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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

午前中いろいろとバフェット氏の提案記事を探して読んでみました。今回のモノライン(米金融保証会社)への提案は法外な条件のようです。モノライン各社が課すプレミアムの1.5倍のプレミアムでの再保証の提案のようで、識者には「やりすぎ(excessive)」のようです。提案書の中には、昨今の金融情勢を熟慮すれば、今回の再保険プレミアムは妥当な数字と述べられていますが。今回の提案で、バークシャー・ハザウェイは、総額90億ドル(約9600億円)の手数料を要求しています。そして、今回の提案は地方債のみの再保険ですので、明らかに「いいとこ獲り」です。低格付けのサブプライム関連の債券は対象外です。こんな内容ですから、提案先の1社アムバックからはお断りの通知を出したようです。まだまだ今回のバフェット氏の提案を他のモノライン各社がすんなりと受け入れるとは思えないようです。まず株主から反対意見が出ることは必至のようです。またサブプライムローンに直接関わる債券部分の問題は全く未解決です。価格が更に下がれば、更に金融機関各社の評価損が膨らみますから、問題の病巣は解決されていません。結論からすると、バフェット提案は、疑問符です。内容を見れば見るほど、昨日の反動が怖いような気がします。そこで、昨日のウォール街の上昇は、今晩吹き飛んでしまうのではと危惧します。

 

 

ブッシュ大統領が2008年の経済報告を議会に提出されましたが、その数字を見て唖然としました。今年の実質経済成長率を2.7%として、2007年と同じ数字です。短期的な経済成長へのリスクが高まったとしていますが、それでは経済成長率は低くなるのですが、そのままです。また2009年は3.0%です。外部機関のIMF(国際通貨基金)の予測では1.5%です。余りにもホワイトハウスの調査機関は楽観しすぎではありませんか?金融市場関係者は注意深く米国経済を分析しているわけですから、もっと現実味のある予測を出さないといけないのではないのでしょうか。

 

 

為替市場の話をしましょう。バフェット氏提案に私は疑問符を投げかけましたが、恐らく私だけではないのでしょう。これから、欧州、米国と金融市場が開くにつれて、ネガティブ(否定的)な反応になるのではと案じます。ドルベアトレンド(ドル弱気)となるのではと思います。経済指標としては、12月のユーロ圏鉱工業生産が発表されます。予想は+0.6%(前月比)です。ユーロのポジションは若干ユーロショート気味ではと思います。そして軽いポジションと思われます。ECB(欧州中央銀行)の利下げ時期が延びそうな雰囲気があります。これは私のシナリオと同じですが。(28日当イーブニング・レポート参照)3月の利下げはなく、410日もしくはそれ以降にずれ込むと考えるのが自然と思います。短期的なユーロの買戻しが出てもおかしくありません。ストカスティックからして、ユーロ/ドルでファーストとスローが20%以下で交錯していますので、ユーロ買いのサインと言えます。ポジションが軽いことで、振れる可能性があります。注意してください。ユーロ/ドルで下の1.4500と上の1.4800を意識した展開であると思います。そして、米国市場でのハードルは、1月の小売売上高です。予想はマイナス0.3%(前月比)です。また自動車を除いた小売売上高は、+0.2%(前月比)です。こちらは、バフェット氏提案内容の消化とのトレードオフではないのでしょうか。ユーロ/ドルでは、ユーロの経済指標と高官発言に強く反応しているようで、米国指標はむしろドル/円でのドル売りへの反応が強いかもしれません。その場合は106.00を注意しましょう。上で108.50が注意です。ポンド/ドルは上の1.9700が重要な節目です。ファンダメンタルズからして、ポンドの戻り売りの展開を予想します。

 

 

それではHave a nice evening!

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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

米財務省と住宅都市開発局が、本日(勿論米国時間)米金融大手6社による住宅ローン延滞者に対して30日差し押さえ猶予を与えることを骨子としたサブプライムローンとその他住宅ローン問題を抱える対象者向けの救済策(Project Lifelineとの命名です。)を発表するとの報道を目にしました。これも、米当局の問題に対する真剣さを伺がわさせます。東京市場では主体性がないので無反応ですが、このニュースNY市場で好感されて反応するでしょうか?見守りたいと思います。反応するとすれば株高、ドル高でしょうが! 話は飛びますが、今回の東京でのG7ではトリシュECB(欧州中央銀行)総裁だけが大々的に記者会見をされました。しかしポールソン米財務長官とバーナンキFRB(米連邦準備理事会)議長は行いませんでした。これをどのように受け取るかです。両高官が記者会見をすれば、市場はその言葉の端々に米金融市場の脆弱性とドルの信頼性について突くことが予想されました。月曜日の株式の下落とドルの下落を誘発させたくはないとの思惑が働いていたようです。だから、無用の混乱を生むよりも、記者会見を行わないほうが懸命だと思ったのでしょう。またトリシュ総裁は、逆に市場の過度のそして迅速な(36日)利下げ期待感を抑えるために、積極的に記者会見を行ったと思います。3月よりは4月の利下げ期待方向に市場を向かせたいと考えたのでしょう。日本の額賀財務相と福井総裁は何を発言されても人畜無害と市場は判断したようです。(日本には金融・財政政策をとる余地が少なく、仮に実施してもその効果が疑問だからです。)

