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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

 

今週の二つ目のビッグイベントを今晩10時半に迎えます。1月の米雇用統計の発表です。昨晩の為替市場・金融市場を総括すると、行って来いの相場で、上下に大きく振れましたが、最後は大して昨日の夕方と変わっていないというのが私の印象です。

 

 

昨晩の海外市場を振り返ってみます。欧州市場では1月のユーロ圏消費者物価指数を注目していました。結果は3.2%と予想より0.1%高いだけで、相場には影響を与えませんでした。ECB(欧州中央銀行)理事の間で金利観について二つに分かれていますが、3%以上をキープしていますから、素直にまだインフレ懸念は残ると判断したほうが良さそうです。これはユーロ高にとっては追い風と思います。米国市場では、いくつかの米経済指標が発表されましたが、どれも予想よりも大きく外れず、1月のシカゴ購買部協会景気指数が51.5と予想の52.0より若干下回ったかの印象でした。それよりも、最も金融市場に影響を与えたのが、モノライン(米金融保証会社)の格付けについても話です。米格付け会社大手のS&P(スタンダード アンド プアーズ)社は、アムバック・フィナンシャルの格付けを据え置き、引き下げ方向での見直しをするとのこと、またMBIAについても引き下げ方向で見直すとの発表がありました。株式市場はネガティブに反応するのではと思われたのですが、MBIACEO(最高意思決定執行役員)が「MBIAはトリプルAを維持できる。」との発言をきっかけに株式市場が持ち直しようです。まだまだ流動的な話ですので、私は信じませんが。

 

 

為替市場は、夜遅く帰るとドル/円が105円台を付けていました。週間の失業保険申請件数が大幅に増加ということでドルが売られたようでした。今晩発表の数字に思惑が飛んだようです。安心して寝ました。しかし、朝起きると、106円台と、短期売買目的での買い戻しとポジションを少なくする動きも出たようでした。やはり、今晩の数字が皆さん気になります。スイスフランが海外市場で1.0759と最高値をつけました。金融リスクが高まる中、逃避資金の避難先として人気のようです。スイスフラン高について、ジョーダン・スイス国立銀行(SNB)理事は、スイスフランの目標はなく、またスイスフラン高はインフレを緩和するとのコメントをされ、スイスフラン高に対して寛容な姿勢を示されました。まだまだ金融リスクが高まれば、スイスに資金が流れそうですね。また、金も引き続きファンド筋の買いがコンスタントに入ってきているようです。それだけ、ファンド筋、投機筋はリスクに対して敏感であると言えます。

 

 

さて、今後の為替市場ですが、一言、日本時間午後10時半発表の米雇用統計発表待ちで、大して動かないと思います。若干対ドルのチャートを見るとドル売り方向のようですので、そちらにポジションを傾けて、発表と同時に利食いを入れる参加者もいるのではと思います。市場の予想は1月の非農業部門雇用者数が60,000人前後の増加、そして失業率自体は4.9%の予想です。その他経済指標を含めて、イーブニングレポートで考えてみましょう。それまではリラックスして、下記の余談でもお読みください。

 

 

余談:米雇用統計発表前の息抜き:米雇用統計は日本時間では午後10時半発表です。米国が夏時間の時は午後9時半発表となります。そしていつも「花の金曜日」の発表となります。日本の為替ディーラーは、この日は雇用統計待ちの相場となり、大体午後67時くらいには一旦ディーリングルームから退散して、発表までの時間をつぶします。晩御飯を食べにゆく者あり、他の銀行のディーラーと情報交換で、どこかのラウンジへ出掛ける者とそれぞれです。私はどちらかと言えば、同僚・先輩ディーラーか他の部署の仲間と近くで食事をして、発表30分くらい前に戻ってきました。時によっては1杯引っ掛けて戻ってきました。時々戻ってくると差し入れがありました。シンガポール駐在で東京出張のアメリカ人統括責任者からは、ビザと冷たい飲み物(ソフトドリンクも含めて)の差し入れが。またここで駈け付け一杯です。ほろ酔い気分ではないのですが、ロイター画面をしっかり眺めつつ、発表時間をちょっと良い気分で迎えたことがただただありました。シンガポール支店で雇用統計発表を待っていた時はもっと酷いものでした。多くの欧米人ディーラーは結構いい気分で戻ってきて陽気に発表待ちです。東京での話に戻りますが、予想通りであれば、直ぐ帰るか、また飲み屋に直行です。もしも、予想外の数字が出たら、最終電車まで残るか、景気の良い時は家まで4社タクシー券をもらって帰ることとなりました。ディーラー稼業の楽しみのひとつでした。

