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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

お疲れ様です。

 

 

静かな金融市場ですね。兜町は冴えなく、金は910ドル(1オンス)と下落方向にあります。

 

 

ニュージーランド準備銀行(RBNZ)から今朝メールが入りました。読むとボラード総裁がニュージーランド経済を総括されていました。経済が鈍化しており、労働市場がタイトになってきているとのことです。インフレ圧力は高いので、金融政策は引き締め気味にあるとのこと。住宅市場が弱く、ニュージーランド高が輸出を鈍化させる、夏の干ばつが酪農と食肉市場を直撃したとのことです。世界経済が低迷する中で、ニュージーランドはアジアとオーストラリアの強い成長に引っ張られているとしています。そして現在の状況は循環的な調整局面と理解しているとのことです。そして最後に面白い表現です。今回の経済成長鈍化は取るに足らない、つまり楽観的に見て良いとの表現です。それでは、「Because we have been so strong so long, some people have forgotten what a slow economy means.」我々は力強くしかもそんなにも長く経済成長を続けました。そしてある人は経済が鈍化するとの意味を忘れてしまいました。ほんとユーモアたっぷりの表現です。キューウィー(ニュージーランドドル)はそんなに悲観的に見なくても良さそうですね。

 

 

日本銀行で金融政策決定会合が開催されているのに、国会では白川総裁候補は同意、渡辺副総裁候補は不同意となんとも不思議な国の様相です。金融政策決定会合どうなってるの?現行の0.5%の政策金利は据え置きのようですが。今日発表された日銀月報によると足元・先行きとも景気を下方修正しました。これまでの「拡大」との表現は削除と日本の景気減速感が強まっています。政治も混迷で早く金融舵取りの正副キャプテンを決めて迅速にこの難局を乗り越えないといけないのに。やはり潜在的な円売りとなることとなるでしょう。あきれて物の言えないですね。バーナンキ議長やトリシェ総裁は昼夜、日曜出勤で頑張っておられるのに。

 

 

ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)に米国がクレジット市場に対して、新たな緊急対策を検討しているとの記事が出ています。最初だけ読んだのですが、まだ全体像がつかめません。信用収縮緩和の対策のようですから、これもドルブル(ドル買い)材料となりそうです。

 

 

今日はユンケル・ユーロ圏財務相会合議長がブッシュ大統領に一言物言う日です。ユーロ高牽制と米国にドル安是正の圧力をかける発言があるかもしれませんね。トリシェECB(欧州中央銀行)総裁とキングBOE(イングランド銀行)総裁は明日の重要会議を控えていますから、まずは露払いで先に米国に出かけられたようです。

 

 

 

ポンド/ドルについてテクニカル分析をしてみました。ファンダメンタルズは前回の政策決定委員会の議事録の内容、キング総裁、ビーン委員の発言からして、ポンドの下落リスクと利下げの観測です。そして昨日は悪い経済指標が出ました。日本時間午後530分に英国の2月の鉱工業生産(予想+0.1%)と2月の製造業生産(予想フラット)が発表されます。英経済が悪い方向に向かっているようです。それではテクニカル分析を。大きなところを最初見てみました。エリオットウエイブ(Elliott Wave)という手法があります。簡単に説明すると相場のひとサイクルは5つの上昇トレンドを形成する波と3つの下落を示す波からなり、上昇する山が3つ形成され、3つ目の山が天井となり、次の山は下降を意味する山となり、これでサイクルが一巡するということになります。月足でみると20016月から始まった1.45からの上昇波動で現在は3つ目の山で山の頂上が2.10近辺ということで現在は下落方向と読むと、まずは20051月近辺の1.90あたりを目指し、その後最後の小山を形成するのではと読めます。これはガンスクエアの重要な節目の1.90と符合します。移動平均線で見てみましょう。週足で見ると9週線が1.987021週線が1.9910とデッドクロスを示しそうです。デッドクロスは売りサインです。月足で見てみましょう。9カ月線が2.012021カ月線が1.9825とこちらも近くデッドクロスを示しそうです。ということでポンド/ドルはテクニカル的に見ても下落方向のようです。直近では1.97001.9000の中間点の1.9350近辺あたりが目標となるのではと読みます。しかし、これは1.9700がレジスタンス(抵抗線)となるのが前提条件ですから、なんかの拍子に1.9700を上回っていったら再考となります。明日の金融決定会合では0.25%の利下げが予想されます。現在は5.25%です。クロス円についても、ポンドショート(売り持ち)のほうが、ワークすると読みます。