 

 

中国経済は本当に右肩上がりの成長を続けるのでしょうか。そして、世界経済とのリカップリング(再連動)はどうなるのでしょうか。世界銀行発表による最新の経済報告によりますと、中国の2008年度のGDP(国内総生産)は、予測を9.6%としました。これは2007年度の11.4%成長からは大きく下落する予想です。内需が依然旺盛のようですが、対米向けの貿易が輸出、輸入とも大きく落ち込むようですと、世界経済に大きなインパクトを与えるようです。また先週土曜日のG7(財務相・中央銀行総裁会議)では「人民元の実効為替レートのより早いペースでの上昇を促す。」と明記されています。このことを考えると、G7各国は、どうしてもサブプライム問題から波及するウィルス感染を早期に早めのワクチン投与で経済を上方修正する策をとらなければいけないようです。中国経済に悪材料が出る前に米国経済は立ち直りの土台を築いていないといけない。(もっとも巡航速度に戻ったと楽観的に市場が捉えれば良いのですが。)そうなると感染源の米国がいち早く手を打ち、いち早く体力を回復させる必要がありそうです。このように考えると、今年の中盤くらいまでには、米国としても経済の底打ちを確認して上昇局面に向かわせる必要性がありそうです。第一四半期と第二四半期のマイナス成長を覚悟の上で取り組まないといけないようです。これは、中国の経済の下方成長率予想によっても、米国の使命となりそうです。第三四半期も米国がマイナス成長するようなことになればリカップリング効果が新興国に波及して、世界全体同時不況に陥ることになります。これではトリシュ総裁のシナリオ(グローバル化したなかでアジアの新興国が、世界経済に貢献することを期待する。)も狂ってしまいます。やはり今年のどこかでドルの反転はありそうです。この流れは皆さんの心のどこかのファイルの保存して置いてください。

 

 

今晩の材料としては、ドイツの経済研究所ZEWによる2月のドイツ及びユーロ圏の景況指数が発表されます。ドイツの景況指数予想はマイナス45近辺です。ユーロ圏の数字もドイツの数字に近いものが予想されます。トリシュECB総裁の懸念とは別にユーロ圏の景気下振れリスクが高まるようですとユーロ売りとなるのかなというところです。ユーロ/ドルでの1.4500を注意しましょう。ストカスティックを見ると今回はファーストとスローがそれぞれ20%以下で交錯しそうです。これはユーロの買いサインです。これをどのように解釈するかですが、短期でのユーロの買戻しが出るかもしれませんね。ただ、シカゴ筋はユーロ・ショート(ユーロ売り)に転換しているようですから、微妙なところです。1.4500がサポート(支持線)となるかレジスタンス(抵抗線)になるかを見極めなければいけません。トリシュ総裁を信ずるか、市場の流れを取るかです。私は市場の流れに乗るほうが良いと思うのですが。その後は明日の12月の米小売売上高を注目する形となり、木曜日のバーナンキFRB議長の議会証言へと進みます。ドル/円は106.00108.50のレンジ内での動きで、シカゴ筋はドルショートで待ち構えています。

 

 

それではHave a nice evening!

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

アフター ザ フェスティバル(After the festival)の東京市場でした。今朝の為替水準となんら変わりません。主たる投資家が東京市場にはいない悲しさでした。

 

 