 

注:シンガポールの外資系金融機関のディーリングルームは多くの欧米人(オーストラリア人とニュージーランド人も含む。)が本当に多く、私の在籍した銀行でも、ディーリングルームもほぼ半数が欧米人です。それほど、シンガポールは、インフラが安く、東京よりも広くて快適な住まいを安く外国人に提供できるのです。シンガポールの外資誘導政策勝ちですね。

 

 

それではリラックスして日中過ごしましょう。

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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

FRB(米連邦準備理事会)はFOMC(米連邦公開市場委員会)にて政策金利でありますフェッド・ファンド・レート(FF rate)を0.5%切り下げて3.0%としました。先週の緊急利下げと合わせて2週間で1.25%引き下げました。声明では金融市場はかなりの緊張状態にあり、景気下振れリスクが残るとして、必要に応じて迅速に行動すると明言しています。更なる追加利下げの可能性を示唆しています。市場の大多数の予想通りとなりました。0.25%の利下げではなかったために、金融市場は私の予想よりも落ち着いた行動をしているようです。

 

 

ウォール街は冷ややかに反応したようでした。同日に発表されてしまった米第四四半期のGDP(国内総生産)の速報値が前期比で0.6%の伸びに留まり、米経済の減速感を裏づけしてしまったようです。また、モノライン(米金融保証会社)大手のアムバック・フィナンシャルの格下げが今日にも行われるとの話から、株も下げ基調で終了しました。スイス金融機関最大手UBSが追加損失計上などとサブプライム関連問題の拡大懸念が金融市場の根っ子にどっしりと横たわっています。

 

 

為替市場はユーロ/ドルでは、金利差拡大との理由から、一番素直に反応しているようで、ユーロ/ドルでの1.4800を上回ってきており、最高値更新(1.4968)も視野に入ってきています。ガンチャートでは、次の節目は1.5100です。ドル/円は私の予想どおりには行かなく、更なるドル売り基調を強めたようです。利食いのドル買戻しも大して入らず、ファンド筋、投機家は更なるドル下値をみているようです。106.00は非常に重要な節目ですから、注意しましょう。これを破ってレジスタンス(抵抗線)となれば、次の重要な節目は101.00です。セル オン ラリー(Sell on rally)の展開です。スイスフランが最高値を更新してしまいました。避難通貨的色彩の強い通貨ですので、世界経済の不安定さを象徴している動きと言えます。

 

 

さて、今後のシナリオですが、すでにコメントしてしまった通りです。今後の重要な予定は、今週金曜日の米雇用統計です。こちらで、更なる悪い数字が出れば、ドル売り加速となります。1月の非農業部門の雇用者数を市場は60,000人前後と予想しています。そして、各国間の金融政策強調と言う意味で、来月29日に東京で行われますG7(先進7カ国)財務相・中央銀行総裁会議が注目されます。各国が協調して、政策連合しないといけないようです。3月末の各国の流動性確保の議論もでてくると思います。為替についても、コメントが出てくるかもしれません。要注意です。ということで、まだしばらくは、ドル安方向に賭けても良さそうです。ドル/円でのsell on rally とユーロ/ドルでの バイ オン ディップ(buy on dip)継続です。特に、ユーロ/ドルで下がったところでユーロを拾ってゆくのが一番有効に思いえます。

 

 

スペイン通信:スペインには公用語が5つあります。一般にスペイン語と呼ばれるのがカスティージャ語です。イベリア半島の中心部が主な地域ですが、標準語として全国民が理解できる言語です。カタルーニャ語はバルセロナを中心としたカタルーニャ地方で話されます。カスティージャ圏とのプライドの争いからサッカーのレアル・マドリッドとFCバルセロナの試合は戦争そのものです。この試合をエル・クラシコと呼ばれ、日本で言えば野球の巨人阪神戦、サッカーで例えれば、日韓戦の雰囲気です。その他、北部フランスとの国境沿いのバスク地方のバスク人はバスク語(フランス領内でも話されます。)を、そして北西部のガリシア地方ではガリシア語が、そしてオレンジで有名な地中海岸沿いのバレンシア地方ではバレンシア語が話されています。それぞれ、私が聞いた限りでは、全く違った文法と言葉です。スペインがまとまれないのは、異なった民族の集まりだからと言えます。昔フランコ総統時代には、カスティージャ語以外の言語は使用禁止となっていましたが、独裁政権崩壊後は、地方色がどんどん強くなってきています。旧ユーゴスラビアのように、宗教の違いはありませんから、それぞれが独立国家となることは現状考えられません。

 

 

