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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
お疲れ様です。
今日の日本経済新聞朝刊の英エコノミスト誌の記事は、日本経済新聞社としてよく掲載したものだと拍手喝采です。そのまま掲載したところに意味があると思います。日本のメディアが書くと必ず政治圧力がかかります。直接日本の停滞の原因が政治によるものと断定して、具体的な政治家名を出して、論理的にそして具体的に組み立てて批判しています。是非、この日本語訳を自民、民主両党の政治家さんは熟読されて、早急に「日本売りストッププロジェクト」に着手してほしい。そうでないと、頼みの外人投資家から更なる日本離れとなりそうです。取り敢えずは、民主党は、メンツを捨てて、実務力、経験豊富な武藤氏を日本銀行総裁にすべきではなかろうか。日本が早く世界第二位の経済国として再生そして成長軌道に乗ってほしいものです。そうでないと、これからの世代がかわいそうでなりません。
福井総裁は次期総裁選出で混乱している国会を尻目にバーゼルに出張されていたようです。資金調達枠の国際協調でしっかりと役割を果たされたことと思います。私は福井総裁のポリシーが好きでしたが、道半ばでした。まわりから、特に政治家からいじめられて、本来の政策がとれませんでした。早く政策金利を本来の姿に戻しておきたかったとの思いが強いと思います。欧米先進国の正常な政策金利は概ね4~5%といったところです。デフレ脱却には、無理してでも株価を上げて、インフレ気味に持ってゆく政策が必要でありました。インフレ率を2%くらいで維持して、世の中の賃金物価を上げてゆかないと国際競争力でどんどん置いてゆかれます。ロンドンの地下鉄が日本円で約1000円、NYの地下鉄が2ドルですから約200円そして東京の地下鉄が最低区間で160円ですから、日本人がロンドン、NYに旅行すると本当に苦しいですね。(初めてロンドンに行った時は、確か約200円か高いとは思いませんでした。ただビールは今でも東京よりも相当安いと聞いています。そしてNYでは例のコインが1ドルで100円感覚でした。)
金融市場の話をしましょう。朝方日本の第4四半期のGDP(国内総生産)が発表され前期比年率換算で3.5%と速報値の3.7%から下方修正されたものの、良い数字です。為替市場も兜町も全く無視で、ただただ米国サイドしかみていません。兜町は上昇してはいますが、13,000円台まで届きません。朝方400円以上あがっていましたが、終わってみれば、200円位のあげに留まっています。英エコノミスト誌が指摘する通りです。根っ子に日本不信があります。これからの経済指標としては、ユーロ圏1月の鉱工業生産です。予想は前月比+0.4%です。
為替市場はドル売り小休止で、今回の戻しでドル買いの利食いが相対的に出ていたと思います。まずはオージー(オーストラリアドル)/ドルから始めます。朝方3月のWestpac消費者信頼感指数が発表され-9.1%と前月の-5.5%よりも悪くオージーが一瞬売られたのですが、直ぐに買い戻されました。現在0.93台と移動平均線21日線の0.9245を上回っており中期トレンドラインを形成しているようです。そして何よりもストカスティックがファーストとスローが20%のところで交錯して上昇する気配を見せています。これはオージー買いサインです。レンジの0.9100~0.9600内での0.9600を目指す動きではと思います。ドル/円はひとまず103.50はアジア時間帯には越えられなく、再び101.00を目指すのではと思います。利食いのドル買い戻しも入り、ガス抜きが進んでいるように思います。多くの市場参加者が利食いのタイミング待ちと思います。ユーロ/ドルは再び1.5400を再度破り1.5700方面に向かうのかの確認段階です。下の節目は1.5100です。欧州通貨がどっしりと構えているのが印象的です。
注:Westpac: オーストラリア大手金融機関です。よく昔為替の相手で出てきました。
日本の経済状況を打開するには何をすべきかを皆さん考えながら、政治にも目を向けつつ、為替相場も監視しましょう。
それではHave a nice evening!
