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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

米国雇用統計の発表で、悪い数字が出ましたが、出た数字に対する為替相場の動きは私の読みどおりでした。ディレバレッジが効いていると思います。発表された数字は、3月の非農業部門の雇用者数は80,000人減と市場予想は50,000人減と比べて大きく悪い数字です。そして2月の数字も63,000人から76,000人へとこちらも悪い。また失業率自体も5.1%と悪化しています。それでは金融市場はどのように反応したのでしょうか?思ったほどドルは売られませんでした。これはシカゴ筋を中心にまだドルショート(ドル売り持ち)が溜まっているからです。そしてヘッジファンドを中心に資金繰り難があるからと想定されます。ポジションを解消する動きがまだ続いているからです。これは、先週金曜日のオーストラリア準備銀行(RBA)スティーブンス総裁の公聴会の中のオープニング・ステートメントの中に明確に書かれています。(先週金曜日の当イーブニングレポート参照)ドルを売りたいのはやまやまなのですが、それができないのです。お金が調達できない。資金調達源が絞られているからです。だから、本来の状況であれば、ドル/円は101.00を割って100.00をも割っていても不思議ではありません。逆に雇用統計で良い数字が出て、本来ドルがもっと下がる相場観で、ポジションを落とさざるを得ない状況にならなくてほっとしていると私は想像します。

 

 

その他の金融市場はどうであったのでしょうか。こちらもディレバレッジが効いています。ドルの売りが加速されず、金は913ドルと大きくは変われませんでした、原油もWTI2.40ドル上昇のみの106.23ドルです。株式市場も小幅下落の、債券市場では、確かに10年債の金利は3.59%から3.46%に大きく下げており、一見安全志向かと思われますが、10年債と2年債のスプレッドが168から164のみに縮まったのみです。大きなフラットニング(Flattening: 全体のイールドカーブが下がってくることを言い、景気後退局面に資金ディーラーがとるポジションです。スティープニングの反対です。)とは進んでいません。金融市場は信用収縮を前提に取引を進めざるを得ない状況になっているような印象です。

 

 

スロベニアでユーロ圏財務相会合(15カ国)が金曜日に行なわれました。例のユンケル氏が議長です。ユンケル議長はインフレ懸念が全ての政府の共通の懸念と強調されました。スペインは4.4%もあります。外野席からは利下げもそのうちにとの話が出ていますが、当面有り得ません。現在の政策金利4%は維持されます。トリシェECB(欧州中央銀行)総裁も参加されていました。中期的な物価安定を実現するには、現在は賃金を抑制することは必要であると理解することは重要であるとコメントされました。ドイツを中心に賃金交渉の真っ只中、賃上げによるインフレ助長を心配されています。為替についての合意があり、注意しないといけません。トリシェ総裁は過剰な為替相場変動を懸念しており、米国の強いドル政策を評価すると述べられ、ユンケル議長は、今週金曜日ワシントンで開催されるG7(先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議)で、為替問題討議の中で、ユーロ相場の急上昇について問題提議されると明言されました。これは注意しないといけません。

 

 

これからの流れを読むと金融機関の中にはまだまだ13月期での新たなサブプライム問題関連での損失計上をしそうなところが出てきそうだ。米国の地方銀行、欧州の英系、フランス系、ドイツ系金融機関、そして保険会社が危ない。英ノーザンロックは国有化されているから、英国政府の保護下ですから大丈夫のようです。そして米第1四半期のマイナス成長確認と同じ日(430日)に発表されるFOMC(米連邦公開市場委員会)での政策金利の発表です。0.50%の利下げを市場は観測しています。信用不安は安堵感があるのですが、後はどの程度の規模の損失が表に出るか、そしてマイナス成長の確認といったところがテーマです。

 

 

為替相場に戻ります。最初に述べましたがディレバレッジ効果でドル安の流れがなだらかになりました。流れはドル安なのですが、動くに動けないヘッジファンド筋に支配されている為替市場です。ということでドル/円は101.00を割る勢いはありません。101.00106.00内での動きを暫く予想します。日足でのゴールデンクロスの状態ということを考えると102円台から103.50あたりを目指す動きではと読みます。そろそろ日本にファンダメンタルズの悪さがテーマとなってくるのではと考えます。ユーロ/ドルは、今週のG7でユーロ高問題が討議されるとのことで頭が重いかもしれません。重要な節目1.5700がサポート(支持線)となるかがポイントです。ポンド/ドルはポンドの頭は重いと予想します。後でも述べますが、シカゴ筋は既にポンドショート(売り持ち)にポジションを転換しました。1.97002.0400のレンジ内ですが、議事録でのポンド下落リスク明記と木曜日のBOE(イングランド銀行)の政策決定委員会での一部利下げ観測もあることから、1.9700方向を読みます。オージー(豪ドル)/ドルは、RBAスティーブンス総裁の先週金曜日の公聴会内容からして、利上げはないものの利下げも遠い将来にしかないとの意味合いからして、オージーへの投資は進むと読みます。0.91000.9600のレンジ内で0.9600方向を読みます。クロス円では一番面白いロング(オージーの)でのポジションと思います。

