですね。

 

2.ユーロ/ドル:ドイツの一番大きな州のノイトライン・ウェストファーレン州のリュトガース首相が、同州内州立銀行(West LB?)が世界的なクレジット市場混乱の影響で危機的状況にあるとの認識との報道が伝わりました。ECB(欧州中央銀行)による利下げをイメージさせますが、よく考えるとユーロ圏のインフレ率は3%以上とインフレ抑制を最大課題としているECBには受け入れないとの発想か、一旦ユーロは売られたものの、昨日の東京市場オープンのレベルまで戻っています。ということで、レンジの1.45001.4800のレンジを抜け切れず。ユーロの戻しが強いのを認識したしだいです、

 

3.ポンド/ドル:こちらが一番金利の微妙な相場観を反映しています。確かにドルが買い戻されましたが、ユーロと比べて戻りません。1.94台の前半止まりで、昨日の1.94台後半には買われません。ということは、米国のウイルスの感染で一番深刻で、相対的に金利の高いポンドの利下げの可能性の方がECBよりもBOE(イングランド銀行)の方が早く着手するとの認識が強いようです。シカゴ筋もポンドショート(ポンド売り)に走っていることからも分ります。しかし、1.90001.9700の大きなレンジの範囲内です。インフレ懸念が強いものの、相場はポンド売りで進んでいるようです。

 

4.オージー(オーストラリアドル)/米ドル:こちらはドル買い戻しが入ったものの、再び0.9200を目指しています。追加利上げがオーストラリア準備銀行の議事録に明記されていますから、安心してシカゴ筋が買っていますね。0.9600方向を読みます。下は0.9100が重要な節目です。

 

 

円クロスでポジションお持ちの方は、ドル/円との動きと連動して読んで下さい。

 

 

これから8ページに渡るFOMCの議事録をじっくりと読んでみたいと思います。深読み部分がありましたら、イーブニングレポートで報告します。

 

 

スペイン通信:コソボ問題:スペインはコソボ自治州の独立に絶対に反対です。それは、スペインが多民族、異文化の人たちの集まりだからです。北部のバスク地方、西部のガリシア地方(もともとケルト文化の血を引く人たちがルーツです。)、東部のカタルーニャ地方の3地区は独自の言語と文化を有しています。特に、バスク地方は、スペイン全国の中で、重工業及び金融に強く一人当たりの所得も一番高いのです。従って独立心が住民の間で旺盛です。ETA(エタと呼びます。)と呼ばれるバスク地方の分離独立を強行に主張する過激派グループが存在し、スペイン各地で要人を狙ったテロ活動を続けています。従って、スペインがコソボ自治州の独立を支持してしまうと、特にバスク地方での独立運動が盛り上がる可能性があります。従って、スペインはどうしてもコソボ自治州のセルビアからの独立には絶対に反対する理由があるのです。仮にですが、分離独立して、バスク共和国でも誕生すると、カタルーニャ共和国、ガリシア共和国がつぎつぎと誕生する運びになってしまうかもしれません。そうすると現在のイベリア半島にはポルトガルを含めて、5カ国がひしめくこととなります。こんなスペインを私は見たくはありません。こんな事情が、他の欧州主要国とコソボ問題への対応が違うことがお分かりかと思います。私も絶対コソボ独立反対です。でも親米です。

 

 

それでは今日もがんばりましょう。

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

 

原油と金価格がすごいですね。原油の指標価格と言われていますNY原油先物市場WTI(ウエストテキサス・インターミディエイト:下記注参照ください。)が終値ベースで1バーレル当たり100.01ドルとなりました。また金価格の1オンス当たり929ドルとなっています。一般に原油と金が高騰しますと、インフレ懸念のドル安と債券売りの金利高を想定してしまいます。そしたらやはり長期の債券を中心に売りが出ているようで、金利が10年債で3.90%まで上昇です。債券ディーラーはスティープニング(利回り曲線が立つことを意味します。26日の特別レポートを参照ください。)で、大儲けしているようです。今月は債券ディーラーの月のようです。株は大きく動いてなく、債券から株式への古典的な動きではないと確認できます。今日のNY時間帯に発表予定の米1月のCPI(消費者物価指数)と1月の住宅着工件数に焦点が当てられます。この反応は興味があります。同時に日本時間午後1030分発表で、CPIが予想より上昇し、住宅着工件数が予想より悪いとドルの下落に拍車の、金、原油高騰のシナリオとなります。これについては、イーブニングレポートで予想ともども確認しましょう。

 

 