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
お疲れ様です。
始めに米国が昨日から夏時間に入りましたので注意してください。1時間早まります。例えば今日発表の米貿易収支は冬時間ですと日本時間午後10時半に発表されていましたがきょうは午後9時半となります。少し楽になるかと思います。
朝のレポートの見出しは少し過激であったかとは思うのですが、時間が経過すればご理解いただけるのではと思います。ドル/円の東京時間帯の最安値は101.45あたりです。このあたりで利食いのドル買いを入れてくる市場参加者と、クロス円でのロングを振っているのか、利食いをしている参加者がいるようでなかなか101.00を現時点では付けていません。ここ可能性もあると思います。
英国の2月のRICS住宅価格が発表され-64.1%となり、1990年以来の低水準とのことです。ポンド/ドルでのポンド売りとはアジア時間帯ではなっていないのですが、欧州のアーリーバード(early bird)が出てくると意外と売り仕掛けがあるかも知れませんね。注意しましょう。
注:RICS(The Royal Institution of Chartered Surveyors 英王立公認不動産鑑定士協会)
欧米で重要な経済指標が今晩出ます。まずドイツの3月のZEW景況期待指数が発表されます。予想は-40.0です。ドイツはユーロ圏最大の経済圏ですから、この数字でユーロ圏全体の景況感が判断されます。トリシュ総裁が口先介入でユーロ高を牽制されています。特に悪い数字が出た場合のユーロ売りの度合いを見極めたいと思います。米国時間帯に入ると1月の米貿易収支が発表されます。予想は595億ドルの赤字です。この数字から大幅に拡大するようですと、ドル売りが加速する可能性があります。米国の双子の赤字(財政赤字と貿易赤字)はドル売り要因に反応します。
為替市場の話に戻ります。ドル/円は東京市場では小休止です。金相場は971ドル(1オンス)の取引で推移しています。原油は見えていません。兜町は上昇ですが、まだまだ12,000円台です。市場参加者のポジションはドルショート(ドル売り)で下がったら利食いのドル買い戻し体制で待ち構えています。米金融システム不安や米ファンダメンタルズ不安が出ればドル売りとなるのですが、利食いのドル買い戻しがある程度出てくることを想定しておかなければなりません。ドル/円での101.00は利食いのタイミングと思います。ユーロ/ドルでは1.5400が要注意節目です。トリシュ総裁、ブッシュ大統領の口先介入が気になります。ポンド/ドルは広いレンジの1.9700~2.0400の中間あたりの推移で、どちらかと言えば2.0400の方向と読んでいます。オージー(オーストラリアドル)/ドルは、円キャリーの巻き戻しのオージー売りに押されてしまったのですが、中期的には0.9100は破られず、基本的に健全なオーストラリア経済とインフレ対策を重視するオーストラリア準備銀行の金融姿勢からしてオージー高方向と読みます。0.9100~0.9600のレンジで上値方向かと読みます。
余談:バーゼル:現在BIS(国際決済銀行)の総裁会議が開かれています。今回はトリシュECB(欧州中央銀行)総裁が議長です。本来であれば日本銀行総裁も参加しないといけないのですが。BISの本部はバーゼルの駅を降りると北に大通りが延びています。私は泊まるホテルが大通り沿いでしたので、駅から大きなバッグを引っ張りながら歩きました。右側に奇妙な丸く筒状のガラス張りの建物が建っています。奇抜な建物だと思っていましたら、それがBIS本部でした。バーゼルは川沿いにある市庁舎が有名です。赤い尖塔のある建物です。スイスはかつて直接選挙で有名でした。(今での一部地域では直接選挙をしているようです。)だから、市庁舎前の広場は広くて、また中世の時代そのままです。バーゼルはドイツ語圏ですから、ビールとソーセージの文化が基本です。広場でビールを飲んでのんびりしていると中世の騎士が現れてくれるのではとメルヘンチックな気持ちになります。バーゼルはスイスに位置しますが、ライン川が市内を横切り、西側がフランス、北側がドイツに接しています。面白いことにバーゼルの空港はフランス領内にあり、飛び地として空港があります。夜美味いご馳走に頂いた記憶が鮮明にあります。ただその時は白ワインであったと思います。当地はライン川沿いですから、白ワインが有名です。
用語解説:ZEW景気調査
ZEW(Zentrum fur Europaische Wirtshaftsforschung ドイツの欧州経済センター)は景気判断調査として投資家、経済アナリストに対して向こう6ヶ月の景況感をヒアリングします。中立がゼロで、ゼロよりのプラスであれば、好況、マイナスであれば不況という指針となります。ドイツ経済だけでなく、欧州全体の景況感調査をしています。月の半ばにZEW, 後半にIFO経済研究所(information & Forschungドイツ・ミュンヘン拠点)の調査の数字が出るために、欧州経済の動向についての判断材料となります。
それでは今日はこのあたりで。
Have a nice evening!