 

 

シカゴ筋(CME)情報:41日時点

円 ネットロング 52,298枚(前週比-13,622枚)、ユーロ ネットロング 29,072枚(-13,699枚)、ポンド ネットショート 2,760枚(ロングからショートに転換し、ネットで22,488枚減少)、スイスフラン ネットロング 8,881枚(-1,900枚)、オージー(豪ドル) ネットロング 36,968枚(+1,348枚)、キューウィー(ニュージーランドドル)ネットロング 7,454枚(-1,997枚)

 

ディレバレッジが進んでいることが分かります。円は突出して円ロング(ドルショート)が溜まっています。これは重要なヒントです。ポンドでのポジションの転換が目立ちます。議事録の内容、キング総裁、ビーン委員からのメッセージで、ポンド下落の利下げ観測ですっかりはポンド売りへ傾きました。これは尊重しないといけません。ポンド/円ではポンドショートの方が良いと読めます。ドル要因での一見ポンド高は絶好のポンド売りのタイミングと言えます。オージーは相変わらず投資冥利があり主要通貨とは関係なく買われています。シカゴのポジションからはこれからの為替相場の流れのヒントが読み取れます。

 

 

解説:ディレバレッジ:レバレッジの反対です。リスク許容度を資金調達の多様化で高めることをレバレッジと言います。その反対の動きつまりリスクをもう取らなくそして、ポジションを解消することとなります。尚、用語としてデレバレッジ→ディレバレッジに統一します。

 

 

宣伝:今日の夕方全国主要駅の売店で販売されますNSJ日本証券新聞にて「水谷文雄の為替相場観」を寄稿します。(正確には火曜日8日付けなのですが。)外国為替のページのコラムに載っていますから是非購読お願いします。一部180円。写真はカメラマンの腕が良いことを証明しています。(月2回の第1と第3月曜日掲載です。)

 

 

それでは今週も宜しくお願いします。そして相場と仲良く対話しましょう。

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上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

 

今日のビッグイベント(米国雇用統計発表)を控えて気迷い相場です。水曜日の米給与計算代行大手のADPの雇用報告では良い数字。そして昨日の失業保険申請件数では予想の37万件申請に対して実際には40.7万人と全く逆の悪い数字が出て、市場が右に左へと右往左往です。そして今日の数字発表を迎えます。

 

 

昨晩の金融市場を振り返ってみます。欧州時間帯では二つのユーロ・ネガティブな数字が出ました。ひとつは2月のユーロ圏小売売上高です。予想の+0.2%(前月比)に対して-0.5%と市場をがっかりさせました。そしてもっと大きなインパクトを与えたのは、ドイツのバイエルン州立銀行が200712月期と200813月期にサブプライム関連で約43億ユーロ(約6900億円)の損失計上のニュースが飛び込んできました。対処法として60億ユーロ(約9600億円)の保証基金を設立するとのことです。ユーロが全般的に売られました。そして米国市場です。米大手証券会社メリルリンチのセインCEOが追加増資に否定的な見解を述べられました。損失計上が峠を越したと金融市場は解釈しました。金融市場に安心感が出たようでした。バーナンキFRB(米連邦準備理事会)議長とガイトナーNY連銀総裁の議会証言がありましたが、反応なし。しかし、内容見ると特にガイトナー総裁が米国経済は重大な局面にあり、機能的な対策をとることが必要であると証言されています。まだまだ米国経済がマイナス成長に入る可能性公算大で深刻に当局が受け止めているとこを認識しておきましょう。

 

 

