忍者ブログ
[5]  [6]  [7]  [8]  [9]  [10]  [11]  [12]  [13]  [14]  [15
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

お疲れ様です。

 

アジア時間帯は嵐の前の静かさのようです。今晩は経済指標が目白押しです。

 

 

昨日も触れましたが、Jパワー株に対して英国投資ファンド、ザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンドが株の買い増しを進めていましたが、日本政府は中止・変更を勧告するとのことです。現在の保有比率は9.9%ですが、20%まで買い進めたいとの意向があったようです。電力産業は確かに国の存亡に関わる重要な産業です。でも、だからと言って、電力企業の株を買い占めたからといって、その供給される電力が、経営権を握ることによってその電力が海外に提供されることになるのでもない。国土防衛の危機に直面するということでもない。羽田空港株の件とあわせて、どうも国際化が遅れていくように思えてなりません。電力供給が技術の発達によって容易に国外に提供されるようになれば、その時に政府は規制を掛ければよいのではと思うのですが。日本への投資という良い例を提供することで、昔の日本の投資対象としての魅力を取り戻せる良い機会ではと思うのですが。どうも私には理解ができません。

 

 

米メリルリンチが第1四半期に6080億ドル(6,0008,000億円)の損失計上をするとの報道を目にしました。相対取引でポジションを消せる金融商品ですから、現状の相場の数字をベースにした理論値にての値荒い(英語ではMark to Marketと言います。)となるわけですから、住宅市場、証券化商品市場が回復してこないことには損失の打ち止め感がでてきません。他社も似たり寄ったりですから、今後も損失計上発表の金融機関が出てきそうです。出てきても驚かないほうが良いと思います。しかし、金融市場ではかなり消化されつつあるようです。後は損失計上金融機関の増資をどうするかと言ったところです。海外政府系ファンドにお願いするのか(かなりの高い利回り(15パーセント)を要求されます。)、どこかプライベート・イクイティー(私募での投資家)を探してくるか、最終的にFRB (米連邦準備理事会)もしくは財務省に公的資金の導入をお願いすることになります。日本のバブル清算の時の状況に似てきています。

 

 

白川日銀総裁が国会で答弁されています。一般論として、為替相場は経済のファンダメンタルズを反映すべきである。円キャリー取引について、いったん積み上がった後、縮小したのは事実だが、足元でまだ積み上がったものもある。として為替市場と現在の投資家のスタンスを説明されました。私は現在は円キャリー取引は限られた通貨以外はもうすべきではないとの見解です。欧州通貨は今後はどちらかと言えば下落方向にあります。その認識が個人投資家にはまだまだ浸透していないようです。資源国通貨でまだ健全で高金利が続くオージー(豪ドル)などは対象として組み入れておいてもよいと思います。その他 ニュージーランドドルそしてカナダドルも良いのではと思います。健全な経済状況、資源保有国といったところが最低条件です。

 

 

モーニングレポートでも取り上げましたが、今晩が今週為替相場に一番敏感に反応する経済指標が欧州、米国と出てきます。

 

 

欧州時間帯:3月ユーロ圏CPI(消費者物価指数)予想+3.5%(前年比)、+0.9%(前月比)です。ECB(欧州中央銀行)のインフレ目標ターゲットは2.0%前後です。高い数字が出ればECBによる現状の政策金利(4%)の維持がますます強まりますから、ユーロ高方向に反応します。逆に悪い数字が出れば、利下げの話は出ないものの、景況感の陰りかとの憶測からユーロ売りに反応です。ユーロ/ドルでは1.5700の節目を注視しましょう。この節目が分水嶺となります。現在は既にドイツの3月のCPIが発表され、予想通りの+3.1%(前年比)ですが、思惑が走っているようで、ユーロが強めに1.58台で推移していますが。

 

米国時間帯:いろいろと出ます。最も注目すべきは3月のCPIです。予想は+4.1%(前年比)、+0.3%(前月比)です。コア(除く食品+エネルギー)で+2.4%(前年比)、+0.2%(前月比)です。もう実質マイナス金利となっているところでのインフレ率に注目です。高い数字が出ると、月末のFOMC(米連邦公開市場委員会)での利下げ幅の縮小観測となります。これは当然ドルの買戻しとなります。(ディレバレッジ) 低い数字が出れば、ファンダメンタルズに焦点が当てられドル売りとなります。その他注目経済指標は3月の住宅着工件数です。市場予想は101.8万件です。サブプライム関連で住宅関連産業の業況の判断材料となります。経済指標以外ではベージュブック(Beige Book 地区連銀経済報告書でFOMC(米連邦公開市場委員会)の討議資料となります。)の内容です。利下げ幅の判断材料として注意です。