それでは今日もがんばりましょう。

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

東京の為替市場は静かな展開で、実需マーケットに終始したようです。レパトリ玉(日系企業・機関投資家の3月年度末決算用にドルもしくはユーロを円に償還する動き。)が出ていたようで、ドル/円もユーロ/円も若干下落気味です。でも、まあ動かないなという印象です。

 

 

IMF(国際通貨基金)が2008年の経済成長見通しを発表しました。それによると日本が1.5%、米国が1.5%、ユーロ圏が1.6%とそろって1%ミドル台です。それぞれ前回の発表に比べて下方修正です。金利水準からみると、日本はほとんどゼロ金利、米国がひょっとして今晩/明朝3%発表、そして欧州が4%です。先読みすれば欧州金利が経済成長予測に比べて高すぎではなかろうかと思ってしまいます。しかし、インフレ率が先月3.1%でしたから、その分、下駄が履かされている格好です。景気後退でインフレ率が後退(スタグフレーションは計算外とします。)すれば、必然的に金利は下がります。その意味で、欧州金利を見る上では、インフレ率の参考となる131日のユーロ圏消費者物価指数を注目しないといけません。インフレ率が高止まりするとECB(欧州中央銀行)は利下げできませんから、米国との金利差は拡大維持となります。必然的にユーロへ資金が流れ、ユーロ高の方向となります。中国の経済見通しは10.0%と引き続き高い経済成長率を維持する見通しです。貿易黒字を独り占めの感があるなか、人民元の切り上げは着実に進めないといけないようです。為替管理下では、ポジションを持つことは難しいのですが、先が見える通貨と言えますね。

 

 

モノライン(米金融保証会社)の損失がサブプライム関連で410億ドル(約43900億円)になるとの分析をJPモルガンが出しました。根の深い問題だとの印象がますます強くなっています。心理的に投資家の投資熱を冷やし、ドル売りを加速させそうな印象の記事です。FRB(米連邦準備理事会)だけの利下げ努力だけでは、何ら解決の方向には行かないから始末が悪そうです。サブプライム関連のデリバティブの怖さは、市場がなくて、勝手に値洗い価格だけ暴落して、損失を計上しないといけない仕組みになっているようで、根本的な治療方法がありません。ポジションをスクエアー(手仕舞い)に出来ない恐怖との戦いです。

 

 

ヤフーが減益でリストラをするとの記事を目にしました。最も勢いがありそうな米国を代表するメディア企業ですが、陰りが見えるようです。グーグルなどの追い上げが激しく、技術の革新努力を怠るとジャイアントとはいえ、衰退の方向かと思ってしまいます。米国産業の一番得意としている分野でも、景気の陰りが見えるようで非常に参考になりますね。

 

 

いよいよFOMC(米連邦公開市場委員会)の政策金利発表が日本時間明日の早朝午前415分頃にあります。為替展望についてはモーニングレポートでした通りで、多少繰り返しになりますが、市場の大半は0.50%引き下げて、政策金利のフェッドファンドレート(FF rate)が3%になることを予想しています。ユーロとの金利差拡大で、ユーロに対する投資が更に魅力的になります。ドル/円はドルショートが溜まっていますから、とりあえず利食いのドル買戻しがでるのではと思います。戻って108.50位か。次の節目の111.00までは飛ばないと思います。0.25%の利下げに留まれば、米株安のドル売りが加速かといったところです。106.00割れの次の節目は101.00です。参考までに。

 

 

それでは静かに発表を待ちましょう。Have a nice evening!

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

 

完璧なFOMC(米連邦公開市場委員会)の発表待ちです。米国東部時間215分に発表とのことですから、日本時間では明日朝午前415分です。それまでは、思惑とポジション調整、そして、東京市場では実需の輸出・輸入玉、レパトリ玉(日系企業・機関投資家の3月年度末決算用にドルもしくはユーロを円に償還する動き。)で市場が支配されそうです。昨日から兜町との連動性は薄れているようです。

 

 

