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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。


土曜日の朝起きに為替レートをチェックしました。ドル/円が素直に反応して103円台で推移しているのですが、欧州通貨、オージー(オーストラリアドル)、キューウィー(ニュージーランドドル)が下げていましたから、あれれと思いました。そして直ぐに、「円キャリートレード」の巻き戻し、つまり損切り(円買戻しのその他通貨売り)が相当出たのだなと直感しました。欧州通貨は、そんな損切りを新たなポジション玉にしっかり取り込んだファンド筋がいるようですね。


材料を振り返ってみましょう。米最大の保険会社AIGが過去最大の赤字(約144億ドル(約1兆5千億円))を昨年の第4四半期に計上するとのことです。これは新たなサブプライム問題関連の材料です。サブプライム関連の有価証券が債務不履行になった場合に、その損失を保険会社が肩代わりする保険を請け負う契約をしていて、結果的に損失を計上するとのことです。サブプライム問題での裾野の広さを確認することになり、単に現在焦点が当てられているモノライン(米金融保証会社)問題解決でかなり問題解決に前進するかと思われていましたが、新たな難題が出てきたと言えます。そして、米国のファンダメンタルズ(基礎的経済要因)でも悪い数字が出ました。2月のシカゴ購買部協会の景気指数が市場予想の50よりもはるかに悪い44.5と、AIGの材料と共に一気にウォール街の悲観論に火を付けてしまったようです。参考までに2月のミシガン大学消費者信頼感指数の確定値は70.8と予想の70と大して変わりなく材料視されなかったようです。


それでは金融市場はどのように反応したのでしょうか。端的に言いますと、安全志向とスタグフレーション回避の商品 つまり金とか原油へ資金が向かいました。NY株が下げ、資金が債券に逃避、ドル売りの金、原油買いへと向かったようでした。金1オンス1000ドルに乗るかどうかを注視しましょう。(NY終値974.80ドル) 私はいつも金の動きとともに為替を見ています。


為替市場はどうでしょうか。ドル/円が一番素直に反応しました。ただその他通貨ではドル売りは大したことはないようです。理由は簡単です。「円キャリートレード」での投資家が損切りの円買戻しの、反対通貨を売ったからです。「円キャリートレード」といよりも、現在は「ドルキャリートレード」へヘッジファンド筋が向かっています。


それでは今後はどうでしょうか。円キャリートレードの損切りのドル/円の上昇、そして本来の米ファンダメンタルズが悪いそして今月18日の米FOMC(米連邦公開市場委員会)では少なくとも0.50%の政策金利の引き下げを考えると、ドル/円は更なる下落方向ではと読みます。私がかねてから述べていました101.00が目標となります。今月中にドル売りしないといけないような輸出業者はもう少ないと思いますが、4月以降にドル売り予約をしないといけない輸出担当者は頭を抱えることとなります。ドルの上値ではコンスタントなドル売りが出てくると思われます。欧州通貨では、円キャリートレードの損切り玉が一巡すると再びユーロ買いを中心に進むことと読みます。ストカスティックでみるとユーロ/ドルではファースト・スローとも90以上で売りサインが出ています。下の1.5100が重要な節目ですから、注目です。損切りでストカスティックをもっと下げてくれればシナリオ通りです。バイ オン ディップス(Buy on dips 下がった所を買う))スタンスで良いと読みます。上値の1.5400と1.5700が注目節目です。ECB(欧州中央銀行)はインフレ抑制重視派が勢いを増していますから、ドルとの金利差は明確に拡大方向です。ポンドはどうでしょうか。一部利下げとの話が出ていますが、その可能性は低いのではと思います。どうしても円を絡めるとドル/円でのドル下落リスクが高く、欧州通貨ロング(買い持ち)の円ショート(売り持ち)は損失リスクが高いようです。単純に欧州通貨対ドルでの相場でポジションをお勧めします。対オージーでは、オーストラリア経済は健全で利上げも今後継続するようですから、ドル/円での下落リスクに耐ええれば、長期的には良いポジションではないのでしょうか。でも対ドルでのポジションの方がはるかにベターです。


シカゴ(CME)筋情報:2月26日現在
円 ネットロング 34,289枚(前週比-16,155枚)、ユーロ ネットロング 31,778枚(+17,048枚)、ポンド ネットロング 3,637枚(ネットショートからネットロングに転換 ネットで15,794枚増える。)、スイスフラン ネットロング 8,772枚(+7,785枚)、オージー ネットロング 36,844枚(-3,576枚)、キューウィー ネットロング 15,533枚(+406枚)