 

 

為替で述べていない通貨について話します。ドル/円は毎度の繰り返しですが、101.00が分水嶺で、下がファンダメンタルズ重視、上がディレバレッジが進む領域です。経済指標次第の動きを予想します。オージー(豪ドル)/ドルは0.9100がサポート(支持線)となっており、0.91000.9600のレンジ内取引で、ブルトレンド(強気)と読みます。

 

 

英語の格言です。

If you have a position, forget your emotion.」 ポジションを持ったら、感情は忘れろ。

ポジションに対して期待を抱いたりしてはいけません。戻ってきてほしいとの感情が入っているときはだいたいやられます。冷静にまずいと思ったらポジションを切ることです。

 

 

それでは今晩は荒波が押し寄せそうですが、相場の波と仲良くしましょう。

 

Have a nice afternoon!

PR

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

お疲れ様です。

 

 

4月1日にオーストラリア準備銀行(RBA)は政策金利(キャッシュレート)を7.25%に据え置きましたが、その時の議事録が公表されました。読んでみましたので、重要なポイントだけ論述してみます。ちょっと長くなりますが、読み流してください。

 

 

世界経済については減速感が出てきている。米国については、主要な成長部門はドル安によってもたらされた輸出である。中国は経済成長が緩やかになる兆候がある。日本についての記述は今回ありません。欧州については米国程ではないものの、経済活動の陰りが見られる。国内については、2007年は強いGDP(国内総生産)+3.9%が強い国内需要(+5.7%)によって支えられた。これは輸入の増加と国内生産能力の上昇寄与が大きい。小売についてはフラット。金融市場の混乱から消費者心理がここ数ヶ月急激に落ち込んでいる。住宅金融もここ数ヶ月落ち込んでいる。しかし投資部門については8%の伸びを示しており、特に鉱山投資は高水準を維持している。貿易は2008年半ばでは15%の伸びを示すであろう。これは石炭・鉄鉱石の輸出の伸びに支えられている。そしてこれはオーストラリア経済に大きな刺激を与えている。労働市場は雇用の伸びが緩やかになるとの兆候はない。CPI(消費者物価指数)は3月基準四半期では年率4%程度である。直近のCPIの数字から2010年までのインフレ見通しは以前の予想よりも幾分落ち込むとの見通しである。これは需要の伸びを著しく落とし、稼働能力に対する圧力を落す。需要とインフレの両面について委員のメンバーはかなりの不確実性が続くと認識した。金融政策について。金融市場の混乱はディレバレッジの進行の結果である。(the process of de-leverage)ディレバレッジの例として欧州域内でのドイツ国債と他の国々のイールドスプレッドが流動性の干上がりにより拡大した。(注:ドイツ国債は流動性があるが、他の国の流動性はないために、金融市場混乱でドイツ国債の買戻しに走り、他の国との利回り格差が大きくなったと想像されます。)オーストラリアドルについては、過去一ヶ月に貿易加重平均によると4%下落した。バスケット通貨のほとんどに対して、また特に円とスイスフランに対して。しかし年間を通してオーストラリアドルはTWI(Trade weighted Index)ベースで4%上昇している。国内短期金融市場では90日の手形レートが9%を付け、キャッシュレート(政策金利)とのスプレッドの広がりを見せたが、3月中旬には7.75%まで下がった。90180日の期間でRBAがバランス(資金供給)を増やした結果キャッシュレートとの偏差はなくなった。債券市場では旺盛な企業の資金調達からイールドカーブが上昇している。銀行の資金調達コストは高い金利として資金借り手に転嫁される。信用収縮があるものの、企業の資金調達意欲は強い。最後の締めくくりとして、2008年初期の段階で国内需要の減速感、企業と消費者の景況感に対する見方が弱まり、小売も弱まる。世界経済の減速感と金融引き締めにより経済拡大の推進力は弱まる。結果的に需要の伸びとインフレ圧力は弱まる。しかし短期的なインフレ圧力は比較的高く3月基準四半期ベースではインフレは年率では更に高まる予想である。印象としてまだまだ現状の政策金利は続けられますが、ある時点からは利下げ方向に向かいそうです。「recognize 」との表現であり「concern 」とは書いてありません。まだ楽観視しても良さそうです。とくに高め金利については。現状ではまだ投資対象国として妙味がありそうです。従って今日もオージー(豪ドル)/ドルで0.9300近辺まで上昇しており、買い優勢です。