さて、昨晩の海外市場で私が一番注目したのは、米債券市場でした。10年債の利回りが3.68%と前日よりも0.10%の上昇です。債券が売られて利回り(イールド)が上昇したと言うことです。通常、株が買われると資金が債券から流れ、債券が売られて金利が上昇するということになるのですが、昨晩の動きはダウ平均が96.41ドル上昇した割には、ちょっと債券が売られすぎではと感じました。いろいとと要因があったようです。12月米耐久財受注が+5.2%と予想の1.6%より遥かに高い数字でした。また1月の消費者信頼感指数は87.9とこちらは予想より少しばかり高いだけでした。また11月のS&P/Case-Shiller Indexの米住宅価格指数が前年比-7.7%とこちらはサブプライムの余波をもろに受けているようです。ということで、米経済にとって強い数字が二つ出たということで、債券売りが加速したようでした。また、確認はできませんでしたが、例のメドレー・グローバル・アドバイザーズ(緊急利下げを見事に当てました。)が今回のFOMCでは金利を据え置くのではとの見通しを顧客向けにレポート配信しているとのことです。債券市場が混乱をしたということです。でも、私は米国一丸となっての景気浮揚を狙っているということを考えれば0.50%の利下げが行われると素直に考えたほうが良いと思いますし、そのように為替市場とも対話した方が良いと思います。

 

 

ウォールストリートジャーナル(WSJ)の報道によりますと、米FBIがサブプライム問題で14の金融機関をその犯罪性についての捜査を開始するとの記事を目にしました。捜査の過程で、偽造、市場操作などが明らかになると、「モノライン」(金融保証会社)の格付けに端を発するサブプライム問題の拡大とともの金融界を揺るがすことになります。これも心理的にはドル売り、ウォール街の混乱となります。注視しましょう。

 

 

為替市場は本当に静かなようでした。ユーロ/ドルはほとんど動かず、ドル/円はドルショート(売り持ち)の市場参加者がポジション調整の利食い、つまり買い戻しに少し走っているようでした。但しシカゴ筋の投資家、投機家の根っ子のポジションはドルショートでFOMC発表を待ち構えています。

 

 

さて、少しFOMC後の為替市場を展望してみましょう。金曜日に雇用統計発表を控えていることも考慮しないといけません。一番分りやすいのはユーロ/ドルではないのでしょうか。仮に0.50%引き下げられると、米政策金利3.0%、そしてECB(欧州中央銀行)政策金利4.0%となりますから、金利差がぐっと拡大します。必然的にユーロに資金が流れます。ECB内は利上げ派と利下げ派に分かれていますから、微妙ですが、トルシェ総裁はどちらかと言えばインフレ抑制派の利上げ派です。1.4800, 1.5100方向ではないかと思います。ドル/円は、まずは利食いのドル買いが入るのではないのでしょうか。0.25%であれば、失望感から素直に米株式下落のドル/円でのドル売りとなってゆくのではと思います。

 

 

それでは東京の実需市場を眺めながら、バーナンキFRB議長の顔色でも想像しましょう。

 

 

思い出:駆け出しディーラー:25年以上前の話:駆け出しが最初に担当するのがテレックス担当ディーラーです。これは本当に肉体労働です。チーフのスイス人からレートチェックの叫び声が掛かります。例えば Dollar/yen please! と。そうするとアジア時間帯であれば、シンガポール、香港、そしてシドニーの米系、欧州系、日系の銀行をテレックスで呼びます。一人平均3台担当です。レートが出ると叫びます。例えば10/15  チーフに興味がなければ ntg tks bi nothing thanks bye の略です。) もしも10本(1千万ドル)買いたければ buy 10 とか take 10 と指を指されて大声で叫ばれます。そうなると必死です。At 15 buy ten dlr pls+ 又は mine ten dlr pls+ と打ちます。相手から ok done+ と返答があれば問題がありませんが、忙しいときは往々にして off となります。その瞬間勝負ですから、もし同時であれば、即座にどちらが先か判断しなければなりません。チーフからは deal done なのか nothing なのか苛立ちの罵声が飛んできます。Done されていないと判断したら即座に伝えないといけません。また10本ではなく5本に切られる場合もあります。5 doneと答えます。ドイツ語での4 letter wordは本当にグサッときます。だれもが通る昔の為替ディーラーの第一関門です。チーフのポジションの方向、海外銀行のポジション具合を予想して、どちらの銀行を攻めれば一番良いレートが取れるのかを常に頭に入れておかなければなりません。暇な時でもいつ何時レートチェックの叫び声が飛ぶかヒヤヒヤです。ロイターモニターの画面を見ながら、ポジション具合を見て、相場観を養うのです。テレックスの番号も全て暗記して、即座に3台で銀行を攻めますので緊張感いっぱいでした。一般的には海外ではテレックスボーイを経験して、電話でのディーリング経験に入ってゆきます。現在ではもうとっくの昔にテレックスはなくなり、また電話での銀行間取引も少なくなったと聞くにつけ、昔を懐かしく思い、また私も若かったと月日の経つのが早いものだと実感します。でも今から思い出すと楽しい思い出でもあります。

 

 