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
お疲れ様です。
兜町が冴えないようです。2年半ぶりの安値です。欧州のアーリーバード(Early Bird)がぼちぼち出てきてドル/円での102円台でのドル売りを仕掛けているようです。それに伴ってクロス円はすべて下値方向に向いているようです。みんなで渡れば怖くない的発想でのドル売りのようです。金は朝から動きなしです。
サブプライムローン関連証券での評価損失を計上している金融機関が多いのですが、最上級の格付けを持つ住宅ローン証券の価格が急落していることが気になります。というのは、ヘッジファンドがこの部分に投資しており、昨今の価格急落で追証を求められて支払いうことが出来なくなっている所がぼちぼち出てきています。米投資ファンド会社カーライルグループ、英国ヘッジファンドのプロトン・パートナーズが資金繰りに困り始めています。最初に金融機関が傷み、当然住宅ローン会社、保険会社、そして最終的にはファンド筋、そしてエンドの投資家という図式となってきています。シカゴ筋あたりが、住宅関連の証券に投資していて損失計上するようなことになれば、為替市場での影響を心配しないといけなくなります。ヘッジファンドは、投資家からの資金と金融機関からの借り入れで、投資元本を調達しているようです。ヘッジファンドにとっては、不動産も、為替も、株式債券も、金も同じ投資メニューの一覧のひとつに過ぎません。負の連鎖がヘッジファンドに及ぶ危険性を徐々に認識しないといけないかもしれませんね。例のLTCMショックを思い起こさせます。ヘッジファンドは為替に関してはドル売りに偏っていますから、ポジションを閉じると言う意味ではドル買い戻しのドル高になるのでしょうか。それとも一部ファンドに限定されて、更なるドル売りとなるのか、現状では分析しきれていません。ちょっと気になります。
新たにドル売り材料としては、米最大の住宅ローン会社カントリー・ワイド・フィナンシャルを詐欺の疑いでFBIが捜査に入ったとのニュースがでました。また、ラジアーCEA(米大統領経済諮問委員会)委員長が、「第1四半期が最悪の経済状況になる。」としてマイナス成長になる可能性を示唆しました。いよいよ悪材料がすべて出し切る状況が近づいてきているのではないのでしょうか。2期連続マイナス成長ですと正式に不景気となるとの定義ということですが、一期のみのマイナス成長に留められるかどうかが為替の方向性を決めます。
日本の1月の機械受注の数字が発表されましたが、19.6%(前月比)、11.4%(前年比)と非常に良い数字が出ました。前月は-3.2%(前月比)でしたから、ブレの激しい数字のようですが、新興国の建設ラッシュが背景にあるのかも知れませんね。為替には影響なしでしたが。
これからの材料ですが、ポンドの材料が多く出ます。英国2月の生産者物価指数(予想+0.4%前月比)、1月鉱工業生産(予想+0.1%前月比)、1月製造業生産(予想+0.2%前月比)です。シカゴの数字から判断するとポンドの今回の相場は若いと思います。ポンド/ドルのコストで1.98台と思われます。BOE(イングランド銀行)はタカ派(インフレ抑制)の姿勢を崩していません。経済指標でインフレ懸念を想像させるような数字が出れば素直に反応すると思われます。2.0400が当面の重要な節目です。クロス円はドル円の下落スピードが速そうで、難しい局面です。テクニカル的にはポンド売りの円買いですが。分らない通貨ペアには手を出さないのが基本です。ポンド/ドルのロング(ポンド買い持ち)のポンド/円のショート(ポンド売り持ち)にすると結局ポンド・スクエア(ポジションがないことを意味します。)と、ドル/円でのドルショートポジションとなってしまいます。ドル/円でのドルショートが一番分りやすいのかも知れません。