 

 

これからの海外市場では重要な経済市場が出されます。まずは英国の3月のCPI(消費し物価指数)です。市場予想は+2.6%(前年比)そしてコア(除食品+エネルギー)で1.2%です。今後のBOE(イングランド銀行)の金融政策に影響を与えますから注意です。方向は利下げです。悪い数字が出ればポンドが売られることとなります。そしてドイツのZEW景況感調査です。予想は-30.5となっています。ユーロ圏最大の経済圏ですから、全体の景況感を占う意味でヒントとなります。ウェーバー独連銀総裁、トリシェECB(欧州中央銀行)総裁も注視しています。そして米国市場では3月のPPI(卸売物価指数)です。予想は+0.4%。また先月注目された数字として4月のNY州製造業業況指数が発表されます。予想は-17.5です。マイナスの数字ですから、もともと悪い。仮に良い数字が出た場合はその反応が見物です。

 

 

為替の見通しはモーニングレポートと変りありません。そこで客観的な数字で見てみましょう。ドル/円はストカスティクでみるとファースト・スローが60を挟んで下向きです。弱い売りサインと見えます。101.00の分水嶺で下がってどこまで行くかがポイントではと思います。上に跳ねた場合は103.50あたりを目安に。ポンド/ドルは20でファースト・スローが交錯して短期的な買いサインのように見えます。短期的と思われますから、上値は限定的かと思うのですが。ファンダメンタルズからすると1.9700を下回れば下落スピードが加速するとは思うのですが。ポンドはいつも五里霧中です。ユーロ/ドルは70位で両線ともドリフト状態です。方向感は読めません。上値でECBFRB(米連邦準備理事会)を試す動きになるかもしれません。オージー(豪ドル)/ドルは80以上で交錯していますから売りサインと言えます。ただし下値に拾う動きではと思います。前述の議事録を参照ください。こちらは私の意に反したテクニカル分析の数字です。クロス円はドル/円次第の動きで正直読みづらいですね。(ひょっとして今一番読みづらいのがドル/円かもしれませんね。本音!)

 

 

解説:ストカスティック(stochastic)は90以上であれば買われすぎ(オーバーボウト(overbought))、10以下であれば売られすぎ(オーバーソールド(oversold))のサインと言われています。二つのラインが交差すると転換点と読めます。数字自体はパーセンと表示です。簡単な説明ですが、相場を読む上で参考になります。

 

 

それでは Have a nice afternoon!

 

PS: 為替ケ・セラ・セラ」更新しましたので、お楽しみください。写真は良く撮れたと思います。ベストシャッターチャンスでした!
http://fx-blog.jp/mizutani/

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

お疲れ様です。

 

 

重大イベントの後の東京市場の典型的な動きとなりました。誰も相場の主導権を取ろうとせず、実需市場となっています。本格的な為替相場観に基づいた取引は欧州市場、米国市場で始まります。

 

 

オーストラリアの2月の住宅ローンについての統計が発表されました。マイナス5.9%(前月比)と市場予想のプラス0.5%とは全く反対の極めて悪い数字が出たためにオージー(豪ドル)が売られました。オージー(豪ドル)/ドルで0.9210近辺まで下落しましたが、やはりと言うか他の先進諸国と比べればまだ良いファンダメンタルズで高金利の通貨として魅力があるようで、下で拾う投資家がいるようです。0.92台は維持されています。下のサポート(支持線)は0.9100ですから、まだまだ余裕です。シカゴの数字から分るとおり、ここ1週間で一番ロング(買い持ち)が増えた通貨です。0.9600あたりが目標です。

 

 

米金融機関の決算発表が相次ぐ中、米金融機関大手のワコビア(Wachovia)が6070億ドル(約6,000億円~7,000億円)の資本増強を発表しました。理由はやはり第1四半期決算での損失計上のようです。資本増強の出し手としてはファンド筋とのことですが、高い投資利回りを要求されることでしょう。2月にシティなどが政府系ファンドから増資の資本を受け入れましたが、利回りは15%との噂でした。控えめな本邦みずほフィナンシャルは11%との噂。どこも大変な負担覚悟での資本増強のようだ。将来の銀行経営を圧迫しないかと半分心配になります。ワコビアについては私は個人的に不動産ファンドの関係で内情を知っていた関係で、かなりリスクの高い部門での投資も積極姿勢を示していたので、結果的にそうした積極姿勢が審査を甘くしてしまい、最終的に損失計上となってしまったのではと想像します。後発組のサガのような気がします。