昨日のイーブニングレポートでお知らせしておきましたが、オーストラリア準備銀行(RBA)のスティーブンス総裁が現在下院での公聴会でヒアリングを受けられています。私のPCのシステムが悪いのかライブで聞けず残念です。皆さんの中ではしっかりとお聞きの読者もいるのではと察します。漏れ伝わる情報を総合すると、減速感のある世界経済の影響を受け、国内需要が減速している。しかしインフレ率は現在高い。解釈すると、インフレ率は高いが、景気が減速予想で、利上げは慎重にということです。現状維持の政策金利(7.25%)が続きそうだ。為替はそんなに反応していませんね。オージー(豪ドル)/ドルの0.9100がサポート(支持線)となっており、ちょっと安心しています。

 

 

欧州ではトリシェECB(欧州中央銀行)総裁が中期的な物価の安定が必要として、タカ派の見解維持の、ユンケル・ユーロ圏財務相会議議長は、大きな為替変動は世界成長を妨げるとしてユーロ高懸念を思わせる発言です。ユーロ/ドルは、バイエルン州立銀行の話が重石となってしまったようで、私の重視している1.5700まではドル要因ではタッチできませんでした。1.54001.5700のレンジですが、今晩の数字次第ではこのレンジを割る可能性はあるとおもいます。

 

 

ドル/円は、米国要因でドル売りに反応しなしたが、これも今日の数字次第です。雇用統計についてはイーブニングレポートで報告します。まだシカゴ筋を中心にしてドルショート(売り持ち)が溜まっていそうで、ドルの買戻しが進む可能性があります。東京時間帯では、今日の数字でドル売りに反応するのが怖い本邦輸出業者のサラリーマン財務担当者は是非ドル売り先物予約を入れたいレベルです。現状101.00~106.00のガンチャートのレンジ内で、中間の103.50を注視。下は当然101.00です。

 

 

ジョージ・ソロス氏がコメント(42日)していますから紹介します。「大恐慌以来最悪の金融危機の状況であり、ドルは対ユーロ、対円で下落を続ける。ドルを保有する無意味さが高まっているがそれに代わる適切な代替商品(suitable alternatives)がない。不確実性が高まっている時期である。(It’s a period of heightened uncertainty.

 

 

今日はPCの調子が悪く遅くなりました。いらいらしていた方には申し訳ありません。でも私機械に弱いのでどうしようもありません。

 

 

今日も英語の格言をひとつ。

 

The market may not be smart, but it is always right.(市場はスマートではないのかもしれない。しかしいつもそれは正しい。)

 

トリッキーな市場でも、最終的に動いているレートの正当性はありますね。流れと戦ってはいけないとの格言ともども、いつも心にぐっさりとくる格言です。

 

 

それでは今日も為替相場と仲良く対話しましょう。

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

 

注目のバーナンキFRB(米連邦準備理事会)議長の議会証言が行われました。初めて米国の上半期(第1、第2四半期)のマイナス成長の可能性を示唆されました。「It now appears likely that real gross domestic product will not grow much, if at all, over the first half of 2008 and could even contract slightly.」と。First half との表現であってfirst quarter とは述べられませんでした。マイナス成長の可能性があるということですが、年後半は景気減速感が後退して上向きになるとの楽観的なコメントもされています。このコメントで今後の大幅な利下げ観測が後退との話もあるようだ。ゴールドマンサックスのジム・オニール氏の予想が当たっている。マイナス成長を有力エコノミストの中でいち早く指摘されました。

 

 

また経済成長についてはIMF(国際通貨基金)が米国の2008年の経済見通しを1月時点の1.5%成長から0.5%成長に大幅に下方修正されるとのことです。米国の年前半はマイナス成長、そしてあらゆる処方箋を尽くしたことで、年後半の景気回復兆しを予測する雰囲気が市場に出てくるのではと思われます。

 

 

昨晩の金融市場を振り返りましょう。金は買い戻されNY市場で900ドル(1オンス)、そして現在は903ドルで取引されています。信用不安が若干和らいでいるのか、長期債の金利が上昇して、10年債と2年債のスプレッドが170とスティプニングからフラットニングへと移りつつある兆候があります。リスク回避から株式市場への資金の流入が進む兆候です。でも金曜日の数字(雇用統計)でまた変わってくるかもしれませんから、NYの投資家は慎重だと思います。米給与計算大手のADP(Automatic Data Processing)発表の3月の全米雇用者報告で予想が5万人位の減少ではと観測されていたところ8000人増と金曜日の労働省発表の数字が良いのではとの観測が出ていたようです。しかし、金曜日の数字は現在4万人位の減少を見込まれています。金融界を中心に解雇が続いているとのことですが。こればっかりは数字の発表を待たないといけません。

 

 