欧米の主要金融機関のユーロ/ドルの見方が出ていましたが、ほとんどがユーロ安のドル高を予想しています。そして顧客にもユーロ売りを勧めているようです。年末で1.30 とか1.35あたり予想しているようです。FT(英ファイナンシャル・タイムズ紙)は、「ECB chief opens door to rate cuts(ECB総裁利下げ(複数形)のドアを開ける。」と派手な見出しです。欧州の中央銀行が利下げをするのに対して、米国は年後半には景気回復一歩手前の状況になるのではとの見方のようです。昨今流行の「リカップリング(再連動)」論と、ジム・オニール氏の金融市場の見方からして、新興国の高成長は長続きせず、金・原油も高値維持はむずかしい。そして「景気減速が米国以外にも広がるにつれて、独歩安が続くドル相場にも再評価の機運が出てくるだろう。(日経記事より)」との見方です。対欧州通貨に対してドルは底を打ち、欧州経済がウィルスに感染しているうちに、米国は薬を大量投与され、元気になるとのシナリオです。ここはトレンドに乗った順張りのポジショニングを続けましょう。ユーロ/ドルに関しては損切りがほぼ出尽くして、新たなユーロショートのポジショニングをここ23日で開始した投機筋、ファンド筋は多いと思います。とにかく流れに乗ることを心がけましょう。

 

 

ECB(欧州中央銀行)とBOE(イングランド銀行)の今後の政策決定会合のスケジュールをホームページに入って調べてみました。ECBは通常月2回の定例理事会を開催しており、そのうち最初の理事会で総裁の記者会見が行われます。221日は記者会見なし、そして36日は記者会見あり、そして410日も記者会見ありのスケジュールです。インフレ率が目標の2%を上回っている状況ですから、36日にはおそらく229日発表の1月のユーロ圏消費者物価指数(CPI)で仮に2%前後になったとしても、もう1ヶ月様子を見たいとの理事会の大勢になるのではないのでしょうか。だからパスとなります。そうなると、3月下旬発表の2月のCPIをみて、410日に利下げを発表するとのシナリオが一番妥当な線だと思います。BOEHPでは単に「next due: 6 Mar.08」とだけしか出ていませんでしたが、36日前には、ポンド金利の利下げの思惑が米国の金融情勢と絡めて出てくるように思います。そうなると頭を整理すると、重要日は、36BOE, 318FOMC(米連邦公開市場委員会)、410ECBとなります。このスケジュールを頭に叩き込んでおきましょう。

 

 

それでは直近どうなるのでしょうか。まずはこれからの欧米市場ですが、大きな経済指標はありません。短期売買目的の投資家は利食いのユーロ買戻し、ポンド買戻しの利益確定も出てくると思います。そして吹き上がったところでの、ユーロ/ドル及びポンド/ドルでのセル オン ラリー(Sell on rally 戻り売り)の展開になるのではと思います。ユーロ/ドルでの1,4800, 1.4500と下の1.4200を注意。ポンド/ドルは1.97001.9000が重要な節目です。現在丁度このレンジの真ん中あたりを動いています。

 

 

ドル/円はユーロ/ドルとのデカップリング(非連動)と私はこれまで主張してきましたが、ちょっと不安になってきました。全面的なドル買い戻しに巻き込まれる可能性も否定できません。107.50を上回ってきていますから、ポジションを落したほうが賢明かもしれません。ファンド筋はまだまだ利が乗っていますが(コスト109111)、彼らがユーロ同様にドル買い戻しに入ったら大きな力となります。108.50まで我慢できる人は大丈夫ですが、ここは慎重に行きましょう。明日の東京でのG7(財務相・中央銀行総裁会議)で、通貨も主要議題となるようです。例のユンケル氏が、経済と通貨がG7の主要議題と明言されています。

 

 

余談:ジム・オニール氏:毎年2回定期的にロンドンから東京詣のオニール氏を良く見ました。その当時はまだ日本は注目されていました。長身で鷲鼻の典型的なアイリッシュ系イギリス人でした。服装のセンスはあまりないようでしたが、その経済の見方は鋭いものでした。「BRICs」の名づけ親とは知りませんでした。スイス系金融機関を足場にして、現在はNY駐在でサブプライム問題でも利益を出した金融機関で頑張っておられるのを見て本当に尊敬します。今日の記事は私の為替相場観を組み立てていく上で非常に参考になりました。デカップリング論からリカップリング論に修正された見方にも共鳴です。再度、皆さん今日の日本経済新聞のジムの記事をもう一度じっくりとお読みになることをお勧めします。

 

 

もしも金融市場に大きな影響を与えるようなG7声明でしたら、月曜日も休日返上でレポートするかもしれませんのでよろしくお願いします。

 

 

それでは TGIF Have a nice long weekend!