原油の高騰理由は、1.OPEC(石油輸出国機構)の原油生産量の据え置き観測 2.テキサス製油所の火災 3.ベネズエラでのエクソンとチャベス大統領の対立 などが原因のようです。金高騰は過去に先物で売っていた金生産者の損切りの買戻しが大きいと言われています。

 

 

それでは為替市場を検証して見ましょう。と言っても、昨日夕方オフィスを出て、もっとドルが売られるかなと思って、「ドルベアトレンド?」と見出しを付けたのですが、「行って来い」の展開で、朝起きたら、昨日の夕方のレベルです。ドル/円では、シカゴ筋が少しずつ利食いのドル買い戻しを入れていると予想がつきます。ストカスティック分析をしますと、ドル/円とファーストとスローとも80%近辺で交錯しており、ドル売りサインです。ユーロ/ドルはもう少しユーロ買い余力があるかなという感じです。ポンド/ドルは中立、オージー(オーストラリアドル)/ドルは買われすぎの嫌いもありますが、もう少し買い上がっても良さそうなチャートです。(ストカスティックについては、注記の解説を参照ください。)

 

 

東京の日中のドル/円とユーロ/円は再び輸出企業のサラリーマン財務担当者が上司の顔色を伺いながら、先物でのドルとユーロの売り予約が出てくる展開だと思います。輸出企業の13月期の想定レートはドル/円で105円、ユーロ/円で155円です。オージー(オーストラリアドル)/円は0.9200近辺の動きですが、0.9100がサポート(支持線)となり、0.9600へのトレンドライン(相場の流れ)を形成しているようです。シカゴ筋は利食いを入れつつ、オーストラリア準備銀行の利上げ姿勢を背景にポジションを積み上げています。

 

 

解説:WTI(ウエストテキサスインターミディエイトWest Texas Intermediate)の略でNYマーカンタイル取引所(NYMEX)で取引され、原油全体の相場が形成されます。日本などはドバイなどの原油に頼っていますが、WTIの価格がほぼ反映される形での石油取引となります。

 

 

解説:ストカスティック(stochastic)は90以上であれば買われすぎ(オーバーボウト(overbought))、10以下であれば売られすぎ(オーバーソールド(oversold))のサインと言われています。二つのラインが交差すると転換点と読めます。数字自体はパーセント表示です。簡単な説明ですが、相場を読む上で参考になります。

 

 

余談:シンガポールの美味しい朝飯:シンガポールでは、サラリーマンの外食はほとんどが外食です。ディーラーの朝は早いのですが、唯一私も好んで食べていた朝飯があります。それは朝粥です。当地では中華圏の本場ですから、種類は本当に多く、私はホタテと干しえびの入った粥を食べ続けました。銀行への通り道の横丁にあり、そこに立ち寄って、それからいざ出勤です。米粒はほとんどなく、薄塩味で、本当にこれは病みつきとなりました。そして、何よりもお腹持ち良いのです。その他、しいたけ入り、葱入り、チキン入り、魚入りなどなどが用意されていました。長期に滞在していると次第に衛生観念が薄れてきて、次第に地元のホッカーセンターと呼ばれる屋台街に平気で行くことになりました。しかし、私がどうしても馴染めなかったのが、あの東南アジアの「どんより」とした匂いです。これさえ馴染めれば、それこそどんなところに行っても食事には困らないと思いました。地元の人たちは、ビニール袋にジュースやお茶を入れて、ケーキ、パン、果物などをオフィスまで持ち込み、机で朝飯です。変な匂いが部屋に篭ってもがまんがまんの朝でした。

 

 

それでは今日も相場と仲良く楽しみましょう。

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

今日もオージーの主役が続きます。昨日詳しくレポートしましが、211日発表の政策ステートメントを読んでみると、景気後退はなく、引き続き引き締め政策が必要であると明記されています。そして今日は、2008年の経済政治オーバービュー(Economic and  Political Overview 2008)なる会議が行われ、オーストラリア準備銀行の経済担当副総裁マルコム・エディー(Dr. Malcom Edey)博士の講演会が行われます。また、25日開催された金融政策委員会の議事録の内容が発表されます。おそらく、政策ステートメントと同じ内容と思います。次回委員会が行われる34日での利上げ思惑で動く展開です。チャート的に見てもトレンドに乗っています。(昨日のイーブニングレポート参照ください。)オージー/ドルで0.9100が固いサポート(支持線)になりつつあります。次の重要な節目は0.9600です。シカゴ筋はロングで待ち構えていますから、利食いのオージー売りも出てきますから、気をつけましょう。Buy on dips(押し目買い)が有効です。オージー/円でも確認しておきますと、96.00101.00のレンジにあり、バイアスは101.00方向です。オージーを日中注意深く追いかけましょう。