私は今週の為替市場を見ていると微妙に本来のファンダメンタルズを反映しはじめているのではとの予感を感じます。というのは、全て対ドルですが、ユーロはインフレ率が3.5%と依然高く利下げの余地はありません。そして米国は更なる利下げ観測と。なんだかんだといっても一旦下落してもユーロ高方向に戻ってきます。私の重要視する1.5700方向に戻ってきます。欧州関係筋からは来週金曜日(11)G7(先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議)でユーロ高懸念が表明されるとの観測があります。時によって市場が会議を試しにゆく動きがあります。ポンドについては議事録内容以来ポンド下落リスクと利下げ観測で、ポンド高にだんだん振れなくなってきています。オージー(豪ドル)についても、世界経済後退懸念はあるものの優等生として利下げはないものの高金利(7.25)が維持される。従って私注目の0.9100を回復です。やっぱりなという印象です。そして円。短観では日本の景気後退が鮮明になりました。日銀総裁も決められなく財源確保もままならない日本政府に不信感が世界中から高まっています。これまではドルのネガティブな要因ばかりに目が行っていてドル売りとなりました。今回の戻しはシカゴのヘッジファンド中心のポジション調整が中心の動きのようですが、市場は円売り材料を探し始めるのではとの気もし始めました。もう一度ドルのセリングクライマックスを迎えた後にドル/円での本格的なドル高が来るのではと。その時は本格的に「円キャリートレード」の復活です。でもまだその時期はいつか確認されません。

 

 

ご挨拶:最近当ブログへのアクセルを分析してみますと、約78%位、多い日ですと10%位の方が英語でのアクセスです。自動的に英語に変換してご覧いただいているようで、海外からのつまり外国人の方が結構ご覧になっているようです。そこでちょっと英語で直接挨拶させていただきます。

 

To viewer from overseas!

 

Thank you for your visit to my blog. I will always try to comment accurately on the foreign exchange market with lots of fun. I will build up my own view on the currency market which will hopefully help you on your strategy of foreign exchange trading. I also put my old memories in the trading room both in and out of Japan. I especially enjoyed staying in Switzerland, London and Singapore. Oh I forgot to add Spain! Please don’t hesitate to contact me on any kind of question. I will reply to you from Tokyo based point of view. On the other hand, if you have any idea or information from your side, I will be glad to be informed.

 

Thank you and best regards.

Fumio Mizutani

 

P.S. Recently I also started new blog named “FX Que se la sera” http://fx-blog.jp/mizutani/  In this blog, I will describe the financial and FX market like drama, together with overseas topics including Spanish information. Please access and enjoy!  Thanks.

 

 

それでは今日も仲良く為替相場と対話しましょう。

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

 

寝覚めの悪い朝となりました。予想以上にドルが買い戻どされました。海外市場で損切りが行使されてしまうとどうしても憂鬱な朝を迎えます。ディーラーの宿命でたびたび経験することとなるのです。そして日の当たる時間帯に再度相場観を練り直すこととなります。

 

 

ご承知の通り昨晩は大きなニュースが駆け巡り混乱した金融市場となりました。兆候はアジア時間帯からありました。金が昨日夕方909ドル近辺で取引されていました。ヘッジファンド筋の利食いか損切りかでNY市場では終値887ドルそして現在は888ドルでの取引です。新雪が雪崩でなくなったレベルに近づいています。850ドル近辺が最初の根雪が見え始めるレベルと思われます。後で述べる金融機関の評価損計上との話と絡むのですが、ヘッジファンドの中にも資金繰りで苦しんでいるところがあり、とにかくポジションを全ての金融商品で落とそうとの動きかとも察します。いろいろヒントを探りださないといけない。

 

 

それでは昨晩の金融市場を振り返ります。UBS(スイスの金融機関)が13月期に追加損失を計上しました。今回190億ドル(約19000億円)で、昨年来の総損失計上額は374億ドル(約37400億円)です。しかし、同時に148億ドル(15000億円)の増資を発表しました。ドイツ銀行も25億ユーロ(約4000億円)の損失計上。そしてNY市場ではリーマンブラザーズ(米系投資銀行)が40億ドル(約4000億円)の増資を発表しました。確かに欧州へのサブプライム関連での損失がまだまだ続いているということでユーロ、スイスフランに対する売りが出ました。(ドルの買戻し) NY金融市場ではUBS, リーマンの増資発表を好感して、株式市場が大幅上昇の債券から資金がシフトしたようです。ドルが全面的に買われた展開でドル/円も上昇したということです。経済市場は概ね良い数字で、ユーロ圏3PMI製造業指数は52と予想通りで,米国3ISM製造業指数は48.6とこちらも予想より若干良い数字でドル買い戻しの理由付けとなりました。(昨日の私のシナリオと全く逆に動きました。)