全ての通貨が対ドルでロング(買い持ち)となっています。円では利食いが結構出ているようですね。しかし106円割れでどんな行動を取ったのか来週の数字が楽しみです。ユーロとポンドのロングを増やしているのが目立ちます。ポンドはポジションが軽いのでまだ明確な方向は見えていないようです。またオージーはしっかりと利食いもしているようですね。ただし一番ロングポジションが溜まってきています。何となくヘッジファンドの姿勢が理解できますね。


お知らせ:「日本証券新聞(NSJ)」で、今月から毎月第1、第3月曜日に為替のコラムを寄稿することになりました。夕方主要駅の売店で売ってますのでご覧ください。今日が最初の寄稿で、相場が荒れており何を書こうか迷うところですが。宜しくお願いします。


それでは波乱の週になりそうですが、荒波にも負けずがんばりましょう。

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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

 

ドルが全面安の展開ですね。ドル・キャリー・トレードなる用語まで出てきています。(低金利が期待できるドルで資金調達して、高金利通貨、商品、その他高利回り投資対象に投資する。)その典型が、金と原油でしょう。私は現在、金が1オンス当たり1000ドルをいつ付けに行くのかに注目しています。恐らく、為替との連動性が明確であると思います。皆さんも金価格の動向に注目してください。

 

 

米経済にネガティブな数字に敏感にドル売りで反応する状態です。損切り相場ではなく、上記の通りの資金の移動が為替を大きく動かしている要因です。米国第4四半期のGDP改定値に敏感に反応しました。私は去年の数字であり、改定値だからそんなに動くはずはないと思っていましたが、逆の展開となってしまいまして反省しています。ドル売りの理由付け敏感反応と思います。予想が前期比で+0.7%が実際に出た数字が+0.6%です。為替の市場参加者以外が為替の世界に現在入ってきているようです。特に金とか原油トレーダーが。どの金融商品を乗り渡るかの相場です。米国最大の年金基金カルパーズ(カリフォルニア年金基金です。)がこれからは商品に投資比率を増やすなど、金融商品間の資金移動の動きがあります。バーナンキFRB(米連邦準備理事会)議長が、信用危機により米国中小金融機関が破綻する可能性を示唆したことで、更にドル売りを加速させました。また、ガルフ諸国のドルペグ廃止観測もドル売りを加速させました。

 

 

それでは為替相場はどうでしょう。ドル/円は現在104円台に突っ込み始めています。まさかドル/円でドル買い持ちにしていた参加者がいたとしたら損切りのドル売りでもしているのかと疑ってしまいます。輸出企業のサラリーマン財務担当者は、まだドル売り予約をしないといけない玉があったら大変ですね。社内レート105.00でしたから。もう上司の顔色など気にしていられないレベルです。往々にして大きく相場が下がる時というのは、損切り相場か、どうしても行使しないといけない実需玉、もしかしてオプションの壁が崩れたときのヘッジ玉といったところです。ドル/円の次の節目はガンチャートでは101.00です。根っ子のドル売りポジションはしっかりとキープしてください。

 

 

ユーロ/ドルが未知の世界に来ています。ドル/スイスフランも未知の世界です。ユーロ/ドルは1.5100が強固なサポート(支持線)となりました。次の大きな節目は1.5400 そして強固な節目1.5700となります。こちらも根っ子のユーロロングをキープです。ポンド/ドルは英国の要因で反応がユーロほどではないものの、ドル安につられてきています。大きなレンジで1.97002.0400の動きです。ポンドはBOE(イングランド銀行)の動きとの絡みちょっと複雑です。オージー(オーストラリアドル)とキューウィー(ニュージーランドドル)も基本的にドル・キャリート・レードの恩恵を受けますのでブルトレンド(強気)継続です。

 

 