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

予想通り静かな東京市場でした。兜町がプラスで終わったので少し嬉しい気分です。

 

 

今晩はBOE(イングランド銀行)の金融政策委員会(政策金利発表予定時間午後9時(日本時間)とECB(欧州中央銀行)の金融政策決定理事会(政策金利発表と記者会見午後945分(日本時間))が注目です。それぞれについて、見てゆきましょう。

 

 

英国は米国発のウィルスに一番感染しているようです。住宅不況が広がっているようです。現在の政策金利5.5%から0.25%引き下げて5.25%になることが予想されています。それでは為替市場はどのように動くのでしょうか。私は、今回の利下げ0.25%は既に織り込まれていると思います。それはここ1週間の動きを見れば判読出来ます。ボンド/ドルで1.99レベルから既に売られています。ストカスティックから見ても、ファーストとスローとも現在は50前後で推移しています。つまりかなり織り込まれていますが、もう少し売られても良い数字でもあります。利食いが入って1.97台に戻す可能性はあると思います。ただそこからはじりじり下がる展開(ポンド売り)と思います。これは損切り相場ではないからです。チャート的には1.9700は非常に重要で、2.04に上がるか、1.90に下がるかの分岐点です。ファンダメンタルズを考えるとどうしても下の方向を見てしまうのですが。もしも利下げ幅が0.5%ですと意外感でポンド売りが加速すると思います。シカゴ筋のポジションは軽いと思われますから(129日時点ネットロング5,358枚 レート1.9850ですから、おそらく現在はショートのポジションに反転していると思われます。)、自由自在に動けると思います。対円でも同様の動きとなりますから注意してください。

 

 

ECBについては、インフレ率(最近2ヶ月3.1%、3.2%)を考えると据え置きが妥当な線だと思います。ましてやトルシェ総裁はインフレ懸念派の利上げ派の筆頭であった方です。ECB内は利上げ派と利下げ派に真っ二つの状態ですから、どちらかに傾いた政策決定はできないと思います。ポイントは政策決定後の総裁の記者会見です。トルシェ総裁が、どこまで自身のインフレ懸念派から変心されるかです。場合によっては米国に追随して利下げの可能性のヒントでも出されると市場はなるほどなと思って行動します。昨今シカゴ筋のポジション具合を見ても、流れが変わってきています。「損切りから確信」へと変わるかがポイントです。具体的にはモーニングレポートを参照ください。また朝紹介したユンケル・ユーロ圏財務相会合議長の記事を読むと、「ユーロ高について、これまでよりも危険な状態にあると考えており、国際不均衡の是正を日米に協力を求めたい。」(日経記事)と語られています。ユーロ圏景気後退局面であれば、ユーロ高は輸出競争力を弱まらせますから是正してほしいと考えるのが自然です。土曜日の東京でのG7でも議論されるかもしれません。チャート的にはユーロ/ドルで下が1.4500, 1.4200が重要な節目です。上は1.4800です。こちらもファーストとスローのストカスティックが50前後ともう少し下押ししてもよさそうな数字です。

 

 

ポールソン米財務長官が面白い議会証言をされています。「米国の法人税率は非効率であり、米国企業の競争上不利である。そして日本は米国より唯一高い法人税率を採用している。」として、日本を暗にグローバルで立ち遅れた日本のようにはなってはならないと苦言を呈されています。各国の法人税率を調べてみました。米国40%、ドイツ38.3%、英国30%、香港17.5%、韓国27.5%、シンガポール20%、そして日本40.5%ということです。これではアジアでも勝てませんし、世界的にも勝てません。このあたり、財務省、首相官邸も分っているのでしょうが、お役人はどうしても内向きになるようで、このあたりの構造改革、規制緩和をしてゆかないとどんどん日本は衰退の一途となります。ポールソン財務長官、お願いだから、福田首相にも直接苦言を呈してください。そうでないと、日本の次の世代がかわいそうです。

 

 

大富豪で大投資家のウォーレン・バフェット(Warren Buffet)が、「米国の政策(policies)が変わらなければ、ドルの価値は510年の間下がり続けるであろう。」との、これも母国に対する思いなのか、政府・金融当局に苦言を呈されています。政策の意味がいまいち理解できないのですが、慢性的な財政赤字と貿易赤字の改善に真剣に取り組まないことを指摘されているのではないのでしょうか。日本よりは革新的な米国ですが、巨大投資家の目には歯がゆい思いがあるのでしょう。それではどうすればドルの価値があがるのでしょうか?簡単です。健全な財政の下、景気を良くして米国自身が投資対象となるようにすればよいのですが、これが難しい。是非具体的な提言をバフェットさんにお願いしたいものです。

 

 

それでは              BOEECBの結果を待ちましょう。Have a nice evening!