 

 

それでは為替市場の話をします。ドル/円は、私が非常に重要視している101.00を上回ってきました。信用不安が一時的に解消との観測で二つの不安(信用不安とファンダメンタルズ)のひとつに楽観視する観測が出たということです。ひとまずポジションは解消と、シナリオを考え直さないといけません。101.00が逆にサポート(支持線)となると、チャートてきには106.00101.00と今年の初めのレンジに戻ります。東京時間帯は新たな投信の外貨買いとほっとしている本邦輸出業者の先物のドル売りが出ると思います。問題はシカゴ筋を中心とするヘッジファンドの動きです。新雪は100円前後だから損切りを昨日したと思われます。どうしても資金繰り悪化から手仕舞いしないといけない状況だと更にドル/円は買い戻されます。ただ新雪手仕舞い後の彼らのコストは105円以上ですからまだまだ利益は出ると思われます。昨日の短観の数字の悪さ、日本銀行の利下げの噂などと円売り材料がこれから注目されることになるのかもしれません。一旦様子見としましょう。そして101.00の節目を注視。金曜日の雇用統計の発表もありますから。ユーロ/ドルも重要な節目1.5700を割ってきました。1.54001.5700のレンジ入りです。ユーロ圏の経済指標で非常に悪い数字が出ている訳でもなし、UBS, ドイツ銀行ショックを引きずっているようです。まだECB(欧州中央銀行)のタカ派姿勢は変わらないと思います。ポンドが意外と静かな動きです。ポンド下落リスク、利下げの観測とこちらはガス抜きが少し進んでいるようです。オージー(豪ドル)/ドルが意外とドルの買い戻しの影響を受けていないなという印象です。しかし0.9100を割ったままです。ファンド筋の利食いが出てくるかが焦点です。昨日のRBA(オーストラリア準備銀行)の声明を読むと利上げは当面ないのではとの印象で、世界経済の不景気風の影響を受けるのではとの悲観的表現があったことに注目しました。こちらも慎重に。

 

 

思い出:チューリッヒの夜:3週間ほどチューリッヒにセミナー出張していた時の話です。各国から集まったディーラーが1週間経つと次第に仲良くなってゆきます。ホスト役のチューリッヒのディーラーがいろいろと夜を案内してくれます。健全なところも不健全なところも!ある日有名なレストランへ連れて行ってくれました。大きなレストランでバンドが入っていました。各国から参加者と一緒に行ったのですが、それぞれの国の音楽を演奏してくれました。私はバンドの直ぐ前のテーブルでしたから、直ぐにバンドのメンバーから目を付けられました。日本から来ていると分ると坂本九さんの「上を向いて」を演奏してくれるではないですか。私は前のステージに引っ張り出されて日本語で歌うこととなりました。こんなところでカラオケいや生オケすることになるとは。その後美味しいミートフォンデューをつまみながらそして結構酔っ払って楽しい晩を過ごしました。私は特にトロントから来たスチュワートと仲良くなり、その晩はバーをハシゴしました。午前12時過ぎにチューリッヒのメインストリートのバーンホフ・ストラーセを二人で歩いてホテルまで帰りましたが、誰も歩いていません。名もないカナダ人と日本人が一瞬チューリッヒを支配しているような気分になりました。翌日の地獄のセミナーを一瞬忘れました。

 

 

それでは相場観を冷静に練り上げましょう。

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

おはようございます。

 

 

日本は新年度入りとなりました。欧米は12月決算期で1月からトップギアで走っています。そして今日から日本の投資家が本格的に動く季節となりました。外貨投資も依然強いようですから、東京の日中はドルその他外貨が強いよと思います。

 

 

短観が発表されました。大企業製造業業況判断(DI)は+11と市場予想の+13よりも悪い数字となりました。大企業非製造業+12. 中小企業の状況はどしゃぶりのようです。製造業が-6, 非製造業が-14です。全産業を均しても-4ということです。日本のファンダメンタルズは悪いと思ってこれからの為替相場と向かい合いましょう。兜町は新年度入りで、敬意を表して若干強含みのようです。為替は相場観とは関係なく、実需の外貨買いが強そうです。本格的な相場観に基づいた動きは欧州市場が開くアジア時間の午後遅くから動くのでは予想します。

 

 