 

 

G7について追記しますが、金融安定化フォーラム(FSF Financial Stability Forum)の内容をみますと、市場原理型から金融機関への規制と監督の強化に今後重点を置かれるとのことです。100日以内の実施策には特に目立ったものはないのですが、2008年度中に実施の項目は注目です。監督当局が金融機関ごとに監視組織を折衷ということは、例えば、日銀もしくは金融庁がみずほフィナンシャル内に常駐のスタッフを置いて、常に取引を監視したり、新しい金融商品投資に対しては企画部とかコンプライアンス部の意見を同時的にモニターするということでしょうか。米国金融機関で言えば、融資先がヘッジファンドであったりするから、何かと自由度を阻害されそうだ。また一般の債券とその他複雑な金融商品との格付けの違いを設けるとの話ですが、裏を返せば、同じ例えばシングルA格付けの不動産関連投資債券と一般社債が同様に扱われていたとはあきれてしまいます。どうも数学が得意な人たちに審査基準を任せてしまうと数字自体の判断から同等になってしまうのですね。不動産投資と社債と見ればリスクの違いは一目なのですが。結論として、足かせされた金融機関から資金を調達しているファンド筋にはやっかいな状況になりそうです。ということで今後のファンド筋の動き方に微妙に影響が出てくるかもしれません。ディレバレッジが続く可能性が高いと思います。

 

 

為替市場に戻りましょう。兜町はウォール街のGEショックを受け継いで大幅下落です。そして金は現在921ドルの取引で上昇気味です。フランスのラザルデ(Lagarde)大蔵相が、協調しての文言はドルの下落を寄り戻す助けとなろうと語っています。これまで発言されない政府高官の発言には注意しないといけません。ユーロ高への不快感を示唆されたものと解釈してよいのでしょう。欧州金融当局者の思惑通りG7声明ではユーロ/ドルが一番標的にされそうです。1.57台には戻りましたが、再び1.5700を割る方向に動くのではと思うのですが。今週は米国の金融機関の業績発表、経済市場が発表と米ファンダメンタルズを見ながらの動きですが、悪い数字が出たからといって素直に大幅なドル売りとはならないと思います。ドル/円も注目の101.00を割ってきています。101.00を私はファンダメンタルズとディレバレッジの分水嶺と思っています。ただしG7に敬意を表して直ぐに100円割れをトライするとは思えません。割るとすれば「円キャリートレード」の損切りです。101.00より上はディレバレッジの世界です。シカゴの数字を見ても利食い・損切りでポジションが少なくなってきています。ドル/円は現在はどちらに振られてもおかしくなく見えない通貨です。その意味で見えるのはポンドとオージー(豪ドル)は見えてきていると読みます。皆さん見える通貨でのポジション取りに専念しましょう。

 

 

解説:ディレバレッジ:レバレッジの反対です。リスク許容度を資金調達の多様化で高めることをレバレッジと言います。その反対の動き つまりリスクをもうとることなく、ポジションを解消する動きを指します。

 

 

それでは Have a nice afternoon!

 

 

 

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

お疲れ様です。

 

 

東京時間帯になるとぴたっと止まってしまう為替相場です。昨晩の大波小波の後の実需市場となりました。

 

 

今週はずいぶんと各中央銀行の議事録とか、金融政策決定会合の声明文、IMF(国際通貨基金)レポートと英語の資料ばかり読んでいたのではという気分です。来週はベージュブックを読むこととなりそうです。(FOMC(米連邦公開市場委員会)のたたき台となる資料で通常FOMC開催の2週間前に公開されます。)今日もBOE(イングランド銀行)とECB(欧州中央銀行)の声明文を読みました。BOEについては、メディア発表の記事で十分ですが、ECBについてはイントロダクトリー・ステートメント(Introductory Statement)を読んでみましたら、面白い内容でしたので、その部分だけ紹介します。尚、金融決定のステートメントは何と22の異なった言語で載せられています。やはりユーロは凄いですね。英語はenです。

 

 