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

本当に動かない東京市場でした。兜町が大幅下落しているのですが、ドル/円との連動性がまったくありません。大した買戻しもなく、ドルじり安傾向です。連動性があれば、株安→円高(対ドル)→株安→円高(対ドル)とはなりませんでした。ユーロ/ドルについては、明日を待たないと動けないようです。来日中のペテリング欧州議会議長がユーロ高支持を表明されていますが、全く無視の状況です。ECB(欧州中央銀行)での政策決定理事会の内容次第ですが、金利4%据え置きが予想されますが、その後の記者会見でトリシュ総裁がどんな景気の見方をされるのかが注目されます。米国発のウィルス警戒で利下げも今後ありうるのかが注目です。昨今までは、インフレ懸念派の筆頭で利上げ観測さえ思惑として出ていたのですが、ユーロ/ドルが1.4800を割ってからは、損切りが加速して、逆に利下げ観測さえ出てくる市場環境です。

 

 

スーパーチューズデイの日本時間でしたが、特に金融市場には影響を及ぼしませんでした。


今晩の海外市場ですが、今日は特に目立った経済指標もないようです。明日の
BOE(イングランド銀行)の金融政策委員会での利下げ観測と、ECBでの金利据え置き後の記者会見あたりを追っかけてゆく展開です。(まさかの利下げはないと思うのですが、あったらビッグ・サプライズとなります。)ドル/円では106.00から107.50のレンジを予想しますが、特に106.00をサポートできるかが焦点です。ユーロ/ドルは1.45001.4800のレンジの範囲で推移しそうで、私は欧州金利についての思惑について追っかけるつもりです。まだユーロの損切り玉が出れば、1.4600割れもあるのかなと思います。そんな訳で、ユーロ対円及びポンド/円は、引き続き欧州金利下げ方向でのショートでワークしそうです。

 

 

思い出:ニック・リーソン(Nick Leeson)との出会い-3:ニック・リーソンは大阪証券取引所での株式先物でのポジショニングを始めました。きっかけは、1995117日に発生した阪神・淡路大震災です。この震災により特需が発生するとして、日経平均先物で買い玉を建て続けました。しかし株式市場は続落です。2月に入っても日本経済新聞の株式先物欄を見るとベアリングだけが突出した買い玉を建てています。そして2月中旬にギブアップです。ボルネオに妻と逃げ、フランクフルトの空港で手錠姿で逮捕されたニックの姿をCNNは放送していました。

 

 

教訓ですが、ニックは当時20代後半の若手ディーラーであって、イギリス人の仲間くらいからしか、日本の政治・経済状況を把握できなかったのではないのでしょうか。例のイングリッシュパブで。本当に、日本の相場物に賭けるのであれば、日本人との意見交換するのを怠ったから、日本の経済に実情を掌握できていなかったと思います。私にでも聞いてくれれば良かったのに。日本物に真剣に投資するのであれば、日本に出張してきて、日本を自分の足で調査すべきであったのではなかろうかと思います。そこそのそれまでは日本国債と日本株式で稼いでいたわけですから、出張費くらいは銀行が出してくれるのですが。当時を思い出すと、瞬間これで復興特需がでるのではとの観測がありましたが、そうした期待は直ぐに冷え、日本株は下落し続けました。

 

 

昨今現地事情が十分に分らない国の通貨でのFXペアが増えてきました。真剣に投資するのであれば、やはり現地調査して、政治・経済・文化について詳細に調べなければいけないと私は考えます。オーストラリア、ニュージーランドは日本とも文化・経済の交流があり、またオーストラリア人、ニュージーランド人も多く日本に居住されていますから、現地の事情がほぼ分りますから、投資対象として十分に全ての情報が入る環境にあり、安心して投資できます。しかし、トルコとか南アフリカについては、机上の推測だけで動いているようで、本当の現地の実情が分りません。東ローマ帝国研究とかでトルコを長期に旅行してあわよくば現地の方とメール友達になるとか、ワールドカップの下準備と称して、南アフリカを旅行して現地の実情を十分理解する必要があるのではと、私はニック・リーソンの日本投資失敗から学ぶところがあるのではと思っています。とにかく、投資対象通貨の国には一度は旅行しましょう。

 

 

ところで、現在ニック・リーソンはイギリスサッカーの3部リーグのオーナーをしていると聞きます。社会に貢献したいとの思いが、獄中で涌いてきたというのが彼の結論なのでしょう。

 

 

それでは Have a nice evening!

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プロフィール
HN:
水谷 文雄
年齢:
72
性別:
男性
誕生日:
1953/03/09
職業:
スペイン研究家
趣味:
旅行、陶芸、料理
自己紹介:
スイス銀行(現UBS)などで、為替、金利ディーラーとして20年以上のキャリアを歩む。
国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。
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