昨晩を振り返ってみましょう。ユーロ圏の3月のCPI(消費者物価指数)が発表されました。3.5%(前年同月比)と予想の3.3%よりも高い数字となりました。インフレ目標値が2%前後ですから、ECB(欧州中央銀行)は現状の政策金利(4%)を維持するように思われます。現在のECBの構成メンバーを見ても、タカ派(インフレ重視の利上げ派)のトリシェ総裁、ウェーバー・ドイツ連銀総裁を筆頭に、主流となっています。米国市場に移ると、注目されていました3月のシカゴ購買部協会景気指数が発表され、48.2と予想の46前後よりも良い数字でした。しかしよく見ると中立の50よりも低く米景気の減速感は強いと思われます。今後発表される米経済指標を市場は追っかけることになり、第1四半期GDP(国内総生産)がマイナス成長になるのかどうかが焦点となります。その動きによって、今月29/30日開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)での大幅利下げを要求する市場環境になるのではと読みます。

 


為替市場は金利に素直な市場となっています。特にユーロ/ドルとポンド/ドルが素直です。ユーロ圏の米国との金利差拡大からユーロ高と読みます。当面1.6000あたりが目標か。ストカスティック分析をするとファースト・スローとも上向きです。もう少し買い余地がありそうです。ポンド/ドルについては、議事録の内容そしてキングBOE(イングランド銀行)総裁、ビーン委員の発言からして、ポンド下落リスクと利下げの話がテーマとなっています。ポンドベア(弱気)の流れと読み、1.9700あたりが目標と思います。ストカスティック分析では気迷い気味です。ドル/円は、100円台での本邦輸出企業の先物予約が入りそうで、頭は重そうです。引き続き米ファンダメンタルズがメインテーマであり、101.0096.00のレンジで96.00方向を読みます。

 

 

オージー(豪ドル)については今日は動きそうです。日本時間1230(現地時間1430)にオーストラリア準備銀行(RBA)が政策金利(Target for Cash Rate)を発表します。現状7.25%ですが、インフレ抑制重視で比較的好景気を維持していますから、現状維持の政策金利となりそうだ。同時に発表される声明も注意です。政策金利発表前にかなり利食いのポジション調整が入っているように思えます。オージー(豪ドル)/ドルでの0.9100を注意。私は0.9100~0.9600のレンジ内の動きで0.9600方向ではと依然読んでいます。

 

 

スペイン通信:スペイン語の新聞をインターネット上で見ていましたら面白い為替関係の記事を見つけました。エル ムンド(El Mundo)紙というスペインの二大新聞のひとつです。ムンドとはスペイン語で 世界という意味です。「20001025日には1ドルが201ペセタ(Peseta)でした。それが、現在では1ドルが100ペセタまでペセタ高のドル安となっています。1ユーロが2ドルになれば、ペセタ換算では83ペセタとなります。欧州から米国への旅行者が急増しています。スペイン人のNYへの旅行者数は1年前に比べて37%も増えています。一番のお土産としてアップルのiPodがありますが、NYでは149ドルで売られておりユーロ換算で98ユーロです。一方でマドリッドでは179ユーロで売られていますから、NYでは2台のiPod を買えることができるのです。」

カッコ内がエル ムンド紙が書いていることを忠実に要約しました。注目は、ユーロが2ドルになった場合と書いていることです。やっぱり為替的にはユーロ高を見ているのだなと言うことです。ユーロとペセタは通貨統合時に1ユーロ=166.386ペセタに固定されています。現在では街には流通していません。ひょっとしてタンスの中にはというとことです。そして為替的に調べて見ました。200010月のドル/円のレートを。20001031日は108.40あたりでした。ペセタの感覚で2倍に円の価値が上がっていたとしたら、恐ろしいことにドル/円は現在54.20となっていることになります。皆さんこれほどの円高になると思いますか?ユーロ/円が円安のユーロ高だけで説明つきますか?

 

それでは今日も頑張りましょう。

上記見通しは、見解に過ぎず、相場展開を保証するものではありません。最終的な投資決定は、投資家ご自身の判断で行われますようお願いします。

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プロフィール
HN:
水谷 文雄
年齢:
71
性別:
男性
誕生日:
1953/03/09
職業:
スペイン研究家
趣味:
旅行、陶芸、料理
自己紹介:
スイス銀行(現UBS)などで、為替、金利ディーラーとして20年以上のキャリアを歩む。
国際金融市場をやさしく解説して、為替の世界のおもしろさを皆さんに広めたいと意気込んでいます。
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