ということでドル/円は101.00が目標ですが、まだまだ102円台でのドル売りで仕掛けてくる市場参加者が多いようです。参考までに101.00を破ると次のチャートポイントは96.00となります。ここまで行くか私はまだ確信ありません。オージー(オーストラリアドル)/ドルが下げていますが、これはオージー/円での損切りのオージー売りの影響を受けているようです。 短期的にはオージー/ドルの21日移動平均線の0.9222が注意となる節目です。
それでは相場と仲良く会話をしましょう。
Have a nice evening!
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お疲れ様です。
といってもノンファーム・ペイロール待ちで皆さん手持ち無沙汰ではなかったかと思います。ECBの経済予測をじっくりご覧になって遠い将来の展望をされた方もいたのではと察します。それと儀礼的に日本銀行は政策金利を現行の0.5%に据え置き決定しましたと報告しておきます。福井総裁が最後の記者会見をそろそろ行われます。
それでは今晩の米雇用統計の話に移ります。数字は日本時間午後10時30分に発表となります。市場予想は、非農業部門雇用者数(ノンファーム・ペイロールNonfirm Payrolls)は、前月から25,000人増える予想です。同時に1月の数字(マイナス17,000人)からの修正の数字が発表されます。単位時間当たりの賃金だとか細かい数字も出ますが、上記二つの数字をまず確認しましょう。非農業部門の雇用者数ほど予想が当たりません。増加予想が減少に転じたり、25,000人増の予想が100,000人増になったりすることがありますので、驚かないでください。また前月の修正と加えて考慮しないといけない場合もあります。ディーラーはまずこの数字を見て反応します。そして失業率を。予想は5.0%と前月の4.9%から若干悪化を見ています。
私は一月の状況を午後分析していました。というのは、FRB(米連邦準備理事会)は1月29/30日の定例のFOMC(米連邦公開準備委員会)とは別に1月9日と1月21日の二回緊急のコンファレンスコールつまり緊急の会議を開いていました。理由は1月9日には、前週金曜日発表の12月の雇用統計の数字が予想よりも悪く株式市況が急速に悪化していたからです。そして1月21日はフランス ソシエテジェネラル銀行株式トレーダーによる巨額損失が明らかになり、信用不安が世界的に広がってしまったからです。今回は米ダウジョーンズがかろうじて12,000ドル台ですが、雇用統計次第で大きく崩れる可能性があります。悪い雇用統計の数字で金融市場が大混乱に陥れば、十分にFRBは緊急のコンファレンスコールを行なう可能性があると思います。判明するのは、緊急利下げに実際に踏み切った場合か、定例のFOMC(3月18日)の議事録が発表される4月上旬です。今回も緊急会議が場合によってはあるのではと考えた方が良さそうです。ファンダメンタルズ(基礎的経済要因)ばかりではなく、サブプライム関連で、モノライン(米金融保証会社)問題とは別に、投資会社ファンド例えばカーライル(グループ全体の運用総額は約756億ドル(約7兆8000億円)とかKKR(Kohlberg Kravis Roberts & Co)と言ったところが、相当傷んでいるようで、AIGなど保険会社も含めて新たな火種があることが最近分ってきています。