 

 

今晩のその他予定は欧州時間ではユーロ圏の第四4四半期のGDPの改定値の発表です。前回の+0.4%(前期比)と大して変らなく、しかも去年の数字ですから、相場への影響は少ないと思います。問題は米国時間帯に行われるバーナンキFRB(米連邦準備理事会)議長の講演があります。学者肌からして昨今の発言でドルが売られ、金融市場を混乱させる可能性がありますから注意が必要です。過去の教訓を活かされれば金融市場は動かなく、明日のBOE, ECBの金融政策会合の結果待ちの金曜日のG7(先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議)へと進むことになりそうです。白川新総裁は何とか間に合いそうですね。

 

 

その他通貨についてはモーニングレポートと同じですので参照してください。

 

 

それでは Have a nice afternoon!

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お疲れ様です。

 

 

朝方ユーロ/ドルが買われて何かあったのかなと思い巡らす一日でした。最終的には落着くところにきていますが、これから欧州勢のアーリーバード(Early birdと言って早出のディーラーを指します。)が入ってきますからどんな反応を示すのか興味深いですね。

 

 

白川副総裁が国会で所信聴取をされています。まだ総裁として信任されたのかは定かではありません。日銀政策決定会合が開催されていると言うのにどういうことですかね。中央銀行の権威を政治家はないがしろにしていて、この国はこんな政治家に我々の将来を託してよいのか本当に疑問を持ちます。さて、白川総裁候補の所信聴取はまるで新任総裁の記者会見のようです。「世界の金融市場が動揺している中、予断を持つことなく上下両方向のリスク要因を注意深く点検し、必要かつ政策を機動的に実施することだ。」と述べられている。日銀出身だけあられて、福井前総裁がたびたび使われた文言を踏襲されています。福井路線であれば、現在の金利水準を通常の水準に戻すのが基本です。でも、今回の聴取では上下のリスクと上手くかわされている。金融市場が利下げを観測する中で日銀マンの面目躍如といったところです。明日は会合後記者会見されるのですね?また渡辺元財務官の副総裁任命については民主党が不信任のようです。どうなってるのと言いたいですね。

 

 

今日はグリーンスパン前FRB(連邦準備理事会)議長の発言がいろいろと漏れてきました。ブルーンバーグとドイツ銀行の共同コンファレンスが東京で開催されているようで、衛星回線でのスピーチであったようです。「信用危機は過去50年で最も厳しく、それ以上の可能性がある。サブプライム問題の影響の程度は今後数ヶ月は分らない。インフレについては現在の景気後退局面では抑制されているが、景気回復とともにインフレ懸念が出てくる。」との主旨です。(10万ドルの出演料か?)グリーンスパン関連のニュースを探していたら、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の中に辛らつな記事を見つけました。現在の住宅ローン関連での金融危機の種をまいたのはグリーンスパン氏であって、低金利と放任主義的な規制がそれを助長したとのことです。グリーンスパン氏は稀代の名議長です。それを批判するとは。数字を丹念に読み取り、そして景気を常に柔軟に操作して、株式・債券市場が大暴落したときでも冷静に対応されました。結果論からして、低金利政策、放任主義がサブプライム問題の原因と言われればそうなってしまうが。完璧な大統領、金融当局者などは存在しません。氏は「一度たりとも決断で後悔をしたことはない。」とも自信のコメントです。私は素晴らしいFRB議長であったと評価します。白川新総裁にも、氏の最後の言葉を胸に刻み、立派にその職責を果たしてほしいものです。