インフレリスクが上昇しており、特に賃金交渉の成り行きに注目しているとのことです。(注:ドイツでは労働組合が強くIGメタルなど強力に経営陣と粘り強く交渉し、かなりの賃上げを成功させています。)ユーロ経済のファンダメンタルズは健全であるが、金融市場の混乱から生じる不確実性が高まっており、その緊張度が予想よりも長引く。ただし物価安定には一番の重点を置く。(次の部分が一番面白い部分でした。)非金融会社への貸出し額が20082月現在で14.8%(年率)と伸びている。金融市場の混乱の影響を受けているものの、域内民間部門への銀行貸し出しは過去2年間では年率11%と高い。(注:従って比較的高いGDP(域内総生産)を維持することができるということです。)最後には構造改革の必要性が強調されていました。このあたりはユーロが対ドルで簡単に下がらない根本的な要因と言えると、私は解釈します。ただIMFのレポートを読むと年後半からはちょっと見方を変えないといけないようです。週末もう一度IMFレポートをざっくり読む価値はあるかもしれませんね。約400ページもあります。但し意外と分りやすい英語で書いてあります。

 

 

今日のこれからの予定ですが、やはり焦点はG7(先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議)です。その前にひとつだけ経済指標に注意です。4月のミシガン大学消費者信頼感指数の速報値が出されます。予想は69.0です。意外と予想外の数字が出ると反応することがありますので注意しましょう。そしてG7 主たる議題が金融市場安定への監督見直しで、信用収縮に歯止めをかけようとしています。中央銀行間での連携(為替スワップの充実)と中央銀行内での金融機関の監視です。早め早めに手を打って未然に資金繰り悪化の倒産と言った危機から民間金融機関を救おうということです。これは基本的にはドルの安定つまりドル買い要因となります。為替について、額賀財務相が「当然為替の問題について話し合われる。」とのコメントが出ています。ユンケル・ユーロ圏財務相会合議長はわざわざブッシュ大統領ともドル安是正の話をされたかもしれませんし、G7でユーロ高懸念の話をすると明言されています。また定例理事会を終えたトリシェECB総裁も駆けつけ、為替の過度の変動は好ましくないとの見解ですから、声明文に出ないまでも、個別記者会見の場での発言があるかもしれませんので要注意です。2月の東京でのG7でのトリシェ総裁がわざわざ個別にメディアを集めて、インフレ抑制が最重要課題だと主張された場面が私には印象に残っています。この記者会見は本当にその後のユーロ相場を構築する上で影響力のあったものとなりました。トリシェ総裁は市場にヒントを送るのが上手いと私は思っています。

 

 

為替相場について話しましょう。まずは兜町。G7で金融機関の透明性を高め市場を安定化される対策がとられるとの期待感からNY株式市場に続き兜町も上昇しました。つられてドルも堅調といったところです。金相場は926ドル台(1オンス)での取引と戻し継続です。ドル/円はディレバレッジ領域です。G7を控え更にポジションを落す動きではと思います。101.00~103.50のレンジです。101.00を割れば米ファンダメンタルズ重視でのドル売りとなります。ユーロ/ドルは1.5700まで行きませんでした。ECBの金利据え置きとインフレ抑制重視の政策に敬意を表した形です。こちらは1.5700~1.6300のレンジでどちらかと言えば、1.5700方向を読みます。ポンド/ドルも私が読んでいる1.9700まではまだありますね。方向的には1.9700を破る方向です。ポンド下落リスクがあると金融当局が認めているのですから。オージー(豪ドル)/ドルは0.91000.9600のレンジでバイアスは0.9600と読みます。まだまだオージーへの投資人気は続くと予想します。

 

 

長年の知り合いが午後尋ねて来られたのでレポート遅れました。為替市場動いていませんのでご勘弁を。

 

それでは今週はこのあたりで。良い週末をお迎えください。TGIF

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

お疲れ様です。

 

ドル/円ではファンダメンタルズがディレバレッジに押され気味の展開ですが、101.00を割りました。バリア系のオプションがあるらしいとの話です。101.00103.00内でのレンジの勝負で、もしもどちらかへ振れれば損切りというオプション取引です。必死に101.00を割らないようにドルを買いまくっていたようですが。これでひとつのポジションが消えたわけです。

 

 

今朝方2月の日本の貿易収支と経常収支が発表されましたが、相場には反応なしの様相です。昔は日本の貿易収支も米国の貿易収支もスリリングな時間を過ごしたのですが、今は昔です。そしてオーストラリアの3月の雇用統計は発表となりこちらは為替に反応しました。失業率は4.1%と前月の4.0%から悪化しました。しかし新規雇用者数が14,800人と市場予想よりも良い数字のようでした。オージー(豪ドル)ブル(強気に反応しました。)投資人気が衰えない希望の通貨です。