以上のことを前提条件で、今晩は相場と向き合いましょう。数字は跳ねますので、予想は難しいですね。米経済にとって悪い数字であれば、ドル売り加速となります。ドル/円では101.00まで付けるのかといったところを注視します。101.00まで突っ込みましたら、ある程度利食いのドル買いを入れましょう。それより下がったらそれはそれで来週考えましょう。私にとって101.00はこれまで論じてきたところでの一応の達成ポイントです。シカゴ筋を中心としてドル・ショート(ドル売り)で相当待ち構えていると思います。良い数字が出た場合は103.50近辺までの意識を。ユーロ/ドルは、現時点で私が重要視していた節目の1.5400を越えてきています。欧州勢が現在ユーロ・ロング(買い持ち)を積極的に取ってきて、数字待ちをする動きのようです。こちらもユーロ・ロング(ユーロ買い)で利食いで待ち構えている市場参加者が相当いると思います。昨日の今日でトレンドライン(相場の流れ)に乗っていますから、悪い数字が出た場合は1.5700当たりを意識した動きを予想します。この場合米国の実弾介入があるかどうか警戒を要します。これは昨日のトリシュ総裁発言が意味深です。ECBサイドからのアクションはないと思います。でも「協調 Coordinate」と伝えられたらECBも困りますが。良い数字が出て、1.5100あたりまでの戻しでしょうか。ドル/スイスも特に逃避先としてスイス買いが続きそうです。そして一番ヘッジファンド筋がプレイするのはポンド/ドルです。今回のポンド買いの相場が若いからです。悪い数字がでると需要な節目の2.0400までは行きそうです。
参考までに現在金は985ドル台で再び買われ始めています。
日本勢は夜間ですから、ポジションを落す取引に徹するべきです。利食いか損切りのどちらかで、ポジションを新たに増やす取引は絶対にお止めください。これをしてしまって多くのディーラーがこの世界から去っていったのを私は知っています。人間夜間は動作、思考能力、判断能力が落ちます。私の在籍した金融機関の某海外支店のポジション取り(Position-Taking)のガイドラインにこんな文章があります。そのまま書きます。
ADVICE: NO NEW POSITONS SHOULD BE TAKEN DURING NIGHT TIME !
夜の荒れた相場の中で、新たなポジションは絶対に取るなということです。
それでは午後10時30分を待ちましょう。
そしてT.G.I.F.
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
お疲れ様でした。
まず最初に訂正のお知らせですが、モーニングレポート中のモノライン(米金融保証会社)アムバックへの資本増資額は15億ドルであり、10億ドルではありませんでしたので訂正しておきました。15億ドル内10億ドルが普通株で、5億ドルが普通株に転換できる「エクイティ・ユニット」と呼ばれる証券でそれぞれ調達するとの計画です。そして普通株の10億ドルに対してすでに全額申し込みがあったということです。正確性が不十分でお詫びします。
さて今晩の一番の見所は、欧州通貨当局により政策決定会合です。
1.BOE(イングランド銀行):日本時間午後9時位に発表。2月13日発表のインフレ報告書を読み返しますと、1月時点でインフレ率2.2%です。ポンドが6%下落で輸入物価が押し上げられたとの指摘がありましたが、現在の為替レートでみると約5%(最高値から)ですからほぼ影響なしです。またことのほかキング総裁は報告書の中でインフレ懸念を強く意識した文言であったことが印象的でした。インフレ報告書公表以降の経済指標をざっと見てみましたが、小売は好調、生産者物価指数は良い、製造業・鉱工業の数字がマイナスでした。第4四半期のGDP(国内総生産)が前年比+2.9%と好調です。懸念材料のひとつ地方銀行のノーザンロック銀行は国有化の方向で解決です。民間銀行が巨額のサブプライム関連の評価損計上をしました。住宅関連産業が落ち込んでいるとは聞いています。しかしインフレ目標値が2.0%ということですから、今回の政策決定委員会では、現行の5.25%の政策金利は据え置きになると私は読みます。