余談:チューリッヒの朝飯:朝飯シリーズ・スイス編です。スイス・チューリッヒに出張で出掛けると銀行の近くにあるプチホテルが定宿となります。銀行まで歩いて10分くらいの距離です。一階の食堂にてビュッフェ形式で食べます。私は生来の日本人で朝飯は和食党なので、西洋式の朝飯はどうも食べた気がしませんでした。ところが、こちらで朝飯を食べて考えが変わりました。もう20年以上前の話ですが。チューリッヒはスイスの中でもドイツ語圏ということで、ドイツ風の硬いライ麦のパンが主流です。またスイスはフランス系、イタリア系も共存する複数多民族国家です。それでパンもフランスパン、クロワッサン、イギリス風の小さな食パン、お菓子風の各種パンと、当時の日本では考えられない豊富な種類でした。毎日日替わりで、ライ麦パン、フランスパン、クロワッサン、イギリス風パンそして菓子パン、各種生ハム、卵料理、サラダ、スープ そして豊富な果物とジュースと大満足の3週間の滞在でした。この時初めて私はオレンジで赤黒い果肉のアフリカから輸入されたオレンジを見てびっくりでした。今では私がパンを買うと決めている「アンデルセン」でも各種パンが賞味でき、隔世の感を憶えます。

 

 

それでは動きの激しい為替相場の中で明確な舵取りをしてがんばりましょう。

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

 

昨晩も大きな為替の動きとなりました。その中でポンドだけドルが買われていたのでどうしたのかなと思って調べましたら、英住宅金融大手の決算が悪かったことでポンド売りのドル買いとなったようでした。その他の通貨は全てドル売りでの反応でした。

 

 

材料をまず検証しましょう。英国の第4四半期のGDP(国内総生産)は+0.6%(前期比)、+2.9%(前年比)と予想通りでポンド相場には影響なしです。上記の住宅金融会社決算の話で売られたようです。ユーロの材料としては、ウェーバー独連銀総裁が、2009年までは昨年12月に推計されたインフレ率が低い原油価格をベースにして推計されたものであって、インフレ圧力は収まらないとのボンでの講演内容でした。タカ派(利上げ派)の面目躍如といったところです。トルシェECB(欧州中央銀行)総裁もタカ派ですから、当分利下げなどは期待できそうにありません。そしてウェーリング・オランダ中銀総裁は、為替について、欧州経済はユーロ高に対処できるとして、ユーロ高意に関せずの姿勢です。ユーロ買いの雰囲気の中で、米国時間帯に移りました。まずは経済指標。1月の耐久財受注はマイナス5.3%と予想の34%よりも悪い数字、1月の新規住宅販売件数も58.8万戸とこちらも予想よりも悪い数字、そしてバーナンキFRB(米連邦準備理事会)議長の議会証言に移りました。前日のコーン副議長の話がベースにあったところでの、議長の確認証言です。インフレ懸念リスクよりも景気後退リスクのほうに重点を置く金融政策をするとのことで、来月18日開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)での利下げが確実な情勢です。市場は0.50%の政策金利2.5%は織り込み済みです。市場は2.5%からどこまで下げるのという議論に入っているようです。

 

 

それでは金融市場はどうでしたでしょうか。相変わらずドルが売られて、金や原油に資金が流れているようです。スタグフレーション(景気後退のもと、インフレが上昇することです。)を投機家が強く連想して、金、原油に流れています。ただ、こちらも足の速い資金ですから、先行き不透明です。それでは、為替はどうでしょうか。ドル/円での106.00, そしてユーロ/ドルでの1.5100に一応の達成感を私は感じます。そしてこれからもう一段の達成感を得るにはどこまでドルが売られるかといったところではないでしょうか。ドル/円の次の節目は101.00 そしてユーロ/ドルでは1.5400 と1.5700です。私は、一部利食いをお勧めします。根っ子のいかばかりか残して。

 

 

それでは今日はどうでしょうか。ドル/円では私と同様に達成感を感じている市場参加者は多いと思います。利食いのドルの買戻しがアジア時間帯には出てくると思います。ただ、輸出の財務担当者は上司の怖い顔が目に浮かぶようですから、106円台ミドルでは、社内レート基準を満たしたドル先物売り予約が出ますから、頭が押さえられます。戻って106.70近辺かといったところです。21時間移動平均線の106.50を頭にトレンドラインが下がってきましたから、106.50あたりでドル買い戻しが止まれば、再びドルベア(弱気)方向ではないのでしょうか。ストカスティックはもう少しドル売り余力がありそうな数字です。ユーロ/ドルは、個人的には達成感があります。ただ、ファンダメンタルズは、米金利利下げ、ユーロ金利現状維持とユーロ買いのセンチメント満々です。利食いはするものの、ポジションの半分ほどはユーロ買い持ちキープ良いでしょう。ストカスティックはファースト・スローとも90以上とユーロ売りサインなのですが。ファンド筋の動向注意です。オージー、キューイーとも相場観は変わりません。