 

 

ユンケル・ユーロ圏財務相会合議長が欧州議会報告の中で、ユーロ圏経済の減速感と2008年の1.8%成長の下方修正の可能性を示唆されました。またインフレについては当初の見込み以上の物価上昇懸念があるとして、トリシェECB(欧州中央銀行)総裁と同一の意見を述べられました。また為替については、ユーロ高懸念とドル安の米国による是正を述べられた。明確な口先介入です。9日にブッシュ大統領と会って話をするとのことでどんな内容か今から楽しみです。11日のG7(先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議)でも物言うとのことで、声明の中での為替の表現に注意です。金曜日ですから、NY取引時間帯で全ての声明が出て市場が反応すればよいのですが、ひょっとして夕方以降だされれば、来週月曜日のアジア時間帯に為替の変動が出てくることになります。注意のこと。

 

 

今晩の注目点は先月18日に行われたFOMC(米連邦公開市場委員会)の議事録の内容です。30ページくらいあるのですが、議決までのプロセスが読める。そして今月末のFOMCでの会議の内容を察することができます。要点はメディアが流すので頼りますが、日中じっくりと読んでみようと思います。思わぬヒントが隠されているかもしれません。

 

 

為替市場を見てみましょう。朝方ユーロ/ドルが1.5800近くまで上昇したので、一瞬何があったのかと思いました。プログラム売買系のユーロ買いとか、グリーンスパン発言でのユーロ買いとか言われましたが、また1.57台前半まで落ちてきました。1.5700は重要です。G7でのユンケル氏とトリシェ氏の発言によっては下落リスクがあると意識したほうが良さそうだ。確かに今後の米欧の金利差を考えれば必然的にユーロ高との発想だが、市場はそんなに単純ではなさそうだ。ドル/円はやはり102103の間のレンジに終始しました。私はディレバレッジ効果で103.50までのリスクを見たほうが良いと思います。下は当然101.00を注視。ポンドについては10日のBOE(イングランド銀行)の利下げ観測とポンド下落リスクの明言で下方リスクを読みます。ポンド/ドルで1.97002.0400のレンジ内の動きで、1.9700方向を読みます。円クロスもポンドショート(売り持ち)の方と読みます。オージー(豪ドル)/ドルは予想通りブルトレンド(強気)継続です。0.9300では利食いの一考です。クロス円もこちらはオージーロングがワークしそうだ。

 

 

ひとこと英語での格言を紹介します。

 

When in doubt, get out. (疑問に思った、抜け出すこと。)

 

相場と対していて何かおかしいなと思ったら、とにかくポジションを切ることです。ちっちゃな疑問が大きな損失につながることを私はよく経験しました。これで失敗した一番の男はニック・リーソンです。阪神大震災後、日本は経済復興をするものだと一途に思って全く疑問を感ずることなく日本株式先物を買い続けました。結果的にベアリングブラザーズ倒産です。私が昔インドネシアのバタム島で彼とゴルフをした話は2月5日のイーブニングレポートをご覧ください。小柄でやさしそうな男でしたが。

 

 

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http://fx-blog.jp/mizutani/

 

それでは Have a nice afternoon!