 

 

モーニングレポートでIMF(国際通貨基金)報告書について若干コメントしましたが詳しい内容を調べるためにIMFのホームページに入って調べてみました。いろいろと面白い事実が分りこれは為替相場を読む上での宝庫でした。確かに2009年度のドイツのGDP(国内総生産)1.0%予想でした。そして面白いデータとして2009年のCPI(消費者物価指数)と失業率の予想が出ていてこれは本当に興味深いです。そしてもちろん米国の数字も出ています。まずはドイツの数字ですが、CPI1.6% ユーロ圏全体では1.9%です。見事にユーロ圏の目標インフレ率の2.0%前後に収まっています。スペインも3.0%予想です。そしてテキストを読んでみましたら、これも本当にお宝に遭遇です。「(ユーロ圏は)2009年にはインフレ率が2%を下回ると予測され、(経済)活動がネガティブな見通しが増す内容の中で、ECB(欧州中央銀行)は金融スタンスを幾分緩和的に出来る余裕がうまれる。」原文では「However, given that headline inflation is projected to moderate back below 2 percent during 2009, in the context of an increasing negative outlook for activity, the ECB can afford some easing of the policy stance.」明確に利下げの予測が出ています。これは重要なヒントです。またポンドについても引き続き緩和の金融政策がとられると明確に出ています。ある時点でユーロ高が必然的に是正されると読みます。しかしいつかはまだ分りません。米国の数字を見てみました。2009年のCPI予測2.0% そして失業率6.3%予測です。3月の失業率が5.1%でしたから、えらい高い悪くなる予測です。原文でじっくり読みたい方はIMFのホームページhttp://www.imf.org/external/pubs/ft/survey/so/2008/
RES040908A.htm
 
に入り、
Read Report のコーナーに入ってください。全体のデータは66ページ、ユーロ圏の分析テキストは77ページに論ざれています。

 

 

今晩は重大イベントが控えています。まず日本時間午後8時にBOE(イングランド銀行)の政策決定委員会での政策金利について発表があります。現行5.25%から0.25%利下げの予想です。場合によっては0.50%の利下げもあるかもしれません。ポンド下落要因。前回の議事録に明確に書かれており、間接的にキング総裁、ビーン委員がヒントを市場に送っていました。1.9700が重要な節目です。1.93501.9700あたりに収まるのではと読みます。ドルの要因で現在は1.97台ミドルですが。ECB(欧州中央銀行)は定例理事会も行います。現行4.0%の政策金利は据え置きよそうです。日本時間午後9時半くらいにトリシェ総裁が記者会見をします。これは要注意です。ユーロ高に対する見解に注目です。ドル安方向でのユーロ/ドルは1.58台ですが、これも記者会見次第の動きかと思います。ユンケル・ユーロ圏財務相会合議長が米国入りされており、ブッシュ大統領と会見されました。「世界経済の成長にとって為替の過度の変動は好ましくない。G7では金融市場に対する懸念が示めされるであろう。」と語られ、トリシェ総裁の露払い的な動きをされています。G7にも注目です。オージーは変らない見解です。オージー(豪ドル)/ドルは0.91000.9600のレンジで0.9600方向と読みます。

 

 

さてドル/円はどうでしょう。ファンダメンタルズがディレバレッジに勝っているようです。素直に為替相場と対話しないといけないですね。101.00は重要な節目です。101.00の下はファンダメンタルズの領域、101.00以上はディレバレッジが支配しているのではとの印象です。中立に見て対応しましょう。

 

 

英語の格言ですが、「When in doubt, get out.」疑問に思ったらまずは逃げることです。

 

 

それでは Have a nice afternoon!

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
フリーエリア
最新CM
[06/15 ヨーロッパカラー]
[05/16 FXランキングサイト]
[10/11 辻 秀雄]
[09/01 koko]
[08/28 tani]
最新TB
プロフィール
HN:
水谷 文雄
年齢:
71
性別:
男性
誕生日:
1953/03/09
職業:
スペイン研究家
趣味:
旅行、陶芸、料理
自己紹介:
スイス銀行(現UBS)などで、為替、金利ディーラーとして20年以上のキャリアを歩む。
国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。
バーコード
ブログ内検索
アクセス解析
忍者ブログ [PR]

本サイトに記載・掲載されている内容の著作権は、原則として株式会社FXBB、およびその他情報提供者に帰属します。
著作権法により、株式会社FXBBおよびその他情報提供者等に無断で転用、複製等することを禁じます。