 

 

それでは今日も相場に逆らわないディーリングに徹しましょう。

 

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

 

ユーロとスイスがアジア時間帯開始とともに更に上昇しています。ユーロ/ドルで1.5000を突破、ドル/スイスフランも1.0740とこちらもスイスフラン最高値です。

 

 

夜また動きましたね。夕方発表されたドイツの2IFO経済動向が104.1と予想の102.9よりも相当良い数字が出ました。ECB(欧州中央銀行)のインフレ懸念派が勢いを更に増し、当分利下げなどは行われないとの見方が相当強くなりました。私は東京でのG7後のトルシェ総裁の記者会見で、それを強く感じたわけですが、市場参加者も同意することになったようです。ユーロ買いが強まりました。この時点でユーロ/ドルの1.4800の強固なサポート(支持線)が確認され、安心してトレンドライン(相場の流れ)に乗ることになりました。

 

 

そして米国時間帯に移ります。1月のPPI(卸売物価指数)が+1.0%(前月比)と市場予想の+0.3%を遥かに上回る数字となりました。コア(食品とエネルギーを除く)の部分は+0.4%(前月比)とこちらは予想が+0.2%でしたから、大きな振れではありませんでした。結論として、原油高、商品相場の高騰でガソリン、食料品など市民生活に影響大の部分が大幅に上昇しているということです。米国市民は生活の中で物価高を実感していると思われます。インフレ懸念の確認です。そしてもうひとつの指標、2月の消費者信頼感指数の発表となりました。こちらは75.0と予想の82.0よりも大幅に下回った数字でした。米景気後退を強く連想させました。インフレ懸念と景気後退 これはスタグフレーション(stagflation (stagnation と inflation の合成語です。) インフレが進行しつつ、景気が後退していることを示します。)状態の入り口ではと言ったところです。そこをフォローしてしまったのが、コーン(KohnFRB(米連邦準備理事会)副議長の発言でした。「FRBはインフレ懸念よりも景気後退リスクを脅威として受け止めている。」として、利下げによる景気刺激を暗に示したようです。これで更にドルが売られたようです。今日と明日バーナンキFRB議長の上下両院での議会証言があり、注目されます。

 

 

米金融市場はウォール街はムーディーズ社(格付け会社大手)がモノライン(米金融保証会社)大手のMBIAのトリプルA格の据え置き(格付けについては226日モーニングレポート参照ください。)のニュースとIBM150億ドルに上る自社株買戻しのニュースで上がりましが、為替市場は純粋にPPIと消費者信頼感指数そしてコーンFRB副議長の発言に本当に素直に反応したようです。

 

 

為替市場の今後について話します。欧米のファンド筋のシナリオ通りに動いています。ドル/円でのドル安方向の流れかと強く思います。106.00での重要な節目を注意です。ユーロ/ドルでは1.4800が強固なサポートとなり、米利下げ、欧州金利現状維持の金利差拡大方向ということで、ユーロ史上最高値方向で進むでしょう。ユーロ/ドルでの1.5100が当面の目標です。ポンド/ドルも,私が注目していた1.9700を簡単に破ってきました。次の節目はちょっと上ですが、2.0400までありません。ユーロとポンドとも短期売買投機家が利食いを入れると思われますので、今説明しました、1.48001.9700のサポートだけは注意しておいてください。オージー(オーストラリアドル)とキューウィー(ニュージーランドドル)は順張りのロング継続です。クロス円はドル/円でのドルの下がりだけを注意です。

 

 

余談:キューバ:カストロ議長が引退して弟のラウル氏が跡継ぎとなったようです。もともとカストロ議長の先祖はスペインのガリシア地方(北西部)とのことです。スペインの統治時代のハバナは、確かひとつの植民地統治国家の首都でありまして、スペインと同様の大聖堂、市庁舎などが建てられました。社会主義政権が発足する前はアメリカの保養地として繁栄し、ヘミングウェーなどはこちらで長く過ごしました。有名な、「老人と海(The Old Man and the Sea)」はこちらが舞台です。ヘミングウェーはスペインの北部パンプローナの有名な牛追い祭り(San Ferminサン・フェルミン)をこよなく愛した作家でもあります。スペインからは、人気の海外旅行先であり、600ユーロ(約96,000円)が1週間滞在のホテル代+飛行機代です。言葉が通じますから、気軽に多くのスペイン人が観光で訪れます。国民の月収が1500円位と聞いていますから、コストパーフォマンス的には最高です。お土産は葉巻です。

体制的には、当分カストロ路線を踏襲ですから、米国との対決姿勢には変わりはありません。ベネズエラのチャベス大統領との共闘路線が続くと米国としては、喉もとのトゲとなります。特に原油価格に大いに影響を与えます。

 

 

それでは今日もがんばりましょう!