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新年度入りということで新規の外貨投資信託を含めて本邦投資家の外貨買いの需要が強そうです。特にオージー(豪ドル)は人気が高い印象です。

 

 

今朝方、オーストラリアの2月の貿易収支が発表され、32.89億豪ドルの赤字となりました。この数字は予想よりも赤字幅が広がっています。また同時に2月の住宅許可件数も発表となり+0.1%(前月比)、-1.6%(前年比)と前月の数字(+1.9%前月比、+5.1%前年比)とは対照的に悪い数字が出ました。当然オージーの売りが出たようでした。オージー/ドルで0.9200を割り込みましたが、しばらくして回復です。全般的に好景気が維持されているオーストラリアに対する投資は衰えることがなさそうです。本邦からの豪ドル買いも相当あったような相場展開です。

 

 

朝のレポートでも触れましたが、金曜日の米雇用統計が悪かったにも関わらずドルの下落が散見されません。むしろ東京時間帯はドル買いが強まっています。これはディレバレッジの取引が入っているのではと思います。兜町はまあまあの上昇、そして金相場は915ドル(1オンス)と落着いておりNY市場の動きを見ないといけないようだ。ドイツのバーデン・ヴェルテンベルグ州立銀行がサプブライム問題関連で追加の損失計上をするとの記事を目にしました。ユーロ売りの材料にされているようです。まだまだ隠れた損失計上予定の金融機関はありそうです。グリーンスパンFRB(米連邦準備理事会)前議長が、米経済がリセッションに入る可能性は50%以上とのニュースもありました。米第1四半期のマイナス成長は次第に金融市場に浸透し始めてきています。

 

 

為替市場に話を戻します。私の思った以上にドル/円でのドル買いが強いのにはびっくりしています。本来今晩のNY市場でこのような展開になるのではと予想していたものですから。輸出企業の財務担当者には一時的にでも追い風が吹いています。さて何月先までドルの先物売り予約を入れようかというところだと思います。ただ、平均社内レートが105円ということですから、もう少しの吹上を期待している担当者の方も多いと思います。ディレバレッジが続いている間は少し粘っても良さそうだ。ガンチャートの101.00106.00のレンジの中間点103.50が焦点ではと思います。ユーロ/ドルについては、注目している1.5700がレジスタンス(抵抗線)になるのか、反対にサポート(支持線)になるかの見極めです。今週木曜日のECB(欧州中央銀行)での定例理事会では現行の政策金利(4%)の据え置き予想です。その意味ではユーロ高なのですが、その翌日の金曜日にはワシントンでG7(先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議)の席で、ユンケル・ユーロ圏財務相会合議長を中心にユーロ高懸念の話が出されそうですから、市場関係者の間には高値警戒感はあります。長期的に見てドルからユーロに資金を移動させる流れは継続しそうです。ただ短期的にはちょっと頭を押さえられるかもしれません。ポンド/ドルは、繰り返しになりますが、木曜日のBOE(イングランド銀行)政策決定委員会にて現行政策金利(5.25%)が引き下げられるのではとの観測が出ています。インフレ懸念もあることからもしも引き下げられて小幅の0.25%位かと思われます。利下げ観測とポンド下落リスクの明記からして、ポンド安方向と読みます。シカゴ筋のポジションがポンドショート(売り持ち)になってしまっていることに注意しましょう。1.97002.0400のレンジ内で、1.9700方向と読みます。クロス円はドル/円でのドルの買い戻しで一見ブル(強気)に見えますが、特にポンドについては、ポンドの下落リスクがありますから注意してください。この意味ではオージー(豪ドル)/円でのロングの方がワークするように思えます。

 

 

今晩は特に経済指標はないようですから、やはりディレバレッジ中心の動きになるのではと察します。

 

 

余談:異様な集団:最近都内の電車に乗ると、新入社員と思える一団をよく目にします。学生時代は個性豊かな学生であったと思われますが、ひとたび社会人になると全く揃って軍服のようですね。男性・女性とも誰だか区別が全くつかない、リクルートルックという服装です。これではこれからの社会、個性を伸ばして、つまり新しい発想で飛躍を遂げようとする会社の考えとは反比例するようですね。一時期のホリエモン的発想は影を潜めてしまったのか?企業によっては、入社式に私服で来るようにとのお達しでも出して、自由な空気を社内に吹き込んでほしいものです。また昔に戻ってしまうのかなと危惧しています。

 

 

それでは、Have a nice afternoon!