2.ECB(欧州中央銀行):日本時間午後9時45分位に定例理事会が終わり、政策金利の結果発表とその後のトリシュ総裁の記者会見が行われます。ECBのホームページでECBの一番の役割は何かが明確に書いてあります。物価の安定です。そしてインフレ目標値は2.0%です。ECBは中期的に2%以下か、2.0%に近い水準にインフレ率を維持することが目標です。現在のユーロ圏のインフレ率はCPI(消費者物価指数)で見ると2月の速報値で3.2%です。スペインのCPIは4.4%もあります。理事会を執り仕切るトリシュ総裁はインフレ懸念派(タカ派)、そしてその次の実力者ウェーバー・ドイツ連銀総裁もインフレ懸念派です。どう見ても現状の政策金利4.0%は据え置きだと私は読みます。問題はその後のトリシュ総裁の記者会見ではないかと思います。前回もこの記者会見でのインフレ懸念発言つまり現状維持のユーロ圏と米国との金利差拡大の発想からユーロ高に向かってしまいました。今回どのような発言をされるか注目です。月曜日には「米国が強いドルを望んでいることは重要だ。」との発言がありました。同様の言葉が出てくる可能性があります。口先介入はあって当然と思って記者会見の内容を読みましょう。
ということで今晩を展望しましょう。まずは金相場のチェックです。現在987ドル(1オンス)の取引と引き続き買いが強いようです。1000ドルに向かった動きと想定します。流れは変わっていません。ドルから他の通貨、金、原油への資金移動が基本と思いましょう。ということはドル売り継続のヘッジファンド筋と読みましょう。欧州通貨当局が今晩政策金利を維持しますと、欧州通貨との金利差は拡大が維持されます。あとは、テクニカル分析で攻めればよいのですが、ちょっとそれが難しい。
テクニカル分析ストカスティック:
ドル/円:20%以下で交錯のドル買いサイン
ユーロ/ドル:90%以上でファースト・スローが交錯でユーロ売りサイン
ポンド/ドル:80%で交錯継続。昨日の上下変動でガス抜きが進んだようです。若干ポンドを買っても良いのか。交錯継続の後は、大きく売りになることがありますから警戒を要する。
オージー(オーストラリアドル)/ドル:60%までファースト・スローが下がってきている。昨日のガス抜けでオージー買い余力あり。目標は0.9600です。
今日はドル要因の経済指標では週間で発表される米新規失業保険申請件数です。予想は36万件です。これからどちらに振れるか、明日のメインイベントを控えて興味があります。テクニカル分析でドルの買い戻しが強いところを読むと、ドル/円での104.00以上の水準もあるのかなと言うところです。ドル悪材料が出た場合は、101.00が目標となります。ユーロ/ドルで昨日1.5100は死守されたものの、トリシュ総裁に敬意を表して1.5200前後までの下落リスクは想定しておいた方が良いのでは。上は1.5400が当面の目標です。ポンド/ドルが、政策金利維持が発表されれば一番素直に反応すると思います。上の節目2.0400が目標です。
解説:ストカスティック(stochastic)は90以上であれば買われすぎ(オーバーボウト(overbought))、10以下であれば売られすぎ(オーバーソールド(oversold))のサインと言われています。二つのラインが交差すると転換点と読めます。数字自体はパーセンと表示です。簡単な説明ですが、相場を読む上で参考になります。
それでは日本時間午後9時前後くらいから為替相場が動くと思いますので、待ち構えましょう。それでは、Have a nice evening!
上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。
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国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。