 

 

海外市場では、ポンドが若干売られたようでした。これはサブプライム問題で傷んだ英国地方銀行のノーザンロックの国有化決定を受けた反応です。しかし、BOE(イングランド銀行)の姿勢はインフレ抑制です。確かに今後年2回の利下げが見込まれていますが、インフレ報告書を読むと、1月現在のインフレ率(CPI)が2.2%で、今後エネルギー価格の上昇とポンド安の影響でCPIが更に押し上げられるのではとの懸念が強く、キングBOE総裁もこの点について念を押されています。チャート的にはポンド/ドルで1.90001.9700のレンジ内の動きです。インフレ懸念(タカ派)か景気刺激(ハト派)のBOE内部での対立も見られないようで、36日の金融政策委員会での決定はないと私は考えています。

 

 

今日のアジア時間帯は、述べましたようで、オージーが主役の動きをしそうです。ドル/円は、105円程度の社内レートが気になる輸出企業財務担当者は、現在に直物での108円台では、十分に3月中での先物予約で107円台で押さえることが出来ます。1ヶ月の先物レートは、例えば321日先物レートは、直物108.100.24107.86で押さえることができます。3ヶ月先の521日先物レートは、直物108.100.60107.50となります。十分に財務担当者の上司を納得させることのできる先物予約のドル売りが今はできます。仲値の10時発表を待ってドル売り予約するのが通常です。またリパトリ玉のドル売りも出てくると思います。ユーロは材料不足で日中動意薄と読みます。

 

 

思い出:駆け出しディーラー:先週は海外との銀行との電話取引について面白話をしましたが、今週もその続きをします。欧州系銀行に勤務しますと、思いもよらぬ投資家からの電話取引をします。日本時間の午後為替相場はまったく動かず誰もが手持ち無沙汰の状態とします。そこに突然一本の電話が掛かってきます。何気なく駆け出しディーラーが電話を取ります。あ~、あの凄い投資家からの電話で、緊張が走ります。チューリッヒの子鬼の背後に控える投機家です。どすの利いた低音で、プライスの要求です。ディーリングルームに緊張が走ります。レートを提示、ヒットされると一瞬大騒ぎとなります。駆け出しディーラーが、例えば「at 10sell you 20 dollar please.」と投資家から打たれ、108.102千万ドル売られたとします。すると、この場合は上質投資家ですから、総額は切れません。また、初めから2千万ドルプライスをお願いしますと要求される場合もあります。大口ですと、5千万ドル、1億ドルも場合もあります。静かな市場ですが、一斉に銀行を電話、ロイター・ディーリングシステム、テレックスで呼びます。(90年代になるとテレックスはなくなり、ロイター・ディーリングシステムが普及してきます。)ディーリングルームはある意味チームワークが重要です。下手にブローカーさんを呼んで、どこかが動いているということを悟られるのは避けなければなりません。全てのディーラーが集中していますから、10で買い持ちになっていることが分ります。従って、10以上の買い(ビッド)が出たら、例えば11が出たら本能的に打ちます。静かな状態ですと、5百万ドルが仁義的金額です。45銀行を打って終了です。ほんの1分間くらいで全て終了です。何もなかったかのような静けさが戻り皆ほっとします。2千万ドル以上つまり追加ポジションを少し加えてカバーします。しばらくするとじわじわと市場に反応が出てきます。ひょっとしてこの動き例の投資家玉で動いているなと眺めています。駆け出しディーラーとしては、ミスしなくて良かったとほっとします。(例では分りやすくドル/円での例を取り上げましたが、ほとんどの場合欧州通貨での指定が多いようでした。)これも今は昔の話です。更に余談ですが、この欧州の投資家さんは、車で高速道路を運転しながら取引をします。ときどきヨーロッパ アルプスのトンネルに入ることがあるようで、その場合は注意します。トンネル内は電波届きませんから、どのレートでどれだけ売り買いを指示されるわけですから、本当にディーラー泣かせですが、静かな相場を動かしてくれますから面白くもありました。

 

 

それでは今日もがんばりましょう。

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プロフィール
HN:
水谷 文雄
年齢:
71
性別:
男性
誕生日:
1953/03/09
職業:
スペイン研究家
趣味:
旅行、陶芸、料理
自己紹介:
スイス銀行(現UBS)などで、為替、金利ディーラーとして20年以上のキャリアを歩む。
国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。
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