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お疲れ様です。

 

今日のメインイベントを控えて比較的静かな動きですね。

 

 

オーストラリア準備銀行(RBA)スティーブンス(Glenn Stevens)総裁の下院での公聴会の内容を見てみました。オープニング・ステートメント(Opening Statement)の内容をざっと読んでみました。「インフレ率(CPI)2007年末で3%、そして以降の数字から判断して今年は4%程度を想定する。需要の伸びとインフレ抑制のため今年初めまで利上げすることにより引き締め政策をとってきた。世界経済の動向をRBAは注視している。世界経済減速の影響で流動性の問題がオーストラリアの金融機関に及んできた場合は迅速に対応する。オーストラリアは2008年非常に強い経済活動を維持するが、その活動程度はなだらかなものとなり、景況感の後退懸念がある。金融政策については、インフレ率が不快な程に明らかに高く、その状態がしばらく続く。金融引き締め政策によりインフレ率を引き下げる効果が浸透してきている。しかし短期金利はこれまでに経験したインフレ期間の中のレンジの高い位置にある。信用収縮から需要の落ち込みが見られる。これらの状況が続けば、金利(価格)をなだらかにする方向に向かう策をとることになる。「That, if it continues, should in due course act to slow prices.」」とかなり意訳をしましたが、大筋は理解できると思います。内容からして今後の利上げは当分ありません。ただし、利下げもまだまだなさそうです。ということで、当面はまだまだ高金利通貨として投資冥利は変わらないと思います。市場はオージー(豪ドル)/ドルが0.9100近くまで売られましたが、利食いが出ているのではと思うのですが、この近辺ではすかさず買いが入るのも事実のようです。引き続きロング(買い持ち)で良さそうです。そして、このステートメントの中に興味深い内容がありました。「ヘッジファンドや複雑な金融の器(投資会社)の間でディレバレッジが進んでいる。なぜならば資金の出し手(金融機関)によるリスク回避によるポジションの巻き戻しを強いられてきいているから。原文では「A process of deleverage is continuing among hedge funds and other complex financial vehicles, as the retreat from risk by the lenders forces a winding in of positions.」金融当局が明確にディレバレッジが進んでいると述べています。信用収縮が進み、特に米国ではFRB(米連邦準備理事会)の監督強化の話も出ており、ヘッジファンドがだんだんと当局から監視され自由度を失うのではとの懸念があります。この内容は今後の為替相場を読む場合に非常に参考になると思います。最近の為替特にドル/円のドルの買戻しはまさにディレバレッジそのものです。

注:ディレバレッジ(レバレッジの反対です。リスク許容度を資金調達の多様化で高めることをレバレッジと言います。その反対の動きつまりリスクをもう取らなくそして、ポジションを解消することとなります。)

 

 

今日の日中の為替市場ではドル/円については、ファンド筋の中にはドル買い持ちに既に動いているところもあるようで、更にドルを買い上げる動きがあったとも聞きました。ほんとかな。ディレバレッジの動きではと私は思うのですが。でもファンドには千差万別ありますから。そしてやはり本邦輸出企業が相当先物でのドル売り予約を入れていたようです。

 

 