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

 

モノラインの進展状況で一喜一憂の毎日ですね。米格付け会社S&P(スタンダード アンド プアーズ社)がモノライン(米金融保証会社)大手のアムバックとMBIAのトリプルA格を据え置くと発表しました。また、MBIAのトリプルAをクレジット・ウォッチ・ネガティブから外しました。この発表を受けて、サブプライム問題の沈静化方向との観測から、ウォール街は活況を呈し、大幅上昇となりました。あとは、救済計画の具体的内容待ちのようです。

 

 

為替市場では、ドル/円だけがNY終値ベースでドルが買われました。米国要因だけを監視していれば読みやすいドル/円に買戻しが入りました。しかし、欧州通貨では、米国要因というよりも、欧州自体の経済の状態を見極める方向に相場の重点が現在置かれています。インフレ懸念派が勢いを増す欧州金融当局の動向に目が離せません。

 

 

ドル/円では108.00を上回ってきました。108.50まで届くかを見守ります。東京市場では、例によってサラリーマンの輸出担当者が上司の顔色を伺ってドル売り予約を入れることになりそうです。3月末の出来上がりベースで107円台後半で現在は十分為替予約を入れることができます。東京時間帯ではそんな実需に押されて頭の重い展開だと思います。ユーロ/円についても同じことが言えます。108.50を上回ってくるとシカゴ筋のドル買い戻しが相当入ってくると思いますので注意してください。(利食い千人力という諺があります。)欧州通貨ですが、ユーロ/ドルでは、モノラインのトリプルA格付けの据え置き報道には反応薄です。今日発表のドイツの経済研究所のひとつであるIFOによる2月のドイツ景気動向調査指数に注目しています。予想は102.9とのことで注目です。悪い数字が出ても、ドイツの1月のインフレ率は3.2%ですから、直ぐには利下げの話は出てきません。でも煽る市場参加者は必ずどこかにいます。良い数字が出ると素直にユーロ買いか。1.4800のサポート(支持線)が注目。上は1.5100がターゲットです。ポンドもモノラインの話に反応薄でむしろ、ポンド/ドルの1.9700を注意です。クロス円は、ユーロ、ポンドともドル/円が米景気のリトマス紙となっており、また自国金融当局の金融政策維持の観測が強いために、そろって素直にブルトレンド(強気)で動いています。こちらは、ドル/円でもドル売りが出たときに注意です。オージー(オーストラリアドル)/ドルは我関せずの勢いです。0.9600方向です。対円では意外と早く100円台ですね。素直な通貨です。流れに乗りましょう。

 

 

米国時間帯に入ると今日は経済指標の日です。卸売物価指数と消費者信頼感指数と要注意です。こちらについては、イーブニングレポートにて報告します。

 

 

格付けについて:海外では3つの大きな格付け会社があります。米系スタンダード アンド プアーズ社、ムーディーズ社、そして英系フィッチ社があります。それぞれ、企業に対して最上位のトリプルA(AAA, ダブルA(AA), シングルA(A)とそれ以下のB格、C格と格付けされます。トリプルA格ですと、投資家は安心してその企業に投資できます。ただし、投資利回り的には、安全志向ですから、低いということです。下位格付けになる程、期待投資利回りは高くなります。つまりディフォルトリスク(倒産リスク)が高いということです。適格投資格付けとしては、本邦機関投資家は一般的にはB格の最上位のトリプルB(BBB)以上を投資適格として、投資しています。

 

 

兜町も上がっているようですので、今日もがんばりましょう。

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プロフィール
HN:
水谷 文雄
年齢:
71
性別:
男性
誕生日:
1953/03/09
職業:
スペイン研究家
趣味:
旅行、陶芸、料理
自己紹介:
スイス銀行(現UBS)などで、為替、金利ディーラーとして20年以上のキャリアを歩む。
国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。
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