注:mine:買いの意味です。反対に売りは yours と言います。
Done とは取引成立を意味します。また 用語は全て簡略化されます。Dollar dlr please  は pls と。

 

 

長くなりましたが、今日もがんばりましょう。

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

 

これから始まるブッシュ大統領の一般教書演説を見ながらの金融市場です。米国東部時間午後9時からの予定ですから、日本時間の午前11時くらいから始まります。銀行のディーリングルームでは、CNNを見ながらの仕事となります。1500億ドルの景気刺激策、戻し税の話、法人税軽減の話をブッシュ大統領自らの口から再び説明があると思います。強いアメリカ経済の復活、政治的にもテロとの戦い、世界の警察官でありつづけるとの決意を表明し、強いアメリカの復活を高々と述べられることでしょう。このような演説をされると一時的に為替市場はドル買いにセンチメント的に走りやすいと思います。

 

 

昨晩の海外市場では、改めて米国経済がサブプライム問題で傷んでいる数字が出ました。12月の新築住宅販売件数が604,000戸と予想を下回り、またこの数字は12年ぶりの低水準とのことです。ダウ(米株)は一度下がりましたが、水曜日発表のFOMC(米連邦公開市場委員会)で0.50%利下げが市場で支配的になると買い戻され、最後はプラスに転じました。シカゴの先物市場では、0.50%の利下げを90%織り込んでいます。金利水準の再低下を見込み、ドルより高い金利通貨、即ち、ユーロとかポンドに資金が流れているようです。また、ドル安を見込んだ形で、逃避商品の金へも再びファンド筋の資金が流れているようで、1オンス927ドルと前日比16.4ドル高です。

 

 

為替市場では、FOMCでの0.50%の利下げを織り込む方向でのポジショニングが既に出来ているのではと想像されます。それは今週に入ってから、ドル/円についても、またユーロ/ドルでも悪い米国経済指標に大きく反応しなくなってきているからです。ドル/円では106.00を何度もトライしますが、跳ね返されます。利食いのドル買いが結構入っているようです。つまりしっかりとしたポジショニングをファンド筋、投機筋がすでに構築しているからです。それはシカゴCMEの円のポジションがネットロングで41,842枚も22日現在あることから分ります。大きな流れはドル安ですが、水曜日には一旦利食いが大量に入り、ドル/円での戻りがあるのではと予想します。ドル安第一ラウンドの終了も考えておきましょう。戻って108.50近辺をまず考えましょう。ユーロ/ドルはまだポジションが軽いようすから、もう少しユーロ高方向に動いても良さそうなものです。1.48001.5100を念頭におきましょう。不意の反落で注意をしないといけない節目は1.4500です。

 

 

教訓:金融の世界に長く携わりますと、多くの相場物での損失のニュースを目にします。古くはDKBシンガポール支店為替ディーラーの損失、住友商事の貴金属相場での損失、富士銀行NY支店の債券投機失敗、ベアリング証券シンガポール支店株式先物ディーラー巨額損失ときて、今回はソシエテ・ジェネラル株式ディーラー巨額投機失敗ときました。どれも、小額の投下資金から損失を膨らませています。小さな損失は直ぐに挽回できるとディーラーは考えがちです。しかしそこが落とし穴です。私自身も、そのような状況に陥りそうになったことがありました。そこを救ってくれたのは、良き上司であり、ディーラー仲間です。銀行内でもお互いにポジションどうだと意見交換します。そうすると誰がどちらの方向でどれくらいのリスクを抱えているかは大体分るものです。私の場合は夜の10時位までスイスフランのしこってしまったポジションを抱えて、いやなムードになりました。そこを救ってくれたのは、当時のシンガポール人の仲間ディーラーでした。もう悪い方向にきているから、ポジションクローズ(閉じて)して帰りましょうとアドバイスしてくれました。そこそこの損失で押さえることができ、その月はトータルで若干の損失で済ますことができました。ディーラーもしくは投資をされている方は、自己のポジションも明かすことのできる良き友人、仲間、相談相手を持たないといけません。いざという場合に本当に救われます。それが、Once a dealer, always a dealer の精神です。良き相談相手がそれぞれの損失事故を起した担当者にいなかったから、このような巨額損失がでることとなるのです。皆さんも正直に相談できる仲間を作りましょう。

 

 

それでは今日も一日がんばりましょう。

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プロフィール
HN:
水谷 文雄
年齢:
71
性別:
男性
誕生日:
1953/03/09
職業:
スペイン研究家
趣味:
旅行、陶芸、料理
自己紹介:
スイス銀行(現UBS)などで、為替、金利ディーラーとして20年以上のキャリアを歩む。
国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。
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