それでは今晩のメインイベントの話をします。まず米国3月の雇用統計は日本時間午後9時半に発表されます。市場の予想は3月の非農業部門の雇用者数(これをノンファーム・ペイロール Nonfirm Payrollsと呼びます。)が前月比で50,000人減です。また同時に2月の63,000人減からの修正の数字が発表されます。そして3月の失業率自体は前月より悪化の5.0%です。非農業部門の雇用者数ほど予想が当たらない経済指標はありません。当たってまぐれと思ったほうが良さそうです。でも予想からどれだけ外れたかによって金融市場は動きます。私の大雑把な感覚で述べます。予想通りであれば、来週のG7を睨んでドルの買戻しがなだらかに進むのかと思います。103.00あたりで止まりか。良い数字が出たら103.50突破を想定しておいたほうが良さそうです。シカゴ筋のコストは107円以上だからまだまだ利食えます。(ディレバレッジ) 逆に悪い数字が出た場合には大幅に下落はしないのではと思います。信用不安の面で資本増強が進んでおり、大幅な利下げは今後ないのではとの思惑が飛んでいるからです。なだらかなドル売りを予想します。下がって101.00割れではないのでしょうか。こればっかりは出たとこ勝負ですから。他の通貨はあえて予想しません。これまで述べてきましたBOE(イングランド銀行)ECB(欧州中央銀行)の金融政策担当者のスタンスをドルとの対比で推測してください。リスク管理が出来る範囲のポジションに発表前までに押えておくことをお勧めします。それではGood Luck!

 

 

思い出:お花見:私はさいたまに住んでいますから、今週末はお花見最高です。

先週お話しましたが、意外と外資系金融機関に勤めていると別の銀行であっても親しくなってしまいます。不思議ですね。競合他社との考えは全くありません。むしろ同じ業界どのように生きてゆこうかお互いに連絡を取り合います。そしてお花見。

Cの頭文字のスイス系金融機関と昔仲良くさせていただきました。同じスイス系ということで利害が一致です。ディーリングルームの男連中(私含めて)、他部門の独身男性とC銀行女性陣(ディーリングルームとセトルメント(資金決済部門)の女性。ディーリングルームは女性が少ないことと、セトルメントにはやさしい女性が多い。)が7時に千鳥が淵の公園に集合です。コンピュータールームから余り紙をもらってゴザ代わり。我が男連中は仕事を今日は早めに終える。そして手分けして飲み物とつまみの調達です。そしていざ場所取り。6時半過ぎでは良いところは押えられていたのですが、ちょっと端の桜の大きな枝の下に場所確保。そしてC銀行女性陣が到着。お互い自己紹介して宴会が始まりました。お互いに同じ業界でだいたい気心が知れています。桜吹雪飛ぶ中、それぞれ会話が進みます。30分もすれば花より団子の世界です。楽しく過ごした後は近くでお茶して帰ることとなりました。何とこのお花見で1組のカップルが誕生して最終的に結婚され現在も夫婦円満と聞いています。お花見はいつもドラマが待ち構えています。皆さんも大切な機会ですから、為替は忘れて楽しく過ごしましょう。ひょっとして為替よりもスリリングですね。その心は:相手が読めない!

 

 

米雇用統計の発表前と何かと変な気持ちですが、週末はぐっすり休みましょう。私も今週は疲れました。 TGIF

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お疲れ様です。

 

ドル/円の日足での移動平均線を見ていましたらゴールデンクロスに丁度なりました。9日線が100.58  21日線が100.59とほぼ交わりました。短期(9日)が中期(21日)線を下から突き上げる典型的なゴールデンクロスで、ドルの買いサインです。欧米の投資家、投機家にはこのゴールデンクロスを重視するチャーティストが多い。特にヘッジファンドはドル/円ではまだドルショートになっているようで、このチャートを見て今後ドル買い戻しに走る市場参加者が出てくるものと思われます。ガンチャートの101.00106.00の中間点の103.50あたりがまずは第一段階での目安ではなかろうか。今日は最初にこのチャートが気になって最初から為替の話をしました。

 

 

まだまだバーナンキFRB(米連邦準備理事会)議長の昨日の議会証言の余韻が残っています。ベアースターンズ以外には大手投資銀行(証券会社)で危ないところはないとの安心感が漂い始めています。ひとまず信用不安問題は横に置いておいて、米ファンダメンタルズを確認しようとする金融市場です。その前に市場参加者は自分たちのポジションが気になり始めています。特にドル/円では。

 

 

ポールソン米財務長官が東京を跳び越して北京を訪問されています。米経済は急速に減速しているとして厳しい今後の数ヶ月になるとの認識です。これはバーナンキ議長の議会証言と一致しますので反応なし。気になるのが、人民元について人民元高の上昇ペースの加速は付くべきだとの発言が出てきました。ひところの貿易黒字で批判の的となっていた日本とすりかわったようです。日本は同じアジアですが、一頃の勢いはなく、妙に米政府高官を刺激しないほうが良さそうだ。とにかく米政府は対中国との貿易赤字が気になり始めています。

 

 

今晩に予定ですが、トリシェECB(欧州中央銀行)総裁の講演があるようです。タカ派(インフレ抑制重視で利上げ派)の筆頭の総裁は、物価安定重視の講演内容となるのでしょう。来週金曜日(11)G7(先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議)が桜満開のワシントンで開かれます。前日に定例理事会があるのですが、おそらく金利据え置き(現在4%)となると思われます。講演でユーロ高についてのコメントが出ればヒントとなるのですが。ちょっと外れるのですが、ワシントンの花見に同行されるキングBOE(イングランド銀行)総裁はひょっとして前日の金融政策委員会で利下げを決定してから参加されるかもしれません。3月のユーロ圏のPMIサービス部門の確定値が発表されるのですが、速報値の51.7と大きく振れることはないと思われます。そして米国市場ですが、3月のISM非製造業の数字が発表されます。予想は49です。50が分岐点です。良い数字が出た場合の反応が皆さん心配と思います。

 

 

明日の早朝からですが、オーストラリア準備銀行(RBA)のスティーブンス総裁の下院での公聴会があるそうです。(House of Representative Economic Committee)今週火曜日の金融政策決定委員会では政策金利(7.25%)は据え置かれましたが、声明では世界的な景気後退がオーストラリア経済にも影響を及ぼしている兆しがあり、特に金融機関の貸し渋りが出てきている兆候があるとしています。金利先高感が後退しています。短期的にはまだインフレ懸念があるのですが、現状維持の金融政策がとられそうだ。その意味で、この公聴会での発言は興味があります。現地時間の9:00~12:00(日本時間7:0010:00)です。この公聴会はライブでウェブ上で聴けます。http://webcast.aph.gov.au/livebroadcasting/

 

 

また為替市場に戻ります。金は現在900ドル近辺の取引です。ドル/円は最初で述べたとおりです。ヘッジファンド筋はドルショートのようですから、ドルの買戻しがもう少し進みそうだ。本邦輸出業者にとっては絶好のドルの先物予約の機会を提供しそうだ。ユーロ/ドルは注目の1.5700からまた離れてきました。こちらもドルの買戻しが進んでいるのなと思います。ポンド/ドルは議事録を信じて1.9700方向ではと思います。オージー(豪ドル)/ドルは明日のスティーブンス総裁の公聴会を注目の0.9100がサポート(支持線)となり0.9100~0.9600のレンジと思うのですが。いずれにしても明日の米国の雇用統計を控えて意外と静かな展開とも思えます。クロス円はドル/円でのドル買い戻しでワークしているようです。ただし、突然の梯子外しには気をつけましょう。

 

 

今日もFX-BLOGさんのオフィシャルブログ「水谷文雄の為替ケ・セラ・セラ」を更新しました。まだ認知度が少ないのでちょっと宣伝します。よろしくお願いします。我ながら似顔絵はよく似ていると思います。流石がプロと思いました。どうぞアクセスして笑ってください。
http://fx-blog.jp/mizutani/

 

 

それでは Have a nice afternoon!

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プロフィール
HN:
水谷 文雄
年齢:
71
性別:
男性
誕生日:
1953/03/09
職業:
スペイン研究家
趣味:
旅行、陶芸、料理
自己紹介:
スイス銀行(現UBS)などで、為替、金利ディーラーとして20年以上のキャリアを歩む。
国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。
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